2006/08/29 - 2006/12/01
33278位(同エリア41723件中)
こめつきさん
学校は、ソウル中心部の大学路、旧ソウル大学キャンパス内にあり、東大門、鐘路、駱山城壁、成均館大学は徒歩圏内。授業の無い時にはよく散歩に出かけた。
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寮と学校は目と鼻の先、歩いて1分もかからない。だから、若者達は9時の授業開始ギリギリまで寝ていて、寮の食堂に出てこない。
食堂は授業日は開けられ、3食提供される。
3ヶ月分全額前払いだから、食べ無かっても返金は無い。
内容が一番豪華なのは、昼食だ。学生のほかに、先生たち、学校のスタッフが食べるからだ。
授業は9時から、3時20分まで。そのあとクラブ活動があり、私は師範の資格を持った中国人留学生から、太極拳を習った。
20代のその学生は韓国系中国人。「昴」が大好きで、私がそれは日本の曲だと言うと、とても驚いていた。 -
授業の内容は、バラエティーにとんでいて、体育大会、韓国民俗村、独立記念館、国立中央博物館などの見学。ナンタ専用劇場を借り切っての鑑賞、ロッテワールド遊園地への遠足、ソラク山への一泊修学旅行など大変充実していた。
しかも、それらの入場料、昼食代、おやつまで配布され、学生は一切お金を出す事はない。じいじの私もただ。 -
3ヶ月のうち、担任の先生との昼食会が2回
あって、サムギョプサルの焼き肉パーティー。費用は学校もち。クラス仲間が誕生日を迎えると、大きなホールケーキが学校から贈られ、私のクラスでも何人か誕生日を迎えるたびに、授業中にケーキが振る舞われた。 -
10月のハングルの日には、ハングル書写コンクールがおこなわれ、じいじは何と3位に入り、賞品は映画チケット2枚。友達と、見たかった「ラジオスター」を見に行った。
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ソラク山への修学旅行。
途中、冬ソナで有名になった南怡島へ。江陵市の呉竹軒や、春川のタッカルビなど。その全ての費用が学校もちなので、驚いた。
寮の部屋の、布団、毛布、シーツ、枕カバーは、月に2回クリーニング済みのものと無料で交換。
じいじが一番安心したのは、医療保険。学校が、全学生に保険金をかけてくれていて、体調を崩して3回も病院のお世話になったじいじも、かかった治療費の全額が戻ってきた。
先生たちも、とても優しく、無理しないでと
じいじをいたわり、韓方薬の煎じ薬をくれたり、初めて病院に行く時は、不安だろうと日本語のわかる先生が、空き時間に通訳として、病院まで付き添ってくれた。本当に涙が出るほど嬉しかった。
先生たちは、海外の韓国人学校で教えた経験があり、英語をはじめ、外国語に堪能な方ばかり。国家公務員として、自信と誇りを持っていた。教え方も素晴らしく、じいじも力を付けて貰った。
帰国後、ずっとボランティアで、韓国語を教えていけるのも、このときの先生方の教えのおかげだ。 -
クラブ活動の発表会。太極拳クラブの演技。
一番右端がじいじ。白の本式の演武服を着ている人が、学生兼先生。この人は、一番上級のクラスで級長をしていて、ハングルはペラペラ、学校の先生方の信頼がとても厚く、何かと言うと、頼りにされていた。若いけれど人格者だった。
クラブ員が着ている服も、全て学校がお金を出してくれたもの。 -
南怡島。
11月の末、もう修了式が近づいてきたある朝、担任の先生がクラスのみんなに言った。
皆さん、フランスのアルフォンソ.ドーデを知っていますか?
若い学生達一人ひとり指名。みんな首をふるばかり。私のところまできた。じいじは、本当にたまたまアルフォンソドーデの名前を記憶していた。
6年生の国語の教科書に出ている「最後の授業」を子供達に授業で教えたことがあった。
じいじは、「まじまく すおぷ いむにか?」と言うと、担任の先生は、「よくし きょーじゃん そんせんにむ」と喜んでくれたが、その日が担任の最後の授業だと言う事を、じいじを含め、クラス全員がすっかり忘れてたのだ。
花束でも用意してたら、どんなに良かったか。アルフォンソ ドーデは、先生の皮肉をこめた質問だったのかも知れない。
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