2011/04/23 - 2011/04/23
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まみさん
小学二年生の一学期まで過ごした大阪府吹田市の私の思い出の中には、岡本太郎の太陽の塔がどーんと位置しています。
父が出かけることが好きだったので、大阪時代も週末ごとに家族で車であちこち出かけましたが、街から出るときにいつも太陽の塔を車窓から見上げていたものです。
あいにく現在、太陽の塔がある万博公園の写真を見ても、記憶の中のシーンと一致しないので、記憶に混同があるのかとずっと首を傾げていました。
どうやら私が小さい頃に見ていた太陽の塔は、周辺が万博公園として整備される以前のものだったようです。
私の記憶の中の太陽の塔は、鉄筋のコロッセウムのようなものに閉じ込められていて、いつも窮屈そうにしていましたから。
岡本太郎のことは実はそれほどよく知らないのですが、その幼い頃の記憶のため、太陽の塔は私の中ではなんとなく特別な位置にあります。
その太陽の塔を制作した岡本太郎のアトリエ兼住居の記念館に行ってみました。
今年は生誕100年ということで、テレビ放映や企画展などの特別な催しがあちこちで行われていて、いま旬の話題の一つだと思いますが、表参道にある岡本太郎記念館のことを知ったのは、ずっと前にアップされたフォートラベル旅行記がきっかけです。
でも、あのときにいつか行ってみたいと思いながら、あっという間に一年はたってしまいました。
花と違って記念館は逃げないので、ついつい後回しにしてしまったせいです。
台風かと思うような強風と横殴りの雨が降ったこの土曜日(4/23)、所用があってせっかく渋谷まで出た帰り、どこかで撮影散策したいと思ったときに、不意にこの記念館のことを思い出しました。
記念館では、好きなだけ写真を撮れますから。
それにこの時期に足を運んだのは、グッドタイミングだったようです。
生誕100年を記念して、今年制作された「生命の樹」のフィギュアが造られて展示されていたからです。
フィギュアとはいえ、間近でじっくり眺めることができました。
家に帰ってあらためてフォートラベルで岡本太郎記念館の旅行記を検索して見てみたら、2階の展示内容は少しずつ入れ替わっていることに気付きました。
チケット売り場でもらったチラシに書かれてあったのがもし「生命の樹」のフィギュアの展示期間だとしたら、2011年2月23日から6月26日までです。
このまま岡本太郎展が開催中の竹橋にある東京国立近代美術館まで足をのばせたら、岡本太郎にたっぷりと浸れた半日になれたのですが、残念!
でも、代わりにテレビ東京の番組「美の巨人たち」で、岡本太郎特集が2週連続放映されました。この土曜日(4/23)は「森の掟」を中心に、来週(4/30)は「太陽の塔」がメインです。
これは見逃さずにすみました。
岡本太郎記念館の公式サイト
http://www.taro-okamoto.or.jp/
※トップの新着情報にテレビ放映の情報あり。
東京国立近代美術館「岡本太郎展」の公式サイト
http://www.momat.go.jp/Honkan/okamoto_taro/index.html
開催期間:2011年3月8日〜5月8日
一部の期間を除き、会館時間は10時から16時まで。
東北関東大震災後のおそらく節電のため、金曜日の夜間開館は中止。
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雨の中、表参道駅から歩いてきて、やっとそれらしい建物が見えてきた@
この建物は、隣接する喫茶店でした。 -
印象的な目玉のこいのぼりのあるゲート
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ゲートをくぐってすぐの前庭の様子
この日の夜に見たテレビ東京「美の巨人たち」では、この庭の彫刻たちが岡本太郎を「お父さん」と呼び、彼らのおしゃべりをはさみながら番組が進んでいました。 -
太陽の塔をちょっと思わせる彫刻
太陽の塔の従兄弟かな@ -
インカやアステカ文明を連想させる黄金の太陽と、すわり心地が微妙そうなイス
黄金の太陽は、王者の風格というより、あどけない顔が可愛らしい彫刻です。
雨が降っていなければ、あのイスの座わり心地が試せたのに。 -
前庭の不思議な生きものの彫刻
大きなお耳で空を飛んだダンボにも見えなくもありませんが……。 -
玄関のウェルカム彫刻
前庭の散策は、またあとで続きをやりましょう。
はやる気持ちを抑えながら、記念館の中に入ります。 -
入口の面白い取っ手
入場料は大人600円。
切符売り場では、売り子のお姉さんが入館者一人一人に、記念撮影をどうぞ、と声をかけていました。 -
真っ先に迎えてくれたブロンズ彫刻「縄文人」(1982年制作)
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ぴしっとスーツを着込んだ岡本太郎と、岡本太郎らしい彫刻
この彫刻は、青山劇場の前にある「こどもの樹」(1985年制作)と同じだと後で気付きました。 -
含蓄ある手の動きの岡本太郎と彼の作品たち
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食卓で十分ふつうに使えそうなティー・セット
いまや岡本太郎のデザインは、現代の私たちにとってなじみになっているなぁ、とつくづく思いました。 -
太陽の塔の模型と、その太陽の塔と兄弟みたいな絵が描かれた壁
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ウルトラマンの怪獣のようだけど
でもなんか惹かれる、自分ちの居間でも飾りたくなるような陶器です。 -
気持ちいいんだか悪いんだか
エネルギッシュで花に満ちた彫刻です。
でも、しましまのへびのようなものがのたくっているようにも見えます。 -
哀愁ある(!?)横顔の太陽の塔
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すてきな卓上彫刻と、娘さんの敏子さんの写真
最初のこの旅行記を作成したときは、奥さんとコメントしてしまいました。
後日(5月3日)に竹橋の国立東京近代美術館の岡本太郎展に行くことができたとき、敏子さんは岡本太郎の養女で、彼の死後、彼のアートの再発見に力を尽くした方だと知りました。 -
親子仲良く
このイスは座り心地はよさそうです。
でも座っているうちに、ずるずるとすべって落ちてしまいそうでもあります。 -
岡本太郎のアトリエ
キャンバスがぎっしり!
一瞬、本棚に見えました。 -
作品が並んだアトリエ
左の彫刻は、ボールの上にバランスよく乗っかり、頭の大きなリボンを支えている子供に見えます。
青と赤の手の彫刻といいい、どことなく可愛らしいです。 -
これはイスかな?
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半分折りたたまれ指が、なんだかおしゃれ@
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「青春の塔」の模型の一部
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太陽の塔の一部が@
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くねくねと、生命力を感じさせる岡本太郎らしいオブジェと
2階にあるのは本棚のようです。 -
愛用の道具がぎっしりのテーブルの上
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エネルギッシュで不思議な絵
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リボンを抱えた子供の像と、ピアノ
ピアノのイスも、なんだか可愛らしいです。 -
今度は2階へ行きましょう
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2階から見下ろした「縄文人」と、岡本太郎の写真パネル
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階段を上がってすぐの部屋
家に帰ったあとで、この岡本太郎記念館の写真を扱ったフォートラベル旅行記をいくつか見てみたら、ここの展示が違っていました。 -
大阪万博のもう一つのモニュメント「生命の樹」のフィギュア
オリジナルは1970年に制作。このフィギュアは、フィギュアのプロ海洋堂が岡本太郎生誕100年記念の今年2011年に制作したものです。
ゆっくり回転していたので、写真を撮るときにはちょうどよい構図とピント合わせにちょっとだけ苦労しました。 -
命の源の海の底の不思議な生きもの
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線香花火のようにキラキラした、海の原始的な生きもの
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どこか違う惑星のよう
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イカのようなクラゲのような古生物が並ぶ
まるでコーラスでもしているかのようです。
ふと幹に目をやると……うわっ、うわっ! -
三葉虫がぞろぞろ幹を上っていく
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イカのようなアンモナイトのような不思議な古生物たち
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はしゃいでいるように見える古生物たち@
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両生類、あるいは爬虫類の登場
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つぶらな瞳の両生類……?
奥にいるのはシーラカンスかしら。 -
たぶん、ほ乳類の祖先のワニと、恐竜たち
去年の秋に甥っ子姪っ子たちと見に行った「地球最古の恐竜展」を思い出します。
関連の旅行記
「甥っ子姪っ子と大阪観光(2)ATCミュージーアムの「地球最古の恐竜展」」(2010年10月10日)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10510033/ -
恐竜全盛期を経て、ほ乳類の時代へ
マンモスやゴリラ、それから古代人類の姿が見えます。 -
氷河期から人類の時代へ
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太陽の塔の内側の写真
えっ、ひょっとして「生命の樹」って、こんな風に太陽の塔の内側にあったんですか!? -
太陽の塔と岡本太郎
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太陽の塔の背中と
壁のパネルのVTRが絵的にちょうど良いシーンになったところでシャッターを切ることができました@ -
文句なしに魅了される岡本太郎の油彩画「豊穣の神話」(部分)
目玉お化けがビームを放ちながら地上にいるネコを追いかけている……!? -
文句なしに魅了される岡本太郎の油彩画「海辺の肖像」
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文句なしに魅了される岡本太郎の油彩画「悲しい動物」
手負いの……キツネ? -
文句なしに魅了される岡本太郎の油彩画「豊穣の神話」(部分)
地上を徘徊する不思議な生きものと、まだエデンにいるアダムとイブ……!? -
「母の塔」の模型(1970年)と写真
大阪万博当時の写真のようです。 -
「母の塔」というより、パレットのよう!?
おや、あの写真は……。 -
大阪万博での「母の塔」の展示会場!?
この天井の鉄筋です!
私の記憶の中にある太陽の塔の回りにあったのは……。 -
岡本太郎と記念撮影@
意外に小柄でびっくりしました。身長は150cmくらいでしょうか。
エネルギーに満ち溢れた存在感で、大きな男に見えたんだと思います。 -
岡本太郎と作品のパネル写真
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前庭を散策───お月さまの眷属のような可愛いやつ
「午後の日」(1967年制作)。
国立近代美術館の岡本太郎展のチラシから判明。 -
岡本太郎版のトーテムポール
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みんなとっても表情豊か@
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草葉の陰に隠れて
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そろりそろりと忍び来る可愛いやつ
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庭の片隅での彫刻たちのおしゃべり
「岡本太郎ってどんな人?」
「スケールの大きな男」
「どのくらい?」
「こぉぉんなに大きいの」
「こぉぉぉんなに大きいの?」
「もっともっと大きいの」
「もっともっと大きいの?」 -
ジャックオーランタンのお化けみたいな(!?)、中庭の仲間
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「ボクを忘れてないでけれ〜!」
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半券とチラシと、太陽の塔のたっくん
毎年2月、森林公園で福寿草の撮影のときにお供に連れていっているたっくんです。
これは国立近代美術館のミュージーアムショップで買いました。
※たっくんが活躍している、森林公園の福寿草の旅行記
2011年2月13日
「やっと晴れた連休3日目に、今年も梅と福寿草を求めて森林公園へ(2)黄昏の光を浴びて輝く福寿草」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10546126/
2010年2月14日
「福寿草と梅の森林公園2010(1)梅とたっくんとチューリップみたいな福寿草@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10429794/
2009年2月15日
「早春フェスタの森林公園(1)たっくんとマダム・フクジュソウ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10311322/
2008年度2月17日
「梅と福寿草まつりの森林公園(1)たっくんと福寿草」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10219776/
2007年2月11日
「武蔵丘陵 森林公園その1:福寿草は、お友達と一緒に@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10125121/ -
記念館で買った「川崎市岡本太郎美術館所蔵作品集」(二玄社/税込み2,624円)の中の太陽の塔のページより
私の記憶の中にある太陽の塔はまさにこんな姿でした。
これは上から眺めていますが、下から眺めると、おなかの顔の回りに鉄筋のコロッセウムのような屋根が迫っているように見えました。
私の記憶に間違いがなければ、万博のあとも数年間はこんな状態で展示されていたんだと思います。 -
記念館で買った太陽の塔のポストカード(各157円)
まだ万博公園が整備される前の太陽の塔の姿です。
そうです、私が覚えている太陽の塔はこういう状態でした。
あー、原風景を再発見できたようで、なんだか嬉しいです。
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この旅行記へのコメント (4)
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- belleduneさん 2011/04/27 09:46:57
- いつも岡本太郎さんのエネルギーを...
- まみさん、岡本太郎記念館にいらしたんですね。
私は隣のビルの最上階、岡本太郎記念館を面した側にアトリエを借りていますので、毎日岡本太郎さんのエネルギーを頂いています。
現在隣接した国土庁の土地が空き地となっていて、仮の駐車場として使用されているため、広々とした風景で都心とは思えない眺望です。
古いビルなので、階段のみですが、それ程苦には感じません。
いつも芸術家・岡本太郎の太陽のような、爆発的エネルギーを貰っている勢かもしれませんね。
角部屋なので、六本木ヒルズやミッドタウン、代々木のNTTのビル方向もよく見えます。夏には神宮外苑の花火も鑑賞することが出来ます。
珠に夜のライトを使ったイベントもやっていますよ。
またお邪魔します。
- まみさん からの返信 2011/04/28 12:24:53
- RE: いつも岡本太郎さんのエネルギーを...
- belleduneさん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
> 私は隣のビルの最上階、岡本太郎記念館を面した側にアトリエを借りていますので、毎日岡本太郎さんのエネルギーを頂いています。
おお、それはすばらしいですね。
岡本太郎さんの芸術は、遊び心もあってほっと笑えるのもありましたが、エネルギーが内側で爆発しているのと外側で爆発しているのと、両方感じました。
文句なしにいいなーって思いました。
あのあたりは、雨の中を歩きましたが、都心の中でもおちついた雰囲気でしたね。
表参道ってほとんど歩いたことはないのですが、ぱっと見ると、東京の都会のはざまで時々よく見かける庶民のぬくもりを感じる街並みで、よくあるなーと思いながら、ちらっとお店のショーウィンドウとか見ると、とってもおしゃれで@
belleduneさんがアトリエを借りてらっしゃるところも、少し古いかんじがいいなぁと思ったかもしれません。
階段の上り下りも大変ですが、うむ、確かに、岡本太郎の芸術を思い出すと、運動嫌いの私でも少しは体の中の血をたぎらせて、、、そして脂肪を燃やさねば、と思います(苦笑)。
> 珠に夜のライトを使ったイベントもやっていますよ。
> またお邪魔します。
またぜひいらしてください。
私もおりにふれて、イベントとかチェックしようと思います。
今年は生誕100年だから、いつもよりいろいろありそうですものね。
-
- 横浜臨海公園さん 2011/04/27 02:01:01
- こんばんは
- まみさま、こんばんは。
芸術は爆発
していますね。
横浜臨海公園
- まみさん からの返信 2011/04/28 12:16:31
- RE: こんばんは
- 横浜臨海公園さま、こんにちは。
いつも見に来てくださって、たくさん投票くださってありがとうございます。
岡本太郎の系術って、エネルギッシュですねぇ。
それでいながら、生活の中にもう溶け込んでいるデザインもあって、違和感がないとも思いました。
ずっと気になっていたのは太陽の塔だったのですが、彼の他のアートをもっと知りたいと思うようになりました。
まみ
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