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旧日本銀行広島支店

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原爆被害を耐え抜いた建物です。

  • 5.0
  • 旅行時期:2017/08(約8年前)
たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)

広島市 クチコミ:49件

広島電鉄袋町電停前にある旧日本銀行広島支店の建物は、爆心地から380mの至近距離で被爆したにも関わらず、倒壊を免れました。昭和11(1936)年9月建立の建物は、戦争色が深まる中質素なものとして建てられました。

昭和20(1945)年8月6日午前8時15分、島病院上空で爆発した原子爆弾の熱線及び爆風が建物を直撃します。建物の堅牢性もあり天井は落ちなかったものの、職員が出勤して窓を開けていた三階は全焼し、職員も即死だったそうです。それに対し一・二階はよろい戸を閉じていたため内部損傷は免れたものの、爆風によって窓は窓枠とともに破壊されています。地下の金庫室や倉庫室は無傷だったものの、戦時拠出によって取り外されたエレベーター口から吹き込んだ爆風によって金庫前の頑丈な鉄格子は吹き飛ばされています。

日銀として被爆翌々日の8月8日には業務を再開し、平成4(1992)年に中区基町に新築移転するまで業務を続けました。日銀は移転後この建物を処分する計画でしたが、被爆建物をピックアップしていた広島市は保存を打診するも、売却金額があまりにも高く、広島市は難色を示します。再開発されかかりますが頓挫した後、広島平和記念都市建設法に基づく贈与が広島市から日銀・大蔵省・建設省に提案されます。そこで日銀が『重要文化財指定』を条件に出し、結果平成12(2000)年に広島市指定重要文化財となったことで無償貸与が決まります。その後国指定登録に向けて幾多の改修工事を経て現在に至っています。

現在平成27(2015)年からの広島平和記念資料館の全面改修に伴って資料館収蔵資料の常設展示を行っており、支店長室を中心に被爆資料が展示されています。爆風によって傷ついた壁や爆風に耐えた地下金庫等往時を偲ばせる『被爆の痕跡』が歴史ある建物の中で普通に見られることは、広島平和記念館という『資料館』で見るのとは重みが違うように思えます。偶然にも袋町電停でやはり中電前という至近距離で被爆、脱線した上に半回転し、飛び降りた1名を除く80名余りが犠牲となった被爆車両651番車両と出会ったことはただの偶然とは思えませんでした。

建立後81年が経過し、被爆まで経験をした建物を支えることは容易なことではないと思いますが、数少ない原爆の『生き証人』として後世にその存在を伝えて貰いたい・・・そんな気持ちを感じました。

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
5.0
袋町電停すぐです。
人混みの少なさ:
5.0
閉館一時間前には数人しかおられませんでした。
バリアフリー:
5.0
改修工事されています。
見ごたえ:
5.0
重みを感じました。

クチコミ投稿日:2017/09/03

いいね!:15

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