東海道をゆく ～ 駿河の国小夜の中山峠越え

2024/03/03 - 2024/03/03

久しぶりに古（いにしえ）の街道を歩く。東海道の難所とされた峠越えは初めてになる。
中山道に比べると、峠を越える山歩きとしては魅力に欠けるのではないか、との思い込みがあったが、今回歩いたコースに関しては往時の面影をよく残しており、加えて車の往来がほとんどなく、ローカル色の味わえる静かな山歩きができた。
そこに山があったから、火剣（ひつるぎ）山にも登ってみた。

エリア 掛川(静岡)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

最寄りの駅から私鉄1本、JR東海4本を乗り継いで静岡県掛川駅に到着。
青春18きっぷlを利用して、JRの運賃を半額以下に抑えることができた。

掛川駅からバスに乗り継いで日坂（にっさか）下車。日坂は東海道五十三次の宿場町であり、ここからスタートする。

この先を曲がると、かなりの急坂になる。難所と言われる所以である。

急な坂を登り終え、道が緩やかになる。
茶畑が広がり、ローカル色が色濃くなってきた。

人や車の往来が極めて少ない。
東海道新幹線、在来線、東名高速、国道1号とは隔絶された別世界だ。

小夜の中山に着く。峠に茶店が1軒。
休憩もそこそこに 火剣山へと向かう。

雲の上に富士山が顔を出してくれた。
静岡では、茶畑とともに欠かせない景観である。

南アルプスも見えた。

舗装路から山道へ入る。

短時間で山頂に着いた。
木製の手作りによる山名標識には好感が持てる。

火剣山 自然・景勝地

牧之原台地を見下ろす。

下山後、火剣山を振り返る。
低山なのに、見上げると高く見えるから不思議だ。

茶店で休憩する。店番をしているおばさんとしばし雑談。
かつての映画「男はつらいよ」やTV番組「てなもんや三度笠」の舞台になりそうだ。

土産に「子育飴」を買う。夜泣き石伝説ゆかりの土産である。

（帰宅後に撮影）

小夜の中山からの急な下り坂を経て金谷へと向かう。

石畳の道が残る。

アップダウンを繰り返す。めざす金谷駅は意外に遠い。
昔の旅のつらさを追体験できる。

空がすっきりと晴れて、富士の頂が全貌を現した。

JR金谷駅まで、のどかな東海道の旅道中だった。
難所とされるだけあって、いい運動になった。

日曜日は、通勤通学の利用者が少ない。気兼ねなく呑み鉄ができる。
酒が呑める。居眠りができる。脇見や読書ができる。
鉄道の長旅も退屈する心配は無用だった。