エジプト・ヨルダン周遊記（７）ヨルダンのアカバからエジプトのダハブ経由シャルム・ エル・シェイク

2023/05/19 - 2023/05/22

ヨルダンとエジプトを4週間旅行した。行きの飛行機は北極上空からミュンヘンとカイロを経由し、ヨルダンに行き、死海、ペトロ遺跡、ワディラムのベトゥン砂漠ツアーに参加した。次いでアカバからエジプトのシャルム・ エル・シェイクに入り、バスでカイロ経てルクソールに向かった。そして王家の谷、ハトシェプスト女王葬祭殿、カルナック神殿などを見て、次いで列車でアスワンの向かい、アブシンベル神殿とイシク神殿を訪れた。昼の列車でカイロに戻り、ピラミッドやエジプト考古学博物館博やバザールなどを見物した。帰路ではミュンヘンを見物後、飛行機でジョージアと中国の上空を通って帰国した。
　　ここではヨルダンのアカバからイスラエル入国を避けて、フェリーでエジプトのヌエバに行き、乗り合いタクシーでダハブを経由し、そこから長距離ミニバスでシャルム・ エル・シェイク行き、2泊の後にカイロに向かった。

エリア シャルム・エル・シェイク(エジプト)

• 旅行の満足度: 2.0
• 観光: 1.5
• ホテル: 3.0
• グルメ: 2.5
• ショッピング: 2.0
• 交通: 3.0

• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス 船 タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

5月19日、ワディラムの砂漠ツアーを終えて、タクシーでアカバに向かい、11時過に着いた。先ず、Nairoukh Hotel – Aqabaの裏通りの旅行代理店で、５５JD（約1万１千円）のヌエバ行きのフェリーチケットを買った。その後、アカバのマーケット街に行ったが、それほど面白い店はなかった。食料だけを買って海岸に向かった。海岸沿いは、海のリゾート地としては賑わっていた。

街から東に進むとAqaba Fortがある。ここは公園化され、無料で入れるが、銃眼を除き、第一次大戦当時を思わせる遺跡部分は残っていなかった。アカバは綺麗な街だが、面白い所は少なく、時間をつぶすのに苦労した。これなら、砂漠を午後に出てきた方が良かったと紅海の前で後悔した。

海辺に向かうと、浜茶屋が並び、昔の日本の海水浴時代を思わせた。

茶店の前には、水タバコの器具が多数、並んでいた。

時間つぶしに、茶店でコーヒーを飲んでいると、少し前にベールを頭に巻いた若い女性が座っていて、彼女は水タバコを吸い、写真のように大きな煙を吐き出していた。日本のイメージは、おじさんがタバコを吸うと、若い女性が“臭いから出て行って！”と言う。やがて社屋から追い出され、さらに路上からも追い出され、喫煙喫茶で集まって、煙を吐き掛け合っているイメージだ。ところがヨルダンでは多くの若い女性が水タバコを堂々と吸い、巻タバコの数倍の煙を吐いている。日本と異なり、年齢も性差も吸う場所も全く違うことに驚いた。水タバコでは、ニコチンの大半は水に溶け、水に溶けないテルペンの香りがするというが、若い女性が、大きな器具を使い、大量の煙を吐く風景に言葉がなくなった。日本と極端な印象の相違は、単に感性の違いかな？

時間を潰すのも飽きたので、タクシーを拾い、交渉して３JDで15㎞ほど離れたフェリー乗り場に行った。しかし入口前で３時間ほど待たされた。その間、エジプト人の出稼ぎ労働者の集団がバスで来た。他方でトラックが荷物を運んできて、その積込みが人手で行われた。さらに1包が百ｋｇほどの荷物も、作業員一人で運んでいた。ただ落とすと、重くて持ち上げられないので置きっぱなしにして、最後に数人で運んでいた。昔、私は穀物や肥料袋を背負い、倉庫内の板の上を歩き、倉庫の上に積み上げるバイトをしたが、ここの仕事は余りにも過酷だ。

荷物とパスポートのチェックを受けて待合部屋に入り、11時の出発まで仮眠。乗船前に出国税10JDを払い、外国人だけが分けられて、別グループで乗船。船には数百人が乗っているが、外国人の約２０人ほどが船の中で集められ、ビザ代25米ドルを取られる。下船時に倉庫のような所に集められ、パスボート返され、これで解放された。港湾出口にはミニバスとタクシーが数台止まっている。４人グループで交渉し、ダハブまで百ｋｍほど、ミニバス1台、2千EP（約千円）で決着。この値段は、ヨルダンの高い輸送費と比べると数分の一で、安い。暗い夜道を走り、5時前にダハブに到着。他者はダハブ泊まりだが、私はシャルム・ エル・シェイクに行くので、バス会社に尋ねると、GOバスの始発は12時発、他の1社が9時のカイロ行がシャルム・ エル・シェイクまで空いているので乗れると言う。それまで時間があるので、町の入口の店で朝食を取った。
ダハブは若者が明け方までハシャグ町のようで、まだ開いている店もあった。その後、ダハブ町を散策した。内側の通りは旅行者用の主に飲食店街、海辺の通りに出ると日の出だった。

対岸がサウジアラビアの山並みが良く見える。ここは細長く入り込んだ海で、風が吹いても余り波が高くならない。そのため波打ち際まで、ベランダが出だせる。ダハブはダイビングで有名な所で、物価か安いとの事で、若者に大変に人気のある町だ。

ネットの下は波打ち際、日の出と波の音を聞きながら、ハンモック気分か！

ダハブの真ん中近くにある橋。海沿いの通りの両側は、レストランとダイビングショップ、ホテルが並び、それ以外の建屋をみない。

楽しそうな店ばかり、小さい街だが、正に観光地。ここに泊まった方が良かったと、後で反省。

バス停に戻り、シャルム・ エル・シェイクに向けて出発。距離は百㎞余りで所要時間は1.5時間ほど、緑のない砂漠の山間部を走る。片道1車線だが、快適な道路だった。

山間部から平地に下るとシャルム・ エル・シェイクの空港が見えてきた。そこから数㎞走り右に折れて、GO Bus他、3社ほどの事務所のあるロータリー近くで降りた。シャルム・ エル・シェイクはダハブと比べようもないほど町が広い。だが、その大半が空き地と現在開発中だが、既に発展が止まった感じがした。
バス停の東側に、商店街があり、大衆レストランで昼食にした。食後、近くのスマホ販売店で、SIMを売る店の場所を聞いたが、知らないと言うが、3軒目の店に来ていた客の一人が、GO Bus前の大通りを東側に行くと、道路の左側あると教えてくれた。
そこに行ってSIMを入れ、その道路の反対側にあったスーパーマーケットで食料を調達し、タクシーを拾って宿に向かった。シャルム・ エル・シェイクの道路には分離帯があり、交差点が少なく、宿の近くに来ても、イケずのタクシーは1㎞ほど行き過ぎてから戻ったので、2㎞も余計に走った。それで後日は途中で降りて、道路を歩いて渡った。
ホテルは少し古いがプール付きで、1泊３千円ほどと安い。ロシア・ウクライナ戦争とコロナ、過剰ホテルの観光開発が原因かと思った。ただ円安の折で助かった。フェリーの中で寝ていないので、宿で直ぐに寝付いた。
翌日はフルガダに行くフェリー乗り場を探すにが目的だったが、ところがフルガダ行きフェリーは廃止になっていた。廃止を公表するか、古いネット記事の削除をすべきだ。
私は廃止を知らず、乗り合いバスに乗って、運転手に、出航港と思えるLandmark Marinaと言うが、それが通じない。バスは反対方向に走ったが、何度言っても同じだから、そのまま町見物が出来ると思って乗っていた。この写真は昨日に買い物をしたスーパーマーケット付近。　

この細長い町は二つに分離されていて南東側にもプール付きのホテルが多いが、高級ホテルは少ない。北東側には高級ホテルがあり、超高級と思われるホテルも見えた。

高級ホテル街を過ぎて空港に向かうと、広大な空き地になった。運転手が私に空港を指さすので、私は逆に戻る方向を指さした。

また客を乗せ、客を降ろし、町の南西側に端に近づいた所で、私はグーグルにあるLandmark Marina方向を指差した。ただここの標識では、シャルム・ エル・シェイクPortとなっていた。

軍艦のような大型船も泊まっていて、入口の鉄格子の前に数人の役人が立っていた。彼らにフルガダ行きフェリーが出るのはここか？と聞くと、3年前には航路は廃止された！と言う。何たることだ、旅行計画の大変更が必要になった。この港の近くには海水浴場があり、賑わっていた。

海辺から近くのOld Market Sharm el Sheikhまで歩いた。ここは寺院を取り巻く商店街だった。

商店は多いが、街に人影はなく、まったく活気がない。商店には、やたらとロシア語の表示が目立つ。もっともシャルム・ エル・シェイク全域でロシア語の表示が多く、数人の観光客に国籍を聞くと、東欧ばかりだった。この町の活気の無さは、開発の失敗で空き地が多すぎること、ロシアとウクライナの戦争によるロシア語圏の観光客の激減、加えてコロナも原因と思われた。

フルガダに行けないなら、カイロ経由でルクソールに行かざるを得ない。それでバスの切符を入手するためにバス停のサークルに向かった。その途中は工事中の空き地ばかりで、幾つかは建設を中断した建物もあった。

GOバス事務所の周辺には、カイロに行く他の3社のバスの営業所があるが、費用に大きな違いはないし、バスの本数などを考慮するとGOバスが良い。明日22日の午後のバスに乗り、夜にカイロで、ルクソール行きバスに乗り替えて、23日の朝に到着する計画とした。

後日に面白い話を聞いた。それは【エジプトの若者は貧乏だが、良い服を着てリゾート地のフルガダやシャルム・ エル・シェイクに行き、そこに来ている白人の独身の中高年女性と仲良くなり、ヨーロッパに行って結婚すると、独身の中高年女性だけでなく、貧しいエジプトの若者も幸せなる唯一の方法で、独身の中高年女性も幸せに追われる。】のだそうだ。
卑劣か？何か含みのある話だね。男女を問わず、エジプトで頑張って働いても結婚できるほど給料は得られず、欧州生まれが独身で必至に働いても、両方とも幸せになれないのだろうか？　翌22日はゆっくり起きて、町で昼食。これは町のせんべい屋？

この写真がGOバス前のサークル、タンクローリー車が良く通るが、水運びか、オイルは運びか不明。これからカイロ行のバスに乗る。
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