2021年10月 東京都美術館「ゴッホ展─響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」と鷗外荘

2021/10/14 - 2021/10/14

どこかの駅で東京都美術館で開催されている「ゴッホ展─響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」のポスター見かけて行こうかな～どうしようかな～と迷っていた2021年10月。
ぽっかりと用事がなくなった仕事がお休みの平日、この日なら行けるじゃん！と急遽思い立って前日の夜に予約。
15:00からの回が予約できました。
さて、15:00までは何しよう？
旧岩崎庭園に行く？
国立科学博物館でミイラ展を見る？
上野動物園でパンダ？
どこも予約が必要ですが、朝起きてからゴッホ展以外の予定を考えようとその日は寝ることにしました。

当日の朝、上野動物園の予約を試みるも予定数終了。
双子のパンダの赤ちゃんの名前が決まったばかりですしね。
シャンシャンも中国返還期限(12月31日)が迫ってますしね。
まぁ、仕方あるまい…なんて思いながら東京新聞を読んでいたら、『鷗外荘あす再び閉館』という記事が。
ここだね、今日の行き先は。
まずはお昼ごはんをカヤバ珈琲でとることをスタートに決め、散歩のコースが決まりました。

エリア 東京

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 旅行の手配内容: 個別手配

これをどこかの駅で見かけてこの散歩を思いつきました。

日暮里駅で降りて上野日帰り散歩☆おひとりさま、はじまりです。

日暮里駅 駅

谷中霊園を通り抜け日暮里駅から10分くらいでカヤバ珈琲に着きました。
並ばず入れましたが、次々とお客さんが来ていました。

カヤバ珈琲 グルメ・レストラン

入り口に一番近い4人席に案内されました。

席からの眺め

食事のメニュー

たまごサンドとホットコーヒーで1500円也。
美味しかったです。

カヤバ珈琲のお向かいに下町風俗資料館がありました。
外のベンチに何人か地元の方と思われる年配の方たちが休憩してました。

下町風俗資料館付設展示場旧吉田屋酒店 美術館・博物館

中にはこんな展示物がありました。

さあ、鷗外荘へむかうぞ！
Googleマップに案内してもらいながら歩いていたらなぜか文京区にいておかしいな？
改めて地図を見ると鷗外荘ではなく、森鴎外記念館に向かってしまっていたようです。こちらも鴎外の旧居「観潮楼」の跡地なのですね。いずれ訪れてみたいですが、今日の目的地ではないので地図を設定し直して鷗外荘に向かいます。

引き返す途中にステキなお店発見。
店員さんに促されお店に入り店内をぐるっと見せてもらいました。
益子焼のかわいいお皿を一枚お買い上げ。
家に帰ってから調べたら、2階はステキなカフェのようです。
そういえば、靴を脱いで上がる階段がありました。
店名からすると2階の方がメインなのでしょうか？

喫茶 ニカイ グルメ・レストラン

水月ホテル　鷗外荘に到着！
勝手に古い平家の建物が道沿いにあると想像していたのでちよっと戸惑う。
ホテルの前で逡巡してたらこちらからどうぞ～とホテルのすぐ脇にいた工事のおじさんに促されホテル脇の道に。裏側に鷗外の旧居があるのかー！と促されるままに進んだけど違いました笑。
奥の方に家がある地元の人だと思われて安全に配慮されて道案内されただけでした。
ぐるっと一周してホテルの前に戻り、自動ドアから入るとホテルのフロントと鷗外荘が見えました。
ふらりと来て宿泊者でもないのに見学させてもらえるのかわからなかったでフロントへ行き見学したい旨伝えると、見学料を払えば見学できますよとのこと。
鷗外荘への入り口への道のりを地図を見せて案内してくれました。
閉館が決まっていろんなお客さんが来て忙しいでしょうに丁寧に対応してくださいました。

水月ホテル鴎外荘 宿・ホテル

見学料550円を払うとこの小さな冊子をもらえました。

予約制で温泉にも入れたようです。

鷗外荘の入り口

さあ、中に入りましょう。

水月ホテル鴎外荘 森鴎外旧居跡 名所・史跡

ここのお家で舞姫を執筆したそうな。

こんな写真がありました

コロナ禍になる前はこちらでお食事会などもできたようです。

玄関先から見た庭
池には鯉が泳いでいました。

庭から見た鷗外荘

東京新聞の記事によりますと、『旅館は1943年、森鷗外旧邸の隣に水月旅館として創業。3年後売りに出された旧邸を創業者が購入。以後大切に守ってきた。しかし、新型コロナの影響で宿泊者が激減。2020年5月末で一度閉館。その後クラウドファンディングを実施、旧邸を守るために2021年５月から素泊まりと旧邸の見学を再開。しかし、コロナの影響は大きく、旧邸を守るため体力があるうちに１０月１５日の閉館を決断した』とのことです。
旧邸を大切に守られて、受け継いでいこうとする気持ちがありがたいですね。

帰りに温泉の素をお土産に購入し、募金箱に気持ちばかりの寄付をしてきました。
旧邸は旅館側が解体と移築費用を負担することで受け入れ先と話し合いを進めているそうなので、また、どこかで移築した建物を見られますように。
クラシカルな建物は老朽化と維持費の確保との戦いですね。
いつ見学できなくなるかわからないから、そのうちに、いつか…と思わずに、思い立った時に見に行くのが大事です。

さて、場所を移しまして上野公園すぐそばにある黒田記念館にやってきました。
日本近代洋画の父ともいわれる黒田清輝の遺言により竣工された建物で、展示作品は多くないものの無料で入れます。
建物も素敵なので行ってみました。

黒田記念館 美術館・博物館

この階段を登り中に入るとおじさんがいて体温を測ってくれました。
入館案内に写真を撮る時はフラッシュをたかないでと書いてあったので「写真撮ってもいいんですか？」と伺うと、建物だけでなく作品も撮ってOKとのこと。
作品はよそから借りてきたものではなく所蔵しているものだから撮影OKなのだそうです。外国の美術館のようで嬉しいですね。

２階の黒田記念室です。こちらで作品を見ることができます。
黒田氏の代表作は特別室にあるようですが、特別室は普段は公開されていないようです。

黒田清輝さんはこんな方だったのですね。

こんなお部屋でした
この時は来場者は私だけ。
学芸員の方がひとりいらっしゃっいました。
もちろん写真を撮っても何も言われませんでした。

裸婦習作

≪昔語り≫下絵
完成品は戦災で焼失してしまったそう

自画像

黒田氏の遺品（イーゼル、椅子、絵の具箱）

クラシカルで素敵な建物です

お隣の上島珈琲でひと休み
ちなみに、この後東京都美術館の近くのスタバに行ったら混雑していたので、こちらで休憩して正解でした。

今日の一番の目的地、東京都美術館です。
ここのお隣に上野動物園があるのですが予約している人しか入れないのに長蛇の列でした。
美術館は並ばずすんなり入れました。

東京都美術館 美術館・博物館

本展はクレラー＝ミュラー美術館のコレクションから選りすぐりのファン・ゴッホの作品が展示されてます。
ゴッホの他にミレーやルノワールなどの絵も少しありました。
入場料は2000円也。
絵画はもちろんよかったのですが、ところどころにクレラー＝ミュラー美術館の開館当時の写真があって、約８０年前の美術館の展示の様子が見られて興味深かったです。写真をじっくり見てる人は誰もいませんでしたが笑
８０年前にオランダで展示されていた作品を今の私が日本で見ている不思議。
１００年前にお金持ちの財力で集められた作品たちですが、投機ではなく絵画を愛し芸術家をリスペクトして、大切に守られてきたからこそ今の私たちがその恩恵に与っているのだなと思うのです。

さあ、そろそろ帰りましょう。
帰りは上野駅から電車に乗ります。
入谷改札の近くにこんなのがありました。
本物のパンダには会えませんでしたが、楽しいお散歩でした。

上野駅 駅

今回の散歩の戦利品。
ヨックモックのシガールパンダバージョン（上野駅アトレ）
久保田健司さんのお皿（ニカイ）
カレルチャペックの紅茶（上野駅アトレのポップアップショップ）
ゴッホTシャツ（ゴッホ展）
温泉の素（水月ホテル）