晩秋のレッサーパンダ紀行【１０】 日本平動物園　三保の松原・・・世界遺産姉妹誕生！！　昨年の”みほ”ちゃんに続いて今年の仔は”まつば”ちゃん！！

2014/11/29 - 2014/11/29

２０１４年は、北は旭川市の旭山動物園から南は鹿児島市の平川動物公園まで、日本全国１７園で２７匹のシセンレッサーパンダが、１園で２匹のニシレッサーパンダがすくすく成長してくれています。

今年はこれまで、南紀白浜アドベンチャーワールドの息子君＆娘ちゃん、愛媛県立とべ動物公園の優砥君、千葉市動物公園のメイタ君、仙台市八木山動物園のコウメちゃんとスモモちゃん、長野市茶臼山動物園のポポ君とジャジャちゃん、周南市徳山動物園のヒコ君、徳島市とくしま動物園のあんこちゃんときなこちゃん、旭川市旭山動物園の友友ちゃん、札幌市円山動物園のホクト君、京都市動物園のムータン君、秋吉台自然動物園サファリランドのとうや君といちはちゃん、佐世保市九十九島動植物園森きららの双子ちゃん、鹿児島市平川動物公園のキラ君とソラちゃん、多摩動物公園のヤンヤン君、フーフー君、ライライ君、そして、熱川バナナワニ園の２匹と合計２３匹のシセンレッサーパンダと２匹のニシレッサーパンダのおチビちゃんに会うことができました。

今日は２年連続で出産し育児中のシーちゃんと娘のまつばちゃんに会いに静岡市日本平動物園に足を運びました。
シーちゃんが人工哺育で育ったために初産だった昨年はちゃんと育児をしてくれるのか少なからず心配をしたものですが、シーちゃんはそんな回りの心配をよそに初産とは思えない見事な子育てをしてくれました、そして、今年は・・・もう安心して子育てを任せれるお母さんになっていました。

７月１７日生まれの女の子はまつばちゃんと命名されました。
あまり聞きなれない名前ですが、昨年生まれのお姉ちゃんのミホちゃんと合わせて世界遺産の三保の松原・・・ここに世界遺産姉妹の誕生です！！


これまでのレッサーパンダ旅行記はこちらからどうぞ→http://4travel.jp/travelogue/10652280

エリア 静岡市（葵区・駿河区）(静岡)

午前中の熱川バナナワニ園（旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10957325 ）から特急「スーパービュー踊り子号」と新幹線、東海道線を乗り継いで東静岡駅へ、東静岡駅からは路線バスに乗り換えてやってきたのは静岡市日本平動物園です。

日本平動物園の入園料は大人６１０円です。

エントランス入ってすぐにドカーンとあるのがビジターセンター併設のレッサーパンダ館。
こちらがレッサーパンダのメイン展示場になりますが、今日のお目当てちゃんはレッサーパンダ館から園路を挟んだ反対側のレッサーパンダ飼育棟にいるはずです。

こちらがレッサーパンダ飼育棟。

主に出産前後のお母さんパンダへの支援、子育て支援、そして、高齢パンダの生活支援を目的とした施設になります。

レッサーパンダ館は２０１２年秋にオープンし、飼育棟は２０１３年春にオープンし、飼育棟では昨年今年と出産の可能性のあったシーちゃん、スミレちゃんの支援、高齢となったアーヤちゃん、アーニャちゃんの支援を行いました。

今日会いに来たのは７月１７日生まれの女の子。
もちろん飼育棟で暮らしています。

飼育棟は基本的には展示施設の位置づけではないようですが、屋内と屋外に展示室も備えられており、７月１７日生まれの女の子はお母さんと一緒に屋内展示室にいました。

奥を歩いているのが２年連続でお母さんになったシーちゃん、手前でごろりんなのがおチビちゃんです。

お母さんのシーちゃんは２０１０年７月１９日生まれ、昨年の恋の季節からタク君とペアを組み２年連続で女の子を出産しました。

そして、７月１７日生まれの女の子の名前はまつばちゃんに決まりました。
少々変わった名前ですが、昨年生まれのお姉ちゃんが世界遺産”三保の松原”からミホちゃんと名付けられましたので、妹はその続きでまつばちゃんとなりました。
とてもいい名前ですね。

シーママとまつばちゃん。

シーちゃんは双子のミウちゃん（現、広島市安佐動物公園）と共に人工哺育で育ちました。
動物園での人工哺育は決して安易に行われるものではなく幼体の命を守るための最後の手段として行われるものですが、必ず母親の世話を受けて成長する哺乳類である限り大なり小なり母がいない影響を受けざるを得ません、特に子供がメスの場合は人工哺育での親離れの後にどれだけレッサーパンダとしての社会性を身に付けるかが非常に重要だと思います。
シーちゃん、ミウちゃんは長らく父親のシュウシュウ君と同居をして社会性を磨いてきました、その結果が２年連続でのシーちゃんの育児成功に結び付いたのだと思います。

まだ２年目の新米ママなのにとても頼り甲斐のあるシーちゃんのもとでまつばちゃんもすくすく成長中です。

屋内展示の仔パンダを見るたびに思うのですが、仔パンダってカメラのストラップ好きですよね！！
ストラップに反応するのでそのカメラで写すのは至難の技なのですが、必死にストラップを追う姿は可愛くて可愛くて。

生後そろそろ４ヶ月半のまつばちゃん、公開当初は背中の毛色が真っ黒だったのですが今はだいぶん茶色になってきました。

確かにお母さんのシーちゃんの系統は毛色が黒く、特におじいちゃんのシュウシュウ君はかなりの黒パンですが、それにしても公開当初のまつばちゃんは黒かったのです。
もし、あのまま真っ黒で育ったらそれはそれで日本を代表する黒パンになったかと思うと残念な気も少し（苦笑）

お母さんのシーちゃんが２年連続の出産、子育てとなったので来年は繁殖から外れてもらい育児に専念させてあげたい気がします。

まつばちゃんの将来の為にも１年半みっちりとシーちゃんからお母さん術を学ばせてあげたいですね。

それか、シーちゃん、ミホちゃん、まつばちゃんの同居展示なんてのも魅力的ですね。

レッサーパンダは毎年出産しても問題ない動物と言われてはいますが、昨年は子育て中のお母さんが３匹天国に旅立ってしまいました・・・今年は幸いそんな悲しい出来事はありませんでした・・・、もちろん、それぞれに原因は別だとは思うのですが、母体にとってもリスクのない出産、子育てはあり得ない訳で、２年連続で出産、子育てした母親は次の年は繁殖を外すようなルール作りが出来ないものか・・・最近そう思います。

ごろんと横になってカメラを見つめるまつばちゃん・・・アイドルの素質十分ですね！！

飼育棟のシーちゃん＆まつばちゃん母娘を取り巻く人並みが増えてきましたのでレッサーパンダ館に向かうことにしました。

本日の屋外は放飼場全面開放でスミレちゃんが出ていました。

２年連続で出産が期待されたスミレちゃん、結局子宝には恵まれませんでしたがスミレちゃんが元気ならそれでＯＫなのです。

現在、レッサーパンダ館には２００１年７月２１日周南市徳山動物園生まれのシュウシュウ君、２０１０年６月１５日埼玉県こども動物自然公園生まれのタク君、２０１１年７月１２日周南市徳山動物園生まれのスミレちゃん、そして、昨年の７月９日生まれのミホちゃんが暮らしています。

実は他にもう１匹、２０１２年８月２日秋吉台サファリランド生まれのリナちゃんがいるはずなのですが、諸事情がありなかなか展示にこぎ着けれない模様です。
リナちゃんは将来のカナダへの国際移動が決まっており、日本平での生活は一時的なものになりそうです。

ちなみにこの訪問から数日後にレッサーパンダ館ではなく飼育棟の屋外放飼場で遊ぶリナちゃんがファンの方に目撃されていますので、この段階ですでに飼育棟に移動していたのかもしれませんね。

スミレちゃんは昨年はタク君、今年はシュウシュウ君とペアリングを実施し、交尾には至ったものの出産はなかったようですね。

来年の恋の季節は誰とペアリングでしょうかね？
まずはタク君とペアリングして様子を見て、場合によってはシュウシュウ君の再登板もあるのか・・・。
日本平動物園は日本のレッサーパンダの種別調整園でもありますので、そこらへんのペアリング相手の変更は臨機に行えるのかもしれませんね。

タク君とのペアリングの成否は、この２年間でスミレちゃんがどれくらい精神的に成長しているか、に掛かってるように思います。
頑張って欲しいですね。

シュウシュウ君も来年は１４歳になりますし、出来ればタク君とはタイプの違う若い男の子パンダがもう１匹欲しいところですね。

こちら屋内メイン展示場です。

展示個体紹介の看板にはタク君と掲示されていました・・・、

タク君、こんなに黒くないよね（笑）

実際にいたのはシュウシュウ君でした。

今年の恋のシーズンにはタク君の代役でスミレちゃんとペアリングを行ったシュウシュウ君、ベテランパパらしい落ち着いた態度で怖がりのスミレちゃんを上手くリードしてくれたようです。

現在１３歳・・・もし、次の恋のシーズンもスミレちゃんとタク君が上手く行かなかったら、シュウシュウ君に代役をお任せしたいところですね。

屋内の予備展示室には昨年生まれのミホちゃんがいました。

この部屋はちょと狭いので若くて活動的なパンダには少々かわいそうに感じます・・・まあ、展示替えの関係で一時的にこの部屋にいただけかもしれませんけどね。

せっかく屋外放飼場が２面で使えるのですから、この時期はなるべく屋外に２匹、あるいは２ペアを出してあげたいですね。

レッサーパンダ館を離れて坂を登り猛獣館２９９へ。

なんと今日は１３時３０分からロッシー君のお誕生会だったのですね！！

まさかそんなイベントがあるとは知らず、静岡駅の駅ビルでゆっくり優雅に１時間くらい掛けて昼食を取り、日本平ＺＯＯに到着したのが１４時頃・・・急げばお誕生会に間に合ったかもしれないですね、勿体ない事しました・・・。

やはり訪問する園の情報収集はしっかりやらないといけませんね。

現在、バニラちゃんは出産の可能性があるという事で寝室、産室にお籠り中で展示中止でした。

ちなみに、この訪問の後、バニラちゃんの出産の可能性はないと判断され、１２月１９日から再びロッシー君とバニラちゃんの同居展示が再開されました。
相性はよく、ここ２年ほどは交尾も見られるぺあですので、来年こそは期待したいですね。

日本平の人気者ロッシー君です。

日本中の園館でホッキョクグマは人気者ですが、ファンではなく地元の方にしっかり名前を覚えてもらっているという意味ではこのロッシー君と男鹿水族館ＧＡＯの豪太君は双璧の様な気がします・・・円山ＺＯＯのデナリ君、ララちゃんは別格として。

ロッシー君の等身大パネル・・・こういうのはとっても嬉しいですね。

放飼場の関係か、バニラちゃんのお籠りの関係か、現在ロッシー君は野宿中とのこと・・・まあ、冬だから問題ないか。

ロッシー君の行動の特徴は豪快なプールへのバック転飛び込みです。
執拗にこれをやるところを見るとこれは一種の常同行動なのだと思い心配になるのですが、動きが豪快過ぎて常同行動に見えないところに問題が含まれている様にも感じます。

また、お客さんも（僕も）この豪快なバック転飛び込みを期待しているところがあります。

この豪快な常同行動がなくなりロッシー君が放飼場でのんびりゆったり過ごせるようになるのが最終の目標点なのかもしれないですね。

寂しくなったマサイキリン舎・・・。

昨年８月にナナスケ君が２歳の若さで天国に旅立ち、そして今年の８月には１４歳のリンちゃんが後を追うように旅立ってしまいました。
これにより日本平動物園で現在キリンの姿を見ることができなくなりました。

ここ最近、マサイ、アミメに係らずキリンの訃報に接する機会が多い様に感じます・・・心配です。

レッサーパンダ飼育棟に戻るとまつばちゃんが一人遊び中でした。

昨年生まれのミホお姉ちゃんはこの時期はまだまだ小柄でしたが、妹のまつばちゃんはすくすく成長中のようですね。

やはり昨年はシーちゃんが初産ということもありおっぱいの出がわるかったのでしょうかね？
ミホちゃんは離乳して自分でご飯を食べるようになり急成長し今ではそれなりの体格になってますので。

丸太の上でころころする姿が可愛すぎます。

細い枝にも挑戦！！
何度も落ちそうになりますが、そこはそれレッサーですので滅多なことでは落ちません・・・さすがです。

はしゃぎ疲れて少し疲れたかな？
部屋の隅で急に静かになったまつばちゃん。

おやすみなさ〜い、とお昼寝です。

まつばちゃんがお昼寝に入ったところで僕も日本平動物園を離れることにしました。

まつばちゃん、また来るね！！
次はレッサーパンダ館の屋外放飼場で会おうね！！

この旅行記へのコメント （3）

• まみさん 2014/12/07 17:08:05

  赤ちゃんたちに会いたい！

  こんにちは。
  今年は先に遠方のレッサーパンダの赤ちゃんたちに会えたけど、日帰り圏内の子達はまだまだです。メイタくん、八木山っ子、まつばちゃん、熱川っ子。三兄妹同居の市川っ子たちも、五月を最後にも一回会いたかったけれど、時期逃れませんました。
  まあでも、レッサーパンダの季節はまだまだこれからですね！！バニラちゃんの赤ちゃんが無事に生まれるといいですね。
  リアルぬいぐるみのシロクマも見たいです。

  jilllucaさん からの返信 2014/12/07 21:50:02

  RE: 赤ちゃんたちに会いたい！

  まみさん
  
  こんばんは。
  。
  > 今年は先に遠方のレッサーパンダの赤ちゃんたちに会えたけど、日帰り圏内の子達はまだまだです。メイタくん、八木山っ子、まつばちゃん、熱川っ子。三兄妹同居の市川っ子たちも、五月を最後にも一回会いたかったけれど、時期逃れませんました。
  
  今年はおかげさまで意外とスッと回れて、あとはいしかわ動物園のマリンちゃん、スミレちゃん、市原ぞうの国の一郎君に会えば全員会えた事になります・・・難しいのは一郎君かな？
  メイタ君、コウメちゃん、スモモちゃんも熱川の２匹もめっちゃ可愛いですので是非とも早い内にご訪問くださいね。
  
  > まあでも、レッサーパンダの季節はまだまだこれからですね！！バニラちゃんの赤ちゃんが無事に生まれるといいですね。
  > リアルぬいぐるみのシロクマも見たいです。
  
  そうですが、年が明けると新しい繁殖シーズンにはいるお母さんもいるので、母子同居はやはり年内が勝負かもしれませんね。
  今年は天王寺でバフィンちゃんが出産、育児と幸先のいい出産シーズンを迎えたましたね、バニラちゃんにも是非続い欲しいですね。
  ホッキョクグマの仔グマの可愛らしさは筆舌に尽くしがたいです・・・めっちゃ可愛いですよ。
  
  jillluca

  まみさん からの返信 2014/12/08 12:22:11

  RE: RE: 赤ちゃんたちに会いたい！

  jilllucaさん、こんにちは。
  
  > そうですが、年が明けると新しい繁殖シーズンにはいるお母さんもいるので、母子同居はやはり年内が勝負かもしれませんね。
  
  確かに！！
  あるいは１月はやいうちならなんとかかな？
  日本平のミホちゃんに会いに行ったのは１月でした。
  熱川は赤ちゃんに会えたのは２月だったので、まだなんとか、かな〜。