2025/06/01 - 2025/06/01
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puricさん
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大阪万博、ミャクミャクさんで賑やかな大大阪に住んでいるpuricですが、住んでいても近寄り難い場所は多々あります。
その1つが飛田新地で、そもそもpuricの暮らしには関連しない目的として存在しているエリアです。
しかし、エリア内に存在する古い建物郡には興味津々で、写真集を見たり、ストリートビューを見たりと関心の高い場所でした。
今回訪れた料亭「鯛よし百番」の建物は、大正時代に建築され、遊郭として利用されてきました。
戦後は普通の料亭として利用され、当時の面影を色濃く残しながら令和の現代まで保存されている、貴重な建物です。
それだけを見たくて近寄っても堂々と歩くのは難しいし、迂闊にカメラを出すことも難しい。
外周からコソコソと見るのもなんかモヤモヤする。
それならばと、見学ツアーを利用して正面突破してきました。
久しぶりに野球要素が無い日記です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
スタートは大阪メトロ「動物園前」駅です。
駅がとてもきれいになっててビックリしました!
昔は動物園という楽しい響きとはかけ離れて、暗くてじめっとして薄気味悪い駅という印象だったのですが、明るくてポップな雰囲気になってました。 -
天王寺動物園を中心としたかわいい壁画アートもあった。
お、ここは四天王寺だ、ここは前に住んでいた場所だ!などと考えながら見ていると、一瞬時間を忘れました。 -
駅を出て、動物園前の商店街を南下します。
-
昔の看板が素敵。
良くも悪くも昔のままです。
いや、令和なんて夢で、今も実は昭和なんじゃないか!
私がン十歳になるなんて有り得ない!
すべて夢であって欲しい! -
さて、進行方向左手に更地が現れました(後になにか新築される予定地です)。
飛田新地の境界に立つ高い壁です。
一部では嘆きの壁などとも呼ばれ、遊女を閉じ込めるために建造された、遊郭の残酷さの象徴のように言われる事もありましたが、実際の壁の目的は防火や防犯の要素が大きいという。
とはいえ、某映画では遊郭に住む女性が門の付近で「うちはここから先行けんのんよ」と悲しげに言うような場面もあり、精神的結界の役割があるのも事実。 -
今は廃線となった阪堺電気軌道の平野線の飛田駅付近にたどり着きました。
線路の跡はフェンスで囲われ、菜園のようにして利用されていました。 -
この辺りから平野区に向けて、阪堺線の電車が通っていました。
現在は約13時頃ですが、飛田新地のお店は営業しており、通り抜けは出来ない(しにくい)ので、新地の外周に沿って歩いてきました。
目的地の鯛よし百番はすぐそこです。 -
着きました、鯛よし百番です。
もともと遊郭だった建物で、2階に女性が住み、お客を取っていたそうですが、戦後のなんやかんやで料亭になりました。
今は寄せ鍋などのコースをいただくことができます。
建物の角切り部分には立派な唐破風をみることができます。
ちなみにここから右方向に目を移すと、ぼんぼりと屋号の看板が連なっています。 -
建物側面には連子窓があり、張見世風になっています。
が、飛田遊廓においては吉原のような張見世スタイルでは無いらしく、中に入って女性を選ぶシステムだったらしい。
三島由紀夫「金閣寺」では京都の遊郭を「どの家も入口の横に暗い連子窓を持ち、どの家も二階建て」とあります。
他にもこういう家がたくさん並んでいたのかなあ…
余談ながら、こういうお店を「家(うち)」と呼ぶのって落語とかでもよく聞くけど、なんだかなあ……puricの中のフェミニズムがざわつく。 -
建物は和洋折衷になっており、一部は洋館邸になっています。
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中に入りました。
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玄関左手に、女性の顔見世スペースがあります。
一段高いところに女性が座って、妖艶に手招きしている……のではなく、写真を置いて選ぶシステムだったとのことでした。
ホストクラブみたい。 -
玄関を一段あがると、大きな下駄箱と衝立があります。
靴を預けて中に入ります。 -
まずは中庭をのぞむ待合スペースがあります。
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建物はロの字型になっており、中庭をぐるりと囲んでいる。
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待合室一角には豪奢な門があります。
なんかどこかで見たような……名前は「陽明門」となっており、日光東照宮を模したものだそうです。
その先にはVIPっぽい応接セットがありました。 -
眠り猫もいた。
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男性と女性に見立てて対になった石が配置された中庭です。
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住吉大社を模したという太鼓橋。
建物内で日本の有名寺社観光名所めぐりが出来てしまう。 -
桃山殿という名の広間に通して頂きました。
もともとここは接客の部屋ではなく、所有者の自室兼応接のような部屋だったそうです。 -
puricがとあるブログでこの建物を知ったのはもう10年以上前でした。
その頃館内はかなり老朽化しており、襖や壁紙もボロボロだったのですが、保存を願う有志による支援活動と、クラウドファンディングで、現在このように復元されたのだそうです。 -
さて、お食事をいただきます。
このお店は基本的に鍋料理がメインなのですが、私達御一行(見学ツアーに参加しています)に向けて、お膳を用意してくださいました。
味付けが実家のごはんみたいで、懐かしさを覚えた。 -
遊郭は1階は待合室と女性選びスペースであり、2階が女性のお部屋となっています。
階段は現実と桃源郷の境目、三途の川なのか何かわかりませんが、三條大橋と書かれた欄干がありました。
たたたたたんと軽快に素早く上がっていくのがマナーです。 -
2階に行く前に三條大欄干の左手に目をやると、やけにヨーロピアンな豪華な天井がありました。
かつて、ここはダンスホールだったのだそうです。
顔見世で選んだ女性と実際に顔を合わせ、ダンスなどを楽しんで、その後は自由恋愛といった目的で使われていたらしい。
ここは現在事務室のように使われており、支援者による復元の手は入っていない部分と思われます。
保存活動が始まる前の建物がいかに荒れ果てていたか、この天井の様子からも感じ取ることができると思います。 -
2階にたたたたんと上がってきました。
壁の絵がもうなんか凄いんですけど、何を意味しているかはよくわからない。
僧侶っぽい集団、庶民、外国人などが船の上で女性と酒を酌み交わすような絵でした。 -
階段の手すりが半分だけの鳥居になってたり。
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個室にはそれぞれテーマがあるのですが、部屋に入る前から既にその世界観をイメージできるような仕掛けが施されています。
建物内の装飾に工夫をこらして、別世界にトリップするような仕掛けは、ひと昔かふた昔前のラブホテルの趣向にも繋がるものがあって、いつの時代も男女の色恋には非日常のエッセンスが必要なのね……ふーん。 -
金色の襖は、いかにも大人の隠微な夜の世界だねと頷きたくなる感じ。
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階段は2箇所ありますが、こちらは壁紙が珍しくて楽しい。
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さて、部屋を拝見していきます。
屋形船を模した高い座敷にテーブルがありました。 -
船のヘリに座って廊下を見ると、松林が見えています。
屋形船にゆられている気分になれる。 -
松林の背後には富士山がそびえています。
このお部屋は「喜多八の間」といわれ、東海道五十三次の1場面を再現しているらしい。 -
こちらも船を模した飾り棚がある「湖来の間」。
天井や柱の一部も船の櫓が使われていました。 -
ここは「紫式部の間」。
1つの建物内だけど、個室の入口から別世界や別の時代にトリップする趣向があちこちに見られます。 -
中は舟底天井に、名前はわからないけど平安っぽい窓、紫式部じゃなくても筆を取りたくなる感じ。
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「千代の間」
ここは入口に井戸がありました。 -
「朝顔や つるべとられて もらい水」
加賀の千代女の句がテーマ(だから井戸があるらしい)。
天井や柱は竹の素材で覆われていました。 -
ここは「由良の間」。
今回見学できたお部屋の中では1番広くて豪華でした。
浄瑠璃の忠臣蔵がテーマのお部屋。 -
格天井には花々が描かれていますが、二巴の紋や大石何某の文字もあるらしい(見つけられず)。
教養の差が……
色んなお部屋を見ましたが、ここはハッキリ感覚が分かるほど部屋が傾いていた。
天井もうねっているのが見て取れると思います。
古い家屋の保存がいかに大変かよくわかりました。 -
さて、さすが遊郭というべきなのか、男性トイレの入口がなんか凄い。
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女性はこの通り。
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照明も素敵です。
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一般のお客様もいて、見学できる部屋は限られていたのですが、約2時間の滞在時間は存分に遊郭の建物を楽しみました。
昔はチントンチントンとお囃子、笑い声に嬌声などが響く賑やかなお店だったのかなあ……機会があれば夜に来てみたいものです。 -
お礼を言って、お店を出ました。
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帰りは阿倍野と西成の境界線を歩きながら天王寺に出ました。
ここでpuricの飛田訪問記は終わり。
憧れの鯛よし百番の見学に、お食事までいただけて幸せな1日でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- にゃんさん 2025/06/13 05:24:42
- ツアーがあったんですね。
- puricさん、おはようございます~(=^・^=)
絵になる店という雑誌で鯛よしを知りました。素敵なので、是非行ってみたいと、職場の懇親会でここを提案しました。で、ディープ大阪出身の同僚が、知り合いに予約の相談をしたら、夜、ここに至る道を女性が歩くなどとんでもないことであるとの回答だったので、ボツにしたことがあります。
なので、puricさんの4トラの記事を見て、飛びつきました。さすが、綺麗ですね~。
鯛よしのツアーで検索したら、申し込めることわかりました。大変参考になりました。
ありがとうございました。
にゃん
- puricさん からの返信 2025/06/13 12:13:48
- Re: ツアーがあったんですね。
- にゃんさん
コメントありがとうございます!
そうなんです、ツアーがありまして、私が参加した時は滞在時間2時間ほどの間、解説も聞きつつ自由に中を見て回ることができました。
さらに、各部屋のテーマなどの解説書やパンフレット、粗品までいただけて、大満足の内容でした。
参加は抽選のため、何度か挑戦した末やっとの当選だったのですが、是非機会があれば参加してみてください!
最近は夜の予約はいっぱいで取りにくいと聞きましたが、私も次の機会には遊郭の雰囲気をもっと濃く体験できそうな夜に挑戦してみたいと思ってます。
ありがとうございました!
puric
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