サマセット・モーム 行きつけのバー
- 4.5
- 旅行時期:2024/03(約2ヶ月前)
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by エフサさん(男性)
シンガポール クチコミ:2件
ライターズバー(Writers Bar)はラッフルズホテルにあるバーの内の一つ。サマセット・モームをはじめとする多くの著名な作家(Writer)がホテル滞在の執筆の合間に利用したバー。
入店して磨き抜かれた真鍮のバーカウンターに座り、先ずはインスタ映えをたくらみつつ、ミリオンダラーをオーダー。
サマセット・モームが元MI6の諜報部員だった事を思い出し、2杯目はボンドマティーニをお願いした。
バーテンダーから概ねのレシピを確認される(一口にボンドマティーニと言っても複数のアレンジがある)。
意外にもサーブされた器は、映画で馴染み深い逆三角形のカクテルグラスではなく、シャンパングラスだった。
? このバーにカクテルグラスを置いてない訳がない。何か意味があるはず。残念ながらバーテンダーさんにそれを確認する事ができない。(稚拙な英語で野暮な質問はできなかった)
後日 家に帰り、イアン・フレミングの小説 カジノロワイヤルのページをめくる。
ジェームズ・ボンドが「 深いシャンパングラスで‥」と言っている箇所が見つかる。
最初に器が指定されていた。その後で細かいカクテルレシピ、そしてあの決めゼリフへとつながる。
シャンパングラスはバーテンダーさんの原作へのこだわりだったのだ。
自分はこだわりもせず読み流し、すっかりと頭から消えていた。
添えられたレモンピールも原作では ”a large thin slice of lemon peel”。ダニエル・クレイグのカジノロワイヤルでは螺旋状に細くカットされたレモンピールが逆三角形のカクテルグラスにそって広がっていた。(毒を入れられる瞬間、ズームアップされている)
映像的には映画の方がスマートでジェーム・ズボンドに相応しい。
でもバーテンダーさんはイアン・フレミング スタイルをリスペクトしたようだ。
- 施設の満足度
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4.5
クチコミ投稿日:2024/04/18
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