2015/07/04 - 2015/07/04
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frau.himmelさん
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2023年の後期高齢者3人の旅行記も長らくストップしたままなのに、突然、10年も前の2015年の古い写真を取り出してきました。
実はパソコンを眺めていたらこんな記事を見つけたのです。
「かつて存在していた第4の国、中立モレネとは?|オランダ、ドイツ、ベルギーの三国国境地点の謎」
参照ウェブサイト https://serai.jp/tour/1227566
小学館出版サライjpより
オランダ・ドイツ・ベルギーの三国国境と言えば10年前に夫と訪れたことがあります。2023年の後期高齢者旅でもアーヘンからマーストリヒトに向かう途中で近くを通り、懐かしく思ったものでした。
でも2015年も2023年も三国国境だとは知っていましたが、四国国境だったとは? 全く知りませんでした。
何か面白そう~~。知ったからにはもの凄く気になります。
10年前の写真に4か国目の痕跡みたいなものが残っていないだろうか?
これは調べるしかありません。
幸いと言うかやっぱりというか、この時の旅行記も途中で放置してまだ発表に至っていませんでした。埋もれていた写真が陽の目を見るきっかけになることはいいことだ。
と、これが10年前の写真を引っ張り出したきっかけです。
幻の邪馬台国ではありませんが、さあ、幻の4国目の痕跡は見つかるでしょうか。ドキドキです。
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この記事が私に10年前の写真を引っ張り出させて、検証(?)へと駆り立てた張本人です。
果たして10年前の写真に痕跡が残っているでしょうか。 -
旅の始まりは2015年7月4日、アーヘン駅前から。
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50番のバスに乗ろうとバス停に行ったら、とてもかわいいおじいちゃまを発見。
なんかいいなぁ~。すごく親しみを感じて撮った写真でしょうね。 -
駅前を走っている大型バス。
これもなんかいいなぁ~。
紫色の車体に黄色の馬たち。アーヘンは馬術がとても盛んなところです。 -
50番バスに乗ってアーヘン郊外に出てきました。
ここは「West Friedhof(西墓地)」のバス停留所。 -
とても立派な門構えの入り口。どこの宮殿かと見たらここが「西墓地」の入り口なのです。
前から思っていましたが、ヨーロッパと日本の墓地、意識が違いますね。 -
そろそろオランダのファールスの町に入ります。
2023年後期高齢者の旅行記でもこのあたりのことを取り上げていますので、良かったらご覧になってください。
https://4travel.jp/travelogue/11963716
「2023秋 後期高齢シニア旅 ☆飲みこまれたカードその後 路線バスで国境を越えてマーストリヒトへ」 -
ファールスの街並み。
白い瀟洒な建物が目を惹きます。 -
ファールスの街中に入るとお祭りなのか、楽しそうな移動遊園地が。
まだ朝が早いので子供たちの姿はありません。 -
ファールスはドイツ・ベルギー・オランダが国境を接する国境の街。
街中のモニュメントも三国国境を象徴するかのような彫像。 -
ファールスのバス停で乗換です。
私たちが乗ってきた50番バスはマーストリヒトに向かって走り去りました。 -
私たちは149番バスに乗り換えて、終点「Drielandenpunt」⇒(三国国境)に向かいます。
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バスは街中を抜けて山道に入り・・・
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20分ほどで三国地点のバス停に着きました。静かな森林の中にあります。
車で訪れている人も多いようです。 -
帰りのバスの時間を調べておこうと案内板を見たら、これはシティーツアーの案内でした。
アーヘンから出発し三国地点には20分間滞在し、そしてまたアーヘンに戻るというツアーです。
リンツチョコレート工場のアウトレットにも寄るようです。
(時刻、金額は2015年当時のもの) -
なんて気持ちのいい森の中でしょう。
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では私たちも三国地点に足を踏み入れましょう。
オランダ語で「いらっしゃいませ」の案内板。 -
三国地点の近くはなだらかな丘陵や美しい森林地帯が広がっているので、数多くのウォーキングコースやサイクリングコースがあります。
三国地点とは、ドイツ・ベルギー・オランダの国境がぶつかるところ。地図では何となく赤丸で示したあたりでしょうか。 -
三国地点には石のモニュメントがあるって調べていたけど、これではないですよね。
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森の奥に展望台が見えます。
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更に森の中を進むと・・・。
ありました~~!
これが三国の国境地点Drielandenpuntのシンボルの石柱です。
三国の国境が交叉するまさにその上がここなのでしょうか。
ポツンと石だけなんて、なんか寂しい~。 -
この手前のポールにドイツ・ベルギー・オランダの国旗が掲げられていれば、もっと国境らしく見えるのでしょうが、今日は残念です。
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「D」とあるのはドイツ側という意味。
記念柱の下に細い線が引かれているのが判りますか。
三国の境界線です。
つまり線のこっち側(手前半分約180度)はドイツということ。前方の建物はベルギー側です。 -
「NL」はオランダ側。一番狭くて45度くらい?
前方はドイツ側でほとんどの部分で森林が広がっています。 -
そして「B」はベルギー側。
森林が広がっているのはドイツ側。 -
ここに実際の三国の分布地図があります。
これを見ても右半分を占めるドイツ側はほとんど森林で何もない。
左上のオランダ側はカフェやレストラン、それに子供の遊び場みたいなものが見えます。
手前のベルギー側はインフォメーション、レストラン、そして展望台があります。
さあ実際に見てみましょう。 -
ベルギーの国旗が立っているほうはベルギー側。
近くにはレストラン。 -
インフォメーションもベルギー側。
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先ほど遠くに見えていた展望塔もベルギー側。
高さ約50mのこの塔はベルギーの国王の名前を取って「ボードワン塔」と呼ばれています。 -
展望塔の入り口。
ここからエレベーターで昇ることができます。
ここには三国の言葉で展望塔から眺められるそれぞれの国の地名や、料金のことが紹介してあります。 -
こちらはオランダ側。
なんと三国地点Drielandenpuntよりはるかに豪華なモニュメントが設置されています。
これが三国地点だと間違う人がいるかもしれませんね。
しかしその前の碑文には。 -
ここファールス山の三国地点がオランダにとって最高峰なんですって。
その高さは327.5m、日本の最高峰は富士山の3776mですからその10分の1以下。オランダがいかに低地に存在しているかわかります。 -
ここにも案内板。
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またオランダ側には子供用の遊園地や・・。
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生け垣で造られた巨大な迷路(ラビリンス)など、子供も大人も一緒に一日中楽しめる設備が揃っています。
-
さて、三国地点については、10年前の写真で理解できました。
今回のテーマは昔存在した四か国目の手掛かりを探すことです。
私にとって何となく心が騒ぐロマンを掻き立てられるテーマです。
果たして10年前の写真に手掛かりが残っているでしょうか? -
と言いつつ、もしかしたら私はその手がかりを見つけたかもしれません!
森の中に立ててあったこの案内板、普段なら難しそうでたぶん見向きもしなかったと思います。
オランダ語・ドイツ語・フランス語(ベルギー)の3か国語で何やら説明があります。その中には1815年とか1919年とかの古い年号が。 -
わかり易いところでドイツ語の説明文を拡大します。
そしてそれをGoogleレンズで写して・・。 -
私の故郷は国境です。
オランダ・ベルギー・ドイツの国境が接する地点には、境界石が立っています。かつては4か国の境界でありました。と言うのも、中立モレネ地方の最北端がここで国境に接していたからです。
1815年、オランダとプロイセンがカラミン資源に恵まれた地域の分割で合意に至らなかったため、この小国が誕生しました。そのため、この地域は「中立化」され、共同統治されることになりました。
1919年、中立モレネはベルギー王国に編入され、存在を終えました。
4か国境界だった地点は再び3か国境界となりました。現在の境界線は、地面に刻まれた鉄の帯線から読み取ることができます。
3つの異なる境界石が置かれた台座は、オランダ最高峰(標高322.5m-トル)から見ることができます。 -
ここにも形跡がありました。
オランダ語。ドイツ語・フランス語・それにエスペラント語で「中立モレネ」と書かれた文字。
中立モレネは1815年から1919年まで存在した国でした。
世界に3つの国が境界を接する三国地点は数多くあれど、4国が境界を接する四国地点は非常に珍しいそうです。
今から100年ちょっと前までこのファールス山に四国地点が存在していました。その4国目は中立モレネという小さな国。
ここには亜鉛鉱山(カラミン)があり、それを巡ってプロイセン(ドイツ)とネーデルランド王国(1830年からベルギー)が利権を巡って争ったがお互いに一歩も譲らず、結局話し合いで中立モレネ国として両国で共同統治することになったようです。 -
ここにも残っていました。
この絵で国境の存在を見ることができます。
グリーン色のD・NL・Bの中にグレーの三角の部分が見えます。
この部分が「中立モレネ」です。モレネは幅1.6㎞、長さ4.8㎞、面積は360haの狭い国でした。
中立モレネは1815年から1919年までベルギーとドイツの共同統治国として存在しましたが、1919年第一次世界大戦終了後、ベルギーに編入され、104年間で消滅してしまうのです。 -
まだ撮っておりました。
「モレネシャペル」はこちら⇒という案内板。
何もわからなくて意外と足跡を撮っておりましたね。
しかし存在当時のモレネは意外と面白い国だったようですよ。 -
中立であるが故にどちらの法律も及ばず、住民には国籍もない代わりに兵役もなかった。
また税金は安く、今現在、全世界でトランプとの軋轢で問題となっている関税も掛からなかった。
静かな森林地帯。 -
そして人々は生活手段として密造酒を造り隣国で売りさばき、当時ヨーロッパでは「賭博」の取り締まりが厳しかったが、モレネでは営業が続けられていた。
そんな天国のようなモレネに他国からの移住者も多く集まったようです。
三国地点の高台から眺める近隣の農村地帯 -
中立モレネなんて存在どころか名前も聞いたことがありませんでしたが、ちゃんと足跡を写真に撮っておりましたね。
案内板があると、何が書いてあるのかわからないけど一応撮っておこうという私の好奇心、いえ4トラベル精神がすっかり身に着いてしまったのですね。
いつもは無駄ばかりしていますが、今回はそれが功を奏してよかった。 -
他にもこんなものを撮ったり・・・・
第二次世界大戦で勇敢に戦ったベルギー軍隊の兵士への慰霊碑。 -
こんなのを撮ったり・・・。
第一次世界大戦開戦100周年を記念して、この地で犠牲になったゲメニッヒとディスクムイデの犠牲者のための慰霊碑。
この地は激戦地でした。 -
さあ、それではアーヘンに戻ります。
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ファールスでアーヘン行の50番バスに乗って・・・。
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郊外のお花市場。
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行きにも眺めたファールス街中のオブジェと美しい花壇。
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アーヘン駅に戻ってきました。
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私たちはこれからデュッデルドルフに向かいます。(2015年7月4日)
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この旅行記へのコメント (9)
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- 砂布巾さん 2025/07/28 14:44:58
- 長年の疑問を解消してくださりありがとうございます
- Frau.Himmelさま
かつてドリーランデンプントを訪問した際から抱いていた疑問を解決してくださりありがとうございました。お写真を拝見する限り、丁寧に見ていればその時に解決できたはずですね。自分の諦めの良さに改めて反省です。
- frau.himmelさん からの返信 2025/07/28 21:09:54
- Re: 長年の疑問を解消してくださりありがとうございます
- 砂布巾さんこんばんは。
私にとっては「伝説の砂布巾さん」からのコメント大変うれしいです。
4トラベルの会員になる前から、私は砂布巾さんのドイツ現代史旅行記の大ファンでした。随分昔、一度くらいコメント差し上げたことがあったかも。
さて、ドリーランデンプントの疑問、実は私も同じようなことを考えていました。
10年前、あんなにもわかり易い写真を何枚も撮っていたのに、そのことに全く気が付かなかったなんて。三国って先入観があったからでしょうね。
これからはもっと気を付けて旅をしたいと思います。
今後ともいろいろ教えてください。
himmel
- 砂布巾さん からの返信 2025/07/28 23:33:06
- 「伝説の」だ何てお恥ずかしい
- というか光栄というか有難いというか。それにしても私の方が4tra歴が長い何て意外でした。何はともあれ今後とも一層よろしくお願いいたします。良いネタとかあれば教えてください。2年後に完結の旅第二弾を考えています。
-
- ハッピーねこさん 2025/07/11 17:21:35
- 中立モレネ
- himmelさん、こんにちは。
歴史とロマンに引き込まれました、この特別編。
素晴らしい検証ですね。
その時はご存じなくとも、重要なところをちゃんと写真に撮っていらっしゃったなんて、さすがhimmelさん!
himmelさんは徒歩での国境越えがお好きでいらっしゃいますが、中でもここは特別な場所になりますね。
中立モレネ、今もあったらどんな国になっていたのでしょうね。
ネット検索してみましたら、酒の製造が自由だったからオランダ向けの密輸酒を造っていたとかいう情報も・・・。
そしてベルギーに併合された1919年は、第一次大戦が終結など大きな出来事とそれに伴う世界の変動が多く起きた年のようで、1919年の出来事で調べてもおもしろかったです。カルピスが販売開始された、なんていうのもあり。(笑)
秋のご旅行、楽しみですね。
プランニングにわくわくする時期、うらやましいです♪
ハッピーねこ
- frau.himmelさん からの返信 2025/07/12 17:02:07
- Re: 中立モレネ
- ハッピーねこさん こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
中立モレネ。
調べられたのですね。楽しいですよね~。
私も記事を見つけて興味を惹かれて調べ始めたら、楽しくて、長いこと放置してある旅行記をそっちのけで夢中になってしまいました。
ハッピーねこさんもそうですが、ヨーロッパにあんなに何度も旅をしていますのに、この国の名前を全く知りませんでした。
まさに歴史とロマン、10年前の写真からその足跡を見つけた時は嬉しかったです。何でもかんでも写真を撮ってくる私の性格が今回は(!)役に立ったということで。
そして中立モレネが消滅した1919年、ヨーロッパではいろんなことが起きましたね。旅に出るとそういう壮大な歴史を身近に感じられるってのも楽しいですね。
カルピスも1919年販売開始ですか、歴史がありますね。
はい、秋の旅、あれやこれやとプランニングで私の頭はパンクしそうです。
ハッピーねこさんの続きの旅行記、とっても楽しみにしています。
himmel
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- ペコリーノさん 2025/07/10 17:34:15
- 10年前の旅行記
- frau.himmelさん、こんにちは!
すごいですね!
ちゃんと記録に残しているところ!
頭が下がります。そして、今だったらgoogleレンズで一発ですものね。
それに、私からしたら10年前なんてほんのちょっと前のこと。最近ですよ(笑)
さっきも会社の同僚とそんな話をして来たばかりです。
でも旅行って、時間が経ってもいろんなことを鮮明に覚えているものですよね。
やっぱり実体験は強みがあります。
ネットなどで行った気になっている人たちに言いたいです
「旅をしよう」
私は次はいつになることやら…
ペコリーノ
- frau.himmelさん からの返信 2025/07/10 22:14:18
- RE: 10年前の旅行記
- ペコリーノさん、こんばんは。
ペコリーノさんのポルトガル旅行記も佳境に入ってきましたね。毎回楽しみに拝見していますよ。
>すごいですね!
ちゃんと記録に残しているところ!
あら~恥ずかしい(/ω\)。
私の旅行記は写真を見ながら調べてコメントを付けるものですから、すごい!と言われたら穴に入りたい。
10年前のものどころかその前の旅行記も尻切れトンボで完結していないのがわんさかあります。いつか書こう書こうと思いながら、ついに後期高齢者になってしまいました(笑)
>でも旅行って、時間が経ってもいろんなことを鮮明に覚えているものですよね。
そうなんですよね、写真を見ていると何となくその時の様子が目に浮かんできますね、これが実体験の強みですね。
そしてgoogleレンズ様にはお世話になっています。
そうです、「旅に行こう!」
私のヨーロッパの旅ももう2か月を切ってしまいました。今スケジュール作成に楽しい悲鳴を上げています。
>私は次はいつになることやら
まだ帰ってきたばかりではありませんか。旅行記作成で旅を楽しんでください。
コメントありがとうございました。
himmel
-
- norisaさん 2025/07/10 16:05:28
- 中立モレノ
- frau.himmelさん
こんにちは。
お久しぶりです。
三国の国境、ホントにあるのですね。
この線引きするだけでも大変な苦労があったのでしょう。
しかし、中立モレノは全く知りませんでした!
こんなはかない国にも歴史があったことでしょうーー。
考えさせられるご投稿でした。
norisa
- frau.himmelさん からの返信 2025/07/10 21:43:39
- RE: 中立モレノ
- わぁ~、norisaさん! お久しぶりです。
私の方は何だか敷居が高くて長いことご無沙汰して申し訳ありません。
norisaご夫妻(最近はお孫ちゃんも登場されて)、海外・国内問わず、海の中・山と言わず本当にバラエティに富んだ旅行記を発表していらっしゃいますね。いつも拝見させていただいていますよ。
そして相変わらずお二人ともお若いな~って。
今回はコメントありがとうございます。
世界に三国国境は結構あるようですが、四国国境というのは現在は1か所もないそうです。
中立モレノ、ヨーロッパで104年間存在した国だったようですね。知りませんでした。
仰るとおりこんなはかない、まさに儚い国が一時期存在していた、こういうロマンを追いかけ歴史に思いを馳せるのも、旅の醍醐味ですね。
またnorisaさんの旅行記を追いかけさせていただきますね。
本当にコメントありがとうございました。
himmel
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