2016/01/19 - 2016/01/22
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ペコちゃんさん
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台中と日月潭の次は、台南と高雄です。
台南は台湾島で早くから開けた街で、17世紀にオランダ人はここにゼーランディア城を築き、台湾を支配しました。
その後、台南は清朝時代初期の鄭氏政権時代に台湾の首府となり、政治・経済・文化の中心地となります。
1885年に台湾の中心地は台北に移ったものの、その後もしばらく台北に次ぐ地方都市として発展を続けました。
現在の人口は約188万人で台湾第四の都市ですが、多くの旧跡が残り、「台湾の京都」と呼ばれます。
そして台南は、オランダ人の支配から台湾を取り戻した鄭成功ゆかりの街です。
台南では「赤嵌楼」と鄭成功を祀った「延平郡王祠」を観光しました。
その後は高雄へ向かい、 「 蓮池譚 」 を見てから圓山大飯店へ。
写真は、高雄の観光名所「蓮池譚」の「龍虎塔」。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- トランスアジア航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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日月潭で昼食をとった後は、台南を目指します。
3時間ほどかかるので、途中のサービスエリア「古坑服務區」で休憩タイム。 -
今回の旅行で初めて立ち寄ったこのサービスエリアは、緑が多くて広く、ブーゲンビリアが咲き乱れています。
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今回の観光バス。
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出発時間になりましたが、隣にTさんがいない!・・・大好きなソフトクリームを買いに行ったため、遅刻です。
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空は晴れているのに、PM2.5のせいか、どんよりしています。
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15時に台南の街に入りましたが、市内は大渋滞で、次の観光スポット・赤嵌楼まで30分もかかりました。
これは、西瓜を売っている果物屋・・・1個200元(約700円)です。 -
日本の焼き肉チェーン・牛角も店を出しています。
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これは、日本ではほとんど見られなくなった桶屋さん。
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これは、工場や倉庫の屋根に取り付け通風をするための風車。
屋根の上で勢い良く回っている姿が、あちこちで見られました。 -
赤嵌楼(せきかんろう)の駐車場の入り口にある大きなガジュマルの木。
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もともと台湾には10民族ほどの先住民族が居住していましたが、16世紀頃から漢民族や日本人が住むようになり、その後、1624年にオランダが台南を中心に制圧し、1626年にはスペインが北部に進出します。
1642年にスペインを台湾から追放してオランダの台湾支配が始まりましたが、オランダ人による台湾統治は厳しく、これに不満を持った漢人により、1652年に「郭懷一事件」が発生・・・この事件を鎮圧したオランダ人は、事件の再発防止のために1653年に「プロヴィンティア」(赤嵌楼)を建築します。
その後、1862年の地震で赤嵌楼の建物は全壊しましたが、1886年にこの案内板にある「海神廟」と「文昌閣」が建てられました。 -
正門をくぐって中に入ると、鄭成功の像が立っています。
鄭成功がオランダを降伏させた時の歴史の一場面を描いたもので、鄭成功は二人の家臣を従え、頭を垂れているオランダ人と向き合い、台座には「鄭成功議和圖」の文字が刻まれています。
実は、最初に作った時は、オランダ人は跪いた姿をしていましたが、1993年に赤嵌楼を訪れたオランダの国会議員がこの像を見て、オランダを辱めるものだと抗議し、2009年に今の姿に変えられました。
同時に、「鄭成功が降伏を受ける図」と書かれていた台座の文字も「議和図」に変えられたそうです。 -
銅像の先にある大きな木はクスノキ、その奥は大王椰子。
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海神廟の基礎部分の所には、花崗石でできた亀の上に碑文が立てられ、9基の石碑の上部には2頭の龍が彫られています。
この亀は中国の伝説上の生物で「贔屓(ひいき)」と言われ、龍が生んだ9匹の子(竜生九子)の一つです。
亀の前の綺麗な流れには、コイも泳いでいます。 -
プロヴィンティア城時代の遺跡は、要塞としての機能を持ったこの赤レンガの基礎部分しか残っていません。
もち米のとぎ汁に砂糖水、牡蠣の殻を灰にした物を混ぜた接合剤を使って積み上げたレンガの壁は、厚さを見ると、お城がどれだけ丈夫だったか想像出来ます。 -
文昌閣に入ると・・・
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「赤嵌樓」の大きな額があります。
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オランダ人が築いた城砦の模型。
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鄭成功の肖像画。
1661年に鄭成功は城砦を攻略し、37年におよぶオランダ統治は終焉を迎えましが、その半年後に38歳の若さで病没しました。 -
裏側から見た文昌閣(左)と海神廟(右)。
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屋根飾りが独特のデザインですね。
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大きなガジュマルの木に囲まれた池には、コイの噴水が・・・
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次に向かったのは「延平郡王祠」(えんぺいぐんおうし)・・・延平郡王とは鄭成功のことで、ここは鄭成功を祀る祠です。
鄭成功が亡くなった1662年に、彼を慕う人々によって創建され、清の時代には「開山王廟」と名付けられました。
明の復活を目指して清朝に反旗を翻した鄭成功ですから、戦後の国民党が支配する時代になると、鄭成功も「大陸反攻」という国民党と共通した目標を持っていたためか、延平郡王祠は手厚く保護され、1963年には建物が北方宮殿様式に改修されました。 -
入口の左右には、日本の狛犬のような一対の獅子が置かれています。
左側にある獅子(下の写真)は母獅子であり、胸元に子どもの獅子がまとわりついています。 -
境内から見た入口の「三川門」。
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正殿は柱や扉が赤く塗られており、緑の屋根瓦と共に華やかな雰囲気を醸し出しています。
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正殿の入口の上に架かる扁額には、蒋介石総統の筆により「振興中華」と書かれています。
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鄭成功は、福建省出身の父・鄭芝龍と、日本人の母・田川松との間に長崎・平戸で1624年に生まれました。
幼名は福松。 -
鄭成功は7歳の時に父の故郷、中国福建に連れて行かれ、朝廷高官を目指しますが、青年期は明朝の末期・・・1644年、東北部から南下してきた清朝によって明朝が滅ぼされると、明朝の復活を期して挙兵し、一時は厦門や金門などを奪回しますが、やがて大陸での拠点を失なうと、清朝への反抗拠点を確保するため台湾に移り、オランダ軍を制圧します。
台湾全土を支配下に置いた鄭成功は、法律を定めたり、学枚を興すなどして、台湾の興隆につとめました。 -
しかし、鄭成功は目標であった『反清復明』を果たすことなく死去し、その後、継承した息子たちも、反清勢力の撲滅を目指す清朝の攻撃を受けて、1683年に降伏・・・鄭氏一族による台湾統治は三代23年間で終了し、台湾は清朝の直轄地になります。
現在は、中国でも民族英雄として鄭成功を尊崇しています。 -
太妃祠には、延平郡王の母である田川松を祀っています。
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廟の庭には、台湾の国花『梅』が咲いていました。
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延平郡王祠に隣接した湯徳章紀念公園に建てられた馬上の鄭成功の像・・・2008年に中国・泉州市から台南市に贈られたものです。
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公園の噴水・・・龍が玉に向けて水を勢いよく吐き出しています。
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公園の東屋では、おばあちゃん達がノンビリ世間話。
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台南から高雄に向かい、17時半に「蓮池譚」に到着・・・1976年に建てられたシンボルの「龍虎塔」が見えてきました。
蓮池潭の周りには、孔子廟や啓明堂、龍虎塔、中国の宮殿のような春秋閣があり、夕方には湖面に映る美しい夕陽が楽しめますが、今日はPM2.5のせいか、夕陽は見えません。 -
パワースポットと言われる龍虎塔・・・その前にあるのは、龍と亀が合わさったような伝説上の生き物の像があり・・・
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背中には、昔の中国のお金を載せています。
ガイドさんの説明では、ここを触るとご利益がある、とのことなので、皆さん、我も我も。 -
龍虎塔に続くジグザグの九曲橋から、周りの景色が見えます。
これは、1978年に建てられた東屋の五里亭と巨大な北極玄帝の像。 -
龍と虎の塔はどちらも7層建てとなっており、5階まで登れますが、螺旋階段は何と100段!・・・塔の階段を上がれば広々とした蓮池潭が見渡せますが、今回は17時半を過ぎており、登り口がクローズのため登れませんでした。
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台湾では、十二支の中で「龍が一番よい動物、虎が一番悪い動物」と考えられているので、龍から入って虎から出る事により、過去の自身の悪行が帳消しされると言われています。
案内板も矢印で、『ちゃんと龍から入って虎から出てね』と書いています。 -
ということで、龍の巨大な口から入っていきます。
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龍の中の空洞壁には、カラフルな色彩で、中国での孝行の模範とされている二十四孝子や、罪人が死後地獄へ行き十人の閻魔王から受ける審判と罰刑の図が描かれています。
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龍虎塔の間から向かいに見えるのは、お医者さんの神様を祀る「慈済宮」。
1719年に建てられた慈済宮に祀られているのは、保生大帝というお医者さんです。
ここはお医者さんが祀られているだけあって、おみくじの名も「薬籤」・・・処方箋や病気の今後の状況が書かれているそうで、行ってみたかったですね。 -
善男善女になった人達が虎の口から出てきます。
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これは、1951年に建てられた「春秋閣」・・・「春閣」「秋閣」同じ大きさの二つの塔からなる春秋閣は、武聖・関羽を祀って建てられました。
春閣と秋閣の間には、観音菩薩が雲の間から龍に乗って現れ、信者にその姿の像を現在の位置に立てるよう命じたという伝説がある「騎龍観音像」が建っています。 -
高雄市は人口が278万人で、台湾第二の都市・・・世界第三の港を擁し、インド洋と東北アジアを結ぶ重要な中継地になっています。
バスの駐車場に向かう途中、「寿山国家自然公園」の案内板がありました。
10年前のツアーでは、寿山や六合夜市、そしてフェリーで旗津へ行き海鮮レストランで夕食を食べましたが、今回は蓮池譚の観光のみ。 -
高雄での夕食は、高雄市内の中心地にある「龍興餐廰(りゅうこうさんてい)」。
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この店は高雄の港に近く、潮の香りがする地区にある海鮮料理の店です。
ここがエントランス。 -
エビが美味しいとガイドさんに聞いていたエビが、一番最初に出てきました・・・塩味が効いて、なかなか美味しい。
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次々に出される料理(烏賊の炒め物・スープ・マーボ豆腐・春巻き・炒飯等)で、満腹になりました。
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食後、少し時間があったので、中心街に行ってみました。
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これは、378mの「高雄85ビル」・・・「台北101」(509m)に次いで、台湾第2の高さで、37~85階はホテル「君鴻国際飯店」になっています。
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夕食後、20時過ぎに今夜のホテル「圓山大飯店」に到着・・・ここは蒋介石夫人・宋美齢が建てたホテルです。
10年前は、ここに2泊しました。 -
外観は中国の宮廷のようです。
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正面階段の龍の飾り・・・爪はよく見ると3本です。
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エントランスから中に入ると・・・
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ロビーの中央には、今年の干支の『申』の飾り。
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ロビーの右側はフロント。
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ロビーの左側は上品な調度品が飾られ、華やかな雰囲気。
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部屋は中国式の家具が配されており、大きなベッドでゆったりとした広さ。
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今回は、嬉しいことにウォシュレットがついています。
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410号室のテラスから見た夜景。
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最上階の大宴会場を覗くと、まるでカラオケ大会。
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<三日目>
朝食のレストランに行くと、昨日の福華大飯店と同じように、坦仔麺などやオムレツをその場で作ってくれます。 -
冬の時期なので、フルーツはスイカ・バナナ・オレンジ・・・日本のスイカが一番美味しいと思っていましたが、台湾のスイカも負けないくらい美味しい。
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410号室から見た澄清湖畔・・・前回のツアーで散策した所です。
澄清湖(ちょうせいこ)は工業用貯水池としてつくられましたが、1960年に開放され、市民の憩いの場となりました。
その後(1963年)、蒋介石が立ち寄った際に澄清湖と名が改められました。
ここにも蓮池譚と同じように九曲橋があります。 -
朝食後、ホテルの周りを散策してみました。
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太極拳を楽しんでいる人達。
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10年前の時も咲いていた「羊蹄甲」・・・この木は、蘭に似た花を咲かせ、葉が羊のヒズメに似て2つに裂けてるので、羊蹄木(ヨウテイボク)と呼ばれています。
ピンク色の本当に綺麗な花です。 -
7時半にホテルを出発して土産店に立ち寄り、新幹線の駅へ・・・ここで、このバスともお別れです。
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駅の隣は「新光三越」。
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無印良品もテナントで入っています。
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台湾新幹線の駅ビル・・・駅名は高尾駅でなく、ここの地名(高雄市左営区)から「左營駅」となりました。
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実は、在来線の一つ南の駅も「左營駅」・・・2つの左營駅が別の場所にあり、初めて訪れる人は頭が混乱すること必至です。
なぜこうなったかというと、新幹線用の新しい駅が2006年に開業しましたが、新幹線は在来線とは別会社が運営しているので、この地の名前をとって左營駅と命名しました。
ところが、この新駅ビルに在来線が乗り入れ、在来線はすでに左營駅があるので、この駅ビルにある在来線の駅名は新左營駅となったというわけです。 -
外の電光板を見ると、1月なのに気温は19℃・・・温かい高雄なので、Tさんと私は今日は半袖のシャツです。
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コンコースの電光板を見ると、左側が台北行の新幹線、右側が在来線の左營行で終点と表示されています。
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広々としたコンコースには、スタバもあります。
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2番ホームに行き、いよいよ新幹線に乗ります。
台湾高鉄のコーポレートカラーであるオレンジ色と白い車体・・・のぞみタイプの、この美しい新幹線車両は、日本の川崎重工・日立など7社で製造・搬入しています。
日本の「のぞみ」は16両編成ですが、台湾高速鉄道は需要見込みに合わせて、12両編成。 -
台北までの運賃は1355元(約4900円)・・・この切符は乗車記念に持って帰れます。
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高雄・左營駅を9時36分発の620号で台北に向かいます。
途中の停車駅は、台南・嘉義・台中・新竹・桃園・板橋の6駅で、台北までちょうど2時間。
台湾新幹線は1時間に5本ほど走っていますが、一番早い列車の停車駅は台中・板橋のみで、台北までは1時間36分・・・在来線の特急だと5時間近くかかります。 -
日本と同様、売り子さんが車内を回りますが、残念ながら缶ビールは無し。
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最高速度は300kmですが、電光掲示板を見ると270km・・・日本の新幹線と同様、車内は静かで快適です。
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定刻の11時36分に台北駅に到着。
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出口では、日本のように切符を挿入するのではなく、磁気ストライプをかざすだけでゲートが空きます・・・だから切符は持ち帰りできます。
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台北駅のコンコース。
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駅の外に出ると、気温は17℃で高雄と同じですが、雨がパラついています。
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これから昼食のレストランに向かい、午後は故宮博物院と九份の観光です。
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