2014/10/04 - 2014/10/05
113位(同エリア1683件中)
おま。さん
歌川広重の浮世絵「東海道五拾三次」に魅せられて、
広重が愛した道を、自分の足で歩いてみたくなった。
と書けば、なんとなく上質の旅行記のように感じるか。
本当のところは、2週間前に某テレビ番組に魅せられて、
ただ思いつきで始めてしまった企画でございます。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 私鉄 徒歩
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-
夏休みなど過ごしていたら、
東海道が3ヶ月ぶりになってしまった。
前回は小田原宿まで歩いたので、
今回はいよいよ待望の「箱根越え」なんです!!
と、鼻息を荒くしていた1週間前。
日本列島に大型台風が接近していることを知る。
幸いにも、予定している土日に関東直撃はないようだが、
天気予報では、日曜(2日目)が「くもり一時雨」
そして、非情にも、予報は「雨」へと変わる。 -
しかし、なかなか予定の合わない相方さんが途中参加するので、
延期することもできないまま、当日を迎える。
小田原駅に到着したのだが、
スタート地点は、駅から歩いて15分。
そのため、9時7分にようやくスタートを切ることができた。小田原宿 名所・史跡
-
いくつかの本陣跡、蒲鉾屋、そして老舗旅館「小伊勢屋」など、
当時の繁栄ぶりを偲ぶ場所を通り過ぎると、
街道右手に白亜の成金趣味の建物が見えてくる。
その名は「ういろう」
名古屋名物的なお名前にも関わらず、
500年以上も続く薬局である。
外郎(ういろう)さんのお店だから「ういろう」らしい。
と、もっともらしく語ってはみたが、
開店まで30分以上も待てず、通り過ぎる。 -
栄華を極めた10分間を過ぎてしまうと、
静寂が突然訪れた。
パッタリと人影が途絶えたのだ。
視界にあるのは、箱根の山々と箱根登山鉄道の石垣。
この石垣を右手に見て、歩みを進める。 -
イチオシ
もうすぐ風祭駅というところで、道は線路と交差し、
今度は線路を左手に見て歩く。
そういえば・・・
立ち寄るつもりの「鈴廣かまぼこの里」は線路の反対側。
寄るに寄れずに、心が濡れる。 -
今歩いているこの道。
残念なことに、見どころが電車しかない。
それなのに、
高いところを歩かせたり、意味なく線路を渡らせたり、
軟弱者に多くを求めすぎである。 -
入生田駅を通過してしばらくした頃、
逆行する御一行とすれ違った。
すれ違えども、アイサツがない。
恰好だけは一丁前に江戸時代の装いなのだが、
どこか平面的で、無機質。 -
結局、休憩にありつくことのないまま、
相方さんと合流する箱根湯本に到着してしまった。
待ち合わせまでは、まだ1時間以上もある。 -
とりあえず、近くにある早雲寺へ立ち寄るのだが、
本堂はあいにくの修復工事中。
お坊主さんも見かけない。
北條五代が眠るお寺とは聞いていたが、
まさかお坊主さんまで就寝中とは思わなかった。早雲寺 寺・神社・教会
-
早雲寺観光が一瞬のうちに終わったことで、
待ち合わせまで40分、どう過ごせばいいのか。
川沿いの道を歩いてみるが、
とりわけ「何か」があるわけでもない。 -
足湯でもあるかと思い、駅へ行くのだが、
駅そばにある「かっぱ天国」の足湯まではやや遠い。
あと20分、どうやって過ごそう?
そんな矢先、老舗かまぼこ屋「籠清」にたどり着く。
かまぼこでも食べながら待とうではないか。
そして11時25分、無事に相方さんと合流した。 -
昼食は、もはや定番「はつ花本店」であるが、
今日は珍しく並ばなかった。
名物「とろろそば」を頬張りながら、
相方さんに今日の予定を確認する。
しかし、まさかのノープラン。
ただ知りたいのは、
一緒に東海道を歩くかどうだけなのに。
うだうだとしながらも、
結局のところ、一緒に歩くことになった。
その喜びも束の間、相方さんの所持品に唖然とする。
山歩きだというのに、片手が自由にならない大きなトートバッグ。
負担を少なくするために、わざわざリュックを背負ってきたのに
なぜそれを選択してしまったのか、詰め寄りたい気分だ。 -
問題はそれだけではない。
靴もまた、山道では随分と歩きにくそうと思ったが、
「ホーキンス! ホーキンス!」
なぜか自慢げに、そう繰り返すんだ。
大丈夫。きっと大丈夫。
黄山(中国)の山道をハイヒールで歩いた相方さんなら、
大丈夫なはずだ。 -
それにしても、トートバッグが重い。
そもそも相方さんが一緒に歩かないと思っていたので、
着替えや雨具など、相方さんに持ってきてもらったのに。。。
よりにもよって、トートバッグ!!
そして、次々と述べられる不平・不満。
歩道がないとか、車が怖いとか。
挙句の果てには、
「歩くつもりなかったのに、あなたが誘うから。」
いえいえ・・・ 誘ってなんかいませんよ。
「一緒に来たければ来ればいいし、嫌なら来なければいい。」
とは言いましたが。
ただ、こんな踏んだり蹴ったりな状況の中でも、
朗報というものはあるもので、
少なくとも、退屈ではない。 -
箱根湯本から車道に沿って歩いていたのだが、
かなり歩いたところで、不意に気付いてしまった。
この道は、東海道ではない!!
そういえば、途中で「旧街道入口」の案内板を見かけた。
だが、そのときは歩いてる道が東海道と信じて止まなかったので、
地図を確認することなく、そのまま歩いてしまった。
「だから、言ったじゃん!」
と、相方さんが非難の言葉を浴びせてくる。
悪いのは、地図も確認しなかった自分とわかっているが、
今さらそれを後悔しても、どうしようもない。
それよりも、これからどうすべきかを考える。
引き返していたら日が暮れてしまうので、
このまま歩き続けることにした。 -
それからもグチグチと言われ続けていたが、
その終焉は、意外に早くやってきた。
東海道の入口は、すぐに見つかった。 -
イチオシ
道も見つかったし、グチグチも終わったし、
歩くのが途端に楽しくなる。
あ〜、なんて気持ちいいんだ。 -
思わず、はしゃぎたくなる。
-
それから大きな問題もなく、
13時49分、畑宿(間の宿)に到着した。
久しぶりの自販機の登場に、冷たいお茶で祝杯をあげるが、
どうしてか相方さんよりリュックが授与された。 -
引き続き、石畳の道を歩く。
ここからは勾配がきつくなるので、足取りが重い。
トートバックが重みで肩が痛む。
そして、軽いはずのリュックが、なぜか重い。 -
そんな苦行の道をなんとか乗り越えて、
14時45分、甘酒茶屋に到着。
さて、休憩・・・と思いきや、
思いっきり混雑しまくってんじゃねーか!!
その原因はサルでもわかった。
茶屋の目の前には、観光バスがガッツリ停車中。
こんなとこ、バスで来るんじゃねー!!
そのため、少し待つことにはなったが、
名物の甘酒と力餅、そしてルービーをゲット。
キンキンのルービーは、怒りを鎮める効果があるらしい。 -
目的地(芦ノ湖)までは、あと少し。
気を引き締めて歩くです。
ルービーの魔法で、足取りが軽くなった。
ただ、道を間違えてないか心配になったので、
念のため、すれ違いの家族に確認する。
道は間違っていなかったが、
「下って30分かかったから、上ると40分ぐらいかな?」
とさわやかに答えてくれた。
あと40分!!
気が遠くなりそうな時間だ。
ルービーの魔法は、あっけなく消え去った。 -
甘酒茶屋での休憩が長くなったせいか、
足が鉛のように重く感じる。
それに対して、相方さんの足取りは軽快だ。
なので、リュックを持ってとお願いしたのだが、
キッパリと断られる。
そして16時3分、芦ノ湖に到着。
小田原を出発してから6時間56分後のことである。
しかし、あいにくのくもり空。
富士山の姿を拝むことはできなかった。芦ノ湖 自然・景勝地
-
さて、1日目はここで終了なので、
これから宿へと向かう。
本日の宿は、富士屋ホテル。
有名ホテルなのでご存じの方も多いかと思うが、
芦ノ湖からは離れているので、バス移動となるのだが・・・
社内は大混雑、そして小涌谷手前から道路も大混雑。
宿のある宮ノ下はもうすぐなのに、
もどかしい時間が過ぎていく。
でも、少しずつでもバスが進んでくれたおかげで、
暗くなる前に到着することができた。富士屋ホテル 宿・ホテル
-
有名な老舗ホテルということもあって、
外観はもちろんのこと、内部もいちいちステキである。
ただ、結婚式の参列者たちでロビー付近が混雑しているのが、
ちょっといただけない。
それでも、ステキであることに変わりない。
そのステキの詳細を語れない自分が、不甲斐ない。
とにかく今夜はこの穏やかな時間を大切に過ごし、
明日の好天を期待することにした。富士屋ホテル 宿・ホテル
-
イチオシ
そして、翌朝。
「雨」の予報のはずが、なんと「大雨」!!
2日目のルートも山道なので、
この装備では、安全に歩くことができない。
残念だが、本日は中止。 -
● 本日の反省 ●
ぴんぽんぱんぽぉ〜ん。
相方さんにグチグチ言われっぱなしで大変でしたね。
その気持ち、わかりますよ。
本当はいろいろ言いたいことはありますが、
今回は言わないでおきますね。
これからも苦労することがあると思いますが、
お互い、手と手を取り合って、乗り越えましょうね。
お疲れ様でした。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- いちごいちえさん 2015/12/18 15:58:49
- 明日は小田原へ
- おま。さんへ
いつもありがとうございます。
こんにちは、いちごいちえです。
明日、小田原に行ってきま〜す!
ちょっと早いクリスマスで1泊2日の旅なんです。
初めての小田原なのですが、天候に左右されるみたいですね。
のんびりとした滞在ができればいいな〜なんて思ってます。
先日はソウルとハワイの旅行記に投票いただき、ありがとうございました。
ソウルでは汝矣島に行ってきましたよ〜♪
汝矣島は小さそうで、かなり大きかったです!
いちごいちえ
- おま。さん からの返信 2015/12/18 17:13:48
- RE: 明日は小田原へ
- 確かに、汝矣島は小さそうで大きかったですね。
かるく迷子にもなっちゃいましたし。
ということで、小田原ですか。
小田原城は広そうで広かったですよ。
駅から正門まで歩いたら、かなり遠かった。
やっぱ、裏口入場がイチバンですね。
1泊2日のかまぼこ三昧、楽しんでねー♪
おま。
-
- 前日光さん 2014/12/03 20:27:51
- トートバッグ&リュックの重さも吹っ飛ぶ〜
- おま。さん、こんばんは〜
なんだかんだ、道間違えたりしながら、
相方さんにグチグチ言われながら。。。
辿り着いたのが「富士谷ホテル」っていうんだからぁ〜
いいじゃありませんか!
我が家も、もう20年以上も前に一度だけ「富士谷ホテル」に泊まったことがありますよ。
レストランの柱の足の部分に、獅子のようなライオンのような彫り物があったのを覚えています。
せっかく張り切って歩こうとしていたのに、翌日も大雨(T_T)でしたか?
まぁ、ボチボチ行きましょうね^^;
前日光
- おま。さん からの返信 2014/12/04 09:29:56
- RE: トートバッグ&リュックの重さも吹っ飛ぶ〜
- 東海道は気ままな旅のはずなんですが、
相方さんの登場で、試練の旅になってしまいました。
でも、ひとり旅だったら、
雨の箱根はつまらなかったでしょうね。
無理して歩きつづけてしまったかも・・・。
でも、あのトートバッグ。
持つところが革なので、肩に超食い込むんですよ。
あとで見たら、肩に赤い帯が!!
山歩きもするのに、ハイヒールで来たこともあったから、
それに比べればいい方かと。
P.S 富士屋ホテルのコンソメスープ。
庶民の私には、良さがわかりませんでした・・・ 味、うすっ!
おま。
-
- はじめのいっぽさん 2014/10/19 09:44:34
- はじめまして
- 旅行記訪問していただき、投票もありがとうございました。
東海道の旅、着々と進まれていて、旅行記を楽しませていただいてます。
前回、私も川崎から、ちょこっと歩いてみたのですが、一人歩きはやっぱり寂しい感じがしました。やじさんきたさんのように掛け合いをやりながら歩くのが楽しいですね。私もいつか53継、達成したく思ってます。おま。さんのように計画的にはならないと思ってますが。
今回、天下の箱根に挑まれていて、すごいなとも思いました。旅はみちづれ、っていうので相方さんとの手と手を携えての箱根越えになるのか、楽しみびにしています。頑張ってください。
- おま。さん からの返信 2014/10/20 09:29:57
- RE: はじめまして
- ひとり歩きは、確かに寂しい!
特に、殺風景のときは、単に自分との戦いになってしまいます。
旅のパートナーがいれば・・・と思いますけどね。
道中、いかにも同じ目的の人たちを見かけますが、
男性はひとり歩きが多いですね。
逆に、女性は数人で歩いてて、ワイワイ楽しそうです。
ちなみに、週末も東海道を歩いてきましたよ。
おま。
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