2021/07/31 - 2021/08/01
147位(同エリア144件中)
光風さん
越後の曹洞宗寺院では8月1日が「ぼんぼちついたち」で塔婆をあげ墓に供える。寺では来山者に簡単な昼食を振る舞う。長年続いている寺の行事で、今年も墓参を兼ねて参詣した。住職も若い世代に代り読経も心なしか弾んでいたが、堂内は子供の頃と変らぬ面影。
宿は友人の世話で阿賀野市の安田温泉である。五つの峰が連なる五頭山麓には温泉郷が拡がるが、安田温泉もその一つで茶褐色の湯が身も心も暖める。夕食は3組のカップルが膳を囲み、郷土料理の「のっぺい」に舌鼓。
友人は千葉・銚子の出身だが志あって五泉に移住。市議・県議と地方議員の道を歩んだ。今は引退しているが、鮭の育成や養蜂に忙しい毎日。鮭や蜜蜂の生態をとめどもなく話す姿は往年の論客を彷彿させる。
五頭山は田中澄江の『花の百名山』ではオオイワカガミが紹介されているが、阿賀野川の対岸にあるのが菅名岳で小山田彼岸桜で知られる。春には全山桜で埋まる。磐越西線の車窓からの景観も圧巻で列車は速度を緩めるという。
江戸後期に山林火災があり復興のために千本の桜を植えたとされるが、今は250本余の巨木が残る。1928年、最初に天然記念物に指定された桜でもある。
葉桜は承知で案内を請うた。山道をスクスクと進む友人の後からヘラヘラと登る。気がつくと多数のヤマヒルが足に吸い付いている。他の同行人も同様で一騒動。皆さんヒルは初めてのようだ。
桜は瑞々しいハザクラもいいものだ。葉桜となり山の木に紛れ込む（健）
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