ユーラシア　西へ１０９：　プロブディフ　「二千年が同居する町」

2012/09/07 - 2012/09/07

長居できる宿も決まったし、今日は本格的に街の探索です。

ざっと見たところ、プロヴディフあたりは、原始トラキア人が住み着き、ギリシャからインド西側まで征服したアレキサンダー大王（紀元前４世紀頃）の出身地だと言われており、ローマ帝国時代の遺跡がごろごろしています。
ビザンチン帝国（東ローマ帝国）、ブルガリア帝国、オスマントルコ帝国、ロシア帝国と主は代わっていますが、その全てが同時に見られる稀有な街であります。

まさに二千年以上が同居する町、プロヴディフです。
街歩きが自然と楽しくなります。

エリア プロブディフ(ブルガリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ハイカーズ・ホステルの朝食。
今日はトマトとキュウリが出てなくて、ちょっと不満。

待望のプロヴディフ街歩き、９時にスタートです。

プロヴディフの町はおおまかに分けて、歩行者天国商店街のアレキサンダー通りを縦軸に東側が旧市街、西側が新市街となっています。

ﾜﾀｸｼたちは旧市街の真っ只中にある宿に居ます。
興味の対象は旧市街です。

拡大版⇒http://outdoor.geocities.jp/ariyan9906/Map120907-0.jpg

まず、サボルナ通りを南に南下。

伝統家屋やアンティーク・ショップが並ぶしっとりとした自然石畳の通りです。
ﾜﾀｸｼたちはこの「サボルナ」通りが大好きです。
名前も良いですネ。
覚えやすい！

形の不ぞろいな石畳を気を付けながら歩いていると、中世時代にタイム・スリップする錯覚に陥ります。

歩行者天国の商店街＝下にローマ時代の競技場遺跡が眠っている、アレキサンダー通りには様々なアーティスチックな工夫がなされています。

こんな銅製のオッチャンが座ってたり、、、

こんなＥＴみたいな木製生物がいたり、、、

噴水広場があったり、、、

(Stefan Stambolov Square)

カメにのったエイリアン（木製）が居たり、、、

ホコ天のアチコチには休憩できるベンチもあります。

もちろん、アイスクリームやコーンやクレープなどの露天もあるし、通りの両側はブティック、レストラン、お惣菜屋さん、マクドナルド、ホテル、etc...

ホコ天の行き着くところは、セントラル広場で、広場の横には現在も発掘中のオデオン（劇場）遺跡がある。

ホステル・モステルに泊まっていた一昨日、近くを歩いていて偶然に見つけた小さな青果市場があります。

まずは、そこに行って、今日明日の食材を調達します。
今日の果物はネクタリン。
朝食で食べられなかったトマトとキュウリも購入。

ﾜﾀｸｼたちには欠かせない食材調達所を見つけていたので、ここでの生活は安泰です。

この市場はこのように通りが２つに分かれる先っぽにあります。

オデオンの下かな？
地下街があって、ソコここにローマ時代の石の遺跡が顔を出します。

ﾜﾚﾜﾚの歩く道は、「全ての道はローマに続く」道だったのでしょう。

大きな石、イヤ、岩が敷き詰められています。
こんな道を現代で歩くのは、エキサイティングです。

普通のお店も一杯あります。

ﾊﾟｰﾄﾅｰの好きな小物屋さん。

サボルナ通りに戻ってきました。

道端にこんなアホなオッチャンが額縁をもって座っています。

ひざの所が金ピカに光っているので、子供や大人がよくソコに座って、額縁の中に顔を入れて写真を撮る、と思われます。

ハイカーズ・ホステルの近くにある、聖コンスタンチン・エレナ教会が覗いています。

ちょと中にはいると、こんな絵が壁一杯に描かれています。

これは王様の夢の中にキリストさんが出てきて啓示を与えている絵カナ？

これは？？？
とにかく古い時代の事象を絵にしたものでしょう。

ちょっと横道の小路にそれました。

アリャリャア、えらい古い古民家が並んでいます。
なんとも不思議なカタチをしてますネエ。
なんとか邸と名前のある古民家でしょう。

横丁の石垣に座って、ランチをしていたら、堂々たるネコﾁｬﾝ登場です。

ﾜﾀｼたちのランチをねだりに来たのでしょうが、ﾊﾟｰﾄﾅｰは大の動物ぎらいで、シッ、シッ、です。

ネコﾁｬﾝもがんばりましたが、何にもクレン、と分かってノッソノッソと帰りました。

ランチ終わって、デザートにネクタリンを食べて、準備完了です。

トラキア人の砦があったネベット・テペに進みます。
ブルガリア人以前に住んでいた人々で紀元前十何世紀から存在していた人々です。
トラキア人はアレキサンダー大王のオヤジのフィリッポ２世にこの砦を譲り（征服されて）、その後ローマにも引き継がれた、らしい。

今では要塞の礎だけが残っています。

遺跡らしい遺跡です。

この丘から見下ろす「２０００年が同居するプロヴディフの町」一望が素晴らしい。

円形の建物の跡。

地下室の跡？

屋根の下はプールみたいになっていたので、浴場の跡カナ？

ある古民家の前にユネスコとかジャパンとか書いた看板があったので、入ってみた。

古民家保護プロジェクト対象の建物だと思っていました。

中々味のありそうな家屋です。

奥に入ると、いろんな手芸品や、

布製品や、

焼き物などが並べられており、おばさんが「この焼き物の絵はワタシの主人が書いたもので、主人は数年前に亡くなり、今はワタシ一人でこの店を切り盛りしています」と言っています。

なんのことは無い、手工芸品屋さんでした。

ﾜﾀｸｼたちと入れ替わりに２０人ほどの日本人の観光客がガイドさんに連れられて入って行きました。

すぐ近くで結婚式に遭遇。

新郎新婦が表に出て、みんなに祝福を受けている所でした。
挙式した教会は聖コンスタンチン・エレナ教会でした。

ﾜﾀｸｼたちが見ていると、後ろからさっきの日本人グループがやってきて、オバちゃんたちが「Ｐｈｏｔｏ　ＯＫ？」と大声で言ったので、関係者一同ニコニコと応じた。

ﾜﾀｸｼもこれはチャンスだ（どうせグループの一員だとしか思わんだろうから良いや）、一枚パチリ。

赤い服の女性の方が新婦より目立っていましたが、、、

それからサボルナ通りを南下して、ローマン競技場横の公園にさしかかった。

なにやら子供たちがじっと見ている。

背高のっぽの大道芸人さんが、なにやら耳に当てて聞いています。

子供は「何か？」と興味シンシンです。
ノッポさんが手招きすると、好奇心の強い子供が恐る恐るそばに行きます。
白い聴診器ようのものを子供の耳に当てます。
すると、何かが聞こえるようです。

この男の子はそれを聞いて、ニコニコ顔で親の所に帰ってくるところです。

どうも、ノッポさんは森の木らしい。
聞こえるのは樹木の音らしい。

子供は好奇心旺盛なので、大人に促されて聞きに行きます。
聞いた子はみんなうれしそうにニコニコです。

なにか心温まるシーンでした。

これからローマ時代の円形劇場の遺跡を見学に行きます。

この教会、「聖処女教会ボゴロディツア」という名前ですが、この教会の横から坂を上って行きます。
この教会のメロディ・ベルは美しく、毎時異なったメロディとなるので、楽しくなります。

このような石畳の小道を上って行きます。

大きな円形劇場で、３０００人収容可能なものらしい。

入場料３レヴァ（１５０円）。

今晩なにか催し物があるようで、舞台設置やスピーカーなどが取り付けられていました。

あとで知りましたが、ジャズ・フェスティバルがここであるそうです。
ローマ時代の遺跡でジャズ？

クラシック音楽かバレーでもあれば見に行きたいですが、ジャズではﾜﾚﾜﾚにはヤカマシイだけでしょう。

今日参加する若者たちは幸せ者だと思います。

２０００年前の劇場でコンサートを聴くのですから。

この下にある、トンネルに入る時に見上げた建物がすぐソバにありました。

それにしても、誰があんな恐ろしい場所の建物に住んでいたのでしょうか？
それとも今も住んでいる？

劇場の石段。

２０００年の間、たくさんの人々に踏まれて磨り減っています。

周りのこんな伝統家屋を見ながら丘を下りて行き、歩行者天国商店街＝ローマ競技場上の道とは一つ裏手の道を通って、セントラル広場裏の公園に行きました。

木陰のベンチに座って一休みです。

あたりではお年寄りが集まって将棋（チェス）を差し合っています。
１対１で周りを岡目八目たちが取り囲む。

よく見ると、アチラコチラでやっています。

のどかで、平和な風景です。

森のある公園。

アチコチにある鉱泉炭酸水の水のみ場。

泉のある公園です。

本日のウオーキング・マップですが、拡大版で詳しい順番も入った図も作成しています。
⇒http://www.geocities.jp/skfdc390/plovdivmap_001.html