成田山だけではない。成田市内の初詣スポット、宗吾霊堂
- 3.0
- 旅行時期:2011/12(約14年前)
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by fmi(ふみ)さん(男性)
成田 クチコミ:50件
成田といえば、新勝寺だし、市川一門はじめ著名人も多く参拝するわけだが、もう一つ、成田の有名なお寺がある。
福沢諭吉も褒め、斉藤隆介が童話で紹介した、義民佐倉宗吾こと、木内惣五郎を祭ったお寺である。正式名称は「東勝寺」、成田山新勝寺とおなじ真言宗である。
時は1650年代、佐倉藩公津村。時の藩主堀田正信(名君と言われる幕末の堀田正睦の直系の先祖)は江戸の幕政にかかりきり、地元など顧みなかった。重税に耐えかねた村の名主、木内惣五郎は藩に減税を申し出たが聞き入れられず、意を決し、4代将軍家綱に直訴したという物語は有名である。
その話の信ぴょう性は不明だが、寺社と成田市行政はそれを公式としている。直訴後、処刑された惣五郎の亡骸はこの寺に葬られ、百回忌に藩主堀田家から院号を送られている。
京成宗吾参道から徒歩15分もかからない。参道は比較的広いが、成田と比べると店も少なく静かだ。門前は国道で交通量は比較的多いが、参拝者は成田山に比べると少ない。
社殿は、宗吾様を祭る(真言宗なので本尊は大日如来だが)本堂、そのうしろにひっそりと宗吾様の霊廟、さらに奥ノ院。その周辺は春は桜が咲き、また、見事な梅園もある。本堂の裏に「宗吾御代一期館」がある。木内惣五郎の生涯を人形やジオラマで紹介している(ここだけ有料)。その隣に「宝殿」がある。宗吾様関係の遺品を収蔵するだけでなく、ここでは、350年祭のときに訪問した、政界財界芸能界の著名人が寄贈した直筆の色紙が目玉だ。小泉元首相の色紙もある。
私は、以前、成田市関連の行事で、市内に在留する外国人の皆さんに初詣を体験してもらう催しに同行した。「農民蜂起」「市民革命」といった歴史はどこの国にもあり、皆さん、大変興味を持ってくれたようである。
一方、「悪玉?」の殿様堀田を、今更持ち上げ、歴博のある城跡に天守閣を建てようとしたり、市役所に殿様の像を置いてるのが、近隣の佐倉市である。このお寺との「温度差」が興味深い。農民弾圧の歴史を持つ大名を持ち上げるというそのセンスを疑う。考え方の旧弊な市だ。伝えるべき歴史はどちらだろうか。
- 施設の満足度
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3.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 京成の駅と門前の間は、新勝寺よりずっと近い
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 門前町が小さいので、初詣気分は逆にあじわえなかも
- 見ごたえ:
- 3.0
- 新勝寺には劣るが、奥の収蔵施設は必見
クチコミ投稿日:2012/12/30
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