日本一短い鉄道に乗り国際空港内の巨大な秘境駅へ！

2023/02/23 - 2023/02/23

「日本一短い鉄道」と呼ばれる芝山鉄道に乗って、成田国際空港内にある秘境駅へ旅してきました！　巨大な秘境駅である理由は、そこがかつて日本と海外をつないでいた開港当時の成田空港駅だったから。中高年の方々には「ああ、そうだった！」と憶い出していただけるのではないでしょうか・・・

車で芝山町へ向かうには、東関東自動車道から新空港道へと岐かれた所で高速を乗り換えるのではなく、成田ＩＣを出てしまいましょう。その後空港施設に沿って一般道を進んで行くと、芝山千代田駅への案内が見えます。駅前には埴輪のオブジェしかなく、駅前第１デイパークは２４時間の駐車料金がなんと３００円です！
さて、芝山千代田駅はそれなりに立派です。それは芝山鉄道の本社ビルでもあるからでしょうが、九十九里海岸まで延伸するという「地元の悲願」は叶うのでしょうか。高架線はすぐ先で途切れていました。
芝山鉄道にはSuicaなどでは乗れませんので、券売機で購入。全線と言っても次の駅！まで２００円の磁気切符を購入し、自動改札の先の階段を上ります。朝夕には京成上野や都営浅草線の西馬込まで乗り入れる列車の始発駅ともなっていますが、京急線まではさすがに直通運転はありません。高架上のプラットホームからはすぐ近くに国際線を含むさまざまな機体を眺めることが出来ます。
９時台唯一の列車が入線してきました。アナウンスなども特になく、突然姿を現しました。
https://youtu.be/-8KC_AzooT8
６両編成と意外に長いのですが、乗車したお客さんは私たち夫婦と鉄分臭のする中年の３名でした。定刻に滑るように走り出した京成３０００形は、左側の車窓からしばらく空港の風景を楽しませてくれた後に地下区間へ入ります。何か理由があるのでしょう、不自然にくねくねと曲げられた線路を進んで行くと、遠くに明かりが見えてきました。国際空港の中にある東成田駅です。そう、此処こそが、成田空港が新東京国際空港として開港した時点の「成田空港駅」！！　そういえばトンネル内で浮かび上がった入線先は”３”現在は１番線なのですが、かつて１･２番線が特急スカイライナー専用ホームだったころのままの３番線表示ということですね。その特急専用ホーム跡を左に見ながら到着です。ここまで芝山鉄道全線乗車時間はおよそ４分でした・・・。
https://youtu.be/JyAcBL5vYIU
ホームは長く広く、旧１･２番線の方へ眼を遣ると「なりたくうこう　次は成田」という駅名標が！！
https://youtu.be/gGvNGhi35Qg
さらに改札を出ると、当時は賑わったであろうコンコースが薄暗い姿で迎えてくれます。往時を偲ばせる海外ペリカン便の広告も色褪せていました。地上へ上がる階段も広くゆったりと作られており、まるでタイムスリップしたかのようですが、外に出ても今は何もなく、管制塔がすぐ傍に建っているだけです。
改札口を出てすぐ右側に「空港第２ビル駅への連絡口」という案内表示が出ています。そこから５００ｍの地下通路を進みましょう。１５０ｍほど進むと直角に左へ折れるのですが、そこからさらに果て無く続くようなトンネルは、関門海峡下の人道トンネルを想い起こさせてくれる感じでした。たまにすれ違う人は、やはり鉄分が濃い印象です。
そして５００ｍ進んだのでしょう、正面に突然「空港第２ビル」駅の出口専用改札が見えました。なにか現代へ戻って来たように感じます。
第２ターミナルから陸上トラックのような案内路を進んで新しい第３ターミナルの最深部にある売店でお土産を購入（国内線・国際線どちらですかと訊かれたのでただ遊びに来ただけですと答えたら、怪訝な顔をされました）し、第２ターミナルのアニメゾーンと展望デッキを楽しんだ後、再びタイムトンネルをくぐって旧成田空港駅へ戻りました。来た時には気づかなかった、コーヒーショップの跡も発見しました。
やって来た１１時発の列車は芝山鉄道３５００形。４両編成だったので６両用の乗車位置まで届いてくれず慌てました。が、線路にはＡＥの表示がみえます。エアポート特急がまぎれもなくこの位置を先頭に停車していた名残で、ちょっと感慨に耽ってしまいました。
https://youtu.be/FBHABXGIWTk
ともあれ、無事乗車できて再び芝鉄全線完乗の旅（笑）へ。
https://youtu.be/yttAvOLlDoQ
終点では埴輪に教えてもらい、乗車記念証明書も窓口でいただきました。

エリア 成田(千葉)