2015/03/10 - 2015/03/10
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ペコちゃんさん
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3月第2週の山行は、秩父・小鹿野町の「四阿屋(あずまや)山」に8名で行きました。
登山後に四阿屋山の中腹にあるロウバイ園で昼食をとった後、近くにある「丸神の滝」を見て、その帰りに見頃を迎えている「節分草園」にも立ち寄りました。
本当は、今回の山行はセツブンソウの鑑賞がメインです。
初めて見る可憐なセツブンソウは小さく美しく、思わず両手で包んで守ってあげたい気持ちになりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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車2台で6時に出発して、秩父の街を通り、国道299号線・140号線を走ると、前日の雨のせいか、山間には雲海の名残りのような雲があります。
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途中、右折して小鹿野に向かうと、狭いトンネルがあります。
トンネル内はすれ違いが出来ないので、対向車が通過するまで待ちます。 -
7時半過ぎに「道の駅・両神温泉薬師の湯」に到着。
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残念ながら、今日(火曜日)は農産物直売所も温泉も定休日です。
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道の駅の周りには、ハウス栽培のイチゴ園が沢山あります。
昨年2月の大雪の時には1mもの積雪で、多くのハウスが倒壊しましたが、強いハウスに造り替えて再スタートしています。
主な品種は「紅ほっぺ」や「やよいひめ」など。 -
今回は、道の駅から「四阿屋山」に登り、コースを変えて再び道の駅に戻った後、車で「丸神の滝」に行って、その帰りに「節分草園」に寄る、という盛り沢山の一日です。
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8時10分にスタートし、道の駅の近くにある「薬師堂」に参拝。
正式な名称は法養寺薬師堂で、真言宗智山派のお寺です。
山門もなかなか立派ですね。 -
阿吽の扁額を掲げる山門の仁王像(金剛力士像)には、天保2年(1831)の墨書銘があります。
金剛力士は、仏教の守護神の一つ・・・口を開いた右側の阿形像と、口を結んだ左側の吽形像の2体を一対として安置しています。 -
「阿」は口を開いて最初に出す音、「吽」は口を閉じて出す最後の音で、宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされています。
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県文化財の薬師堂は平安時代の創建と伝えられていますが、1570年に戦火で焼失し、その後、寄居にあった鉢形城の城主・北条氏邦が再建したと言われています。
屋根は、当初の茅葺から瓦葺きとなり、昭和53年に銅板葺きに改修されました。 -
守護尊である薬師如来は秩父十三仏の一つ。
薬師堂は眼病に霊験あらたかな目薬師として、日向薬師(神奈川県伊勢原市)、鳳来寺薬師(愛知県新城市)とともに「日本三体薬師」の一つに数えられます。
世の中には目の病気で悩む人がかなりいる様で、沢山の折り鶴が供えられています。 -
『めめ』・・・境内に掛けられた「め」の字2つを組み合わせた絵馬が印象的です。
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薬師堂の隣は「両神神社」の里宮・・・奥社は四阿屋山にあります。
両神山の両神神社とは異なります。 -
神社から歩いて行くと、綺麗なアセビの花が・・・ツツジ科のこの木の葉を「馬」が食べると毒に当たり、「酔」ったようにふらつくことから、漢字で書くと「馬酔木」。
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紅梅も満開です。
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更に進むと、突然、中国風の門が現れました。
ここは「日中友好の森」・・・昭和57年に、埼玉県と中国・山西省との友好県省が締結されて、平成4年に満10年を迎えたことを記念して、山西省の風景に似た両神村に友好のシンボル施設として「埼玉県山西省友好記念館」が建設され、友好の森も造られました。 -
門をくぐって坂道を歩くと、カエデの種類の「オオサカズキ(大盃)」が植えられています。
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これは、ツツジ科の「シロリュウキュウ」。
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紅白の梅が綺麗に咲いています。
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小高い丘の上に中国風の建物が見えました・・・「観景亭」という展望舎です。
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周りには、ミツマタや・・・
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ロウバイが咲いています。
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観景亭から小鹿野の街を見ると、埼玉県山西省友好記念館・神怡舘(しんいかん)が見えます・・・「神怡」とは中国の書物にある言葉で「心がひらけて気持ちが和らぐ」という意味。
この建物は、山西省の歴史・自然・文化等を紹介する展示施設ですが、日中関係が冷え切っている現在、350円の入館料を払ってどれ位の人が訪れているのでしょうか。 -
観景亭を下りて、四阿屋山に向かいます。
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標識には、漢字と平仮名の両方があります・・・でも何故、「あずまや」を「四阿屋」と書くのか、「四阿屋」を「あずまや」と読むのか分かりません。
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今日は天気が良いので、右側の白石山や猫耳のような左側の二子山など素晴らしい展望です。
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武甲山も、ここからはこんな姿なんですね・・・石灰石の採掘で左側が削り取られているのがよく分かります。
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頭上注意!
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これは、モクレン科のホオノキ(朴の木)の実。
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10時前に、両神神社奥社に到着。
ここから山頂に向かい、またここに戻ってきます。 -
出発してすぐにある看板の注意書きに少々ビビリながら進みます。
『四阿屋山頂へ登山される方へ この先四阿屋山登山道は岩場で危険、次のことを守って下さい
1.四阿屋山登山には十分な装備をすること
2.岩場であり足元に十分注意すること
3.落石飛石に十分注意すること』 -
看板通り、いよいよ鎖場の続く急な道へ入ります。
周りは垂直に近い崖ですが、階段状に足場のある道を斜め上の方へ登っていくような所が多いので、注意しながら進みます。
でも、足場の段差が大きくて、女性軍には結構きつーい! -
山頂に向けて、さらに急坂を登ります。
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あと、もう少し・・・
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10時半前に、四阿屋山の山頂(771.6m)に到達!
山頂は狭く、数人が立てる程度。 -
そして木が多いので展望が良いのは西側だけ・・・方位盤の山々をはっきりと見ることは難しい。
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でも、雪が残る西側の両神山や・・・
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二子山はよく見えます。
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他の登山者はいないので、セルフタイマーで集合写真を撮り、一息ついていたら次々に登山者がやって来ました。
40名の団体さんも来るという事なので、両神神社奥社まで引き返します。 -
登りは北側の鳥居山コースでしたが、下山は南側のコースで山居広場を目指します。
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杉林の山道を下っていると、風が吹いてスギ花粉がモウモウと舞い上がりました。
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これでは、花粉症の人は堪りませんね・・・南の方を見ると、まるでスモッグのよう。
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四阿屋山の中腹にあるこの一帯は「両神国民休養地」・・・この時期は、福寿草とロウバイが一緒に楽しめます。
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山居広場の福寿草園まで来ました。
見頃を迎えた福寿草が、まばらに咲いています。
昨年4月に雪をかき分けて見に行った大ドッケの福寿草群生地を思い出します。 -
福寿草の中に、こんな花も咲いていました。
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別のグループの女性から花の名前を聞かれ、仲間の一人が ” あれはクリスマス・ローズですよ ” と答えていましたが、ホントかな?
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2月下旬に長瀞・宝登山のロウバイを見に行きましたが、ここのロウバイ園もなかなか見事です。
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いい香り。
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11時を過ぎていたので、福寿草とロウバイを楽しみながら、陽だまりで昼食をとりました。
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トレッキングと花を楽しんだ後は、道の駅の駐車場に向かいます。
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紅白の梅が春の訪れを告げています。
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これは、枯れた切り株の上に根付いた木。
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道の駅から再び車に乗り、途中のセツブンソウ自生地を通過して丸神の滝に向かって走ります。
この県道367号線は舗装していますが、細い所やカーブが多く、また、滝の手前に両神興業採石場があるため、大型の砂利トラが多く、すれ違いはスリリング。
午前中は晴れていたのに、途中から雪になり、丸神の滝の駐車場に着いたら、御覧の通り。 -
滝までの道は東側と西側の二つのルートがありますが、東側は15分ほど歩くと滝の直下に行けます。
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小森川に架かる最初の橋を渡ると、利用者数調査のカウンターがあります。(西側ルートにもありました)
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小森川の支流沿いの道を進みます。
滝はもうすぐ。 -
眼の前に「丸神の滝」が現れました。
春の新緑、夏の水量の多い時、秋の紅葉、冬の凍結した滝など四季を通じて楽しめる、落差76mの見事な滝・・・埼玉県で唯一「日本の滝百選」に選ばれた滝です。 -
でも、埼玉県民でもこの滝を知っている人は少なく、私達も初めて・・・しかし、観光者が少ないおかげで、多くの自然が残されています。
また、大量の水が一気に流れ落ちるのではなく、小量の水が坂を静かに流れ落ちるため、とても綺麗な滝です。
滝の前は、ちょっとした広場になっており、ベンチもありますが、ここからでは三段になっている丸神の滝の一段目・二段目は見えません。 -
対岸の山道を登ると東屋があり、ここまで登ると三段の滝がハッキリ分かります。
落差は1段目:12m、2段目:14m、3段目:50mで、3段トータルは76m・・・3段になってダイナミックに流れ落ちています。 -
東屋から西側の道を降りて、遊歩道の西側入口へ・・・もう雪はやみましたが、道端には以前に降った雪が残っています。
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県道367号線と並行して流れる小森川・・・秩父の山は花崗岩のせいか、こんな大きな岩がゴロゴロ。
車で来た道を戻り、節分草園に向かいます。 -
この林が「節分草園」・・・車で通っても知らなければ、ただの雑木林に見えますが、ここにはアズマイチゲも一部に自生し、セツブンソウが終わる頃から咲き始めます。
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道路の右側にある駐車場に車を止めて、入り口で入園料(300円)を払います。
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初めて見る、セツブンソウ・・・何とも可憐な花ですね。
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早春に芽を出し、節分の頃に花を咲かせることから名前がついたセツブンソウ・・・高さは10cmほどで、直径2cmの白い花を咲かせます。
学名のエランティスは「春の花」と言う意味です。 -
良く見ていくと、ほんの僅かでしたが種類の異なるセツブンソウがありました。
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二人仲良く楽しそうに見えますね。
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セツブンソウは日本原産のキンポウゲ科の多年草で、多くは関東以西の石灰岩地域に見られます。
節分草の自生地として有名な場所は、栃木市(星野の里)・広島県庄原市などがありますが、約5,000平方mのここが日本一です。
秩父は石灰岩地で、セツブンソウが好む土壌の上に、広葉樹の落ち葉がたっぷりと積もっていますので養分も充分あり、飛んできた種がうまく根づいたのでしょう。 -
セツブンソウは、凍てつくような真冬に芽を出して花を咲かせ、その後、葉を茂らせ、晩春には茎葉が枯れて地下の球根(塊茎)は秋まで休眠に入ります。
根は秋頃から地下で伸び始めますが、セツブンソウが地上に顔を見せるのはせいぜい春の3ヶ月程度で、可憐さとはかなさが魅力の山野草です。 -
しかしながら、現在は、乱獲や自生地の環境破壊によって希少植物になっています・・・大切に守っていきたいですね。
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園内は白い花が一面を覆い尽くし、まるで雪が積もったよう。
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花びらに見える部分は萼(がく)で、通常5枚あります。
本来の花びらは退化して、先端が二股に分かれた黄色い蜜腺になっており、雄しべを囲むようにつきます。
雄しべの先端に付いている花粉が入った葯(やく)も紫色で鮮やかです。
雌しべは2~5個あり、5月の中頃に熟して種を蒔いた後に地上部は枯れてしまいます。 -
セツブンソウは種が落ちて花が咲くまで4年もかかります。
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節分草園は北斜面ですが、ほぼ半日は日が差し込み、セツブンソウの嫌いな西日は当たらず、夏には雑木林が厳しい太陽光線を防いでくれます・・・こうした好条件が重なって、これほど増えたのでしょうね。
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見頃を迎えたセツブンソウは、斜面全体に真っ白な花を咲かせていました。
四阿屋山トレッキング・丸神の滝・セツブンソウ、それに春の雪・・・仲間と共に過ごした早春の一日でした。
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