台北一人旅（トロッコ編）その２

2010/07/13 - 2010/07/17

映画「トロッコ」に感動し優しい台湾人と会話がしたく台湾に来てみたが、市内の人は日本と同様に忙しそうで、とてものんびりと会話をしてくれる雰囲気はなく、あきらめて郊外に足を伸ばしてチャレンジすることにした。
平渓線沿線の十分、青桐、金瓜石、九分を廻ることにしたがさてどうなることか。

エリア 台北(台湾)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス
• 航空会社: エバー航空

台北駅発７時３０分の自強号で端芳駅へ行きホームで販売している「平渓線１日周遊券」を買い同じホームから出発する平渓線で十分駅へ。この写真は十分駅です。線路沿いに食堂や雑貨屋が並び囲いもなく勝手に人が線路を渡っているが大丈夫なのかなと心配になる。

十分駅前のまだ閉まっているお店の横に可愛い女の子と犬が遊んでいた。「つり橋はどっち」と聞いたら日本語がわからないせいかニヤニヤ笑って軽く聞き流していた。

線路沿いの道を歩いていくと右側に吊り橋が見えたので渡ってみた。十分滝が観覧休止とのことなので途中で引き換えし十分駅に戻った。駅員に次の列車までの待ち時間を聞くと３０分以上あるとのこと。平渓線は１時間に１本と極端に本数が少ないので１日周遊券を買う必要はなかったなと反省。

終点の菁桐駅です。日本式の木造の駅舎で結婚写真の撮影場所として若い人に人気のあるようです。駅前の老街で休憩し菁桐鉄道故事館を見学。本数が少ないので乗り遅れると１時間近く待つことになるので次の列車で端芳へ戻ることにした。

端芳駅前からバスに乗り最近人気の出てきた金爪石に向かった。黄金博物園区内の日本人住居、砿工食堂等を見学。写真は坑道跡です。黄金神社まで行きたかったのですが３４度と猛暑で途中の鳥居でギブアップしました。

「トロッコ」もありましたが映画のイメージとだいぶ違うのでガッカリ。とりあえず写真だけは撮っておきました。

金瓜石から九份へのバスの車中で念願の地元の人の優しさに触れ合うことができた。一人で台湾にくれたことが嬉しくてしょうがない様子で九分および金瓜石の歴史を片言の日本語で一生懸命説明してくれた。寅さん映画のお寺の坊さん役に似た人で笑顔が素敵なおじさんでした。写真は九份の基山街です。

賢崎路と交差した先の九份茶坊に入ると、ここの従業員のおばさんがまた良い人で九份の昔の話から自分の家族の話まで楽しそうにしてくれた。昨日からのモヤモヤしてたものが吹き飛んですっかり気分が良くなりテラスで東方美人茶を飲んでいるところです。

「千と千尋の神隠し」の面影のある賢崎路です。すっかり気分をとり直しルンルン気分で階段を下りてバス停に向かってます。

バスで端芳駅まで行って列車で帰る予定でしたがこのバスの時刻表を見ているうちに折角気分も良くなったことだし基隆まで行こうと予定変更しました。行き当たりバッタリに時間を気にせず自由に行動できる一人旅はやはり良いものものです。

基隆駅に着き駅前のスタバで休憩。中正公園までの時間を聞いたら歩いて３０分以上かかりますよとのことなのでさすがに歩き疲れたので今回の旅で初めてタクシーを使うことにした。この写真は中正公園のシンボルとなっている大型観音像（高さ２２．５メートル）です。純白で優しい目をした綺麗な観音様です。

中正公園から見た基隆の街と港です。この港から那覇、名古屋、大阪にフェリーが出ているそうです。次回台湾に来た時は帰りはフェリーで沖縄に寄ってノンビリと帰ろうと心に決めました。

陽も落ち涼しくなったせいか続々と家族が中正公園に集まりだし、公園に用意されているゴーカートで遊びだした。お父さんに抱かれて得意気に運転し嬉しそうに母さんに手を振っている姿をを見てると「これが真の家族の姿」なのだなと思う。今の日本は子供を虐待したり、会話もない夫婦が増えて何をやっているのかと思う。予定には無かったが基隆に来て良かった。

最終日は実際に「トロッコ」に乗ってみたくなり烏来へ行くことにした。西門駅からＭＲＴ小南線で中正記念堂駅で乗り換え新店駅に行き、駅前から１６０１番バスに乗り烏来へ。写真は烏来のバスから労街へ向かっている途中で撮ったものです。イメージは日本の鬼怒川温泉のような川沿いの音泉街です。

老街(温泉街）を抜けて橋を渡ったところの正面の階段を上ったところに、このような無人トロッコがありました。平日で観光客も少なく運行してないのかなと不安になったが粘り強く待つことにしました。３０分程度経った頃に係員と共に観光客が続々と集まり出した。片道５０元のチケットを買って待望のトロッコに乗車した。

トロッコは予想以上のスピードで揺れも激しくジェットコースタのようにスリルがあり面白い。この写真は終点で降りたところから見た台湾でも最大級(落差８２メートル）といわれている烏来瀑布です。

帰りは家族連れかペアの客ばかりで一人の客は私だけなので係員から運転手の横の席に乗って欲しいと言われ承諾。先頭に乗っているとさらに迫力が増し、揺れ具合も尋常ではなく無事到着した記念に係員に写真を撮ってもらった。最後に老街にある日帰り温泉に入り今回の台北旅行は終了としました。

台北市内の歩行者のスピードは日本と同じで混み具合も同様。まるで都内を一人で歩いているような味気なさで期待していた台湾の優しい人とのふれあい旅行は無理かなとあきらめかけていました。しかし何とか後半は楽しい台北旅行を味わうことが出来ました。台湾らしさを味わせてくれたバスの中の坊さん、九份茶坊の定員、基隆の中正公園の家族、永康公園の先生と生徒たち烏来の老街のおばさん達に感謝したい。（写真は基隆の夜市の屋台です）