アラコキ女子覚醒！愛しのトルコ１～ちょっとソウルで焼肉食べていこ

2024/03/21 - 2024/03/22

私がフォートラベルを書き始めたのは2014年。フォートラの構造もよくわかっておらず、それでもIDを作るためには自己紹介文を載せなければならない。「行ってみたい場所」の欄にはとりあえず「今のところイスタンブール」と書いておきました。
歴史が好きな私にとって、西洋史に必ず出てくるのがコンスタンチノーブル（イスタンブール）オスマントルコ帝国、トルコ軍でした。だったらさっさと行けばいいものを、なぜかあの国は行こうと思うとテロがあったり地震があったりと物騒そう。
外務省の海外安全HPではずっとテロへの警戒を注意喚起しているし、行ってきた方たちの話もぼったくりや詐欺に遭った話が多く、女性の一人旅はハードルが高そうに思っていました。

2023年春、コロナが明け、海外渡航が以前と同じようにできるようになりました。これでコロナへの罹患を憂うことなく、ワクチン接種済み証明書を用意しなくてもよくなった代わりに、円安という壁が立ちはだかりました。航空券はコロナ前の倍。それでも渡航した人たちが口にするのは「ナニが〇〇円だった」「カニが×円だった」とかいう話ばかり。これでは貧乏性の私が旅行しても楽しめないと少し時期をみることにしようかと思っていたら、次々と医者から言い渡される病名。

止めは難病の告知をされ、「臓器が冒されるかもしれないので、年１回CTを撮ってくださいね」と言われる始末。

風邪ひとつひかず元気がとりえだったのに、そのひとつさえ危うい状況となりました。それでなくてもこうやってひとりでふらふら海外旅行に行ける足腰があり、目と耳と歯が元気なのは後何年？

ならば行こう！ずっと後延ばしにしていたトルコへ！幸いトルコは元々物価が安いので、他のユーロ圏よりはマシだろう。今行かずしていつ行くんだ。

こうして私の「I am sixty going on seventy」。70代を前にして４年の眠りから覚醒したアラコキ女子が、念願かなってトルコに上陸してみたのでございます。

エリア 仁川(韓国)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• ホテル: 2.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩 飛行機
• 航空会社: アシアナ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

いつ行こうかと思っていたけれど、西欧は冬の間日照時間が極端に短いので、11月～２月は避ける。私は暑さに弱く、トルコの暑さには耐えられないだろうから６月以降10月までは避ける。仕事が暇になるのは３月末から４月初旬なのでその時期にしました。その時分は日も長くなっているだろう。

ともかく久しぶりの海外だけど、私の体力がどれくらい持つのか不安なので、飛行機は値段を度外視し、以前アルザスに行ったときに利用してすこぶる良かったアシアナ航空を選びました。
あの時１泊してソウル観光をしたので、今回も同じく羽田-金浦、翌日仁川からイスタンブールです。

私の体ファーストで午後12：05羽田発、イスタンブール着は15：40の余裕あるフライトスケジュール。アシアナ航空から直接買って141,520円。他の旅行社から買ってもほぼ同額でキャンセル変更不可ですが、アシアナ直接だと３万円払えば返金があります。この世の中、何があるかわからないから用心用心。

羽田だから自宅から電車を乗り継ぎますが、ふと「カード付帯の保険を使うには出発前に公共交通機関をカード払いすること」というのがあり、今回飛行機をエポスのカード払いにしたのですでに資格はあるのだけれど、試しにやってみたところ

◎自販機ではクレカで切符は買えません
◎京急の窓口で買おうとしましたが、窓口でも買えません（単距離だから？）

ということで、電車ではこの条件は無理ということになりました。残るは空港までのバスをカード払いにするか、タクシーを使うかでしょうか。

久しぶりの羽田空港。活気に満ち溢れています。
空港はこうじゃないとね。

国際線を使うときは２時間前まで行けばいいと思っていたけれど、いつの間にか３時間前になっていました。その決まりをきっちり守ったため、チェックイン開始まであと30分。

そして今回の旅行のリサーチをずっとしていましたが、今まではワードで検索してブログ中心に調べていましたが、YouTubeが面白い。本格的旅行tuberだけでなく、一般人も旅行Vlogを載せている。友人の「あなたの旅行記面白いから動画でやってみたら？」の囁きにのり、今回は動画中心に撮影しました。

フォートラは動画から写真に切り取ればいいやと思っていましたが、それってすごく難しいのね。初めて知ったわ。専用ソフトを使っても、何しろ普通のデジカメだし低画素のため、画像が荒い荒い。ちゃんと前もってテストすればよかった（ナミダ）

というわけで、今回は画像はお許しくださいませ。

やっと活気が戻った空港をうろつこうとしてレストラン街に行ってみました。コロナの頃はさびれていた第３ターミナルも元のようににぎやかになりました。

ここで椅子があったので、スマホに韓国のSIMと入れ替えます。操作方法を書いた紙を見ながらやっていたら、アジア系の方が「それはスマホの操作方法ですか？」と日本語で聞いてきました。なんでも東京にお住いの台湾人の方だけど、以前台湾の実家へ帰り、台湾から家に電話をしたら月額６万円の請求が来たのだとか。

「今回も台湾へ帰るので、どうしたら高額の電話代が来ないようになるのか知りたいけれどスマホのお店がない」とのこと。

空港はどこでもWi-Fi関係のお店はあるはずと、ターミナル内を探してみたらあったので、彼女と一緒に「外国へ行って電話をかけても高額請求が来ない方法」を教えてもらいました。

親切な女性の対応で「機内モードにすればそもそも電話はかけられません」とのことで、一見落着。家に電話をかける必要ができたら、台湾のスマホショップで相談してね、ということで安心して実家にお帰り下さい。

前の羽田空港第三ターミナルに戻ったということを見届けて、出国することにしました。

イミグレで顔認証して出国。記念の出国スタンプはもらっておきました。
イミグレ出て最初にするのは給水。空のペットボトルを手荷物に入れておき、ここで給水します。右は仁川の給水機。左は赤ちゃん用のお湯。水は下でした。
羽田はこうなのね。

不要な物にお金は使わない主義。

今回プライオリティパスにしてラウンジを使うかどうしようか迷いましたが、どうせ待っている間多動な私はフラフラと歩きまわるんだからいらないだろうと思い、カードは持ちませんでした。

さすが日本。おにぎりとサンドイッチの自販機があって、気がきいている。

世界の顔になった大谷君。こんなに大きな顔が延々と続いている。まさかこの後、大きな事件になるとはこの時誰も知らない。

搭乗開始です。前も後ろも韓国見物の方たちでウキウキです。
私も４年ぶりでウキウキ。

座席指定は外を見たいから窓側。
航空機内特有のざわめきや匂いがなつかしく、世界中が耐えた３年間を一気に取り戻しました。

羽田からの離陸はビル街の上を飛びます。夜だったらきれいだろうな。
少しの間だけ、さよなら、日本。

ソウルまで２時間半なのであっという間だからSoul行きの時は見なくてもいいとは思ったけれど、「オッペンハイマー」があったので「うれしいー」と思ったら、日本語吹き替えなし。「ミッション：インポッシブル / デッドレコニング PART ONE」は吹き替えありなので、これかなと。

機内食が出ました。アシアナ航空の機内食は「お金はあまりかかってないのに味付けが良いので結果高評価」です。
今回はチキンカレーでした。ポテサラとフルーツがついて、やっぱり美味しい。カレーでいいのよ、カレーで。

Soulに到着です。金浦空港そばにはマンション群。

ハングルの文字表示に「ああ来たんだな」の感慨が。

金浦空港内のトイレにあった、ナプキン専用の袋。
こういうのもあるんだね。

金浦空港からAREXでソウル駅へ向かいます。実はこの電車の切符を買うのも一苦労。
以前やったことがあるからと思っていましたが、その「以前」ってもう６年も前になるんですね。４年間の空白ですべて白紙になりました。

荷物を受け取って入国して、さてWi-Fiと思ってスマホを見ると、「no SIM」になっている。羽田でSIMを入れたはずなのに認識していない。

今まで物理SIMを使ってきてまったくトラブルなくやってきたし、アマゾンで買ったSIMの説明書にも「自動で繋がります」と書いてある。

業者とはLINEでサポートできるようになっていますが、Wi-Fiのあるところでないとできないので空港内から出られず、30分以上空港内で格闘しました。

この時空港内の時計を見たら１時間遅れていた（ように見えた）ので、「韓国って時差が１時間あるのね」と思い込んだことで、この後ずっと時間の感覚がずれてしまいました。

当初はAREXでソウル駅まで行ってコインロッカーに荷物を預け、東大門付近をブラブラして焼肉を食べるつもりでしたが、SIMの騒動で時間が無くなり「これはブラブラは諦めて焼肉を食べよう」と思い、土地勘のないソウル駅ではなく、孔徳駅のコインロッカーに荷物を入れて、以前行ったことのある鐘路３街に行くことにしました。

コインロッカーの場所を忘れないよう、９，１０番出口もメモしました。

荷物は無事に孔徳駅のコインロッカーに収めて、身軽になって６年前やってきた鐘路３街。しかしながら記憶と違ったこにとまどいながらスマホを見ると、まったくWi-Fiを拾えていない。Wi-Fiのない私はもはや赤子同然。

友だちが推薦してくれた「味カルメギサル専門」をともかく探そうと、近くにあった小さなホテルに入りました。

お願いしてWi-Fiを使わせてもらおう。

Lemon Tree Hotelのフロントのお兄さんが良い方で、快くWi-Fiを貸して下さり、その方向を目がけて歩きます。

このあたりと目星をつけました。並んでいるお店がほぼ焼肉屋ばかりです。
焼肉ストリートか！
焼肉は大体１人前20,000Ｗくらい。結構高いけどまぁいいかとは思って入ろうとしても、一人者は入れてもらえない。

韓国では焼肉は大勢で囲むものとされているので、ひとり者は敬遠されるでしょと言われたけど、やっぱりそうでした。時間もちょうど夕飯時だしね。

大通りに出るとABBAの「Dancing Queen」が流れてきました。
どうやらお店の方が客寄せ？で歌っているらしく、とっても上手でした。

結局うろうろしてやっと見つけたお店がこちら。
「ひとりでもいいかな？」的な会話をした店員さんと店長さんが、お店ががら空きなので入れてもらえました。

焼肉を食べようと思っていましたが、直前で気が変わり、このイカ焼きを頼みました。

マッコリ400W、ご飯100Wです。

私は韓国料理は大好きというほどでもなく作法も知らないのですが、毎度食事を作っている身としては「お皿をきれいにしたい」ということがありまして、一皿ずつ食べて空っぽにしたいのでございます。

ところが小皿を空けると、さっとわんこそばのようにお代わりを持ってきてくださる（これを読んだ韓国通の方は「あったりまえじゃん」と思うだろう）。年齢を重ねて胃が小さくなっているので、小皿のわんこそば方式ではメインのイカが来る前にお腹がいっぱいになってしまうではないか。

年をとるということは本当に寂しいことなのよね。。

イカは甘辛の甘い方がきいていて美味しかったです。ご飯は五穀米みたいなの。

ここでSIM業者とLINEして、やっと再度Wi-Fiがつながりました。

さて、お腹がいっぱいになったところで仁川のホテルに行くかと孔徳駅のコインロッカーに預けてある荷物を取りに行くが、確かにここの付近にあるはずのコインロッカーがない。確かに9，10番出口なのにない。

さて困ったぞとお掃除の方に聞いてみるとわからないと仰る、仰るがこの外人が困っていると心を砕いて下さり、近くにいたカップルに「何とかしてやってくれ」と話してくれました。

若いカップルは私の記憶を聞きながら「上の階かも」「AREXに乗ってきたんだから、こっちかも」と探して下さり、係の人に長いこと話を聞くと、スマホ翻訳での説明がありました。

「そのロッカーはいったん外に出て、地下鉄の方から入らないといけない」

このカップルには申し訳ないが、彼女たちから見放されると本当に困ってしまうので、道案内していただくことにしました。いったん外に出て、地下鉄口から入ると。

なんでこんなにややっこしい作りになってるんだ？！

そして地下鉄口から入ると、記憶のあるコインロッカーが出現！
暗証番号を入れると

開いたーーーー☆.。.:*(嬉´Д`嬉).。.:*☆

手を取り合って喜ぶ３人。すると

すーーーとロッカーの扉が閉まってしまった。。


(°д°)


なーんてこったーーーい＼(>o<)ノ

これはまた１からやり直さねばならないのかと思った瞬間、彼女が自分の財布からクレカを出そうとしている。

それはだめーーーと、私のクレカを預けて操作してもらいました。

韓国と日本はこの頃は一時よりも仲良しになってるけど、いまだにAREXでは「独島は韓国の領土であり」と流している。韓国が大好きな日本人は沢山いて、日本が大好きな韓国人も沢山いる。旅行中に困っていればこうやって助けてくれる。

大して長い時間いたわけじゃないけれど、韓国で嫌な目にあったことは一度もない。
私も韓国が大好きだと折に触れてアピールしようと思う。

こうやって電車の中で日本語が見られるのはうれしいことです。

ホテルは仁川空港の２駅前の雲西駅から徒歩12.3分のところにあります。地図を見た時は遠いかなと思ったのですが、なんとなくキャンセルしそびれてそのまま泊まることにしました。

Yolo House シングルで5,067円。

「韓国は自国の地図を他に出さないから、googleは使えない。韓国人はNaverを使うんだ」と聞いてNeverをアプリに入れてきたのですが、googleは経路はわからないけれど、自分の位置は教えてくれます。それを見ながらてくてく歩く。

歩きながら思う。

やーっぱり近いホテルにしておけば良かったなー。
この時点で21時（22時）を回っておりました。

さらにgoogle様が「ここである」という場所にホテルはない。この辺りは開発途上と見えて、荒れ地がぽつぽつある中に突然建物が建っていたりする。真っ暗な中でキャリーを引きずり、どうしたもんだべかと思っていたら人が通ったので聞いてみたところ、立っていた場所のそばにありました。

その建物は暗い中で明かりもなく、ドアには「ここは裏なので表にまわれ」と書いてある。表に回るとパスワードで開ける方式。しかしながらパスワードが貼ってある。
これではパスワードの意味がないのではないか。

私もそうだったのですが、このホテルからはメールが来ていたのですが、わざわざこちらからbookingcomまで見にいかないといけない。ホテルからメールが来ていることはわからないという仕様。

暗証番号が貼ってあるのは、bookingcomからの案内を見に行かなかった人たちが苦情を入れたからではないかと思います。実際「あやうく野宿になるところだった」という口コミがありました。

事前に経路を確認したくても、徒歩の経路は出てこない。
ストリートビューで確認したくても、写真が2018年のもので、荒れ地に建物がボツボツ建っているといった状態で、現在がわからない。

ホテルに道順を聞いてみたら、地図は書いてあるけど、たぶんあれは「知っている人が見たらわかる地図」で、知らない人が見ても全然わからない地図なのでした。

パスワードを入れて中に入ると、狭い階段で４階までキャリーを運んで行かねばならぬ。えんやこらと運んでも、フロントもなく、誰もいない。

この時点で脳みそが噴火しそうになり、「私、もう着いてるんですけどっ」とメールを入れると、管理人さんがやってきて部屋に案内してくれました。

部屋は新しく、床暖が暖かい。ドライヤーなどの機材も新品のようで、ゲストハウスを始めたばかりのようです。

止めはマルチプラグがはまらない。
そういえば以前韓国に来た時もはまらず、難儀をした記憶があります。

今回マルチプラグを新調したのですが、「失くしたら困るものは２個持つ主義」なので、古い方も持ってきていました。その古い方はかろうじてはまる。
これ、新しい方だけ持ってきていたらどうなったんだろう。

そしてシーツがない。いろいろ泊ったけど、どんなに安いYHでもシーツだけはあるのに、ここはない。ベッドパッドのみ。

韓国通の友人に「韓国は１回ごとにベッドパッドを洗うのか？」と聞いたら「洗うわけないじゃん」とのお返事にびっくらこいたわ、私。

５千円も払ってるんだから、シーツぐらい使おうよ。

長かった１日が終りました。いろいろありすぎて、濃密な時間を過ごしました。
旅は始まったばかり。

その後、さらなる困難と驚きと狂喜の日々が続くのでありました。