2024/06/01 - 2024/06/02
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でんてつ㍿さん
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小坂鉄道(小坂精錬小坂線)の小坂駅跡地を利用した鉄道保存展示施設「小坂鉄道レールパーク」。
その目玉ともいえるのが、宿泊施設「ブルートレインあけぼの」です。2015年にオープンし、コロナ禍による休業期間(および傷んだ内外装の修繕期間)を経て、2024年5月に晴れて営業が再開されました。
休業中からずっと再開を願っていた「あけぼの」。今年4月にいよいよ予約再開と聞き、待ってましたと言わんばかりに早速行ってまいりましたので、宿泊記を書いてみようと思います。
なお、休業前後では営業内容が異なるようですが、ここでは休業後の現在の内容でお伝えしていきます。
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盛岡から花輪線に乗ってやって来ましたのは十和田南駅。
ここで小坂方面へのバスに乗り換えます。
鉄道利用で小坂に向かおうとすると、ここが最寄りとなります。 -
十和田南駅は十和田湖への最寄り駅。
かつての賑わいを思い起こさせる駅舎の佇まい。 -
最寄駅とは書かず、最端駅と書く理由とは…?
もしかしてもっと近い駅があるのかな? -
ここにも人減らしの波は押し寄せており、2024年3月から無人化されました。
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トイレを探してみますと…
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無人化の煽りで、トイレまで閉鎖されてしまいました。列車内でお済ませ下さい、って、もう降りちゃったし、次のトイレ(列車)は何時間後…?
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列車は一日わずか8往復しかやってきませんが、駅前にはタクシーが常駐しているようです。
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私の乗って来た花輪線は14:43着。小坂行きのバスは15:22発なので、致命的に本数の少ない花輪線との接続であることを考えれば、そこそこ良好な乗り継ぎであるといえます。
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秋北バスの小坂操車場行き。乗ります。
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15:43、小坂小学校前という停留所で下車。
小坂鉄道レールパークは、ここから歩いて2分程度のところにあります。 -
何やら怪しげな踏切(の跡。一時停止不要)を渡り…
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いざ!
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出迎えてくれたのは、往時の風格を残す小坂駅舎と、ホームに据え付けられた青い車体…!!
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念願叶った実感がひしひしと湧いてくる中、逸る気持ちを押さえつつチェックイン。寝台列車ではなく宿泊施設ですので、乗車前に記帳が必要です。
丁寧な対応の受付の方から、部屋の鍵を受け取ります。
順番待ちや一連の手続きを終えると、時刻はちょうど16時。
通常の宿泊営業日は、16:00から個室への入室が可能となります。
体験乗車(後述)実施日は、17:15頃から入室可能となります。宿泊当日は前者でしたので、ちょうど時間ぴったり。早速お部屋に向かってみます。 -
出入り口も、車内に踏み入れた時に感じるあの匂いも、当時から全く変わっていませんでした。たまらない。
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そうそう、ソロの廊下は薄暗くて狭くて…
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今回私が予約したのは、B個室ソロの上段です。一泊¥4,500。
私が初めて寝台特急に乗ったのが2005年の夏。中高生用の三連休パスを使った帰り道に、まさにこの「あけぼの」のソロ上段に乗ったのが寝台特急初体験でした。
その後2010年に乗ったのが最後となり、「あけぼの」は廃止されてしまいましたので、14年ぶりの再会です。 -
テンキー式の鍵は、今回の修繕を機にルームキーを用いたシリンダー錠に変更されています。
一旦部屋に荷物を置いて身軽になり、17時で閉まってしまうレールパークの展示車両を見に行きました。 -
ピット内には、貨物輸送を担った小坂線の主力ともいえるディーゼル機関車が。
このDD132(車番隠れてますが)は修繕済みのようでピカピカでした。 -
その後ろにはDD131。これはかなりキテますね。この傷みは現役時代に頑張った勲章といったところでしょうか。
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傷み方がすごいですが、修繕すれば132みたいに綺麗さを取り戻せるというのもまた事実。今後に期待です。
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131は運転室に入れるようなので、お邪魔します。
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意外と(?)、中は広いというか、がらんとしています。
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警笛ペダルは踏んでも鳴りませんでした。当たり前か。
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腰掛けるとこんな感じ。鼻が長くて前が全然見えない。
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前後対照な造りになっています。DE10みたいに横向きに乗る必要はないわけですね。
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さらにその後ろではDD133が修繕中。
こうした地道な作業によって、このレールパークは作り上げられています。 -
庫外にはラッセル車キ115と、旅客用気動車のキハ2100。
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キ115の屋根に積まれたこれはミサイル…ではなく、機関車から送られてくる圧縮空気を貯めておくタンク。除雪翼やフランジャを動作させる時に使うそうです。
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このキハ2100は現在修繕待ちだそうです。
かなり朽ち果ててきていますので、大掛かりな修繕となりそう。黄色い車両なのかな、と思ったら、元はオレンジだったのが褪せてこうなったみたい。 -
ざっくりではありますが展示車両を見て回り、「あけぼの」に戻ります。
ここの「あけぼの」は4両連結されていますので、1両ずつ紹介していきます。 -
駅舎側一番手前に連結されているのがB寝台開放(オハネフ24 12)。
日中は一般展示、宿泊営業時は飲食可能な休憩所として使われており、夜は22:00まで、翌朝は6:30から利用できます。
個室寝台内は飲食禁止ですので、客車内での飲食はここを利用しましょう。なお、駅舎併設の休憩所でも飲食可能です。
小坂町内の散歩ついでに近場の食事処へ向かうのも大いにありです(私はそうしました)。 -
開放Bの入り口といえばコレですよね。
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寝台車といえばコレ、という方は多いのではないでしょうか。
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ハシゴもしっかり開きます。
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電気も稼働します。
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ひとつひねると減灯
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さらにひねると点灯です。
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通路の折り畳み式椅子も状態は大変良好です。
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眠れなかったり、朝早くに目覚めた時には、ここに腰掛けて過ぎゆく街明かりや景色をぼんやり眺めて…。
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車番。
非常口灯や防犯カメラが後付けされていて、ここが宿泊施設化されていることを思い出します。 -
客車内の水回りは、一切使用できません。
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末長く保存するためには、やむを得ないことです。
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幕はホーム側が「ゆうづる 青森」
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線路側が「エルム 札幌」←一番興奮しました
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次に連結されているのがB個室ソロ(オハネ24 555)。
私が泊まった車両です。 -
個室でありながら定員28名を誇る超詰め込み仕様で、室内は控えめに言ってかなり狭いです。キャリー等大荷物を持った方にはオススメできません。なお、コンセントもついていません。
それでも、狭いからこその秘密基地感、上段の湾曲した窓から眺める星空…。また泊まりたいと思わせる不思議な魅力が詰まった空間です。 -
幕はホーム側が「あけぼの 上野」
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線路側が「彗星 新大阪」(遠くてすみません)
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その次に連結されているのがA個室シングルデラックス(スロネ24 551)。
「あけぼの」の最上級個室で、11部屋あります。ソロの28部屋と比べると、その余裕ぶりは明らかです。
個室内にはエキストラベッドがあり、2名でも泊まることができます。ソロとの大きな違いは、部屋の広さの他、充電程度に使えるコンセントが備わっているという点です。
こちらは一泊¥7,000で、これは一室の料金ですので、2名で泊まる場合はソロを2部屋取るよりも割安になりますね。
なお、シンデラはアッパークラスとなりますので、今回車内・室内は撮影しておりません。
(逆の立場の場合、足音バタバタ、シャッター音カシャカシャ、うろつかれたら嫌なのでね…) -
幕はホーム側が「あけぼの 青森」
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線路側が「あかつき 西鹿児島」←!?!?
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最後、一番奥に連結されているのが電源車(カニ24 511)。
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現役当時の発電用エンジンも搭載されたままですが、さすがにやかましすぎるせいか、ケーブルを通じた外部給電となっています。
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泊まれるブルトレはいくつかありますが、各客車の空調や照明等で使われる電気が、外部給電とはいえしっかりと電源車から供給されているのはここだけです。「この客車たちはまだ生きているんだな…」と思い知らされます。
客車が生きている、といえば忘れてはならないのが、ここの「あけぼの」は「動く」ということです。
毎週土曜の宿泊営業日のうち、月に一回程度の頻度で「体験乗車実施日」が設定されています。
宿泊者限定のイベントで、大人¥500、小中学生¥250の有料事前予約制。夕方と翌朝に一回ずつ、機関車牽引(および推進)により、構内を数百m往復走行します。
わずかな時間・距離ですが、「動くブルートレイン」に乗れるのは全国でもここだけです。
(体験乗車実施日は、公式サイトの営業カレンダーから確認できます。なお、体験乗車の使用車両はB寝台開放のみで、個室車両は施錠されます。) -
さて、ひとしきり見て回ったところで、まだ明るいうちに小坂町内を散歩しつつ夕飯を食べに行きます。
レンタサイクルも4台用意されており、17:00~21:00、7:00~9:00の間、無料で利用できます。
今回私は歩きを選びました。 -
レールパークを出て直進したところの明治百年通り。
翌週末にアカシア祭りが開催されるタイミングだったこともあり、道の両側にはアカシアが綺麗に咲き誇っていました。 -
康楽館付近、道の左右にはたくさんの幟が。
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マーライオン?しかも両方から…
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康楽館。
大衆娯楽の施設があるということは、そこが栄えている(栄えていた)ことの証でもあると思います。 -
かつては秋田県内第二の規模を誇った小坂。
明治期から大正期にかけて鉱産額日本一を誇りました。
明治38年(1905年)に建設されたこの「小坂鉱山事務所」は、近代化産業遺産として認定されています。 -
威厳のある佇まいです。
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当時はたぶん、よっぽどのお偉いさんじゃないと入れてもらえなかったんじゃないかな…
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小坂町の名物「かつラーメン」をいただこうと、目星を付けつつ歩いていたのですが、生憎土日休みのお店ばかり…。
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やっと開いている店を見つけました。
ホテル小坂ゴールドパレスの隣にある「レストラン青銅館」さん。 -
恐らくホテルの食事処も兼ねているものと思われますが、夕食時にはほんの少し早い為か貸切状態でした。
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かつラーメンを…と思っていたのですが、メニューを見ていて心が変わってしまい…(笑)
十和田豚の生姜焼き。大変美味しくいただきました。 -
帰り道。アカシアの木々が夕陽に照らされて美しい…。
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レールパークに戻って、暗くなるまで「あけぼの」でひと休み。
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腕木式信号機も、ポイント装置も、通電されています。
現役当時ときっと変わらない光景。
これが青を現示することは、きっともうないでしょう。 -
19:00から22:00頃まで、スピーカーからは走行音や汽笛のBGMがエンドレスで流れていました。夜汽車の雰囲気ムンムン。
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スイッチが「National」。こんな所にも時代を感じます。
この隣にある機器操作盤も当時のままですが、オーディオは流石に使用停止です。 -
スピーカー。ここにピンマイクくっつけて車内放送録ったなあ…
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寝台備品の毛布・枕ごと、車両と一緒に譲り受けていたとは…!
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こういう点でも、本当に現役当時のままなのが嬉しいですよね。
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駅舎併設の休憩所内に、シャワー室(男女3部屋ずつ)と電子レンジ、ポットなどがあります。
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リネン類も休憩所内にあります。
シーツ、毛布カバー、枕カバーのセッティングはセルフです。浴衣もここにあります。
充電用のコンセントも用意されていますので、B個室の方はここを使うといいかもしれません。 -
シャワー、トイレをはじめ、共用部分も大変綺麗に保たれています。利用者のモラルが試される部分ですので、末長くこの状態が保たれればいいな…と願ってやみません。
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保存会のボランティアの方が車内放送の再現をして下さるとのことで、チェックインの時に案内用紙が手渡されました。
不定期で放送再現があるのは知っていたのですが、体験乗車の日以外はやらないんじゃないかな?と思っていたので、これはラッキー。
再現の時代もランダムなようですが、今回は2000年代なので私的には大当たりです。 -
夜の帳が下りる頃。
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田舎の小駅で発車を待つブルートレイン。
かつて日本のあちこちで見られた光景が、いま目の前に。 -
そろそろ車内に戻り、車内放送を堪能しましょう。
https://youtu.be/cnNdUHFM90k?si=2EVEjOkK3VEIIfXE
↑収録した車内放送です。現役時代さながらの素晴らしいものです。 -
おやすみ放送の再現が終わり、検札をしていただき、横になって目を閉じたらいつの間にか寝落ちしていました。
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翌朝、カーテンを開けると高崎線内…?
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なんてことはなく、昨夜のままの位置。
それでも、やはり寝台車で迎える朝というのは特別なものです。
朝風呂を浴びて身体を起動させ、リネン類を片付けて身支度を整えます。
7時過ぎのバスに乗る必要があるため、7:00のおはよう放送を聞いたらすぐに出発します。 -
元通りに片付け。また泊まりに来たいな…
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もう少しゆっくりしたかったけど…この後の行程もあり、今回は仕方なし。後ろ髪を引かれる思いで降車します。
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名残惜しい…
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大変お世話になりました。
必ずまた泊まりに来ます! -
急いで支度した甲斐があり、バスまで少しだけ時間ができました。
最寄りの小坂小学校前の一つ手前、康楽館前バス停まで歩いてみました。 -
7:14発の大館鳳鳴高校前行きバスに乗車します。
帰りは十和田南ではなく、大館までバスで抜けます。
距離的に最寄りなのは十和田南ですが、鉄道の本数的には大館の方が有利かもしれません。 -
小坂大館線のバスは、小坂線の廃線跡と概ね並走しており、車窓からは線路の跡を時折見ることができました。
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足漕ぎトロッコで小坂線の廃線跡を走ることができる「小坂鉄道レールバイク」
「小坂鉄道レールパーク」と名前がそっくりですね… -
小坂からおよそ50分。8:06過ぎ、大館駅前に到着。
概ね定刻で着いてくれました。
今回は往路は十和田南、復路は大館を利用しましたが、以下に小坂へのアクセス方法をいくつか書き記しておきます。
① 奥羽本線・花輪線 大館駅から路線バス 大館小坂線
② 花輪線 鹿角花輪駅/十和田南駅から路線バス 鹿角小坂線
③ 高速バス「あすなろ号(盛岡~青森)」 小坂インター停留所から徒歩
④ 高速バス「みちのく号(盛岡~大館)」高速けまない停留所から路線バス毛馬内陣場バス停徒歩連絡
以上4つの方法があります。
日中の運転本数ですが、
奥羽本線は特急込みで1~2時間に1本、花輪線は3時間に1本。
路線バスと「みちのく号」は概ね1時間に1本程度、「あすなろ号」は1日2往復の運転です。
航空便利用の場合は大館能代空港が最寄りとなり、そこからレンタカー利用が現実的です。
奥羽本線、花輪線いずれも本数的に使いづらい場合、新幹線駅(盛岡、新青森等)からレンタカーを借りてしまうのも良いと思います。
また、鹿角花輪は高速バスの便が良い為、そこからレンタカーに乗り換えるのも良いかもしれません。
レンタカー含め自動車利用ですと、東北自動車道小坂インターから小坂鉄道レールパークまでは1.8km・わずか3分の距離です。
ざっとこのようなアクセス方法がありますので、各々のご旅程にマッチする手段を使ってみて下さい。 -
バス停のすぐ近くには、秋田犬の里と呼ばれる施設がありました。
渋谷で有名な「ハチ公」の出身地がこの大館。ここにもしっかりとハチ公像が置かれています。
飼い主さんに連れられて東京へ向かったそうですが、その時は奥羽本線で向かったのでしょうかね。それとも花輪線? -
秋田犬の里の裏手ある芝生広場には、かつてハチ公広場のシンボルとして置かれていた青ガエルが置かれています。
数年前に大館に移設されました。
人混みの中佇んでいた渋谷時代よりも、なんだか落ち着いて見えますね。余生を過ごすなら明らかにこちらの方が良いです。 -
改装したてのピカピカな大館駅。
今回は大館8:41発の奥羽本線に乗る必要があった為に、朝がやや慌しくなってしまったのが悔やまれるところです。
古い施設・車両を維持するのは大変かと思いますが、小坂鉄道レールパーク、そして「ブルートレインあけぼの」が末長く営業を続けられるように、積極的に「泊まって応援」したいと思います。
以上、小坂鉄道レールパーク「ブルートレインあけぼの」宿泊記でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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