温泉宿とはいえない

　果たしてこれが温泉宿といえるのだろうか。もともとあった三笠天然温泉太古の湯スパリゾートを利用するのだが、これが23時まで日帰り客でごったがえしている。さらに宿を後から作ったため、延々と歩かされる。宿泊客専用となるのは、その後わずか１時間半だけで、実際に行ってみたが残り湯をもらうような感覚で、循環も止めているのではないだろうか。
　露天風呂は2か所あるが、屋根付きのそこは大きなテレビが大きな音でなっており、不思議なことにそこはいつも人でいっぱいであった。翌朝６時に行ってみたら朝から大音量でついていた。背中合わせの女湯が違う番組をかけているらしく、音が交じり合って落ち着かないこと甚だしい。滞在中３度利用したが、合わせて３０分くらいだろうか。うるさくて耐えられない。
　部屋に段差があるのが怖かった。ベッドの置いてある部分の際に段差があるので、足元から降りる際にちょうど段差に足がかかる。何のための段差なのか。
　「囲炉裏個室で特別懐石料理を」の謳い文句。さていったいどこがセールスポイントなのか分からない。じゃらんの掲載ページに書かれたものと全く同じなので、毎日同じものを提供しているのだろう。焼物は、北寄貝殻焼、小さな真ほっけの一夜干し切り身、小さな小さなタラバ蟹。これだけである。知床鶏の塩ちゃんこ鍋は、しめの雑炊やうどんをすることもなく、途中で飽きてしまった。これにいくつかの出来合いの料理が最初から出ている。いわゆる手の込んだ料理はない。全て事前に用意できるものばかりであった。
　これで２名で4万3000円超である。不思議なのがネットで見かける高評価で、どこからこんな気分になれるというのだろう。

クチコミ投稿日：2019/04/02