2017/05/23 - 2017/05/24
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ペコちゃんさん
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日本百名山の雲取山は東京・山梨・埼玉の3都県にまたがる山で、東京都唯一の2,000m峰、かつ花の百名山でもあります。
ロングコースで宿泊が必要なため、なかなか行けなかったのですが、やっと5月下旬に山仲間4名で登ってきました。
登山コースはいくつかありますが、今回は奥多摩~三峯に抜けるルート。
スタート地点の鴨沢から山頂までは約10kmと長めですが、コース全体はよく整備されていて、危険個所も特に無く、全体的にゆるやかな登りなので、気持ちよく登れました。
標高2,017mの雲取山は、今年の西暦(2017年)と一致することから、「標高年」として登山家の間で今年は一段と注目を浴びています。
西暦と百名山の標高が合致するのは、越後駒ヶ岳(2,003m)以来14年ぶり、次は美ヶ原(2,034m)の17年後。
記念の年に登り、美しい花や景色を楽しむことが出来て、記憶に残る山行となりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
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5時半前の電車で地元を出発し、午前7時半に奥多摩駅に到着。
路線バスだとスタートが遅くなるので、事前にタクシーを予約・・・手前のプリウスαに乗ってドライバーの案内を聞きながら、ゆったりと鴨沢に向かいます。 -
鴨沢のバス停と駐車場を通り過ぎ、登山口までタクシーで送ってもらい、ラッキーでした。
8時10分にスタート。 -
登り始めると、沢山のフタリシズカが迎えてくれます。
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花はガクアジサイ、木はウツギに似ているガクウツギ。
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鴨沢から1時間50分ほどで堂所(1,213m)へ到着。
ここは山梨県丹波山村で、鴨沢~七ツ石小屋までの中間点。 -
この辺りには、野鳥のための巣箱が沢山かけられています。
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シカさんに遭遇・・・餌が欲しいのかな?
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マムシ岩に到着。
マムシ岩と言っても、どの岩がマムシなのか分かりません。 -
雑草ですが濃紫色の花が綺麗なキランソウ。
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タチツボスミレ。
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歩き始めて約3時間・・・七ツ石小屋まで来ました。
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ここは素泊まりのみの自炊小屋です。
ビールは500円ですが、冷たい水道の水で我慢・・・ -
小屋の裏手からは富士山が見えるらしいのですが、今日は遠くが霞んでいて見えませんでした。
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七ツ石山の頂上の手前に岩がありましたが、これが七ツ石でしょうか。
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歩き始めて3時間50分・・・12時前に最初のピーク「七ツ石山(1,757m)」に到着。
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ここで昼食をとり、正面に見える雲取山へ向かいます。
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ブナ坂を下りて振り返ると、先ほどの七ツ石山がよく見えます。
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オオカメノキ(ムシカリ)。
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新緑が鮮やかなカラマツ。
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「五十人平」にある奥多摩町立の雲取山へリポート・・・避難・救助・山林火災時に使用されます。
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田中澄江さん(花の百名山)が感激したオオヤマザクラが、アチコチで咲いています。
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この辺りは、マルバダケブキも群生しています。
マルバダケブキはフキの仲間でなくキク科の多年草で、夏には黄色い花が一面を覆うでしょう。 -
鴨沢をスタートしてから5時間、「奥多摩小屋」まで来ました。
ここまで急な登りはあまりなかったのですが、ロングトレイルは疲れます。 -
奥多摩小屋から50分で「小雲取山(1,937
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ここで一息入れて、雲取山頂を目指します。
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雲取山の山頂近くにある雲取山避難小屋が見えてきました・・・ヤレヤレ!
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避難小屋の中は、かなり広くて綺麗でした。
翌日、シュラフを担いだ人に聞いてみたら、5人泊まったそうです。 -
案内図を見ると、山頂はもうそこです。
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14時40分、スタートしてから6時間半の山行でした。
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石碑の奥にあるのは、一年間限定の記念看板・・・2017年を記念して元旦に除幕式が行われたそうです。
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原三角測点の標識「原三角測票」。
原三角標識とは、明治10年代に内務省地理局により全国50ヶ所に設置された標識で、後に陸軍陸地測量部による一等三角点設置の際に撤去され、現在残っているのは群馬県下仁田近くにある白髪岩(1,512m)、新潟県柏崎近くにある米山(993m)と雲取山の3ヶ所だけ。
標識の東面には「明治十五年十二月 内務省地理局」と刻まれています。 -
山頂にある方位盤。
今日は残念ながら富士山は見えません。 -
山頂に咲くタカネザクラ(ミネザクラ)。
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この日宿泊する雲取山荘に向かって下山します。
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15時半に雲取山荘へ到着。
今日の宿泊者は約100名。 -
受付でチェックイン。
料金は、1泊2食:7,800円、素泊り:5,300円、テント泊:500円。 -
受付を済ませると、嬉しいことに「雲取山 標高年記念」のピンバッジのプレゼント・・・本年限定の宿泊者サービスで、 ” Y2017×2017M ” と刻まれています。
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靴を脱いで上がった所にある情報板。
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平成7年に雲取山へ登頂された皇太子ご夫妻の写真がロビーにありました。
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これは平成19年の写真。
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平成11年に建て替えた雲取山荘は木造2階建てで、収容人数は200人。
大部屋でなく、大小の個室に分かれており、私達の部屋は玄関真上の3-2号室。 -
広い部屋の中央にはコタツがあります。
でもコンセントがないのに、何で暖かいの(?)と思ったら、豆炭を使ったコタツとのこと・・・朝まで暖かさは続いていました。 -
平成8年に完成した山荘前の水洗トイレ。
東京都で一番高いところにある水洗トイレですが、土足で入ると「百たたきの刑」なので、注意しましょう! -
山荘から雲取山までは700m、明日の三峯までは10km。
2日間で20kmのロングトレイルということになります。 -
山荘前にはテーブルやベンチがあり、ビールで乾杯しながら夕食の時間まで、皆さん ” 反省会 (?)”
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山荘前にある水場。
「沢やか水」と書かれ、これを飲めば、 ” 気分10才若くなります? ” と続いていますが、どうでしょうか? -
山荘下のテント場には、登山中に一緒になった若い女性のテントが一張り。
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夜も寒くなさそうだし、桜に囲まれて今夜は良い夢を見ることでしょう。
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山荘の近くで見かけたシジュウカラ。
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夕食は6時から。
一度に約80人が座れますが、今日は6時半から次の宿泊客と入れ替えです。
メニューは定番のハンバーグ定食で、ご飯はおかわり自由。 -
夕食後、外に出て東京都心の夜景と夜空に輝く満天の星空を堪能。
周りの闇とは対照的に、東の方角に眩く光る、雲取ならではの大都会の夜景でした。 -
2日目の早朝。
4時の東の空・・・ファンタスティックな世界が広がっています。 -
4時半、雲が多くなりました。
数名の人がご来光のために4時前後に山荘を出発しましたが、残念な結果に終わったようです。 -
朝食は5時から。
シャケ・海苔・生卵の和食ですが、テーブルにフリカケ・梅干しも置いてあり、ご飯が何杯でもいけそうです。 -
お世話になりました。
写真を撮って、6時半に出発。 -
今日は三峯神社まで、下りの山行。
歩きだして、すぐの所にある、廃墟 になった雲取ヒュッテ。 -
小屋の前には、シャクナゲの花が健気に咲いていました。
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15分ほどで「大ダワ」に到着。
山と山の間の鞍部をタルミあるいはダワと呼び、奥秩父には三条タルミなどの地名があります。
苔むした朝の自然林を歩くと、心が洗われるようです。 -
振り返ると、雲取山が聳えています。
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可憐なコミヤマカタバミ。
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雲取から三峯のルートは、ほぼ下りですが、こんな階段もあります。
そして、この岩の裏に回ると・・・ -
美しいイワウチワが咲いていました。
5つの花弁と5つの雄しべの花で、葉の形が団扇に似た雲取の春の花で、花言葉は「春の使者」。 -
ヨゴレネコノメ。
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7時50分に芋ノ木ドッケに到着。
芋ノ木とはウコギ科のコシアブラのことで、ドッケは「突起」が訛ったもの・・・コシアブラの木が多い、尖った峰につけられた地名です。 -
8時半に白岩山(1,921m)に到着。
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白岩山から20分歩いて、白岩小屋(1,763m)へ。
建物はかなり老朽化していますが、土日や夏の期間などに営業しています。 -
9時20分に前白岩山(1,776m)に到着。
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この辺りには、コバイケイソウが沢山見られます。
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「前白岩の肩」に着くと、一般の登山者と違う数名の若者が・・・秩父消防署の署員で、山小屋の防火点検に向かうところでした。
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清楚な白い花のウメウツギ。
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標高が下がるにつれて、トウゴクミツバツツジも見ごろを迎えています。
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シラビソなどの原生林に囲まれた登山道・・・緑が鮮やかです。
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お清平(お経平)。
悲恋に泣いた炭焼の娘・お清物語・・・と言えばロマンチックであり、修験者が小石に経文を書いて埋めた所だとすると厳粛な感じとなる、二通りの言い伝えのある場所です。 -
霧藻ヶ峰(1,523m)は、通称「燕岩」と呼ばれていた所ですが、山の宮様と謳われた秩父宮殿下が昭和8年8月18日に登山された時に命名されたものです。
霧の中に揺れるサルオガセから得た発想で、いかにも奥秩父的な地名です。 -
ここには休憩舎とトイレがあります。
まだ11時前なのに、若者登山家が昼食のラーメンを作っていました。 -
霧藻ケ峰休憩舎の横にある秩父宮両殿下のレリーフ・・・昭和天皇の弟宮である秩父宮雍仁(やすひと)親王(明治35年~昭和28年)のレリーフは昭和29年に、勢津子親王妃(明治42年~平成7年)のレリーフは平成12年に除幕式が行われました。
毎年6月第1日曜日には秩父多摩甲斐国立公園の山開きが行なわれ、レリーフの下で奥秩父登山の安全を祈ります。 -
地蔵峠(1,500m)。
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11時20分に炭焼平へ。
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炭窯跡・・・この窯跡は、秩父地方で続いていた白炭を焼いた白炭窯の跡です。
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平坦な道をまっすぐ進むと三峯神社ですが、まだ11時半なので右側の道を登って奥宮に向かいます。
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昨日は鴨沢のフタリシズカを見かけましたが、今日は三峯のヒトリシズカ。
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三峯神社からの道との合流点にある奥宮の石鳥居をくぐります。
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奥宮がある妙法ヶ岳までは600mですが、登りの連続なので長く感じます。
2つ目の鳥居は木製。 -
岩場のピークを越えて急階段を下りて行きます。
三峰山とは奥秩父にあるこの妙法ヶ岳(1,332m)と白岩山、雲取山の三山の総称。
日本武尊が創建したと言われる三峯神社は、彼の父親である景行天皇がこの地を巡行した際に、この三山を賞でて「三峯宮」の社号を授けたと伝えられています。 -
奥宮の直下にある急階段を登り・・・
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最後は鎖場を登ると・・・
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奥宮に辿り着きました。
1741年創建の奥宮は妙法ケ岳山上に鎮座しています。 -
オオカミの狛犬の横で昼食をとり、下山します。
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これは、三峯神社の参道入り口から奥宮に向かうと、二番目にある鳥居。
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更に下ると一番目の鳥居。
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14時に三峯神社へ到着。
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参道をまっすぐ歩いて、小高い丘にある日本武尊の像。
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周りはツツジが見頃を迎えています。
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本当は三峯神社の境内をゆっくり歩きたかったのですが、バスの時間があり、次の機会のお楽しみに、ということで駐車場へ。
14時半発の西武秩父駅行きの急行便(930円)に乗り、2日間の雲取山山行は無事に終わりました。
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