尾道を旅の古里と言った芙美子。
- 4.0
- 旅行時期:2013/05(約13年前)
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by yotawanさん(男性)
尾道 クチコミ:12件
木賃宿に寝泊まりしながら、行商をしていた義父を手伝う
生活を送っていた芙美子にとって、尾道高等女学校に通う
新しい暮らしはきっと、目の前が開けたように感じられた
に違いありません。
しかし卒業後、それまで交際していた因島出身の男性が明
大に通うため東京へ行ってしまいます。これを追って芙美
子も上京しますが、あっけなく捨てられてしまいます。
そのとき書いていた日記が放浪記の元になったと言われて
います。結局男はそそくさと因島に戻ってしまいました。
月日は巡り、芙美子は再び尾道へと帰ってきます。
海が見えた。海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつ
かしい。汽車が尾道の海にさしかかると煤けた小さい町の
屋根が提灯のように拡がってくる。赤い千光寺の塔が見え
る。山は爽やかな若葉だ。緑色の海の向こうにドックの赤
い船が帆柱を空に突きさしている。私は涙があふれていた。
この放浪記の一節に、尾道の風景と、芙美子の切ない心が
言い尽くされています。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 見ごたえ:
- 3.5
クチコミ投稿日:2015/04/29
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