2013/10/12 - 2013/10/13
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MILFLORESさん
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ピラール聖母の祝日に当たった週末、サラゴサへ行ってきました。
10月12日の献花式の様子及びサラゴサの夜景は旅行記1と2でご覧頂けます。
http://4travel.jp/traveler/milflores/album/10829294/
http://4travel.jp/traveler/milflores/album/10832429/
ピラール祭最終日 10月13日の日曜日は、祭りのイベントを見に行こうか観光に当てようか迷ったのですが、宿泊したホテルのすぐ近くにサラゴサ美術館があるので、まずはそこを見学してみることにしました。
考古学博物館兼ピナコテークであるサラゴサ美術館は、ローマ時代の「カエサル アウグスタ」のモザイクのコレクションと、駆け出しの頃のゴヤの作品コレクションが特に見物です。
大満足できる内容の美術館、これが無料とは嬉しい。
MUSEO DE ZARAGOZA
住所:Plaza de los Sitios, 6
開館:火〜土 10h-14h / 17h-20h
日祭日 10h-14h
閉館:月 / 1月1日, 6日 12月24日, 25日, 31日
表紙の写真:ローマ時代2世紀の家の床モザイク
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 4.0
PR
-
この日も良いお天気♪
Iglesia de San Miguel de Los Navarros
サン マルティン デ ロス ナバロス教会のムデハル様式の鐘楼がサラゴサの青空に映えます。 -
サラゴサ美術館 Museo de Zaragoza
http://www.museodezaragoza.es
サラゴサ包囲から100年後の1908年にサラゴサで開かれた「スペイン・フランス博覧会」の際に建設された、アラゴン ルネッサンス様式を模した建物です。 -
屋根の部分がムデハル様式っぽい。
なかなか重厚な存在感ある建物です。 -
入場無料の美術館です。
パティオを囲んだこの階と1階とが展示場になっています。 -
ゴヤの胸像
Francisco Goya y Lucientes (1746-1828)
サラゴサ近郊のフエンデトードスで生まれたゴヤは、13歳の時にサラゴサで絵画の修行を始めます。
その後、ローマに出てフレスコ画の技法を学びます。
サラゴサに帰ってきたゴヤは、1772年ピラール聖堂の天井装飾の注文を受けます。 -
なくなってしまった16世紀のルネッサンス様式の宮殿の柱や門がこうして展示されています。
(夫撮影) -
アラゴン王国評議会の紋章
15世紀 ゴシック様式
(夫撮影) -
ウエスカ県で発見された紋章
18世紀 バロック様式
家があって、兜があって、犬がいて・・・
紋章って面白い! -
サラゴサ市にあったプエルタ デル ソル(太陽門)の彫刻
18世紀 新古典主義様式 -
こんな彫刻が雑作なくポンポンと回廊に置かれています。
(夫撮影) -
何故かこんな状態の彫刻も・・・
展示場移動中?
(夫撮影) -
ロマネスクからバロックまでのアラゴン絵画コレクション
(夫撮影) -
アラゴンの画家 Blasco de Granen 1438年作
【公現祭】
国際ゴシック様式と言われるゴシック美術末期に成立したスタイルの代表作。
非常に色彩豊かな絵です。
東方の三博士の衣装は当時の貴族に流行ったファッションだそうです。柵の後ろから不審そうに三博士を見る聖ヨゼフがユニークです。 -
テルエル県の教会にあったレタブロ(祭壇画)
1510年作 アラゴン派
後期ゴシック様式
聖ヨゼフを中心に描いたレタブロです -
ローマ時代のサラゴサ「カエサルアウグスタ」の発掘品が展示されている部分。
(夫撮影) -
「ムーサの家」と呼ばれる家屋の壁のフレスコ画
紀元2世紀前半のもの
色が綺麗に残っています。 -
アウグストゥス皇帝の肖像(98-117年作)
これ以前にドミティアヌス皇帝の肖像が彫られていたもの(81-96年作)を、再利用してアウグストゥス皇帝に作り替えてしまったもの。 -
イチオシ
ギリシア神話に登場する吟遊詩人オルフェウスが奏でる竪琴の音に耳を傾ける森の動物たち
とても細かいこのモザイクも2世紀のもの
ある家の床にあった。 -
猛獣たちの部分をアップで
細かい!
2千年も前にモザイクでこんな風に表現できたなんて、驚きです。 -
Villa Fortunatus という家の床にあったモザイク
4世紀のもの
農業カレンダーを表しているそうです。
(夫撮影) -
例えば、9月は馬。
-
3世紀-4世紀
ギリシャ神話の女神ヘーラー部分のみ残っている。
この床絵全体は多分「パリスの三美神の審判」が描かれていたであろうと想像されています。 -
掘り出されたモザイクの床や、壁や天井の破片から再現されたローマ時代の家の間。
-
モザイクのコレクションがとにかく素晴らしいです。
ローマ人って本当に芸術に長けていたんだなーと分かります。 -
上のモザイクの一部をアップで
-
ローマ時代より以前の発掘品もあります。
これはイベロ族の陶器の破片(紀元前2世紀)
イベロ族の絵って面白いんです。
エルチェでも面白いのをいくつか見ました。↓
http://4travel.jp/traveler/milflores/pict/30271463/
http://4travel.jp/traveler/milflores/pict/30271465/ -
優雅な階段で上へ行きましょう。
上階にはゴヤの初期の絵画コレクションがあります。 -
Mariano Benlliure Gil (1862-1947) 作、ゴヤの胸像
マドリードのプラド美術館の北口にあるゴヤ像のための習作(エチュード)
(夫撮影) -
ゴヤ 1763年作
「ルイージ ゴンザーガの若者の守護聖人としての列聖」
ゴヤ17歳の時の作品
ルイージ ゴンザーガ(アロイシウス ゴンザーガ 1568-1591)はイタリア出身のイエズス会員。生前から聖人の誉れが高かったルイージは、死後わずか14年目の1605年に列福され、1726年に教皇ベネディクトゥス13世によって列聖された。その列聖式の様子をゴヤは描いた。教皇ベネディクトゥス13世は集まった若者たちに「見て例に学びなさい」と聖人ルイージのことを差しながら言っています。 -
ゴヤ 1771年作
「ヴィーナスとアドーニス」
イタリア時代に生計を立てるために描いて売った絵。
オウィディウスの『変身物語』に書かれている女神ヴィーナスと人間アドーニスの恋物語。美しき少年アドーニスは狩りが好きで、危険だから止めてくれというヴィーナスの警告を無視して出かけ、結局イノシシに殺されてしまった。夜明けにアドーニスの体を発見して嘆くヴィーナス。 -
ゴヤ 1772年作
「聖ヨセフの夢」
イタリアから帰ってきた後描いた。ある伯爵家の礼拝室の壁に描かれた油絵を、後にキャンバスに移した。
マタイによる福音書に書かれているヨセフの見た夢を描いている。ヨセフは婚約者のマリアが孕んでいることを知るとひそかに縁を切ろうとしたが、大天使ガブリエルが夢に現れ、マリアは聖霊によって身篭ったことを知らされ、彼女を受け入れるように言われる。
豊かで深い色彩や強い明暗法など、イタリアで学んで来たバロック絵画の影響が見られる作品。 -
ゴヤ 1771-1774年作
「ピラール聖母」
1771年にイタリアからサラゴサに帰ってきて、1775年にマドリードに出るまでの間に描かれたとされる作品。家族のために描いたピラール聖母。
お尻が赤くて背中に小さな羽を持った天使の後ろ姿が可愛い。 -
ゴヤ 1775年作
「ピラール聖母を礼拝するサンティアゴ(聖ヤコブ)とその弟子たち」
マドリードに出たゴヤは、王立タピストリー工場で下絵描きの仕事に就きます。その頃に描かれた作品で、色彩や人物描写などに、ゴヤが描いたタピストリー下絵と似通ったテクニックが見られます。 -
これはゴヤ直筆の手紙です。
1780年、幼少からの親友であった Martin Zapater に宛てた手紙。数多く残るこの人とのやり取りで、ゴヤの人物、日常などを知ることができます。
この手紙では、「住んでいる家には家具などそんな必要ない、ピラール聖母のお札と机と椅子5脚、鍋と水筒とコンロとロウソク立てさえあれば、他の物は余分である」と、マドリードでの生活が意外に質素だったことが伺えます。また、サラゴサの地を離れてもピラール聖母を信仰していたゴヤの姿も垣間見られます。 -
ゴヤ 1778年作
「ベラスケス作 フェリペ3世の肖像」
アクアチント技法(版画)
フロリダブランカ伯スペイン宰相が、ベラスケスの絵画を世間に広めようとしてゴヤに命じた版画。9作品が売りに出された。
このコピー自体は1920-30年に刷られた、第4版 -
ゴヤ 1780-1785年作
「学校にて」 油絵
とても小さな絵ですが、学校での細やかな情景が生き生きと描かれています。お仕置きを受けている生徒、それを見ておののいている他の生徒。 -
ゴヤ 1799年作
ゴヤの最初の連作版画集
「ロス カプリチョス(きまぐれ)」の中の
「Volaverunt 飛んでいった」
当時の社会、特に聖職者や上流階級に対する風刺を描いた作品集です。
このコピーは1937年に刷られた第12版。 -
ゴヤ 1816年作
連作版画集「ラ タウロマキア(闘牛技)」の中の
「18番 サラゴサ闘牛場でのマルティンチョの無謀」
版画集の1番から14番は闘牛の歴史、15番以降にはゴヤの同時代の名闘牛士たちの伝説的な名場面の数々が描かれています。
このコピーは1816年に刷られた第1版です。 -
ゴヤ 1815年作
「フェルナンド7世の肖像」
これによく似た肖像画がプラド美術館にもあります。 -
何故かこの美術館には明治錦絵コレクションもあります。
歌川芳虎 作
横浜開港後に描いた 「フランス人」 -
歌川国利 作
「東京名所 新橋鉄道」 -
三代目 歌川国貞(香蝶楼)の役者絵
-
錦絵のみでなく、磁器や印籠、家具など、サラゴサでこんなに日本の美術品が見られるとは思ってもいませんでした。
(夫撮影) -
あら、これ可愛い♪
(夫撮影) -
なかなか見応えある美術館でした。
これからサラゴサに行く人に是非お勧めします。
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