2012/02/07 - 2012/02/08
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キューロクさん
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チュニス郊外にあるシーディ・ブー・サイードという町は、イスラーム神秘主義の大神秘家の名前がそのまま地名になった町で、彼を祀った廟が町の中央にある。
シーディ・ブー・サイードの観光の目玉は、チニジアンブルーの窓枠・ドアと白壁、そして目の前に広がる陽光眩しい地中海、それらがバランス良くコンパクトにまとまっていることだろう。
ランチタイムに合わせて駆け足でシーディ・ブー・サイードを訪れる人が多いそうだが、吾輩はこの町の夜を見てみたかったので、1泊の予定を組み、合わせてダルサイドのホテルステイも楽しんできた。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
カイラワーンからチュニスまでの移動方法は、鉄道、バス、ルアージュと3つの方法が考えられる。
乗ってて楽で楽しいのは鉄道だが、これはいったんスースまでバス等で戻らなければならず、距離も三角形の2辺をたどるような行程となって、時間的には厳しい。
バスは、本数がすくないことと、必ず座れる保証はないということがネックとなった。
結局、窮屈な旅とはなるが、2時間ほどかけてルアージュでチュニスを目指すことにした。
カイラワーンの西方にあるルアージュステーションで、チュニスまでのキップを買う。
料金は9.1D(455円)だと聞いていたので10D紙幣を出すと、キップ売りの青年がなにか言ってくる。
1Dたりないと言っているようなので、その通りにした。
渡されたキップには9.1Dと印字してあるのでやられたと思ったが、まーしょうがねーなーと苦笑。
ホテル・ラ・カスバよりルアージュステーションまでのタクシー料金は1D。 -
窓の外に見える赤いラインの入ったワゴンがルアージュ。
乾燥地帯を駆け抜けるためにボディーには砂埃がまとわりついている。 -
チュニスまでの2時間は隣席が大男だったため、根性の旅だった。
ただし、この大男は女性には紳士的でとても好感が持てる。
窓際に座っている隣席の女性が、窓のカーテンが垂れ下がることを不快に思ったとくみ取った彼は、運転手からドライバーをもらって、そのネジの増し締めをやってあげていた。
チュニスのルアージュステーションに着いた時には大粒の雨が降っていたが、ちょうど客を乗せてきたタクシーが目の前で停まり、そこまでの客が降りた後にすぐに乗り込むことができて助かった。
TGMチュニス・マリン駅まで1.8D。
この運転手さんは、チュニジアで乗ったタクシーの中で唯一チップを笑顔で「いいからいいから」と返してくれたひとだった。 -
TGMチュニス・マリン駅からシーディ・ブー・サイードまでは20分で料金は0.7D(35円)。
20分間立ちっぱなしだったが、沿線には高校や大学などのいくつかの教育機関があるのだろう、若者がそのつど入れ替わっていた。 -
アラビア文字がチュニジアンブルーに映える珍しい切符。
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シーディ・ブー・サイードは坂の町だった。
小雨の降る中を、2人の住民に道を尋ねながら、やっとホテルダルサイドにたどり着いた。
ダブル・シービュー・デラックスルーム228ユーロ(22,800円) -
日程を調整してまでこのホテルのこの部屋に泊ってみたかった。
右手の窓からは地中海が眼下に見渡せる。 -
入口からのアングル。
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テーブルにはバラの花を散らせたおしゃれな演出。
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ウエルカムクッキーも手作りっぽくて良い 。
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アラビックなバスルーム。
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トイレの前に立った時の頭のクリアランスが絶妙なアーチ型のデザインには見惚れた。
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1階の各部屋は中庭に面している。
部屋の入口の際にはぐるりと屋根があるが、中央に向かって吹き抜けなので雨が降り注ぐ構造となっているため、雨天時は足もとが滑るので要注意だ。 -
2階の廊下から中庭を見る。
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館内にはところどころにこのような贅沢なスペースがある。
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オレンジの実がたわわに実った庭から、今夜のマイルームを見る。
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プライベートガーデンから地中海を望む。
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シーディ・ブー・サイードの街並みを散歩してみるが、メイン通りには土産物屋があふれ、「ジャポネ」の呼び込みが煩わしく、ここはまさしく観光地だった。
しかし、メイン通りを外れると、そこには静かなチュニジアンブルーが待っていた。
ポスティングを見つけた。 -
ポスティング?
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鷹がいるぞーと夢中になって写真を撮っていると・・・・
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物陰から危険な匂いを漂わせながら3人の男が近づいてきた。
そして、その中の年配の男が鷹をひょいと若い男の肩に乗せ、写真を撮れと言ってきた。
いやーな予感がしたが撮影を続ける。 -
「こいつらリビアからの避難民なんだ。」と、親分のような男・・・・
さらに、「何枚も撮ったのだから5D払え。」
・・・・俺は金を持っていないんだ。
「じゃー3Dでいい。」
・・・・そんなに持っていないんだ。
と、結局1D(50円)だけは払ってやった。
★シーディ・ブー・サイードの鷹には気をつけろ! -
気を取り直して散策を続ける。
時にはチュニジアンイエローも。 -
カイラワーンでも見かけた中空のレンガ。
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のどが渇いたので、有名なカフェ・デ・ナットに入ってみる。
オフシーズンのためか客は皆無だ。 -
松の実ティー1.5D(75円)は、喉ごしと、咀嚼感が相次いで楽しめる。
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途中で見かけたふわふわビックドーナツ0.5D(25円)は、辛党もびっくりの旨さだった。
いったんホテルに戻って、夕暮れの地中海を眺めたあとは、ホテル内で初ハマム! -
ハマム
蒸し風呂+アカスリ+マッサージ45分の全90分コースで65ユーロ(6,500円)
女子バレー選手のような体格の施実者から、真っ裸になってと言われた時には多少抵抗があったが、日本男児の勇気というか蛮勇を見せてきた。
当日は貸し切り状態だったので、ハマムの準備に小1時間ほどかかった。
蒸し風呂はスチーム式だったので、サウナのようにひたすら暑さに耐えるだけというのとは違い、そこそこ快適だった。
アカスリは、オンドルのような熱い大理石の台に寝そべって施術を受ける。
腕をこすりながら「ほーら垢が出てきたわよ〜」というようなことをフランス語で言っていた。
マッサージは、ミントの香りのするオイルを使っての全身マッサージだったが、オイルの香り以外は日本や東南アジアのそれと変わりはなかった。 -
目の前のダル・ザルークで夕食とする。
地球の歩き方では、営業は19時からとなっていたが、じつは18時でもOK!
ハマムで腹が減ったので、この1時間の差は大きいのだ。 -
テュニジア最後の夕食は、特大の窓から、夜の地中海と対岸の灯りを見つめながらとなった。
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最後もやっぱりハリッサ。
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スパイシーなハリッサを塗ったパン。
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残念ながらこの店にはチュニジアンサラダはなかった。
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魚のグリル。
ビール4本と以上の料理で70D(3,500円) -
じつはテュニジアブルーが夜にはどう変化するのかが、最大の楽しみだった。
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ヨーロッパではおなじみの、オレンジ色の控え目な照明に浮かび上がるテュニジアブルー。
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幻想的なテュニジアブルー。
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シーディ・ブー・サイードは夜が似合う。
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多くの観光客で混み合う昼よりも、漆黒のシーディ・ブー・サイードが気にいった。
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そろそろ冷えてきたのでホテルへ戻ろう。
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地中海のはるか先には家並みの灯りが瞬く。(ホテルダルサイド)
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人気のないホテルダルサイドのエントランス。
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と、思いきや・・・・突然闇夜に浮かぶ男は?
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夜のレセプショニスト兼ガードマンのようで、177センチの吾輩が見上げる大男は199センチという長身だが、顔は幼く、どことなく優しげだった。
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部屋に戻って暫時休憩後、就寝。
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目覚めは朝焼けの地中海。
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朝食を準備してくれたひと。
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雰囲気抜群の朝食。
チュニジア最後の夜はチュニスじゃなくて良かったと思う。
空港までは、タクシーで20分5D(250円)ほどと、チュニスと同距離にシーディ・ブー・サイードも位置する。
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この旅行記へのコメント (13)
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- せるじさん 2015/09/10 21:52:53
- チュニジアの今
- 私がシーディ・ブー・サイードを訪れたのは革命前のおだやかな時でしたので、今はどうなんだろうと思って拝見しました。
旅行記からはおだやかで落ち着きをすっかり取り戻したようにお見受けしたのですが、実際はどうでしたか?
ホテルも夜景もとっても素敵ですね☆私は日帰りで行ったので、こんな一面があったなんて知りませんでした^^
- キューロクさん からの返信 2015/09/11 19:49:25
- RE: チュニジアの今
- 当時はいよいよ春が来たんだねー。
という国民の感情がひしひしと感じ取れましたが、いよいよ強固な政府を樹立するというその時に、過激派に浸食されてしまったようです。
彼の地の幸せを祈念したいと思います。
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- 蔦之丞さん 2014/04/18 18:00:06
- チニジアiに
- チニジアにゆっくりできて羨ましいです
クルーズで、1日停泊だったので
駆け足で名所の一部分を観光しただけですが
白とブルーのコントラストが忘れられません…
鷹の詐欺に出会う時間もありませんでした(笑)
- キューロクさん からの返信 2014/04/20 19:29:54
- RE: チニジアiに
- 彼の地はイスラミックの中では戒律が緩く、アルコールも容認されていて、さらに人々もフレンドリーで旅しやすい地でした。
また行ってみたい国のひとつですね。
-
- TKさん 2014/04/09 20:54:17
- 人生各駅停車さんのアドバイスを、私の旅行記に記載しました。
- 人生各駅停車さん
ご無沙汰しています。TKです。
シディ ブ サイード滞在時には大変お世話になりました。
特に、鷹使いの情報は、大変役立ちました。
そのことを、私の旅行記に「人生各駅停車」さんの了解なしに記載いたしました。
ここに、遅くなりましたが、事後報告いたします。ご了承ください。
よろしくお願いします。
その旅行記のURLは↓です。
http://4travel.jp/travelogue/10874491
お時間がありました訪問ください。シディ ブ サイード、いいところですね!
改めて、ありがとうございました。
by TK
- キューロクさん からの返信 2014/04/10 16:59:47
- RE: 人生各駅停車さんのアドバイスを、私の旅行記に記載しました。
- No problem.
それより、わざわざご連絡ありがとうございます。
当地でも旅を満喫されたご様子で何よりです。
いつもご夫婦で旅行されるのでしょうか。
-
- TKさん 2014/03/11 04:49:21
- 人生各駅停車さん、今このホテルの同じ部屋に泊まっています。
- 人生各駅停車さん
旅行記拝読いたしました。いま、同じホテルの同じ部屋(5号室ですか?)に泊まっています。部屋の窓から、チュニスの美しい夜景と、港が見えます。本当にこぎれいで、美しいホテルですね。
チュニジアンブルーの美しい街並みを明日一日かけて、休養がてら、ゆっくり探索する予定です。人生各駅停車さんの旅行記大変参考になりました。(今見たところですが。)
今回、ヨルダンを周った後チュニジアを周り、今日明日と2泊してゆっくり休んで、帰国する予定です。
ありがとうございました。
by TK
- キューロクさん からの返信 2014/03/11 17:29:21
- RE: 人生各駅停車さん、今このホテルの同じ部屋に泊まっています。
- TK さん
ダルサイドに2泊でしょうか。このホテルはとても印象に残っています。
部屋は最上階だったと思います。
定年後のファーストクラスで世界一周なんてうらやましい限りです。
私は、定年がないので、いつまでたっても長期の旅行は楽しめなさそうです。
シティブサイドを楽しんでください。
お気を付けて。
- TKさん からの返信 2014/03/13 14:34:55
- RE: RE: 人生各駅停車さん、今このホテルの同じ部屋に泊まっています。
- 人生各駅停車さん
はい、ダール サイード2泊です。
部屋は、1階建ての棟の庭に面して、その先にレストランがあり、その先に海が広がって、大変美しい景色でした。
人生各駅停車さんの情報役に立ちましたよ!
このホテルの出たすぐ道に、例の鷹を肩に止まらせるお兄さんが、3人もいました。私たちは、「お〜〜!、いたいた、例の鷹のお兄さんだ」ということで、完全に無視しました。
でも、結構被害にかかっている人いましたね。
本当、ここは地中海の快適なリゾートです。現地の家の公開しているところを、探索したり、港へ行ったりしてゆっくりリゾートを楽しみました。
ありがとうございます。
by TK
> TK さん
>
> ダルサイドに2泊でしょうか。このホテルはとても印象に残っています。
> 部屋は最上階だったと思います。
>
>
> 定年後のファーストクラスで世界一周なんてうらやましい限りです。
> 私は、定年がないので、いつまでたっても長期の旅行は楽しめなさそうです。
>
>
> シティブサイドを楽しんでください。
>
>
> お気を付けて。
>
>
>
- キューロクさん からの返信 2014/03/14 19:57:51
- RE: RE: RE: 人生各駅停車さん、今このホテルの同じ部屋に泊まっています。
- お役にたてたようでよかったです。
いまだに彼らはいるんですね。
でも、異国で食うためにはしょうがないのでしょうか。
私は、この夏はインドネシアを考えています。
どこかの国でお会いできたら乾杯しましょう!
これからもよろしくお願いします。
-
- カスピ海さん 2013/07/30 08:53:26
- すてきなインテリア
- 人生各駅停車さま
おはようございます。
ここのホテルダルサイド、インテリアも中庭のプチガーデンの様子も、お菓子のテーブルも
すべて素敵でとてもいい感じですね。
レセプショニスト(夜版)が加わる事でまた完璧になって。
ところで、
>松の実ティー
は、アイスティーに多い目の松の実をうかべている飲みものなのでしょうか?
ちょっとやってみたいです。
カスピ海
- キューロクさん からの返信 2013/07/30 14:41:36
- RE: すてきなインテリア
- カスピ海さん
松の実ティーは、甘いホットミントティーをベースにしているようでした。
この店は、靴を脱いで高さ1メートル位の床に座る方式で、混み合っていればアラブっぽくておもしろそうでした。
蛇足ですが、来月はインドシナ最後の訪問国となるカンボジアのシェムリアップに行ってくる予定です。
私のホテル選びは、トリップアドバイザーを参考にすることが多く、今回もシェムリアップで一番人気を押さえました。
- カスピ海さん からの返信 2013/07/30 21:41:41
- 松の実ティー
- 人生各駅停車さま
ありがとうございます。ミントの香りも加わるんですね。
やってみます!遠くの国を思って。
> 今回もシェムリアップで一番人気を押さえました。
ああ、とてもたのしみです。
わくわく。
どうぞよき旅でありますように☆
カスピ海
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