広大な戦国時代の遺構をじっくり歩いて見学できます

4.5
旅行時期：2011/10（約14年前）

福井市クチコミ：1件

福井駅から１両編成のローカル線「JR越美北線」に乗って訪問。
最寄駅はびっくりするほど小さな無人駅ですが、この地域には、国の特別史跡・特別名勝・重要文化財のトリプル指定を受けた戦国時代の城下町跡、「一乗谷朝倉氏遺跡」があります。
国内でも珍しい、広い範囲にわたって戦国時代の町の遺構が保存されている区域です。
駅からは、地元の観光協会が運行している無料のシャトルバスがあります。
このシャトルバス、運転手の方がバスガイドさんよろしく「あちらに見えますのは～」と遺跡内の名スポットを順繰りに案内し、最後にコースの起点で下ろしてくださるという、サービス精神満載の素晴らしいシャトルバスでした。
朝倉氏によって築かれた一乗谷の町は、戦国時代には一大城下町といわれ、最盛期にはここに３万人もの人々が暮らしていたそうです。
当時の京都の人口が３０万人といわれていたそうなので、考えてみると、すごい人口密度です。
しかもこの町並み、朝倉氏が1573年に織田信長に滅ぼされてから昭和40年代に発掘されるまで、なんと400年もの間、埋もれたままになっていたというのですから驚きです。
一番のみどころは、戦国時代当時の町並みが、遺構をもとに復原されたスポット「復原町並」。
外観もさることながら、建物の中まで当時の様子が再現されていました。
朝倉義景館跡も見どころの一つです。こちらは豊臣秀吉が朝倉義景の菩提を弔うために寄進したといわれています。
朝倉義景の墓所もここにありました。
アクセスは良いとはいえませんが、じっくり巡って楽しめる、歴史ファンにはたまらないスポットだと思います。

ちなみに…
こちらをひととおり見学後、私はシャトルバスの最終便を乗り逃がしてしまい、一乗谷の駅まで3キロ近い道のりを歩く羽目になりそうだったのですが、帰りの道すがら、偶然にも行きのシャトルバスを案内してくださった観光協会の方が車で通りがかり、なんと、一乗谷の駅まで送ってくださったのです。
車内では某通信会社のＣＭの撮影時のこぼれ話もお聞きすることができ、とても楽しかったです。
親切にしてくださった観光協会の方に、ただただ感謝です！

福井県は食べ物も美味しく、人柄も優しい方が多く、初めての訪問で大好きになりました。
また、ゆっくり旅を楽しみに行きたいと思います！