有料拝観が絶対のお薦めです
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- 旅行時期:2015/05(約11年前)
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by DoubleO7さん(男性)
弘前 クチコミ:2件
33の曹洞宗寺院が五百メートル程の道の両側に建ち並ぶ禅林街の最奥突き当りに長勝寺があります。津軽藩が防御拠点の目的も込めて津軽一円の曹洞宗寺院を集めたユニークな寺町で長勝寺構と呼ばれています。禅林街の入口は黒門(長勝寺の総門)で長勝寺の風格ある三門のほぼ手前まで車で入れます。訪れる人もまばらで静かな雰囲気でした。長勝寺では庫裡で拝観(300円)を頼むとお寺の女性の方がとても丁寧に案内してくれました。まず庫裡と本堂の内部を見学、18歳で夭逝した津軽承祐(ゆきとみ)のミイラの写真や副葬品が展示されており興味深く拝見しました。続いて御本尊の釈迦如来を参拝します。庫裡と本堂は最近大改修をして本来の形に戻したので本堂も正面からは入ることが出来ません。本堂はこけら葺き、庫裡は茅葺き、三門は栩(とち)葺きと屋根の葺き方が異なり夫々違う年代の建造物が興味を引きます。三門右手の鐘も有名で大晦日の「行く年来る年」にも何度か登場したとのことです。本堂左手の蒼竜窟という堂内に入ると中にはめ込んだような形で更に堂があり阿弥陀如来、薬師如来、十一面観音が安置されています。両側の壁には五百羅漢が所狭しと並べられていました。元々これらは岩木山神社の神仏習合時代のお堂と仏像で明治維新の廃仏毀釈にあったものを集めて安置したと言います。阿弥陀三尊は岩木山になぞらえて右手の十一面観音が左手の薬師如来より元々は低かったのを、この堂に再安置の折、高さを揃えてしまったそうです。見ると十一面観音の下に後から付け足したようなコンクリートの台が見えました。最後に本堂左手奥の霊廟の説明を受けます。津軽家藩主と奥方の立派な霊廟が五棟並んでいました。長勝寺は途中、天海僧正の影響で天台宗に宗旨替えをしており、霊廟の正面に全く趣の異なる五輪塔様式で藩主の墓所があるのも興味深かったです。ただ漫然と参拝するのではなく詳しい説明の聞ける有料拝観が絶対のお薦めです。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
クチコミ投稿日:2018/01/16
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