「鳳凰雙飛」文化都市さんぽ

2023/07/28 - 2023/07/28

伊賀忍者でおなじみの三重県伊賀市に行ってきました。
関西本線から近鉄線に乗り継ぐために伊賀鉄道に乗ったので上野市駅で降りて散策しました。
文化を産業とし、教育に力を入れる、そんな歴史を感じてきました。

かなり古い年代の歴史的価値ある国産オルガンにいくつも触れるのは驚き！

エリア 伊賀・上野(三重)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

京都南部の加茂駅にいます。関西本線の1両編成ディーゼルカーにしばし揺られます。
加茂10:40>>関西本線亀山行き>>伊賀上野11:16

加茂駅 (京都府) 駅

お茶の京都トレインというラッピング車両でした。
車体には湯飲みとか急須のイラストが、車内には和風な模様の暖簾が下がっていました。

伊賀上野に到着。
早速、忍者がお出迎え。忍者が目立ってどうする、忍べよ。

伊賀上野駅 駅

駅構内図。JR関西本線と伊賀鉄道線は改札を共有しています。
ICカードは2024年3月から利用できるようになるとか。

めっちゃ目力つよい電車きた。

側面も目力。
3ドア車だけど真ん中のドアは開きません。

伊賀鉄道 乗り物

車内にはシノビ。
伊賀上野11:28>>伊賀鉄道伊賀神戸行き>>上野市11:36

のどかな町を電車は進みます。
遠くにお城が見えてきました。これから渡る川は服部川。

上野市に到着。目線を感じる。

三角屋根のかわいい上野市駅…ではなく忍者市駅。

上野市駅 駅

もっと忍べよ。本当に忍者プッシュがすごい駅。

そして駅前にメーテルと鉄郎。
なんでも目力の強い電車のデザインは松本零士氏によるものだったそうです。

降りてから知った事実：さっきの青い電車内に松本零士氏直筆サインがあったらしい。

地下道で線路を越えて歩いて伊賀上野城を目指します。
お城の敷地内に忍者博物館があり、スーパーNINJAアクションショーがあるとか。
この昭和な感じの立て看板がいい味出してる。

石垣？堀？を歩いて進むと

見えました。
3層ながら石垣と唐破風のおかげで立派に見えます。

それでは登城。雰囲気は彦根城っぽい。

伊賀上野城 名所・史跡

600円で中へ。
入口上に「鳳凰雙飛」の扁額。白鳳城という呼び名があり、これにちなんだ四字熟語。川崎克氏の書。

藤堂高虎がお出迎え。
豊臣秀吉の時代に筒井氏によって築城された3層の天守は東からの攻撃に備えたものだった。徳川家康の時代になると藤堂高虎がやってきて西からの攻撃に備えた5層の天守を築くも、城普請禁止となり完成しなかった。築城の名人ともいわれた高虎がどんな城を築いたのか見てみたかったな。

その高虎の兜がこちら。
左右に兎の耳が付きだしている。三重県指定文化財。

家康からの信頼も厚かった高虎の解説コーナーもありました。

上まで登ると平野を一望でき、いい眺め。

現在の天守は復興天守で昭和10年(1935年)に「伊賀文化産業城」として建てられたもの。
地元出身の代議士、川崎克氏が私費を投じて建てたらしい。貴重な戦前の木造天守だ。
最上層の天井には高浜虚子ら当時の有名人による色紙が並べられている。

一通り回って降りてくると井戸があった。
ここから外へ脱出できたらしい。

お城を出て堀をぐるっと回ると石垣が見える場所に来ました。
この高石垣は、日本有数の高さのもので丸亀城に一二を争ったとか。結局3位らしいけど。
ちなみに今立っている場所は水辺で草木と土に囲まれており夏に来ると居心地の良いものではない。

場内を散策。川崎克氏が建てた松尾芭蕉の生誕記念。芭蕉の出身地らしい。

場内には目玉の忍者博物館もありますが、なんかそんな気分じゃなかったのでお土産屋さんを覗いて城を出ました。

俳聖殿 名所・史跡

城の裏の住宅地を歩くこと15分。
おしゃれな望楼が見えました。

旧小田小学校です。

旧小田小学校本館 名所・史跡

明治14年(1881年)に建てられた歴史ある建物です。昭和40年に廃校になるまで使われていました。
昔の教科書を読めるコーナー。

昔(昭和20－30年頃)の教室再現コーナー。

調律はされていませんが、何台かピアノ・オルガンが展示されていて触ることができます。教室には足踏み式オルガン。

ギヤマンの色ガラス。

2階には大変珍しい燭台付きピアノ。
ヤマハがまだ日本楽器製造だったころのもの。これも触れます。

各年代の教科書や

教材。
朝ドラ「らんまん」で知った人も多かろう胴乱。

明治期の一部の学校はこのような洋風建築とされました。
蚕糸業など科学が必要だった産業では西洋学問の勉強が必要となり、それを行う場として西洋風の建物にしたのではとの説があります。

白鳳門を最後にチラ見して駅に戻ります。
隣の敷地の高校校舎もすごくおしゃれで必見です。

上野高校校舎 名所・史跡

上野市14:08>>伊賀鉄道伊賀神戸行き>>伊賀神戸14:33
ピンクの目力号。

結局、伊賀忍者には会えなかったな。
まぁ、忍者だし近くにいても気づけなかったのだろう。

きっぷは終着駅着く前に車内で回収されました。
伊賀神戸駅は近鉄と建物が共有ですが改札は分かれています。

終点、伊賀神戸(いがかんべ)に到着。近鉄はお乗り換え。
近鉄伊賀線だった時代も遠いものとなりました。

神戸(こうべ)って普通に読んでいるけど難読地名だよね、とふと思う。

伊賀神戸駅 駅