冬の花を求めて──ハボタンの意外な美しさに絶句

2007/01/27 - 2007/01/27

散歩したくなるような、ぽかぽか陽気の１月の週末。
こんな気持ちのよい穏やかな日は、そぞろに写真撮影散策の誘惑にかられます。
でも、近所で用を足すついでに、真っ直ぐ家に戻らず、ぐらっとあちこち回ってみたのは、本当は福寿草を撮りたかったからです。
自転車をのんびり走らせながら、黄色い花はないかときょろきょろ。

しかし、他の季節と違って、やはり冬場は、ちょっと足をのばせば、当初の狙いの花でなくても、なにかしら収穫がある、というわけにはいきません。
春には、夏には、秋には、ここにはあの花が咲いていたなぁ───と、なつかしく思うところは、掘り返された土か、春のつぼみを待つ潅木があるのみで、寂しい限りです。

そんな今の季節で、いや、そんな時分だからこそ、河川沿いの花壇では、ご近所さんが、何か植えているかもしれない───そう気付いて、やっとたどりついた先で見つけた意外な収穫は、ハボタンでした。
写真を見ても、マヨネーズをかけて食べたい、としか思ったことのないハボタンです。
あんなに美しくて、あるいは可愛らしくて、鑑賞するだけで心がおなかいっぱいになるような花だとは、思ってもみませんでした。

ハボタン以外にも、可憐な花を見つけました。
中には、もっと暖かな季節の花ではないかしら、と首を傾げたくなるものもありました。
地球温暖化のせいか、単に私が今まで気付かなかっただけか……。

エリア 埼玉

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自転車

ハボタンではありませんが、やっと見つけた、写真を撮りたいと思う花。
白いところにくっきりピントがあって、背後がきれいにボケてくれた、会心の１枚！
といっても、オートフォーカスのコンパクトカメラなので、偶然の産物ですけどね。

手持ちの花の本で調べましたが、いまのところ見あたらず、名無しのゴンベェです。

さきほどと同じ花なのですが、花びらの形だけ見ると、違う花に見えてしまいます@

また１つ、可憐な花を見つけました。
グランドフラワーになりそうなかんじ。
花に影が射さないように撮るのには苦労しましたが、適度な影が花びらに当たるのは、暖かな日差しの存在を感じさせるので、なかなかよいと思いました。
なぁんて、これも偶然の産物@

この花は芝桜のような気がするのですが……あれは春の花ですよね。
こんなに早く咲くものでしょうか。

芝桜かな、と思った花。
だとしたら早すぎますけど、咲いていたのは、まあ、このように一部でした。

ハキャベツです。
あ、違った、ハボタンです@

裏の田畑でも神社でも乾いた土ばかり目にしてきましたので、この華やかさは、乾いた砂漠で水を見つけたような感動がありました@

まるでバラのようです。
キャベツって、こんなに美しかったんだ〜。
いやいや、ハボタンですってば。

グラデーションを意識して、白いところも入れてみました@

少し離れて。
うん、美しい@

杭のところに3つ並んでいます。

「ハボタン
キャベツを元に、日本で観賞用に改良した品種です。葉色や葉形は多彩です。東京ハボタン、名古屋ハボタン、大阪ハボタンなど、つくられた地方の名前をもつ品種が多くあります。」
（「咲く順でひける四季の花辞典」成美堂出版より）

赤いハボタンと白いハボタンが並んでいます。
でも、私が好きなのは、どちらかというと白系統の方ですねぇ。

「ハボタン
アブラナ科
ちょっと意外だが、キャベツと同種。紫キャベツのような着色野菜から江戸時代、日本で改良された。野菜が鑑賞植物になった例は世界でも珍しい。ハボタンの祖は三百年ほど前に渡来した。貝原益軒は「大和本草」でオランダ菜の名を挙げ、味よしと書く。その後、牡丹菜を経て葉牡丹に。」
（「花おりおり」朝日新聞社より）

圧倒的に白いハボタンの方が、写真を撮った枚数が多いです@

やっと黄色い花を見つけました。
もちろん、さすがにこれを見かけて、福寿草かも！───などと思って近付いたわけではありません。

でも、この花も名無しのごんべぇです。
手持ちの花の本で調べましたが、見つかりませんでした。

オートフォーカスなので、好きなところにピントを合わせるのが難しいです。
でも一眼レフで手動だと、失敗率も高くなるんでしょうね。
コンパクトカメラの場合、マクロモードにしてもなかなか手前にピントが合ってくれない場合は、いったんスイッチを入れ直してみたりします。

撮った場所は、河川沿いの花壇ではなく、近所の保育園のフェンスです@