ただの特定郵便局ですが・・・。高嶺（たかみね）郵便局～

5.0
旅行時期：2016/03（約10年前）

by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん（非公開）

糸満・ひめゆりクチコミ：207件

沖縄県糸満市大里にある小さな郵便局です。土曜日の12：30までATMは利用できるものの窓口は平日しか開いていません。

しかしこの高嶺という集落の名称は大変歴史のあるもので、琉球王国時代の1667年に高嶺間切として歴史が始まりました。明治33（1896）年に島尻郡に編入した後、明治41（1908）年の島嶼町村制施行により高嶺村となりました。

大正12（1923）年には那覇と糸満を結ぶ沖縄県営鉄道の駅も作られ、高嶺村は最盛期を迎えました。しかし沖縄戦に於いて住民を巻きこんだ熾烈な戦いが繰り広げられ、高嶺村でも1,500余名が犠牲となりました。戦後間もない昭和21（1946）年4月に近隣の真壁村・摩文仁村・喜屋武村が戦争により多くの住民を失ったため村として維持することが困難になり合併しますが、高嶺村はそのまま独立した村で戦後復興を目指します。しかし決して財政・行政面での効率は悪く、ついに昭和36（1961）年10月1日に周辺の1町2村が合併し、新糸満町が誕生したことにより約300年の歴史を持つ高嶺村の名前は消滅しました。

集落内にある高嶺郵便局はその名残りを残す数少ない公共施設です。たかが局名されど局名ですが、その背景を知るとまた違う面白さがあります。