2022年 沖縄旅行記３：万座毛、摩文仁の丘＆那覇空港

2022/11/17 - 2022/11/17

摩文仁の丘は沖縄県最南端の糸満市にある丘陵で、沖縄戦最後の戦いが行われた場所。

1945年5月、首里にあった日本軍司令部と生き残った陸軍を中心とする日本軍は、この沖縄本島南端部（島尻）に撤退する。この島尻地区には、戦争が始まる前から住んでいた住民に加え、戦争が始まってから避難させられた一般住民がいたが、その中に日本軍が混在することにより、一般住民に大きな犠牲を強いられる結果となった。ここに至るまでに数々の戦闘でアメリカ軍も痛手を負っていたが、6月18日にはアメリカ軍沖縄方面最高司令官サイモン・B・バックナー中将も戦線視察中に日本軍の砲撃を受けて戦死している。日本軍による組織的抵抗は、6月23日に司令官・牛島満中将が摩文仁の司令部壕で自決したことにより終了したが、アメリカ軍は翌7月初めまで掃討戦を継続し、さらに犠牲者は増えていった。

表紙の写真は国立沖縄戦没者墓苑にある参拝所と石を積み上げた琉球墳墓風の納骨堂。1979年2月に建立された慰霊施設で18万余柱の遺骨が安置されている。

エリア 糸満・ひめゆり(沖縄)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー スカイマーク 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

11/16

17日は撮影した写真が少ないので、16日に撮影したANAインターコンチネンタル万座ビーチホテルの紹介からスタート。これはエントランスに続く吹き抜けロビー。

売店もあります。品数は結構多め。

何故か卓球台？　温泉旅館か！

5Fから眺めたロビー。高所恐怖症の方はちょっと怖いかも。

20時30分にされてしまったディナーはこんな感じ。食べ終わった時にお客は数人しかいなかった。

種類はとても多かったが、最後はカレーで締めました。食べかけで失礼。

11/17

6:30に同じレストランで朝食スタート。種類はディナーよりは少ないが充分あった。

今朝は洋食で行ってみよ～。

野菜、ハム、チーズと・・

エッグベネディクト、これおいし～。

テラスに出てみる。さすがにプールは閉鎖されている。

こんな道を降りて見ると・・

万座ビーチだね。いろいろな遊びグッズが備え付けられて子供連れには最高かも。

ANAインターコンチネンタル万座ビーチホテル。夕飯が遅かったのと、ちょっとビジネスライクなところが気になったが、環境の良い、綺麗なビーチリゾートホテルだった。

8:30　ホテルをチェックアウト。最初に向かったのはすぐ隣にある万座毛。最近こんな新しい施設が出来ており、トイレが綺麗だった。新型のトヨタ・ノアが駐まっていたが、ナンバーを見たらレンタカーだった。

建物の中で入場料金100円を払ってから万座毛に入場する。

県指定天然記念物・万座毛石灰岩植物群落だそうだ。

有料になったせいか綺麗に整備された園路を3分ほど歩くと、お馴染みの場所に到着。

フランス・ノルマンディー地方にあるエトルタの断崖に似た海蝕崖が有名。

縦構図で一枚。小雨混じりのこんな天気でも青い海が綺麗だね。

万座ビーチにはこんな岩がいろいろある。

夕べ泊まったホテルが目の前に見えた。

これは伊江島。沖縄戦ではこの島も戦場になり、今でも米軍基地がある。

10:00　万座毛から沖縄自動車道などを屋嘉ICから南風原（はえばる）南ICまで一気に走りR507経由で平和祈念公園に到着する。

沖縄平和祈念公園の園内には、国立沖縄戦没者墓苑・平和の礎（いしじ）・黎明之塔、日本各県出身地別の慰霊・平和祈念施設、式典会場や駐車場などの付属施設もある。また公園に隣接して沖縄平和祈念資料館・沖縄平和祈念堂があり、とても2、3時間では全部は廻りきれない。沖縄平和祈念堂の塔が見えるが時間が無いのでパス。

摩文仁の丘を目指す途中にあった慰霊碑（塔）をいくつか撮影する。これは島守の塔、当時の県知事で司令部の南部移動に反対した島田知事とともに殉職した県職員の慰霊碑。

近江の塔は滋賀県。

群馬の塔。最近慰霊祭が行われたようだ。

立山の塔は富山県。斜めの塔は珍しい。

埼玉の塔はまるで芸術作品。

なにわの塔は大阪府。

鎮魂 長崎の碑。

信濃の塔は長野県だが、懐古園の千曲川旅情の歌の石碑を思い出す。

そして最も重要な慰霊施設はこちらの国立沖縄戦没者墓苑。

1979年2月に建立された慰霊施設で18万余柱の遺骨が安置されている。後ろに広がる太平洋が綺麗だ。

小さな説明書きあり。

参拝所と石を積み上げた琉球墳墓風の納骨堂。（再掲）

納骨堂は、戦後、民間人の手で沖縄各地に造られた小規模な納骨堂に納められていた御柱をここに集めたもの。

納骨堂の後ろにも増設された施設があった。

摩文仁の丘の一番奥まった場所に黎明の塔はある。

追い詰められた第32軍司令官牛島満中将が自決した場所。

勇魂の碑とつけられた石碑の横にあった戦没者名簿。

黎明の塔

6月23日午前4時頃、すぐ下にある洞窟内で牛島満司令官、長 勇参謀が自決する。また、海軍の太田 実少将も6月11日に小禄地区にあった海軍司令部で自決している。なお、イントロにも記述したがアメリカ第10軍司令官バックナー中将も糸満市真栄里で日本軍の砲撃に遭い戦死している。

第32軍司令部消滅後、アメリカ軍は沖縄南部の残存日本兵の掃討作戦を開始する。孤立化し組織的抵抗ができなくなった日本軍の陣地を、ひとつずつ爆薬で日本兵ごと生き埋めにするか、火炎放射器で焼き払った。またサトウキビ畑や水田に隠れている日本兵も1名ずつ燻り出した。この掃討作戦で日本兵8,975名が戦死し、2,902名が捕虜となったが、アメリカ軍の損害は783名であった。日本軍の組織的抵抗は終わったと考えたアメリカ軍は1945年7月2日に沖縄作戦終了を宣告した。

沖縄戦の死者数は日本側が民間人を含めて約21万人、アメリカ軍側も2万人と凄まじく、この後本土決戦となると数百万人の犠牲者を出すことが予想された。アメリカ側も同様で、アメリカ軍の戦死者を少なくするためスターリンと密約を結び、ソ連の参戦、そして広島、長崎への原爆投下に繋がったと思われる。

黎明の塔手前からこんな階段が設置されていた。駐車場への近道のようだが、混雑緩和のために造ったように思われる。

左側の塔が沖縄平和祈念堂、右の建物が沖縄県平和祈念資料館。どちらも時間が無く行けなかったが、資料館手前の平和の礎（いしじ）には日米の軍人、民間人など、国籍を問わず、沖縄戦で亡くなった人々の名前が刻んである。

平和祈念公園を後にR331を那覇方面へ向かう。途中、道の駅いとまんでお土産を購入してから空港近くにあるタイムズレンタカーにノートを返却して、空港まで送ってもらう。写真は那覇空港の航空会社カウンター前の通路。

反対側はこんな感じ。

チェックインを済ませ、スーツケースを預けてから、国内線エリア4階にある食堂街で昼食。沖縄料理の店は激混みだったので比較的すいていたロイヤルホストに入る。

沖縄そばセットを注文。ファミレスでも沖縄料理があるのでもうけた気分。

帰りの便は14:30発スカイマーク532便茨城空港行き。キャリアは行きと同じB737-800。

ほぼ満席

帰りの機内でもコーヒーとキットカットが出た。なお、隣には中年の男性が座っているが、なんと行きの531便と同じ方！　会話は無かったが、お隣さんもビックリした様子だった。

茨城空港へは定刻の17:00到着。スーツケースを受け取って空港前にあったセコマに立ち寄り、少々買い物をする。常磐道、圏央道（工事渋滞あり）、関越道、上信越道をひた走って21:30に帰宅。自分にお疲れ様。

これで「2022年 沖縄旅行記３：万座毛、摩文仁の丘＆那覇空港」及び沖縄旅行記は終了です。本日も最後まで旅行記をご覧いただきありがとうございました。全編ご覧頂いた方には最大の「にふぇー」をさしあげます。

OMAKE1

恒例のお土産大公開。まずはオリオンビールに琉球泡盛。

OMAKE2

海ぶどう、ちんすこう、サータアンダギー、黒糖など。

OMAKE3

オリオンビールTシャツ。（笑）

OMAKE LAST

そして最後は茨城空港前のセコマ（セイコーマート）で買った山わさび塩ラーメン。（爆笑）

おしまい

この旅行記へのコメント （4）

• ともさん 2023/02/04 16:47:39

  沖縄は何度行っても飽きませんね！

  “いいね”をいただき有難うございます。
  厳冬に温かい温泉旅は癒されますね。今回は私の旅は唯ゆっくりと、群馬県の名湯・万座・草津・伊香保温泉に浸かってゆっくりする事が目的でした。
  
  　沖縄のANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートに宿泊されたんですね。
  　私も昨年１１月に同じホテルに宿泊しましたので懐かしく拝見させていただきました。
  　吹き抜けのホテルで、シースルーのエレベーターが見ても乗っても、気持ち良かったですね！
  
  　食事もバイキングで好きなものを好きなだけ食べる事が出来て、幸せな気持ちになったことを思い出します。
  
  　今後とも楽しい旅を続けてください。
  
  　とも

  chiaki-kさん からの返信 2023/02/06 09:22:27

  RE: 沖縄は何度行っても飽きませんね！

  ・
  ともさん、おはようございます。こちらこそ沖縄旅行記に
  ”いいね”をありがとうございます。沖縄は現役時代に職場
  の旅行で一度行っていますが、妻は初めての沖縄でした。
  
  普段寒冷地に住んでいるので、沖縄の暖かさは格別ですね。
  ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートも良かった
  ですが、１日目の瀬長島ホテルも那覇空港が見えて最高で
  した。歴史好きなので、城跡、戦跡などを中心に巡りまし
  たが思い出に残る旅行だったと思います。
  
  すぐ隣ということもあり、群馬の温泉地は殆ど行っていますが
  万座温泉は専らスキーで何度か泊まりで行っています。とにか
  く標高の高いスキー場なので、寒さばかり記憶に残っています。
  
  まだまだ寒い日が続きますが風邪など引かぬよう、お元気に
  お過ごしください。
  
  では、また。
  
  chiaki-k
  

• 琉球熱さん 2022/12/03 17:26:23

  投票御礼

  chiaki-kさん、こんにちは
  
  私の沖縄旅行記に投票いただき、ありがとうございます。
  沖縄旅行のイメージとは程遠い重い内容で恐縮です。
  南部は戦跡がとても多いですね。ひめゆりの塔のように観光スポット化してしまっている場所もありますが、あのエリアは丹念に見て周ると深く考えさせられるものがとても多いです。
  摩文仁の丘も、断崖絶壁からの景色が抜群なだけに、はしゃぎながら記念写真を撮る人たちを見ると、とても残念な気持ちになります。
  断崖だからこそ、あそこで起こった悲劇があるということ、いまだに遺品が発見されるということ、もっと広く多くの人に認識してもらいたいものです。
  
  掩体壕も行かれたんですね。
  私が初めて掩体壕を見たのは2010年、当時は遺構として扱われておらず、農機具置き場となっていました。
  https://4travel.jp/travelogue/11186513
  結局、本来の目的では使われることもなかったなんて、悲し過ぎますね。
  
  米軍の上陸地だっただけに、読谷村にも多くの戦跡がありますが、チビチリガマにまつわる話を聞くと、沖縄の「戦後」は一言じゃ語れないものだと痛感します。
  
  自分なりに思いを込めてあげた旅行記に関心を持ってくださり、つい長くなりました。
  ありがとうございました。
  
  ---------琉球熱--------
  
  

  chiaki-kさん からの返信 2022/12/04 06:58:27

  RE: 投票御礼

  ・
  琉球熱さん、おはようございます。こちらこそ沢山の
  ”いいね”をありがとうございます。
  
  実は沖縄旅行はこれで2度目です。最初はかなり昔に職場の
  慰安旅行で行ったことがありますが、戦争関連施設は平和
  祈念公園とひめゆりだけで、後は楽しい場所ばかりでした。
  
  生来の歴史好きとして今回の沖縄旅行では歴史関連遺跡を
  中心に廻ろうと考え、事前調査を始めましたが、その膨大な
  資料に驚いた次第です。
  
  旅行記にも記述しましたが、沖縄戦は本土決戦のテストケース
  になりましたが、その被害のひどさが終戦を早めようとする
  ベクトルとなり、原爆投下につながって行ったようですね。
  （使ってみたかった、こともありますが）
  
  現在ウクライナで行われている侵略戦争もそうですが、一番
  酷い目に遭うのはそこに住んでいる住民です。人間とは人の間
  と書きますが、良い面は生かし、悪い面は早く消し去るべき
  だと思います。変な方向に行ってしまいましたが、一日も早く
  戦争が終結することを祈って、返コメントはここまでと致します。
  
  では、また。
  
  chiaki-k