2024/08/28 - 2024/08/28
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SamShinobuさん
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かつて損保ジャパンビル(その頃は安田火災ビルと呼ばれていた)の42階に東郷青児美術館はあった。正直言ってマイナーな美術館だったが、1987年に一躍注目されるようになる。安田火災がゴッホの「ひまわり」を約4000万ドル(その時の為替レートで53億円)で買ったからだ。バブル時代とはいえ当時1枚の絵としては最高額だった。それまで入館者が少なすぎる事が社内で問題視されていたが、「ひまわり」の展示が始まると当然ながら入場者数は一気に跳ね上がった。
それから33年が過ぎた2020年、ついに損保ジャパンビルの隣に新たに美術館が建設され、美術品は全てそちらに移された。その新美術館の名前は「SOMPO美術館」。やたらと長い「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」からは、ずいぶんスッキリした館名になった。
今日はSOMPO美術館を訪れた後で、新宿界隈をぶらぶらしてみた。
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損保ジャパンビル
僕らの世代には、安田火災ビルの名称のほうが馴染みがある。白金台にある港区立郷土歴史館や東大安田講堂を手掛けた内田祥三が設計。1970年代に入ると京王プラザホテルを皮切りに、三井ビル、住友ビルと新宿高層ビルが続々と竣工していった。その中でも安田火災ビルは裾がスカートのように広がっており、そのデザインは新宿で一際目立っていた。 -
SOMPO美術館
新宿駅から徒歩5分。アジアで唯一ゴッホの「ひまわり」が観られる美術館だ。 -
開館時間の10時ちょうどに到着。
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「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」2024.06.22(土)− 09.23(月)
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ロートレックは、当時パリで大流行していた浮世絵の影響をもろ受けた、いわばパリの浮世絵師。ロートレックの家は貴族で彼自身も伯爵だった。にもかかわらずパリの踊り子や娼婦といった、市井の風俗に心をとらわれた画家だ。
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彼は子供の頃両足を骨折して足の成長が止まってしまった。そのため足が異様に短かく、成人しても身長は150cmくらいしかなかった。父親は騎馬隊の隊長だったこともあり乗馬が趣味で、ロートレックと乗馬や狩猟をするのを楽しみにしていたが、障害者のロートレックは馬にも乗れなかった。軍人気質の厳格な父親は彼の絵には全く理解を示さず、父親にとって期待外れだったロートレックは家では居場所がなかったんじゃないかな。
そんなコンプレックスの裏返しからか、普段のロートレックは陽キャとして振る舞い女性関係も派手だった。美人モデルで画家でもあったシュザンヌ・ヴァラドン(ユトリロの母親)と付き合ったり、パリの有名な女性と浮き名を流していた。
絵は身体障害者の自分を差別しないし、絵を描くことで父親から自立することができたロートレックは、そこにようやく居場所を見つける。またキャバレーや娼館では、誰も彼を気遣ったりしないので居心地が良かったのかもしれない。その証拠に30歳くらいからほぼ売春宿に住み着き、娼婦たちの日常を描いている。それを「彼女たち」という画集にして出版までした。今回、その「彼女たち」からも2枚展示されていた。
足の痛みから逃れるためにアルコール依存症になり、33歳で蜘蛛が襲ってくる幻覚を見る。35歳で精神病院に強制入院させられ、37歳でなくなった。 -
若い頃ロートレックが描いた馬のデッサンがたくさん展示してあった。ロートレックもまた父親と一緒に乗馬がしたかったんだと思うと泣けてきた。
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浮世絵の影響をもろ受けたポップなポスター
ゴッホ同様、日本に憧れ日本に行くことを夢見ていた。 -
「ひまわり」ゴッホ
7枚描かれたひまわりの5番目の作品。1888年12月に描かれているとされているが、あれ、12月にひまわり咲いてるの?と思われるかもしれない。実はこの作品は8月に描いた4枚目のひまわりを模写したもの。6枚目、7枚目も同様に以前描いたひまわりのセルフコピーだ。 -
1888年12月と言えばゴッホが耳切り事件を起こした時期だが、その前に描かれたらしい。
さて、なぜゴッホは7枚もひまわりを描いたのか。
もともと思い込みが激しくこじらせ男のゴッホは、その面倒くさい性格から友達が少なかった。唯一の理解者は画商だった弟のテオで、テオがゴッホの生活面も面倒を見ていた。
浮世絵に傾倒していたゴッホは、日本の絵描きは共同生活をしながら絵を描いているという間違った情報を聞いて、南フランスのアルルに家を借りて画家たちのシェアハウスにしようと思い付く。ちなみにゴッホにアルルを勧めたのは同じ画塾だったロートレックだ。ゴッホはロートレックから話を聞いて、アルルの気候こそ憧れの日本に近いと思い込んでしまった。もちろん費用は全て弟テオ持ちで、通称「黄色い家」を借り、先にひとりでアルルに移住する。そして画家仲間に「ここで一緒に絵を描こうよ!」と誘うが、皆ゴッホの性格を知っているので誰も来ない。落ち込むゴッホを見て優しいテオは、ゴーガンに声をかけた。「ゴーガンさん、兄のところに行って一緒に暮らしてくれませんか。つきましてはお金も出しますし、うちでゴーガンさんの絵を買いますので」と。ゴーガンは貧困にあえいでいたので背に腹は代えられず、じゃあ行きますということになる。
そうとは知らず、ゴーガンが来ると知ったゴッホの喜びようと言ったらなかった。まるで彼氏を待つ乙女のように、「椅子を2つ買いました。僕のは肘掛けがないけど、ゴーガンさんのは肘掛け椅子にしました」と手紙を送るほど。そして、ゴーガンのために居間の壁をひまわりの絵でいっぱいにしようと思い付き描き始めたのだ。 -
そして1888年10月にゴーガンがやって来る。初めのうちは仲良くお互いの肖像画を描きっこしたりしていたが、性格に難ありのゴッホにゴーガンは耐えきれなくなってくる。そして同年12月23日、ゴーガンが出かけるとゴッホは自傷女のように自分の耳を切ってしまう。当然そんなことでゴーガンを引きとめることはできず、逆に「こいつマジでヤバっ。もう無理!」とゴーガンは出ていってしまう。
そんな背景を考えながら、12月に描かれたひまわりを観ると、なんだか切なくなるなあ。 -
ミュージアムショップ。カフェはお休みだった。
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「ロートレック展」は一部のみ撮影可で、「ひまわり」は撮影OKだった。今どきはどんどんSNSで発信して、アートに興味を持ってもらうことが肝心だと思う。
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「名探偵コナン 業火の向日葵」(2015年公開)
僕はゴッホの「ひまわり」というと、この映画を思い出す。「名探偵コナン」の映画19作目にして初めてのアートミステリーだ。
ゴッホの「ひまわり」は7枚描かれた。そのうち1枚は武者小路実篤が芦屋の富豪に頼んで買わせたが空襲で焼けてしまう。そこまでは史実だが、映画ではそのひまわりは実は焼けておらず、偶然発見されたというところから物語が始まる。
怪盗キッドの犯行予告を受けて、「東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館」の「ひまわり」を安全な場所に移すシーンがある。2015年の映画なので、まだ新美術館ではなく損保ジャパンビルの42階にあった頃だ。コナンと「ひまわり」という組み合わせが面白く、世界中の美術館からゴッホの「ひまわり」を全て日本に集めるという企画展が興味深かった。 -
花園神社
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手水舎
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威徳稲荷神社
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拝殿
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今日も美味しいお酒が飲めますようにと、拝殿にお詣り。
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絵馬はついつい読んでしまう。半分以上が英語だった。
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花園神社の境内には芸能浅間神社もある。
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藤圭子の「圭子の夢は夜ひらく」。若い人には宇多田ヒカルの母親と言ったほうがわかるかな。
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芸能浅間神社の玉垣を見ると、新宿末廣亭や八代亜紀が奉納している。他には誰がいるかなと見ていたら、しょこたんの名前を見つけてワロタ。
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ヤマモミジのプロペラ状の実が美しい。
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新宿ゴールデン街
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真昼間のゴールデン街も店は閉まっているが趣があっていい。
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さあ、ランチは何を食べようか。
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ビフテキ屋あづま
1946年創業の老舗洋食店。同じ1946年に再建された寄席の末廣亭(空襲で消失していた)と隣同士で、仲良く80年近く営業を続けている。2019年にリニューアルする前は昭和レトロな店構えだった。 -
現在は地下だけで営業しており(1階部分は違う店舗になっている)、改築前の趣きは無いが同じ味を守っている。
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どれも安い!
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老舗洋食屋といっても場所柄か、気取った老舗感は一切ない。じゅうじゅう焼きが名物だが、今日は店名にもなっているビフテキをいただこう。
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ランチ(ライス、スープ付)のビフテキ 1,400円
生ビール小 450円 -
ここのは歯ごたえのある昭和のビフテキだ笑。
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喫茶 楽屋
食後の珈琲を飲もう。 -
創業1958年。末廣亭の真裏にあって末廣亭にくっつくように建っている。それもそのはず、もともとは末廣亭の楽屋として使われていた場所を改築して喫茶店にした。末廣亭の初代席亭が娘のために作った店なのだ。
店の奥には秘密の扉があって、末廣亭に直結している。噺家や関係者はそこからこっそり店に入って来る。 -
寄席文字のメニュー
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ここの珈琲(500円)がちゃんと美味いんだ。
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絵の横の手ぬぐいがかかっている扉が、末廣亭に繋がる秘密の抜け穴だ。
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新宿PIT INN
1965年開業以来、国内外のビッグネームが演奏した老舗ジャズクラブ。ジャズファンの聖地だ。 -
初めは店名が表すように車好きが集まる喫茶店としてオープンしたそうだ。しかしまったく流行らない。当時はジャズ喫茶全盛だったので、たまに来る客は店で流しているジャズレコードが目的だった。その頃ジャズミュージシャンが演奏する場所はもっぱらダンスホールかキャバレーしかなく、それならばとジャズ専門のライブハウスとして再出発することに。すると渡辺貞夫やらそうそうたるジャズメンがやって来て、いつの間にか日本を代表するジャズクラブになった。
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昼(14:00~16:30)と夜(19:30~22:00)の2部制になっている。昼は1,430円で1ドリンク付き。有名プロたちの演奏が聴けて、この値段はありえない。しかもワンドリンク付きだ。
今日は昼の部を聴きに来た。ちなみに夜の部は出演者にもよるが、基本3,300円からでワンドリンク付き。
昼の部は「ふぁいぶさくそふぉーんず」のライブ。
「ふぁいぶさくそふぉーんず」とは、宮木謙介氏(BassS)が毎回違うゲストを呼んで行っているサックス5本のアンサンブル。今日は岡 勇希さん(Ss)、 石崎 忍氏(As) 、浜崎 航氏(Ts) 、福井健太氏(Bs) が出演。サックス好きにとってはたまらない。 -
入店時に1,430円を支払い、その場でカウンターからドリンクをもらう。僕はフォアローゼズの水割りを作ってもらった。
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地下一階にあるフロアはキャパシティ90席とかなりの大箱。演奏中の写真・動画撮影はNG。
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ジャズスタンダードを中心に、15曲演奏してくれた。
1st
In the Mood グレン・ミラー楽団
Walking My Baby Back Home ナット・キング・コール
Dizzy Moods チャールズ・ミンガス
Lil' Darlin カウント・ベイシー・オーケストラ
This can't be love 原曲は誰のかは知らないが、ナット・キング・コールで有名かな。
I wish you love シャンソンの名曲だけど、金子由香利が日本語で歌った「残されし恋には」が一番思い出深い。
Four in One セロニアス・モンク
2nd
Don't be that way ベニー・グッドマン
Put on a happy face トニー・ベネットがジェームス・テイラーと一緒に歌っているアルバムを持っている。
When You're Smiling ルイ・アームストロング
Basin Street Blues ルイ・アームストロング
Budo/Birth Of The Cool マイルス・デイヴィス
I Left My Heart In San Francisco トニー・ベネット
Swing That Music ルイ・アームストロング
アンコール
A Child Is Born -
壁には有名ミュージシャンのサインが多数。
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ホストの宮木謙介氏(BassS)の吹いている時の顔は、タカアンドトシのトシみたいと言ったら怒られるかな。
5サックスのアレンジ曲は現在20曲くらいあるそう。これから少しずつ増やしていくとのことなので楽しみだ。それにしても実に楽しかった!次回も必ず来よう。何度も言うが、これで1,430円とは恐れ入谷の鬼子母神だ。
さて、今宵は思い出横丁で飲もうか。 -
思い出横丁
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カブト
1948年創業の鰻串の専門店。扉のない吹きさらしのカウンター10席程度の小さい店だか侮れない。 -
最初のオーダーは「ひと通り」(2,150円)を注文することが暗黙のルールになっている。「ひと通り」とは、えり2本、ひれ2本、きも1本、蒲焼1本、レバ 1本の組み合わせだ。それを知らずに、例えばいきなり「蒲焼とレバ下さい」なんて言うと、無愛想な店主に「最初はひと通りにして」と怒られる。先代の親父さんの頃からそのスタイルだが、壁に一言書いておけばいいのにと思う。この店主、まだやんちゃそうなお兄ちゃんだった頃から知ってるが、いい顔のおっさんになった。言葉が乱暴で特にいちげんさんには不親切なんだけど、でもなんだか好きなんだよな。カスハラが問題視されている今どきは、逆に気持ちいいとさえ思えてしまう。いずれにせよ、フリの客はある程度覚悟したほうがいい。それも込みで昭和ノスタルジーの店を楽しもう。
まずはビール小瓶 550円と「ひと通り」を注文する。
「ひと通り」
えり 2本 400円
ひれ 2本 400円
きも 1本 450円
蒲焼 1本 450円
レバ 1本 450円
計7本で、2,150円
ちなみに4~5年前までは確か1,600円くらいだったので、コロナを挟んでかなり値上げしている。 -
瓶ビールが旨い。
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今日はまずひれ(尻尾)が2本出て、その後きもが1本皿にのせられる。
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それから蒲焼が2本置かれたので、アレっと思っていたら、そこで「今日はえりがないから蒲焼2本」とボソッと言われる。えりは頭の部分で骨が多いので、これが蒲焼になったのは嬉しい。でも中には「無いなら最初に言えよ」となる客もいるだろう。そういうとこ笑。
今日はえりがなかったので、「ひと通り」はこうなった。
ひれ 2本 400円
きも 1本 450円
蒲焼 2本 900円
レバ 1本 450円
これだと計2,200円になるが、「ひと通り」は2,150円なので50円得した。 -
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電球の笠がすごいことになっているが、昔撮った写真を見たらもっと凄かったので、これでも綺麗にしたようだ。
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もつ焼きウッチャン
さて、2軒目は何処に行こう。最近評判の「もつ焼きウッチャン」に決めた。初訪店だ。 -
レモンサワー490円を注文。グラスの縁に塩がついてる。
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シロ 2本 230円✕2、レバー 2本 230円✕2を注文。両方タレでとお願いするも、味は選べないとのこと。いやいや、焼鳥屋で塩かタレが選べないってかなりマイナスじゃない?
まずは酢もつ480円でレモンサワーを飲みつつ、シロとレバが焼けるのを待つ。 -
出てきたレバは塩焼きで特製味噌が添えられている。できればタレで食べたかったが、それでも大ぶりかつ新鮮で美味しかった。
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一番好きなシロはタレだったのでほっとしたが、ここのシロは油がしつこい。本当に美味しい焼き鳥(もつ焼き)にはなかなか出会えない。
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