2019/03/20 - 2019/03/22
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TATAさん
こちらもロンドン駐在時代の旅行記です。
確か高校生の時にラトビアのリガが美しい港と紹介されていた本を読んだことがありました。なんの本かすっかり忘れましたがw
次の旅行先どうしようかと地図を眺めていて、このあたりにしようと。
バルト三国、エストニア、ラトビアとリトアニアでロンドン発のチケットを探して結局一番時間と予算で都合とあったリトアニア行きになりました。
旧ソ連の国、きっと今までに行った旧共産圏の国とはまた別の歴史と風情があるのだろうなという期待もあって、そういえば杉原千畝の記念館とかもあるらしいし、うーん、期待しかないなと。
それではリトアニアへ二泊三日の旅行記です。お付き合いください。
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今回の旅先はリトアニア。旧ソ連の国に行くのは初めて。杉原千畝ゆかりのカウナスにも行くので楽しみ。さて8時40分のルートン空港発のWizzに乗るため5時に自宅を出てUberで。57ポンド、便利、便利。
今回も余裕たっぷりに到着したのでのんびりと「坂の上の雲1」を読みつつ待機。
定刻通りに出発。通路側の席。即爆睡。3時間のフライトだったのですが気が付いたら着陸態勢に入ってた。
到着しました、ビリニュス国際空港。ちっちゃい空港だね、日本の地方空港くらいかな。入国審査を終えて外に出ると、バスが1分後に出発と、1ユーロで市内まで。
10分ほどで到着、Aguony Stという停留所で下車。そこから歩いて5分で宿泊先のCity Hotel Rudninkaiへ。
ホテルもちっちゃいね。でもサービスレベルは十分。フロントの女性も人はいいけど英語がつらいな。こんな国初めてだ。部屋も狭いけどスーツケースは開けられるくらいだし文句いう程じゃない。なんか匂いというか雰囲気が日本の地方の観光ホテルみたい。なんか懐かしかったりも。シティ ホテルズ ルドニンカイ ホテル
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荷物置いて、ランチと観光のため外出。風強くて結構寒い。この日の最高気温は8度、ロンドンが15、6度だからやっぱり寒いな。ロンドンではもう不要になったマフラーを巻いて出発。
広場に出た。風情がある。だけど随分人が少ない気がするなあ。 -
イチオシ
そもそもビリニュスの旧市街は世界遺産。これぞ欧州の街並みって感じ。
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その後、ゲティミナス城へ向かう。途中の道はお土産物屋さんとかを多く見る繁華街。最後、時間が余ったらここで買い物かなと。
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さて目的地ゲティミナス城へ向けて丘の上に上がっていくと景色が開ける。向こうは新市街。
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結構険しい坂をふうふう言いながら登ること5分、てっぺんに到着。
ゲディミナス城 城・宮殿
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中に入れるはずなのですが、この閉まっている鉄の扉が入口?ふつー開け放しにしておかないか?
よいしょと開ければ女性が待機しており、入場料4ユーロ。 -
ここは元々は中世の砦だったとのこと。その頃リトアニア大公国は欧州でも最大の面積を誇っていたと。この国もこの頃が栄華の時代。
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いかにも欧州のお城ですねー。
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あと、ソ連からの独立を達成した際の人間の鎖の現場になった場所でもあったと。
うん、一番最初に来てよかった。リトアニアの歴史観が垣間見れました。 -
こっちも人間の鎖の写真ですね。
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ゲティミナス城を出て上から街並みを見下ろすとネリス川を挟んで旧市街と新市街。でも高いビルはないねえ。
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はためくリトアニア国旗です。
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坂を下りて国立歴史博物館へ。入場料3ユーロ。やっぱり最初はこういうところからだよね。
さっき習った歴史をもう一度しっかりと。ハンガリーと違ってこちらは旧ソ連時代のこともしっかりと展示してる。ただその時代を否定してはなくてパルチザンの軍隊の写真なんかを掲示しているのに少し驚き。リトアニア国立博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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なぜか日本の扇子も展示されてました。
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続いてKGB博物館へ。入場料4ユーロ。入口が分からず間違って隣の市役所に入る。女性に道を聞くとこの隣と。みんなよく間違えて入ってくるのよと。
ここでもやっぱり扉は閉ざされて、この国はこういうものをすべて閉ざすのが流儀なのか?ここは露骨に旧ソ連時代を全否定。KGB博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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この国が悲惨だったのは大国に挟まれていたこと。まずドイツに占領され、さらにその後はソ連領になってそれまでの政治体制をすべてひっくり返し強制労働、獄死した人も多数。あまりにも重々しく苦しい時代が長く続いた。
ハンガリーもアルバニアも大国に挟まれ、その大国に振り回される歴史だったけれど、この国の悲惨さはこれまで見た中で一番。 -
KGB博物館の展示の最後の一文「ソ連軍が撤退したのは1993年8月31日のことだった」と、このフレーズで締めるんだ、リトアニアにとっての暗黒時代の終焉ということなんだな。重いな、すごく。
地下には当時の牢獄も残っていて見学、ずしーんと重ーい気分のまま外へ。 -
さて、その後大通りを西へここは繁華街、レストランやカフェが軒を連ねている感じ。
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教会かな。それにしてもどこを見ても絵になる感じです。
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ホテルへの帰り道
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既に15時前。バスステーションに行って明日のカウナス行のバスの時間でもチェックしてホテルに戻ることに。
途中、町の売店みたいなものがあちらこちらに散見。この手のキオスクってポーランドとかブルガリアでも多く見ますよね。旧共産圏って感じだなと。 -
バスステーションの売店でキビナイとあとスーパーで水などを買ってホテルに。写真はキビナイ、巨大な揚げ餃子という感じ。おいしいけど2個、3個食べられるものじゃないな。今日の晩御飯はこれで終了。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読みつつ就寝。 -
さて、2日目です。
6時半起き、曇り。寒いぞ。路面濡れてる、雨降らなきゃいいけど。傘は持って来てないし -
今日は杉原千畝記念館を目指してカウナスへ行きます。
7時40分ごろホテルを出発。7時50分にバスステーションに到着。カウナス行のチケットくださいとカウンターで聞いたら、4分後のバスに乗れ、チケットはドライバーから買えと。あれ?そんなに早く行ってどうしようかと思いつつも、早めにいければそれはそれで楽かも。もしかしたら営業開始の11時前に入れてくれるかもとという淡い期待もしつつ。バスターミナル (ビリニュス) バス系
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チケットは6.6ユーロ、ミニバス。
水だけ買ってすぐにバスに飛び乗る。カウナスまでは2時間の予定だったのですが、なぜか1時間少々で到着。途中寝てたのでよくわからないけど随分早く来れたのね。到着したらまだ9時過ぎだった。 -
うーん、記念館のオープンまで2時間近くあるな。
カウナスのバスターミナルにはスーパーやコンビニもたくさんあったので居心地はよかったのですがなぜかWifiが入らない。
どうせなら行く途中でカフェでも寄って時間潰せばいいやと出発。 -
道は前もって調べてたので迷うことなくサクサクと20分ほど歩いて到着、杉原千畝記念館です。
杉原記念館 博物館・美術館・ギャラリー
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「希望の門、命のヴィザ」、日本語で書かれてますね。
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やっぱりオープンは11時か。
どうしよう、まだオープンまで一時間以上ある。寒い、ベンチに座って、記念館の人が気づいたらかわいそうに思って入れてくれるかもと甘い期待を持っていたが、結局11時まで入ることはなく。
我ながらこの寒空の下、よく風邪をひかなかったものだ。 -
11時になったので中へ。入ったら当然今日最初の訪問者。
すぐに記念館の人にビデオを見ろと案内される。15分ほどのビデオ、すべて日本語。昔、日テレでやってた「知ってるつもり」とかを彷彿とさせるような構成。昨日の博物館で戦前戦中の歴史を見て当時の情勢がよく分かっていたので、リトアニアの厳しい情勢がよく理解できる。大量のユダヤ人がなだれ込んできて、杉原千畝が本国に取り扱いのほどを確認し、その政府意向に反した行動をしていたというのは知らなかった。
これは我が子達にもぜひ見てもらいたい施設、勿論リトアニアの博物館とセットで。ビデオには思わず涙してしまった。結局他の来訪者を見ることもなく、1時間ほどで辞去。 -
杉原千畝の執務室。
この後ギフトショップに立ち寄ると杉原千畝チョコが!せっかくなのでチョコを購入、やっぱり日本人こういうの好きなのかなと笑いながら。 -
既に12時半。お腹空いたなとバスステーション前のレストランで食事。なんか雰囲気良さげだな。
おー、安い。英語もメニューに書いているのでありがたい。ウクライナボルシチとツェペリナイとロールキャベツを注文だ。
ツェペリナイは1.6ユーロ、ロールキャベツは1.8ユーロ。安いから量も少ないんだろうなと両方頼んだ。お店の女性に「多いかな」と聞いても無反応だったし。
よーし、ここで噂のリトアニアンキュイジーヌ、ツェペリナイに挑戦だ。 -
ウクライナボルシチ。ビーツの鮮やかな赤。おいしい、温かいし。バターが濃厚。
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で、ボルシチを食べ終わった後ツェペリナイとロールキャベツが運ばれてきたけれど、ちゃんと大きいんだけど。どーしよー。店員さんも「多いでしょ」という顔をしてたけど、だったら教えてよ泣。
でも、サワークリームをのっけてのロールキャベツはおいしかった。写真の右側がツェペリナイ。ひき肉を茹でたポテトで包んだ料理。確か飛行船みたいだからこの名前なんだと。勿論まずくはないんだけど、とりあえずジャガイモだらけなのでお腹いっぱいです。結局、食べきれず残してしまいました。ごめんなさい。 -
満腹状態でカウナスのバスステーションに。
ゆっくり待ち時間でコーヒーでも飲もうとすると、また5分後のビリニュス行に乗れと。結局1時半発の便でビリニュスへ。行きよりは時間がかかって15時10分頃にビリニュス到着。
さてまだ早いのでどうしようかと、明日行こうと思っていたトラカイに行けるならと、カウンターの女性に聞いたら15時半にあると。じゃあ雨は降ってないから行ってしまえと。そこから1.8ユーロ、16時過ぎにトラカイに到着。
帰りのバスは17時35分、頑張ってこれに乗ろう。明るいうちにビリニュスに戻りたいし。案内板を見るとなんとお城まで2.5㎞、結構あるなあ、30分程度かかるとの話だけど、ピッチあげて行こうかと。早歩きで。すると、、、半分くらい来たところで両足の裏に激痛が発生。マメができたっぽい。薄い靴底の靴、石畳、やっちゃった。アルバニアでもなりかけたけどこれこそ欧州旅行の罠だな。インフラ整備が不十分なので石畳のまま道が残っている。風情もあるのでそれはそれでいいけど、この靴ではダメだ。激痛を押して歩く歩く、半泣き。 -
泣きながら到着トラカイ城。なぜか日本の一部の人はよく知っているこのお城。
なんとドラクエに出てくるメダルの王女の城のモデルだとか。といってもドラクエ8で出てきたらしく、ドラクエシリーズは3までしかやってない私はよく知りません。トラカイ城 城・宮殿
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夕方ですがこの時間でも人がちらほらと。
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入場料8ユーロ、結構するね。
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足の激痛を耐えながら入場
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武器の展示などを見る。
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結構昔のまま残されてる感じ。
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やはり中世の城、リトアニアが一番栄華を誇った時期と符合する。
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展示を全部見たかなあというくらいでトラカイのバスターミナルに戻る。復路も2.5㎞、過去こんなに苦しい徒歩はなかった。無理して来るんじゃなかったと後悔。
18時過ぎにビリニュス到着。疲れた、足痛い、泣きそう、まともに歩けない。スーパーで軽い食事を買ってホテルに。ホテルで足を見ると大きなマメが。で、その後、絵葉書書いて就寝。マメは明日には直ってますように。 -
3日目、今日夕方のフライトでロンドンに戻ります。
晴れ、それも快晴だ、よりによって。こんなことなら今日、湖畔のトラカイに行けばよかった(泣)。足の痛みもなかったはずなのに。裏目だな。
とはいえもう行くべきところもないので、足の痛みを押してビリニュス市内散歩だ。足は昨日よりほんの少しまし。左足は痛みが引いた。でも右足はね。。。昨日よりましという程度。
まず向かったのはビリニュスの台所、ハレス市場。ここで朝ごはん食べようとしたのだけど、あまり食べたいものはない感じ。ハレス市場 市場
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で夜明けの門を経由してネットに出てたパンケーキ屋さんへ向かう。
夜明けの門 史跡・遺跡
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逆側から
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この辺りも雰囲気がいいよなあ。街歩きが心地よい。
夜明けの門通り 散歩・街歩き
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到着、パンケーキ屋さん。
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店内。他にお客さんは数人。
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ソースが選べる。テリヤキとかあるのね。
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普通のパンケーキとコーヒーで朝ご飯、6ユーロ。パンケーキ3枚。2枚でよかった。お腹いっぱい。小説を読みつつ、だらーんと。
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さて、次に向かったのは円形要塞。
円形城塞 建造物
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ガイドブックには載ってないけど、結構良いよ、ここ。中世の砦。
なぜか地元の小学生15人ほどが社会見学。女性の先生2人に引率されて。やっぱり大騒ぎ、こういうのはどこも変わらないのね。男子と女子は別々に行動とか、ちょっとおませな子はそういった感じの子とつるむとか。東西の洋にかかわらず同じ。 -
この旅行中こういったものをたくさん見ましたね。
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その後はぶらぶらと散歩。足の痛みを気にしつつ。
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旧市街。どこをとっても絵になる風景。
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さらにウジピタス地区へ。
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そういえばこちらでは日本人どころかアジア人を全く見なかった。
珍しいのかこちらの人はアジア人である私をちらちらと見るのに、こちらが目を合わそうとするとすぐに逸らす。なんだろね。アルバニアとかハンガリーはこうじゃなかった。国民性とかってのもあるんだろうな。 -
欧州でよく見る光景
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散歩は続く
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こんなのも印象的でした。
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ホント天気がよい。どこ見てもあまり人がいない。
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聖アンナ教会。ピンク色の素敵な教会です。
聖アンナ (オノス)教会 寺院・教会
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教会の中。足を休めようと20分ほど座ってました。
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最後、書いた絵葉書を郵便局で投函。Pastas ってリトアニア語で郵便って意味なんですね。
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最後ホテルでスーツケースを拾って空港へ向かいます。これで今回の旅行も終了。無事にロンドンにかえれました。
さて、それではいつものまとめです。
リトアニア。初めての旧ソ連。小国に歴史ありでした。そこには耳を傾けるべきしっかりとした物語がありました。この国の歴史を確りと理解できたこと、杉原千畝の足跡を理解できたことはとてもよかったです。
バルト三国のロシアに対する感情がどこからくるのかよく理解できました。ヨーロッパは本当に複雑な歴史の積み重ねの上に今があるということを旅行のたびに教えてくれます。
この国は子供たちにも機会があれば訪ねてほしいところです。
物価は安い。治安はいい。美しい街並み。ただ、食事はまあこんなものかなと。。華やかさにやはり欠けますが、北の国は食材からしてまあそうでしょうしね。
で、後日談。足のマメはロンドンに戻って一夜明けると一気に治ってました。不思議。
お付き合いいただきありがとうございました。
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