2009/04/29 - 2009/05/02
242位(同エリア313件中)
どっちさん
この日は松江のビジネスホテルに宿泊。
外食コースにしたところすばらしい夕食を頂き、大満足。旅館とは違うのでかなりお安い宿泊料金でさらに満足。
3日目の朝は5時半に起床。しんじ湖の朝日を探すが見えない・・・。
夕日はホテルの窓より西の後ろ10°ほどのところだったが、朝日は反対に東の後ろ10°ほど、完全に死角。となると湖の入った朝日夕日を見るためには、この位置取りは完全に失敗であったというわけだ。
もう少し東へ行ったしんじ湖温泉街にお高めの旅館が並ぶのは理由があるわけです。
この日は移動日。安来で途中下車して観光もします。私の目的は清水寺。
5/1はゴールデンウィークとはいえ、金曜日で平日。
清水寺の三重塔は、土日祝日しか登れないというのをガイドで見た。そこで、途中電車待ちの間に寺へ電話をして、三重塔は拝観できるのか?宝物館は?お庭は?と問い合わせ。というのも小さいお寺さんなどは「是非見たい!」との意思を示せば、住職が臨機応変に対応してくれて、秘仏を拝ませてくれたりする場合もあるのだ。
清水寺のような観光地化されている大きな寺院では、このお願い作戦でも三重塔はダメでした。
宝物館は入口のインターフォンで呼び出せば開けてくれるとのこと。やったぁ。
この時、相方は清水寺にあまり期待をしていない模様であった。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー JR特急 JRローカル 徒歩
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夜明けのしんじ湖。
次々と小舟が現れる。みんなシジミを採っているのか? -
朝食を終えて、しんじ湖のほとりを散歩。
湖底はシジミの殻が多数。裸足で入ったらケガしそう。
8:30、ホテルの送迎バスに乗り、松江駅へ出る。
送迎バスは朝の時間30分に1本出ています。が、利用する人はあまりいないらしく、フロントで言わないと出ません。
5分やそこらで駅に着く。
30分ほど電車を待ち、松江駅から安来駅を各停で移動。所要時間25分、400円。
さて、清水寺以外にも何か観光に行けないものかと若干の望みを持っていた。
どこに行くにしてもバスが来るのは10:00なので、あと25分ある。
安来駅内の観光案内所にて、今後の計画を考える。
清水寺以外にどこか行くか否か。行くとしたら足立美術館の庭園を見るか、安来節会館でどじょうすくい?
でも、時刻表を照らし合わせたところ、バスの連絡がなかなかうまく行かず、結局当初の目的地である清水寺だけに。 -
清水寺まではイエローバスという観光用循環バスが出ている。200円。
ちなみに観光用だけど足立美術館は行きません。足立美術館へは専用の送迎バスがあります。安来駅に降りた観光客はほぼすべて美術館行きのバスへ乗って行った。
イエローバスはどんどん山の中へ入って行き、20分ほどでバス停「清水」へ。
他に降りた客は男性ひとりだった。
長い石段を登り瑞光山清水寺へ。 -
石段を登ると精進料理を出す宿坊が2つ、名物の清水羊羹を食べさせる売店が数店が立ち並ぶ。結構上まで登ってようやく根本堂。
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大きな石塔は三日月マーク。
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開山が4/29であり、それから1週間は還誕祭として、秘仏を公開しつつ「柳潅頂」というものを行っている。
偶然とはいえ、ゴールデンウィークに合わせてイベントがあるというのはうれしい。
写真右に見える柳の木に短冊が吊るしてあるのが、柳潅頂の一環でして、お願い事を短冊に書いて吊るします。 -
柳潅頂で頂いた柳の枝。
500円をお供えし頂きます。橙や黄色の短冊はオプション。「身体健全」「家内安全」「厄除け」などがあってそれぞれ200円でトッピングします。
そして、特典で秘仏も見られるのです。
これには投入堂のある三佛寺の米田住職も興味津々でした。
熱いぞ!寺ビジネス!
まぁ、この柳の枝を持ち輪袈裟を掛け、塗香をし、本堂内へ。
閼伽の灌ぎを受け、住職のご説明とともにご本尊の秘仏十一面観音像とご対面。ありがたや。
ちなみにバスを一緒に降りたひとり旅の男と一緒に。 -
事前の電話確認で登れないとは言っていたが、三重塔まで行ってみる。
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やはり入れませんでした。
三重塔は外観を観賞。 -
登りたかったなぁ。
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11時。
「時間も十分あるね」ってことで三重塔裏手より数十体ある観音様を巡る札打巡拝コース(寺の裏手の山を一周巡る)へ行ってみる。
写真のような簡単な石造りの観音さんが数十メートル置きに並んでいる。
お札がペタペタ貼ってある。お札を持ってこのコースを周る人もいるのだろうか?
展望台と言われる場所に抜けて、地元の方々ご一行と遭遇。 -
その後、ご一行とは別れてコースを歩くが、なかなか寺へは戻れない。かれこれ1時間近く歩いているため「このままもう寺には戻れずに、長閑な村にでも出るのでは?」と不安がよぎる。
ここで遭難するよりも1時間かけて引き返す方が良いかもと、来た道を引き返す。
10分ほど戻ったところで、先ほどのご一行と遭遇。「迷子になりました。」と申し出、ご一緒させてもらう。
どうやら道は合っていたようで、無事に清水寺へ戻れた。
また、一緒に歩くことにより、彼らは故人の命日に親戚一同で観音様に札を貼って回って供養していること、この辺りのこと、山道にある猪が通った痕跡などを教えてもらう。
一期一会に感謝。
70分かかって戻ってこれました。写真は仁王門の大わらじ。 -
竹林には筍がにょっきり。これは精進料理で絶対出てくるでしょう。
お腹すいた! -
ということで、宿坊「紅葉館」に精進料理を食べに行く。
お昼ごはん利用ですが、宿坊のお部屋に通され、我々で一部屋を利用。このVIP感が良いですね。
よく手入れされたお庭も美しい。紅葉の季節はすばらしい風景が広がることでしょう。 -
2,100円の一番お安いコースです。
精進料理とは動物性の食事を避け、野菜・木の実・穀物・海藻などを食べます。そもそもお寺の御客様のためのおもてなし料理であるため、手間暇かけて凝った料理を作ります。
でも「植物ばかりでは・・・」と、ちょっとは肉食の真似もしてみたいので、なんちゃって肉食料理を作ったりもするのです。
写真左側にあるのはイカ刺しをマネして作ったもので、実は"わらび餅"です。わさび醤油で食べてイカ刺し気分を味わいます。 -
写真左のお椀の中はウナギの蒲焼をマネて作ったものです。
材料は豆腐・山芋・蓮根などで魚っぽくして、素揚げした後に醤油を塗って焼き、かば焼きに。
裏面には海苔をつけて、うなぎの皮を演出するという芸の細かさです。 -
食後は宝物館。電話で聞いた通り、入り口のインターフォンで呼び出し開けてもらう。宝物館の中はひんやり。
十一面観音立像(重文)、インドのビシュカツマの作、ご立派。
そして、丈六阿弥陀如来座像(重文)、通称「山陰の大仏さん」。
丈六というのは高さで、1丈6尺(=約4.85m)以上の如来像を「大仏」と呼ぶそうな。
その他、弥陀三尊坐像三体などを観る。 -
現在13時45分、清水寺蓮乗院の庭園および茶室を見ていない。
このあとは米子駅から14:44の特急に乗ることが決まっている。
キップは買ってないが、これに乗れないと今夜の宿(三徳山三佛寺)にたどり着けない。
まぁ、倉吉駅から寺まで行くバスはあるのだが、日が落ちてから寺に入るなんてのは、よろしくないのだ。
タクシーで米子までの移動を20分、タクシーが来るまで10分とみて、残り15分ほど。
せっかくなので庭園は見ておきたい。
蓮乗院へ入る。チャッチャと見ようと思っていたが、最初から最後まで蓮乗院の坊主の解説付き。ペース配分が決まっている。おまけに写真を撮るポイントも決まっている。
拝観はお抹茶付で1,000円。 -
まずは庭園を見る。
向かいに沙羅双樹の花の色。全国でもここまでの沙羅双樹はないそうだ。
庭園は鶴と亀、男と女というふうに、陰と陽を表わしている。
坊主の「〜けん。」という口調も親しみがもてる。(顔はいかめしい) -
坊主の導きで、お庭へ降りる。
手入れが行き届き、砂利がきれいに敷き詰められているお庭にズカズカと入っていける庭園というのも珍しい。
庭園から露地を通り、待合(茶室への待合室コーナー)を見て、茶室厳松軒の滝、古門堂へと行く。当時のお殿様をお茶に招いたときを再現しながらの説明である。 -
茶室の目線からは、三重塔が見えたりと演出効果も用意されている。
-
一番奥の蓮乗院古門堂という茶室は、清水寺の大門・仁王門の建て替えの際に出た廃材だけを利用して作られた茶室。
丸い柱に堀り込まれたあんどん式の灯篭がなんともおしゃれです。 -
野点をやるための小高い丘にも登り、最後に庭園を一周まわってくる。
ちょうど蓮の花の時期で、池一面に敷き詰められた桃色が美しい。
坊主曰く、足立美術館の庭園も美しいと有名だが、所詮この庭園をマネしただけだそうな。 -
さて、気になる時間。
この時点で、かなりの時間が経過していた。果たしてこれからタクシーを呼んで米子駅からの特急に乗れるのか?
とっても心配。茶室の説明を聞く時も実はうわの空。
お堂に戻り、お抹茶と羊羹を。スキを見てタクシー会社(事前に電話番号控え済)へ電話しようとしたが、住職がいるのでそんなことできない。羊羹の一気食いなんてのもできず、落ち着いた素振りをしながらつつしんで頂く。
ちなみに羊羹も精進料理です。動物性のものは寺では食べられないので、羊の肝のマネを小豆のあんで表現したもの。ここで出てきた羊羹は寒天ではなく、山芋で固めたのだそうです。 -
蓮乗院を出てからはダッシュ。相方がタクシー会社へ電話し、タクシーを手配。途中携帯の電波が入らず切れ、門外のバス停近くの精進料理を出す店で電話を借りてなんとかタクシーGET。
4時間も同じ寺にいたとは。ちなみにバスで一緒にやってきた男性ひとり旅の彼が、目に入る。清水寺からの道を歩き出していた。数キロ先に別の寺があるので、そこを目指すのだろう。彼も4時間も留まるとは、なかなかやるな。
さて、タクシーが来たのが14:25。特急が出るのは14:44。バスでは20分の道のりをタクシーはどのくらいで行けるのか!?
「とにかく急いでる」ということを告げ、米子駅まで飛ばしてもらう。
特急の出る3分前に、15分かかって着。
さすがの米子駅、特急券自由席の自販機があったので、難なくキップを購入。窓口購入だったら絶対間に合ってなかっただ。
自由席1両・指定席1両の2両編成の特急まつかぜに乗り、倉吉駅へ。30分ほどで到着。
30分ほどバス待ちの後、一路三徳山を目指す。所要時間40分ほど、670円。
途中、有名な温泉地、三朝温泉を通過する。他の客はみんな降りた。
この時間になって三朝温泉で降りないで、三佛寺に行く人なんていないのでバスは貸し切り状態。すごい勢いで山道を登って行く。
写真は三佛寺の前を流れる川。藤の花が咲き乱れていた。 -
16:30に三佛寺へ着。
15時まで入山できて、投入堂まで行って戻ってくるまで90分なので、ちょうど最後の入山者が帰るころである。 -
受付にて400円の志紊金を払いお寺の中へ入り、宿坊へ。
皆成院(下の院)、正善院(中の院)、輪光院(上の院)の3つの宿坊があり、三徳山総合案内へ電話した際に「輪光院へ」と言われてたので輪光院を訪ねる。
17時前「もう食事ができてますから」と言われるが、「いや、まだ早い」と思い、お寺を見せていただくことにして時間かせぎを。
「では、今夜泊まるところをご案内します」と言われて、「あれっ?輪光院でないの?」と思いつつも石段を上がる。 -
宝物殿のあるところから更に石段を上に上がり、連れてこられたのは、ご本堂(建替中なのでプレハブ仮設本堂です)のあるところ、その向かいに位置する本坊。
本来、本坊が住職たちの居住空間なのだが、住職その他の方々は輪光院で暮らしており、我々宿泊の客は、今回は本坊で泊まるようなのだ。 -
本坊の立派な玄関を抜け、4.5畳間+奥に板間。襖で仕切られた手前には20畳の大広間がありテレビもある!(宿坊でTVがあるというのは画期的なことです。一度も点けなかったけどね。)
そして、お風呂にトイレ、洗面所も完備。これを宿泊客で使うのですが、今夜のお泊りは我々二人だけ。
「もったいのうございます。」 -
寺を見るも、17時で販売業務も終わってるし、あっさり終わり。
再び輪光院まで石段を降りて食事とする。
17:20、まだ外は明るい。お庭を観賞しながら精進料理をいただく。 -
ここのお料理も、おいしゅうございました。
米田住職がやってきて、軽くお話しをしながら食事。気さくで楽しい方だ。
車で15分のところに有名温泉地があるというのに、寺に泊まる選択をするというのは、やはりめずらしいらしく、喜んでくれたのかどうなのか。
お料理は、竹の子をどうにかしたもの(写真:竹の子の器)が出てきたのですが、これがものすごくうまかった。 -
食後もまだ明るいので、境内を探索。
石段を昇り、宝物館のある広場には、水琴窟や石仏が。
米田現住職が作ったという水琴窟、甕に注ぐ水の音が大きくて、肝心の地下に流れ込む水の琴の音の方が聴こえない。残念。 -
本坊に戻る。
住職をはじめお寺の関係者は輪光院にいるので、本坊にふたりきり。住職からは「何かあったら降りてきて下さい。」とのこと。本坊に電話はないし、携帯の電波も入らない。
ごくごく普通の家庭用の風呂で、自分でお湯を張って入浴。
布団も自分で敷いて就寝。
写真は大広間の襖の絵です。大広間の窓からは仮本堂にほのかに光る灯りが見えるだけ。街頭はありません。
部屋の電気を消すと、何も見えない完全な闇。部屋に飾ってあった先代の住職(S41に土門拳が投入堂までに上がるに際し、80歳を越えてるのに荒行を行ってたというすごい方です。)の肖像画が頭の中に残っていて、コワい。
20:30就寝。
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