2022/07/23 - 2022/07/24
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gyachung kangさん
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今年の夏は長いです。
長い夏を楽しむ私の山旅企画第二弾は北アルプスの二つの山頂を結ぶ稜線を歩くロングトレイル。トレイルの舞台には山域のシグネチャー的存在である常念岳と名前が印象的な蝶ヶ岳の2座を指名。
再び全国的に体温超え連発の猛暑となった7月後半、私が向かった北アルプスはシーズン本番に入り多くの登山者を迎え華やいでおりました。
来し方をふりさけ見れば槍ヶ岳、
佳き。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- タクシー JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
北アルプスへの麓、長野県安曇野市にある一ノ沢の登山口
ここが今回の出立地点になる。 -
いつもながら登山者思いのご案内からのスタート
-
んじゃ行ってみましょう~
初日の目的地は宿泊地となる常念小屋。
2466メートルの常念乗越まで約1200メートルを上げていく道のり。 -
さすが北アルプス
立ち上がりから歓迎されてる感全開でございます。 -
一ノ沢ね
名前通り沢沿いを登る -
何度も沢を渡ります
-
地味な登りを強いられるこの一ノ沢ルート
最初に出会った色味鮮やかな植生がこの立派なキノコちゃん -
笠原沢
高度は半ばを過ぎているのだがここからが踏ん張り所 -
前の日に降った雨が吸収しきれず登山道に流れだしていた。
-
水量多め、
てか想定外
このあたりで雨に降られると痛い目に遭うこと間違いなしか -
そんなさなかに救世主が現れた
私を待ってくれていた遅咲きのニッコウキスゲ -
だが。このルートは展望が開けない
おまけにガスが巻き始めて怪しい雰囲気になってきた。
ガマンのしどころである。 -
胸突八丁に差し掛かる
-
ここからこの木道が頻発
何の問題もなさそうに見えるんですが、階段なのに水平がとれておらずメチャ登りずらい泣 -
最後の水場を越えて.....
-
待望の常念乗越に到達
-
なにはともあれ乗越の奥に立つ伝統の山小屋、常念小屋にチェックイン
到着時間順に翌朝の朝食タイムが割り当てられていくシステムなので早立ち希望者にとっては朝食タイムの確保は超がつくほど大切であります。
もちろん、ホントのところは一秒でも早く靴の紐を解きたい、そこですけどね 笑 -
常念小屋に日が落ちる
今日は幸いにして降雨なし、但し高温で多湿、ほぼ鉛色の雲が覆って時折青い空が顔を覗かせる、そんな天気だったが夕暮れ前、常念山脈から見える空はいつの間にか清涼な夏空になっていた。 -
そして翌朝
夜明けがやって来た。
前の晩は6人部屋で部屋では就寝時間まで登山話しに花が咲いた。この日燕から大天井と表銀座ゴールデンコースを歩きながら全く展望に恵まれなかった嘆きを横浜からの男性から聞いていたが。
さて今日は? -
朝食は5時40分の回を確保していた。
この時間なら6時半前には立てる。
天気予報は平地で軽く30度超え、常念岳に登頂し岩場を降下したら蝶槍を越えて蝶ヶ岳のピークを踏んでそのまま一気に三股登山口に降りるロングトレイルになる。標準タイムは休憩時間除外で8時間50分、蝶ヶ岳までは水のサポートも無し。
これは誰がどう考えたって楽しさしか無いだろう! -
山小屋にお礼を告げリュックを担いで外に出る。
-
常念岳~
-
槍ヶ岳~
そして穂高連峰~ -
手を合わせたくなる尖りっぷり
槍ヶ岳のアタッカーにとって本日は最高の日に違いない。 -
では、参りますか
-
常念乗越から常念岳まで約400メートルは全編ガレ場。ひたすらジグザグに登り詰める辛抱ガマンの道になる。
心の支えは槍穂の屏風のような大展望、足元の浮き石に注意しながら視線はどうしてもコチラに行ってしまう。 -
登り始めて1時間10分、
見えたぞ -
常念岳の頂上
2857メートル
ピークはとても狭い。頂上に立ったら後続者にすぐ譲っていちだん下がる。 -
槍ヶ岳もさることながら穂高連峰が一望できる。
右に北穂高、左に前穂高、真ん中に涸沢と奥穂高
大キレットの奥には遠く離れたまさかの白山、
画面最左には乗鞍、となる。
山座の同定は難しい、けどたぶん合ってます! -
常念岳の山頂が離れがたいスポットであることはよ~くわかった。
でも。
今回の山行の核心はここからになる。
進行方向はこっち。 -
マサイ族ならばどうってことはないかもしれないがド近視の私がお目目を凝らして凝らしてようやく見えた。
白い雲の下、尾根の上に山小屋の蝶ヶ岳ヒュッテを発見。
がーん😱 と、遠いんですけど。。。
やっぱ一ノ沢にピストンで降りようかな
思ってもいなかったプランBが瞬間頭に浮かんで逡巡する。が、幸か不幸か体調は悪くなかった。そもそもこの縦走のためにクソ重たい水4本も担いでいる。
ということで行動は決定した。 -
東の方角には富士山も見えていた。
富士山も頑張れと言っている。
山登りで一番大切なことは励ましである(by私) -
まずは南稜を降りていく
頂上から下は急な岩場 -
岩の隙間にシャクナゲが咲いている
-
のだが、この岩場の下り、けっこうヤバい
下から見上げるとこんな体のルートの下降を強いられる。
私とは逆回りの蝶ヶ岳から常念岳への縦走者とは当然途中ですれ違うのだが、長丁場を歩いた後にこの岩場を上りで使うのは察するにかなりの難場と見えた。 -
一方で展望はずっとこの通り
晴れていればこの縦走ルートは200万ドルの見晴らしを体験できる。 -
そしてこのあとが意外な展開に
常念からの下り最低鞍部を過ぎると何故かプチ樹林帯に突入、森林限界より下がってるんでしょうねえ、草木を縫うように進む。 -
シャクナゲの次はハクサンフウロでしょうか
ピンクより紫色に近い -
謎のピーク2592地点に到達
-
ここにはニッコウキスゲが群生
-
天候に恵まれ過ぎたこの日、ここまでの山行で既に滝のような汗をかいていた。
謎のピーク2592は腰を下ろせる程よいスペースがあって中継の休憩地には最適、私の他に2、3組みの登山者も合流していた。
が、しかあし。
進行方向に見えるのは蝶ヶ岳の前にたちはだかるトンガリを抱いた山。これが蝶槍だった。
あの登り返しが待ってたかあ~~
全員一致で苦笑い。 -
1時間歩いて蝶槍に到着
-
蝶槍からの景色を
槍ヶ岳も穂高連峰もほぼ正対した展望になっていた。
長引くコロナも戦争もウンザリな事全てをスイープする天晴れの大パノラマ!お見事です。 -
この先はもう急峻なアップダウンは無い。
奥の丘の肩あたり、目印となる蝶ヶ岳ヒュッテが再び視界に入っていた。あと少し。 -
蝶ヶ岳ヒュッテ
-
やったー
蝶ヶ岳、2677メートル山頂に着きました。
この感想を一言。
やれば、できる。
小学生級の感想ですが今日はこのあたりで勘弁しといて下さい!笑 -
蝶ヶ岳の山頂は駄々広かった。時間はお昼過ぎ、皆さん荷物を下ろして脚を休め休憩したりランチを始めたり。
本日の山行、ここがゴールならばこのままバタッと横になって太陽の下で野ざらし昼寝をしたい気分。だが、この後、三股の登山口まで一気に1300メートルひたすら下る最終パートが待ち構えている。ってことでガス欠防止、体力補充のためにクイックランチ。 -
少しだけリュックが軽くなった。
三股への道は左か。
ほんじゃ今から下ります。 -
大滝山との分岐点
-
リズムが狂う階段は苦手
-
ちょうど2000メートル地点
半分かあ
長い、、、 -
まめうち平
時間がかかる割には高度が落ちてこないこのあたりから太腿にこれまでの負担の影響が出始めていた。
膝が笑う、ってヤツですよね。 -
おお あと1キロか
平地なら10分チョイなんだけどこの道は推定3倍手間がかかる。 -
ゴジラみたいな木、に遭遇
余裕があれば和やかなポイントであります。
私、この時点で余裕残なし。 -
力水が
ここは地図にも記載のある地点。もうゴールはそう遠くないはずである。蝶ヶ岳からの下りでまた一ヵ月分くらいの汗をかいた私はこの自然の湧水で顔を洗って喉の渇きを潤した。 -
この吊橋を渡れば出口は射程圏
-
そして、ようやく待望の三股の下山口へゴール!
時計を見るとほぼ私が事前に設定した予定時間通り。
長く美しく汗まみれの道のりでしたが、無事こそが何より。下山口に降り立って深呼吸、ほわ~っとした安堵感に包まれる瞬間はいつ、どんな山でも最高です。 -
今回は連日の酷暑、北アルプス山中においても例外に非らず、最近の中ではアップダウン激しいロングトレイルとなり終盤で脚にきた。脚の動きが怪しくなったのはヒマラヤの4泊5日トレッキングとキナバル山の2200メートル降下以来の3度目。常に自らはへなちょこ登山者である自覚を持って余裕残しの組み立てで無事に戻ること、これに尽きます。
ということでおしまい。あ~楽しかった。
そろそろコロナも終わるでしょう。
皆さまもお祈りを。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- mayたんさん 2022/08/06 22:53:02
- 絶景かな
- gyachung kangさん、ご無沙汰しております。
常念乗越から頂上へ向かう途中、あんな絶景が拝めるのですね。
キツいけど、頑張れそう。。
でもキツそう。。
ガスの中歩くのと楽しさが違いますもんね。
やっぱり晴れがいいなぁ。
天気が良くて、サイコーの景色ですね!
表紙の写真も雲がいい感じ。
まだ踏んだことのない二座なので、私もいつか!
may
- gyachung kangさん からの返信 2022/08/07 07:24:17
- Re: 絶景かな
- mayたんさん
おはようございます。
こちらこそご無沙汰しております。
そうなんですよ、常念岳からの眺望の良さは想像をはるかに上回ってたんですね。あんなに絶景キャッチできる山とは知らずに。一ノ沢からの主ルートはかなり地道な登山を強いられるので往復にしないで蝶ヶ岳と繋いで歩くと楽しさが3倍増になりました。
とは言え真夏の長歩きは体力勝負。以前に丹沢の塔ノ岳から西丹沢に下りるコースをやってクタクタになった経験があったので今回に活きたかも。
今夏は渡航再開を狙って愛用スーツケースを修理して模索してたんですが航空券代も高止まり、帰国時の陰性証明義務ルールのおかげで動き難いですよね。万一陽性になった時のリカバリーが恐ろしい。正常化してもらいたいなあと。
mayたんさんも夏を楽しんで下さいね。
東京の街中でマスクをするのは正直もうシンドイです~笑
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