2019/08/30 - 2019/09/16
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ピサン・ザプラさん
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こちらの記事は【過去旅】です。旅行記なんてみんな過去の話じゃないかという野暮なツッコミは受け付けません。要するにね、直近の旅行記ではありません。こちらはコロナ前にめぐっていた2019年9月~2020年3月20日までの間、中南米をまわっていた記録となります。
旅行出発前の2019年前半、当時はちょうど漆黒極まりないディープブラック企業に在籍しており20連勤は当たり前、1日の勤務時間が平均15時間ほどの、言葉で書くのは簡単なんですけど、今振り返ってみたら狂気に満ちた働き方をずっとしておりまして、ちょうど2年たたないぐらいのタイミングで「あっ、このまま続けたら死ぬ」とやっと自覚し(遅い)、当時はまだ退職代行なるものがなかったため、上司との9か月の交渉を終えてなんとか退職したことを覚えています。
そんな仕事の記憶しかない暗黒の2年間をへて、すぐに転職という考えには至らず、心の平穏を取り戻すために世界(特に南米)を回ってこようかと画策します。
一番最初に候補としてあがったのはインドかメキシコ。やはりバックパック旅といえばインド。大学生が考える「おれ人生観が変わったぜ」ランキングで毎年堂々の1位を飾るインド。ただ、インドは昔旅行した際に盛大に騙され、喘息も悪化し、最悪な想いでしかないのでこれでは心がさらにすさんでしまう、、ということで断念。
じゃあメキシコは?英語が通じないが、だったらスペイン語を覚えてしまえばいいじゃん。大学でちょっと勉強してたし大丈夫やきっと。あと、メキシコから下にあるニカラグアとかコスタリカとかなんか冒険心を掻き立てる国の数々。そして、さらに南下した南米大陸には、雄大な自然、歴史ある古代文明、カラフルな民族衣装、日本人居住区、世界の果ての町などなどさらに冒険心を煽るスポットが目白押し。
この時から、「よし、ブラック企業から抜け出せたら南米にってみよう!」という次の目標を見つけ、そんな訳でメキシコ~南米への旅をしてきたのでした。
めでたしめでたし
~完~
という内容を今回昔の写真を掘り起こしながら投下していきます。
では、なぜ今更こんな写真を引っ張ってきたかというと、残念ながら、この野望は2020年3月に世界的なコロナ禍のタイミングで、途中で中断となりました。
そして時は流れ2025年。今年の7月以降に晴れてもう1度探索できなかった南米エリアにトライしてみようかと考えており、昔の復習を変えて自分の記憶のもとに文章におこしてむることにしたのです。
そういうわけで、今回の旅行記で載せている写真はすでに閉業してしまっているホテルやレストランも含まれている可能性がございます。今後の旅行先としての最新情報は含まれていませんが、中米、南米を訪れた際に「なにが見れるか?」、「どういう移動をしていたか?」などをゆるーい気持ちで参考にしてくれればいいのかなと思っています。そんなコンセプトでよろしければ、どうぞ立ち寄って見ていってくださいませ。
前置きはかなり長くなりましたが、今回はメキシコのサンクリストバル・デ・ラス・カサス(通称サンクリ)編です。
当時、オーナーのたけしさんという人がCasa Kasaという日本人宿を経営していた頃のお話です。
※オーナーのたけしさんは「Casa Kasa TV」というYoutubeもやっていました。
URL:https://www.youtube.com/channel/UCfdjQ1GS_UEiTf3AWeQlnWw
ホテルの内壁には、その昔宿泊していた日本人が描いた壁画(アートペイント)がたくさん残されており、滞在中の旅行者がどうやってこのホテルを盛り上げていこうか考えていた様子が伺えます
サンクリ旅行期間
2019年8月30日 ~ 2019年9月16日
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
さくらももこの世界観に出てきそうなモチーフの写真からスタートです。
メキシコにはこんな感じのほっぺたが赤い太陽のモチーフとかがけっこうあったりする。 -
バーの看板。骸骨って怖いイメージがありますが、メキシコだとコミカルな印象を与えてくれます。街の雰囲気でイメージが変わるのは面白いですね。
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リブレ・カフェ。看板がいちいちかわいい。
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というわけで、今日の本当の始まりはメキシコシティからサンクリの町まで夜行バスでやってきたところから始まります。土地勘がないので、まずは町のシンボルになりそうな場所へ移動。
Catedral de San Cristóbal de las Casas
名前が長い。サンクリ聖堂ということにしておきましょう。
今回泊まる長期滞在するカサカサがちょっと郊外にある場所なので、街に繰り出すときには必ずこの聖堂を目印として行き来していました。 -
広場前の建物。なんの建物だったかな。一般の人は入れなかった。
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朝8時ごろの写真。10時以降には先住民の方々が野菜を売りにきたり、お店が開いてお土産屋や服屋、仕立て屋など活気がでてきます。
ここもまっすぐ通過します。 -
繁華街を抜けて本日の宿へ向かいます。サンクリにはクラシックカーが停まっていました。
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素朴な町なみ。申し分程度に吊るされている青と白の旗がかわいい。
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外観がすべて黄色。なんてことないそこらへんの家がとても素敵でなかなか前に進めません。
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カテドラル広場から離れると人通りが少なくなります。
メキシコで人通りがない場所は危ないんじゃないかって?いいえ、少なくともサンクリは昼間は全然危なくないです。 -
というわけで、本日の宿カサカサ(CASA KASA)にやってきました。
CASAとはスペイン語で"家"という意味。直訳するとKASAの家という意味になります。 -
フロントデスクには基本的に人はおりません。
ホテル内はオーナー一家もしくは管理人がいる場合は解放されており、けっこう地元の人や業者の人も勝手に出入りしていました。
田舎特有のゆるーい空気に包まれた空間で、メキシコ=危険が多いとは程遠い場所です。
ドミトリーで当時のレートでたしか470円くらいだった気がします。とにかく安かった思い出が残ってる。 -
CASA KASAの内部をいろいろと紹介してもらいます。
この宿の何が面白いかというと歴代の有志の旅人がオーナーの許可をえて壁にいろいろなアートを残していってるところです。
本来、ホテルやレストランではデザインに一貫性を保たせるために1つの会社が受注すると思いますが、この宿では経験もこだわりも描き味もみんな異なる人たちが好きかってに自分の独自性の絵を残していってくれています。
でもそんな個性的なアートが集まる宿って、見てるだけでわくわくしますね。 -
ちなみにこの宿は知る人ぞ知るかなり歴史のあるホテルなんです。この優しそうなおじいちゃんは誰ぞや?の説明を致しましょう。
このカサカサという宿は、その昔ある1人の日本人革命家によって誕生しました。その革命家の名前は笠置華一朗さん。右のおじいちゃんは笠原じいちゃんなのです。
若かりし頃、笠置さんが活躍していたのは学生運動が真っ只中の時代。学生運動のリーダーとして、世の中に変革をもたらさんと当時の血気盛んな若者が集め牽引していたそうです。また自身も革命界のカリスマであるチェ・ゲバラを追ってキューバに移り革命活動を自ら行っていたそうですが、最終的にはキューバから追放されてしまいます。その後は、メキシコ南部を本拠地とする革命軍「サパティスタ連合」を手助けするために、拠点をここチアパス州のサンクリへと移したそうです。
彼らへの支援を継続的に行うために開いた宿がこのカサカサという場所になります。
勘のいい方はもうお気づきかもしれませんが、カサカサとは笠置さんの家を文字って、CASA KASAになったようです。(他の方の情報によると、もう1人の革命家である片桐秀典さんと協同で創設したのだとか)
現在笠置さんは2005年サンクリで永眠されており、町の南にある共同墓地に埋葬されています。このような小さな宿にさえ、このような歴史が詰まっているのはとても興味深いです。 -
え、この人もかつての重要人物か??
-
カサカサの屋上。
いつものように失礼なことを言うと、メキシコのチアパス州のこんな辺境な場所に泊まりに来る人はなかなかパンチが効いた人が多い。
一日中屋上で笛を吹いていたりとか石を磨いていたりとかアサラトという楽器を叩いていたり、みんな自分のやりたいことだけやって一日中過ごしている感じ。でも日本と違ってあくせくしてる人は誰もいなかった。 -
屋上から見える道。たまに車が来るがみんなのんびり歩いてる。
山に近づくとスラムがあって危険だから近づくなとみんなから言われた。
こんなゆったりとした場所でもメキシコなのだ。節度は守らなければならない。 -
洗濯ルーム。洗濯機はないので手洗いで時分の服を洗う。
洗濯石鹸はそこらへんの売店で20-30円で売っていた。 -
中庭。ここも憩いの場として利用されていて、よくわからないメキシコ人が座っていました。(オーナーの知り合い?)
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ドミトリー男女共同。あまり人がいなかったためほぼ毎日1人で使わせてもらえましたが、2泊だけ来た女子大生2人がやかましく最悪だった。
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荷物を置いて町の探索。
空を見上げるとたくさんの旗がたなびいており(これはパペルピカドという旗)、一層メキシコっぽい場所に来たなーとしみじみ。
サンクリは高原地帯のため蒸し蒸ししておらず、涼しい空気が流れているのでとても滞在しやすいです。(その代わり夜は寒いので長袖を) -
Arco del Carmen / カルメンの塔
こちらの近くでオーナーが言っていた日本文化イベントが開催されていました。
CASA KASAに泊まっている一部の宿泊者も有志で出店しているようです。 -
というわけで、日本文化フェスティバルに潜入です。
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うんまい棒。販売価格は5ペソ。
2019年は1メキシコペソ=5.5円くらいだった。うーん、それでも高い。 -
パワーストーンアクセサリー。売っていたのは数日前に屋上で石を磨いていた若人!(といっても5歳くらいしか年下じゃなかったけど)、本物の石を研いでアクセサリーを売るのが本職でサンクリ地区にしかない鉱石を探しにきていただとか。
販売価格は忘れたが2000~3000円くらい。こっちもなかなか高いぜ。でも買ってあげた記憶がある。 -
音楽を奏でるアミーゴたち
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カルメンの塔一周がほぼ出店なので、けっこう見どころが多い。
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こちらは自分の名前を漢字で書いてくれるコーナーです。
ホセなら星世、マリアなら麻理亜、、的な感じですね。 -
意外と大盛況でした。自分の名前を漢字の当て字にしたらどうなるか?というのは、以外とメキシコ人や外国人には受けがいいそうです。
次回旅行行く前にもっと漢字の勉強をしておこうかしら。 -
これはあれですね、ボールをぶつけて日本のアニメキャラを懲らしめよう!のコーナーです。嘘です。
棒倒しゲームですね。メキシコのこどもたちにも親近感をもってもらえるようアンパンマンやピカチュウのようなファンシーなキャラが描かれております。 -
絵の具体験コーナーがありました。価格は確か300~400円くらいだったと思います。
色とりどりの油絵の具を見て、もうこれはやるしかないと決めました。油絵の具で描くのは高校の美術以来。腕が鳴ります。 -
うりゃー、という感じで3時間ぐらいで無理やり描き上げました。油絵の具ですからね。殴り塗りでちょっとかっこつけて塗っています。
この絵はこれからヒッチハイクするときとかに使える可能性があるので大切に保管しておきます。 -
KIKIMUNDO。こっちもアート展です。
メキシコもアートに熱い国なので、アマチュアからプロまでいろいろな人の作品を鑑賞することができます。何を見たかは覚えていないぜ。 -
~翌日~
サンクリにはあと数日滞在してグアテマラに行こうとしていました。
いつものように町で用もなくぶらぶらしに行こうとしたところ、昨日の富士山の絵がたけしさんの目に留まります。
「お、なかなか素敵な絵ちゃうん?もし絵を描くのが好きならなにか壁に絵を描いてってや。絵を描いてくれるんなら宿代はタダにしてあげるわ。」
なんとも嬉しい提案!しかし、私は別にプロではないし、人様にお見せできるような絵を描ける自信もない。それにこの宿に残していった絵に見劣りしないものを作らないといけないなという変なプレッシャーも無駄に感じた。こんな辺境な場所とはいえ、今後も宿泊客は来るのである。
ものすごく大げさな言い方をすれば、今後宿泊に来る人のサンクリの思い出の一部として壁画が印象に残るかもしれないのだから、少しでもなにか思い出にささるようなものを描いてみたい。でも、そんなややこしいことは考えずに自分が好きなものをただ描くだけでもいいのかなとも思う。
こういうとき変に悩んでも仕方がないですが、たけしさんより「うまい下手は関係ないけど、ここに訪れたときに楽しい気持ちになる絵を描いてほしいな」と言われたのが決め手となりました。
よし!残そうではないか!私がサンクリに滞在していたという証を!そしてこのホテルの雰囲気を明るく楽しくなるようなシンボルを!
あ、私はアマチュアというか絵描きでもなんでもないので宿代はちゃんと払いました。 -
とはいえ、まずは先人が残したアートの研究が必要でしょう。1人だけ柄が違うものを描いても浮いてしまうので、ここは周りと調和できそうな絵柄を残すのが一番。てなわけで、観察タイムです。
これもカサカサの中庭にあるアート。なんか学生運動的な名残というかシンパシー感じますね。 -
リビング。このいろんな色のへんてこな生き物は「アレブリヘ」を表しているのだそうです。
”アレブリヘ”とは、メキシコを代表する伝統工芸品の一つで、その奇抜さと色合いから一部のアレブレヘリスト(言いづらい)から熱狂的な支持を集めています。
映画リメンバー・ミーでも出てくる不思議な色の動物ですね。カラフルな色合いはとてもメキシコっぽく是非ともマネをしたい色使いです。 -
こっちは黒多めのメキシカン骸骨と植物。
この切り絵スタイルなんともかっこいい!!このスタイルの絵もいいぞ! -
こっちもメキシカンアートっぽくカラフルな絵が施されております。
不思議な世界観!こういった幻想的な絵も想像力を搔き立ててくれるので素敵以外の言葉が見つかりません! -
なるほどなるほど。
屋上の笠置さんの肖像画含めて、おおそよホテル内の壁絵の基調というか雰囲気がわかりました。
明るい感じで漂ってかつここを通った人が、お、なんか日本っぽい絵があって面白そうやんと思ってもらる絵のイメージがなんとなくつきました。
明後日チェックアウトの予定を大幅変更して、絵描き道具を揃えにいきます。 -
そしてまた翌日。
Chedrauiという大型スーパーマーケットが近くに(といっても徒歩30分)に絵具が売っていたので、そこで油絵具を買ってきました。
絵具セットや筆も安いやつで頑張ります。 -
任されたのはこの辺のエリア。最後の写真のほうに完成したものを載せています。
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これは私です。オーナーのたけしさんがこっそり撮ってくれており、完成後に共有してくれました。
カラベラを描いている途中です。 -
作成中の画像。なぜ中途半端に色を塗っていたかというと油絵具って実は水性絵具などと違ってチューブに戻せないんですね。つまりパレットに出したものは全部使いきれないといきない。
そのため、その日チューブから出した絵具をどうやって効率よく使いきるかを考えながら絵を描いていたかと思います。絵具はが足りなくなれば買い足すことはできますが、これから半年以上の旅が始まるので、小さなものとはいえ無駄遣いはできません。 -
これも制作中の工程。
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制作に疲れたら、町に繰り出してタコスを食べにいきます。
ケサディーヤ (Quesadilla)を作るおじさん。ちなみにサンクリがあるチアパス州には、マヤ民族の血を引く方々も多く暮らしています。
そして、マヤの古い慣習の中で、写真を撮られると魂が抜かれるという風習が残っているためカメラを向けるだけでもかなり嫌がられます。(たとえ焼いているタコスだけであっても)
まあ単純に見ず知らずのアジア人に写真を撮られるのも不快なだけかもしれないので、写真を撮る場合は本人の了承をちゃんととってくださいまし。 -
これはケサディージャ。チーズに肉。普通にうまい!
200円もしないからよく食べにいっていた。 -
また日が変わります。今日は宿泊者が久しぶりに多くなったので、サンクリで一番うまいタコス屋にたけしさんが連れてってくれました。
それがこの、El Mesón del Taco。 -
サンクリ内のでかなりの人気店なので、食べたい人は早めに夕方早めに来店することをお勧めします。
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これがサンクリ1うまいらしいタコスです。自分でセルフでトッピングします。
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こんな感じです。うまかった記憶がありますが、路上のタコスよりももちろん高く、会計時にチップを払わなければならないため、そこまで勘定すると絶対おすすめ、というわけではないです。
路上タコスと食べ比べという意味で来店してもいいかもしれません。 -
めくるめくるまた別の日。
偉大なる画家はりんごヨーグルトとコーヒーで朝が始まると聞いたことがあります。(もちろんそんな話はありません)
本日は革命軍の味とに行くため作業は休止します。 -
9月5日、
そんなわけで、サパティスタ民族解放軍という革命軍のアジトに潜入します。
潜入とかかっこつけたこと言ってますが、誰でも気軽に入れる秘密基地となっており、もちろん観光客も出入り自由。クレヨンしんちゃん的に言えば、アクション仮面の秘密基地にへの行き方がでかでかと道中に看板が掲げられているのと同じ感覚ですね。今日もわかりづらい事例でごめんなさい。もちろん反省もしません。
具体的な行き方は忘れてしまったのですが、画像に「OVENTIK」と書いていますね。サンクリからはこの「OVENTIK」に行きのバスに乗りたいといえば、地元の人が教えてくれるはずです。あとは頑張って探してください。
到着後、バンダナで顔を隠している検問の人がいるので、パスポートを持参のうえ村を偵察に来たといえば大丈夫です。はい、観光にきたで大丈夫です。 -
そもそもサパティスタ民族解放軍とは?
『ウィキペディア(Wikipedia)』※抜粋
サパティスタ民族解放軍(スペイン語: Ejército Zapatista de Liberación Nacional、EZLN)は、メキシコで最も貧しい州とされるチアパス州を中心として活動するゲリラ組織である。サパティスタはチアパスの貧しい先住民族であるマヤ人の農民が主体となって統制され、革命活動に勤しんでいます。
事の発端は1992年。世界の多くの国で「アメリカ発見500年」が祝されるなか、10月12日にサンクリで開催された記念式典に弓と矢で武装した約5000人の先住民が乱入。「先住民の土地侵略500年を祝うこと」への受け入れの拒絶、人種差別反対を表明を行います。そして、チアパスを征服したスペイン人征服者ディエゴ・デマサリエゴスの銅像を引き倒して抗議の意を示していたそうです。
メキシコも国土が広く農業大国として知られていますが、1994年1月1日の北米自由貿易協定(NAFTA)の発効日を期して、貿易関税が消失し、アメリカ合衆国産のトウモロコシがメキシコ国内に流通し始めます。サパティスタに加わる前のとうもろこしだを差立てていた農民たちも日に日に自分が生産した農作物が売れなくなり、失業していってしまいます。こうした背景から、農業で普通の生活ができるよう政府に抗議活動を始めたのがサパティスタ発起のルートとなったそうです。 -
話は長いですが続きます。
発足当初はメキシコ政府は武力制圧を行い、チアパス州のインディオ居住区を空爆。サパティスタ側に150人近い犠牲者が出たそうです。これが今のウクライナやパレスチナであれば「徹底的報復」を掲げますが、サパティスタは違いました。
空爆を受けても、あくまでも抗議活動は対話のみでの交渉を目的とし、かつてのガンジーのように非暴力、しかし非服従のコンセプトで話をしようとします。
のちに、この対話路線がメキシコ国内だけではなく世界中から大きな支持を集めれるようになり、メキシコ政府側でも徐々に弾圧しづらい空気となっているようです。
現状では、先住民に対する構造的な差別の改善、新自由主義政策に対する抗弁、農民の生活水準向上、州格差の是正などの多くの課題について政府と交渉と中断を繰り返していますが、あくまでも武力に頼らずに対話のみで解決策を模索するその姿は革命軍と名乗る他のテロ組織とは一線を画しているかと思います。
前半で触れた笠置さんが革命軍の手伝いをしていたといえば、字面だけ見ればかなりエキセントリックな内容ですが、言い方を変えればここサンクリ含めたチアパス住民の生活水準の是正に向けて悪戦苦闘されていたのかもしれません。 -
サパティスタについて頑張って書こうとするとそれはもうかなり長くなりますし、私もwikiや他の方の文献を無理やり言い換えてるだけなので、説明はこの辺までにします。
村には革命の抗議活動をもじったアートがたくさん点在しています。原則、街のアートを撮影OKですが、ターバンを巻いている現地の人の写真は禁止だそうです。
一応注意しながら撮影していきます。 -
革命家といえばもちろんこの人も!みんな大好きチェ・ゲバラ。
サパティスタ軍にも大きな影響を与えたことでしょう。 -
印象的なアートがじゃんじゃん描かれています。
メキシコって町全体にこういうアートが多くって、ここサパティスタ軍の村でもこういうアートで伝えたい内容を表現しているのはとても平和的なアクションのように感じます。 -
見た目は顔にバンダナを巻いててやっぱりテロ組織っぽいんよな。
日本の公安調査庁のホームページ上では「国際テロ組織」にカテゴライズされてるそうですが、全然そんな危険な連中と一緒にするのは失礼な感じがしますね。 -
サパティスタの村は平均的なインディオの村と変わらないので、インフラがあまり整備されていないような場所で暮らしているようです。
-
Somos raiz del maiz、と書かれております。意味は「私たちのルーツはともうころしだ」という感じです。
「とうもろこし」というキーワードはさっきのNAFTAでも出てきましたが、その他に彼らにとってともうころしという作物には大きな意味が込められています。
メキシコ南部のチアパス州、およびグアテマラに住むマヤ族の言い伝えに人間はトウモロコシから生まれた、という伝承があるそうです。残念ながら、彼らが自分たちのルーツ(Raiz)をとうもろこしだ!と言い始めたのかはちゃんと調べていないのでよくわかりませんが、先祖代々からとうもころしとともに彼らの生活が成り立っていたのは言うまでもありませんね。 -
至る所にとうもろこし。でもちょっとこの絵はキモイ(笑)
-
私たちは根だ(Somos Raiz)。
こういう絵もある程度の知識を持って鑑賞すると面白いかもしれません。 -
これはちょっとボンバーマンみたい。
-
町自体は大きくなく、メキシコ郊外にある普通の田舎という感じでした。
アート以外で見どころが少ない。というか、サパティスタのお話も村に行ったあと調べてわかったことも多いので、この時点では背景知識がなくただ写真を撮っていただけでした。
スペイン語の力がもっとあれば、いろいろとお話を聞けたかもしれないですが仕方がない。 -
最後にお土産コーナーです。国際テロ組織が観光客向けにお土産を売る。こちらも字面だけ書けばなかなかパンチが効いています。
お土産屋では、サパティスタTシャツ、財布、小物入れ、キーホルダーなどあらゆるものが売られております。旅もまだまだ序盤なので大きいものは買えません。とりあえず手編みに小物ケースとステッカーだけ買って帰りました。 -
無事サパティスタの村から帰還できたので場面転換の意味で一旦CMです。
やあ、みんな。僕はドン・グスターボ。みんなでグスターボココアを飲もう! -
スーパーで売っていたコーヒー豆のパッケージ。
右側の変なドラゴンみたいなのはまたもやアレブリへ。メキシコ内でデザインキャラとしてはけっこうお目にかかることが多いです。 -
タコス屋さんは路上にたくさんあります!是非路上で食べよう!
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ポーク&チキンタコス
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ポーク、チキン、ビーフのフルコンボタコス
-
CM終わり。無駄な尺を利用してなんとかタコスとコーヒーの宣伝できました。満足です。
そして、また日付が変わります。9月14日くらい。これはグアダルペ通り。いつもより人通りが多い。
そうなぜなら、 -
街の様子がメキシコの国旗の色である緑、白、赤の旗や装飾が増えています。
そうなぜなら、 -
そうです。9月16日といえばメキシコの独立記念日。が、しかし前夜祭が15日の夜から始まる。年に1回の盛大な祭りにむけて、地元の人達はこの日のために酒を片手に暴れまくることでしょう。会場設営にも力が入ってます。
ちなみにこの時期はグアテマラやエルサルバドル、ホンジュラスやコスタリカなど中米のどこでも独立記念祭りをやっているので、この時期に旅する人はお祭りにかち合えると思います。 -
ヒッピーっぽいヨーロピアンたちが音楽とあわせて歌を歌っています。いろんな曲の中で唯一「耳をすませば」のカントリーロードだけわかった。
人のこと言えない立場ですがが、こういうヒッピーっぽい人たちがtake me home~♪とか歌ってても、実際に母国は帰らなそうなんよな。でも「いちご白書をもう一度」的な感じでいつかは帰るのかな。 -
独立記念日前の広場。
写真撮っていませんでしたが、夜は民芸品売り場に様変わりします。 -
街の様子もパペルピカドの数が通常よりも増えている感じがします。町全体がお祭りムードになりつつあるのが肌で感じられます。
-
こっちもかわいいパペルピカド。
-
お祭り気分に染まっている場合ではありません。今日はグアテマラ行のシャトルバスのチケット確保しておきます。9月17日の朝初。ちょうど独立記念日が終わったタイミングの朝にグアテマラに出発するよう手配。
個人でバスで乗り継いで行ってもいいのですが、グアテマラは夜遅く到着すると治安的にあまりよろしくないので、安全な移動がそれなり保障されているシャトルバスで移動。当時は400ペソ(2300円くらい)払った記憶あり。これで、グアテマラのケツァルテナンゴへ目指します。 -
また戻ってパペルピカド通り。
きれいだわさ。オアハカに行かなくても、こういうリメンバー・ミーっぽい景色はサンクリでも見れるんだぜ。 -
あ、ここにも太陽のマーク。メキシコはほんまに太陽のロゴが多い。
-
古本市。Libro SOLUNA。
SOL(太陽)とLUNA(月)が合体していますね。星のカービィのボスキャラとかに出てきそうな秀逸なデザイン。調べてみたら実際にいたわ。ボスキャラ。 -
絵ばっかりかいていたので、カサカサから一番番遠い教会まで運動がてら足を延ばす。
Iglesia de San Cristóbalito。イグレシアは「教会」という意味。とりあえずサンクリにある教会は"サンクリ教会"と呼んで差し支えないでしょう。 -
前夜祭が始まる前に久々の外食へ。宿に泊まっている人たち&たけしさんたちと繁華街へ繰り出します。
本日はここで、独立記念日でしか食せないという幻の食材を注文します。 -
いっつも屋台飯なので、なんかちゃんとしたレストランに来た感じ。
-
グアバジュースで幻のプレートを待ちます。
-
やってきました。艶めかしい白いソースがかかった不思議の料理・チレ・エン・ノガーダです。
チレ・エン・ノガーダとは?
大きなチレというピーマンの中ひき肉などを詰め、そのうえから白いくるみソースをかかったなんとも独特なメキシコの独立記念日のみで食べれる料理です。
食べた感想はもう全然覚えてないので、たぶんまあそんなに美味じゃなかったんだと思います。(タコスはうまかったという記憶はあるんですが)
でも味より大切なのは思い出。独立記念の際は是非食べにきてください。 -
中を引きちぎるとジューシーな肉が出てきます。
当時はインスタ映えなどはまったく気にして撮っていなかったので、もうちょっと光とか角度とかを研究してうまそうに見える写真を撮ろうともしていなかったのが悔やまれます。 -
さあ夜も深まって参りました。一旦ここからまた1人行動に戻ります。
-
さあ今夜は無礼講!と言わんばかりに夜の町が盛り上がります。
大音量のスピーカーにあわせて、メキシコ人たちが白熱しています。
え、この写真じゃ白熱してるのが伝わらない?ふー、なにいってるのさ。私は人混みが嫌いだし、あとついでにスリの警戒もしてたから遠くから斜に構えて眺めてるだけで十分なんだぜ。 -
夜の大聖堂。普段に比べて人が多く行き来してます。
-
人が増えるところに犯罪者あり。
とのことで、広場前にメキシカンポリスが多数待機しております。これは頼もしいぜ。 -
しばらくすると、さっそく警察に連行されている人がいました。手足を捕まれ、3人体制で運ばれています。
単なる酔っ払いか、それとも盗っ人だったのか。とはいえ、あんまり夜遅くまでいる危ないかもしれんね。ほどほどに見学して宿に戻ります。 -
今さながらCASA KASAの夜の日々。
オーナーのたけしさん(左側)が悩める若人のために人生相談や就職相談、政治の話や経済の話、どうしたらサンクリに旅行者を増やせるか?やなぜ人間は下着を履かないといけないのか?のようなどうでもいいトピックで夜を明かしたのを覚えています。
(なんでこんな話題になっていたかというと、1人旅の女性の方が夜道歩いてると高校生くらいのメキシカンボーイが突然ズボンを下ろして、ご自身のぶら下がっているアレを見せつけてきたそうです。無視したらがっかりして帰って行ってしまったらしいですが。。。)
今日初めてあった人たちともこんなしょーもない話題で盛り上がることができる。日本だったらできないこういう話は旅人パワーならではと言ったところでしょう。 -
こちらはサンクリ広場で夜一で開かれる露店で買った民芸品です!
幻想的な黒いキリンといなせなミッキーたち!サザンによく出てくる「いなせ」とは、辞書で調べてみると・・
- 粋 (いき) で、勇み肌で、さっぱりしているさま。また、その容姿や、そういう気風の若者。-
みたいな感じですね。
なるほど、この顔。誰がどうみてもまさしく、”いなせ”ですね!(どこがや)
当初旅のお供で連れて行く予定でしたが、カバンに入らず結局カサカサに寄贈していくことになった。 -
9月16日。独立記念日当日。
人が多く、昨日撮ってた写真と特に変わり映えなし。てか人混み多し! -
結局人混みを避けるために人が全然いないところに移動。
-
人がいない方を探して歩いているとたどり着いた坂道。坂の上には素敵な教会があります。
-
10分くらい登ると、Iglesia de San Cristóbalito / 通称サンクリ教会が見えてきます。
どのへんが素敵だったかって?もう覚えていないぜ。 -
てな感じで町の散策はほどほどにして、壁の絵の仕上げをしにカサカサへ帰ります。
-
じゃーん。というわけで完成したのがこれです。
個人的にカラベラ(カラフルガイコツ)をずっと描いてみたいと内なる心を抱いていたので、周りの壁絵の絵柄に合わせられるようポップな感じで描きました。 -
描いたのは骸骨だけに留まりません。ここはあくまでも日本人宿であるとともに、地元の人たちが日本文化に触れてもらうための場所でもあるのです。
ならば描くのはもはや決まっています。もうメキシコにはない日本っぽい絵をテキトーにチョイスして描きまくっていました。 -
梅干し茶漬けです!なぜ梅干し茶漬けを描いたかというとなんか日本っぽい料理を描いてとリクエストされたから。じゃあ、もう梅干し茶漬けしかないと。
ちなみに私は梅干しは食べれません。あとこの絵が割と受けたのか、後日wifiパスワードがUMEBOSHIOCHAZUKEになっただとか。 -
肉じゃがです。間違えて肉ぎゃがになってしまいました。Zに修正しておきました。
-
すしです!サーモン、マグロ、トロ、いくら。
これは卵ではない、数の子のつもりです。 -
天ぷらです!こちらもトンプラになってしまいました。
しょうがないので、ちっちゃいEを付け加えておきました。 -
こちらは出口です。東洲斎写楽の美男子が「ようこそ」と「ありがとね」という温かいお言葉をかけてくれます。
これで日本語学びたいと考え、歩いていたメキシコンアミーガが「ようこそ」という文字に釣られこの宿にやってきて、壁のアートを鑑賞して最後に和風美男子が「ありがとう」と声をかけてくれる3段構え。
もうね、和風日本人のかっよこさにメロメロになってしまうこと請け合いです。 -
きったねー字です。
el mundo es un pañueloとは、「世界はハンカチである」という訳され、スペイン語圏のことわざで世間が狭いという意味になります。
世界中広しといえど、日本人が集まってくる場所は意外と決まっており、また旅人がこのホテルで再会することで、世界は広くても世間は狭いねーみたいなこと言い合えるような意味を込めて書いていたような気がします。 -
楽しくお絵描きができてご満悦な表情の私。半年くらいずっとカサカサに滞在して絵だけ描いててもいいのですが、今回の旅の主旨と変わってしまうのでこの辺で完成とします。
全部の絵が完成したのはサンクリ出発のまさに前日。自分なりによく仕上げたと思います。 -
そんな感じで、私が描いた絵をカサカサに残すことができました。もちろん知っておりますとも。これは全力の自己満足であることを。
でも、日本から遠いメキシコの、さらにまた南部のサンクリという遠い町に自分が滞在していたという証をほんの少しだけでも残すことができたこと。これはとっても貴重な経験をさせてもらったと思ってます。元オーナーのたけしさんには感謝でいっぱい。
現在は経営権がメキシコ人の方に変わってしまい、CASA KASAには自由に出入りできなくなっているそうです。もうしかしたらすでにこちらの壁アートも色の塗りなおしで消えているかもしれません。でも、自分の自己満足の記憶として残っている。それだけでも十分じゃないかと思います。 -
サンクリ出発前夜。独立記念日が終わり、町全体がまた静かな夜に戻っていきます。当初は3-4日間しか滞在しない予定でしたが、急遽絵描くことになったため結局2週間以上滞在していました。
予定していたスペイン語学校のスタート時期は遅れる形となりましたが、こっちの滞在を伸ばしてよかったと思います。(あとでスペイン語学習で地獄を見ますが)
パッケージではない自分で日程をカスタマイズして行動できる旅はこういう不思議なご縁があるから楽しい。8月末から始まった中米ー南米の無職の旅。幸先がよくて言うことなし。また南米旅行終了後にサンクリに戻る約束をして、明日は朝7時バスのため早めに寝ましたとさ。
でもこのときはまだ知らない。2020年3月のコロナ騒動にてこの旅が中断になってしまうことを。サンクリにもう戻ることはありませんでした。
(そもそもこのシリーズちゃんと3月の中断になるころまで書けるのか?)
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