薄香漁港

高倉健さんを偲んで訪れました。

5.0
旅行時期：2014/12（約9年前）

by UCCHANGさん（男性）

平戸・生月島クチコミ：1件

昨年の11月10日に亡くなられた高倉健さんを偲んで、最後の作品となった映画「あなたへ」の撮影ﾛｹが行われた薄香(ｳｽｶ)漁港を訪れました。平戸桟橋にある観光案内所で電動自転車を借りて、平戸の地図を見ながら片道15分程度の道のりでした。観光案内所では親切な職員さんが、薄香への行き方や情報などを丁寧に教えてくれますので、薄香へ行く前に立ち寄る事をお勧めします。

薄香への行き方ですが、平戸桟橋からですと前の道を平戸大橋に向かいます。平戸郵便局を超えると平戸大橋からの道との交差点があります。その交差点を平戸大橋とは反対の右に曲がります。平戸大橋からですと直進する形になります。右ｶｰﾌﾞの登り坂を少し行くと信号(薄香入口)があり右折します。更に500m程進むと左に入る道が2本あり、2本目を左に入ります。暫く道なりに行くと、交差路がありますが直進して坂を下ると薄香漁港に入っていけます。薄香にはﾊﾞｽも通っていますが本数がかなり少なく、ﾊﾞｽで行かれるのはあまりお勧め出来ません。ﾀｸｼｰを利用する場合は、平戸桟橋に常時何台か停まっていますが、薄香にはﾀｸｼｰが1台もいないので帰りの時間などの交渉をお忘れなく…。

漁港入口には薄香港ﾌｪﾘｰ待合室があり、高倉健さんへの記帳所が設けられていました。記帳所には撮影当時の写真や、映画で使われた濱崎食堂の暖簾などが展示されていて献花もされていました。私が訪れた時は他に誰もいなくて記帳所はし～んとしていました。記帳をして暫く記帳台の前で健さんの写真を眺めていました。この記帳所の横でも何度か撮影が行われたみたいです。

記帳を終えて漁港の中に進んで行くと民家が立ち並んでいて、とても静かで小さな漁村といった感じでした。きっと撮影の時は、地区を挙げての大事件だった事だと感じました。映画に出てきた濱崎食堂は、港沿いにある一般の方の住宅を使用していて、今も住民の方が暮らしていました。薄香郵便局として登場した薄香公民館もすぐ近くにありました。公民館の隣には、本物の薄香簡易郵便局があります。薄香から記念葉書などを送る時は、郵便局の窓口で出すと薄香の消印を押してくれます。但し記念葉書は郵便局では売っていませんでしたので、事前に観光案内所で購入して下さい。ちなみに郵便局の職員さんもｴｷｽﾄﾗで映画に出られたそうです。

健さんが最後に訪れた冨永写真館ですが、奥まった所にあって少し分かりにくいと思います。郵便局前のﾊﾞｽ停の所(宮田商店がある)から、細い道を入って行くと(実際に健さんが歩いた道)一番奥に冨永写真館があります。人が住んでいない様子で、今も撮影当時のまま残っていました。ｼｮｰｹｰｽには健さんが探していた奥さんの写真も飾られていて、一瞬映画の中にいる様な感覚になりました。

私が薄香を訪れた日は、風が強くて他に観光客の方は少なかった様に思います。映画で使われた建物は、住民の方が暮らす住宅や地区の公民館、漁協の施設などです。もし見に行かれる時は、住民の方に迷惑が掛からない様に注意しましょう。道ですれ違う時には、お互い笑顔で挨拶出来て、とても気持ちが良かったです。

ちなみに薄香には、食堂やｺﾝﾋﾞﾆなどは一切ありませんので注意して下さい。ﾄｲﾚは記帳所がある薄香港ﾌｪﾘｰ待合室にありました。駐車場は一番奥の漁協の敷地内にあります。今回は高倉健さんを偲んで薄香漁港に行きましたが、意外と日本の原風景に出会った様な気持ちになりました。

最後になりましたが、高倉健さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。健さん本当に有難うございました。