2020/01/16 - 2020/01/23
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reirinさん
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コロナ禍直前の、パリ旅行です。帰国したら世の中は騒然として1週間もしないうちに世界中にコロナの患者が急増。
ドイツで仕事している友人とパリで会う約束をしていたのですが、アクシデントでドイツからの電車も夜行バスも止まってしまい、最初から最後まで一人旅に。
英語は中学レベル、フランス語は『旅の指さし会話帖』が頼りの、スマホ(翻訳機)を持たないアラフィフ女子の一人旅。
一人で大好きなパリを堪能したせいか、妙な自信がつきましたね。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
これも時差ボケなのでしょうか? 結局、パリ時間の夜中の3時から起きちゃって眠れないので、化粧して、お腹が空いたので機内サービスで出て食べられなかった菓子パンと部屋備え付けの紅茶を2杯飲んで、持ってきたカップスープを飲んで、今日歩くコースを検索中。
うーん、一度ホテルに買った物、置きに帰った方が好いわ。
最初にメダイユ教会のメダイユを扱っているヴィンセント・マザーハウス教会に行って、カフェ・ド・フロールでお茶してお土産にカップ&ソーサーと二人分入るポット、父用のマグカップを買うつもり。
次にフラゴナールでローズとラヴェンダーのオード・トワレ、ロンシャンでパリ限定の新色があったらトートバッグこの辺で一度、ホテルに買ったものを置きに戻ります。
それからゆっくりのんびりと、6枚の赤いタピスリで有名なクリュニー中世美術館で、ゆったりあちらの世界に浸ります。
どこかで夕食の買い出しして、ホテルのお部屋ご飯の予定です。今日はこんなところです。お天気は曇りらしいので、傘はいらない。サクサク歩きます。
パリ時間の、午後1時45分です。奇跡のメダイユ教会のメダイユを扱っている教会に朝一番で行きましたら、「10時になったらシスターが出てきますから」と言われ、早すぎた! と、きれいな青色の教会の中で20分ほどお祈りして、見学して待ちました。
その後、ロンシャンに行ってエッフェル塔柄のトートバッグを購入。ブランドの紙袋は危険なので折ってトートバッグもいつもの鞄にしまいました。 -
シティファルでマルセイユ石けんを4個買い、12時になったのでサン・ジェルマン・デ・プレ教会の鐘の音を聞きながら、近くのカフェ・ド・フロールでケーキとお茶。
テラスでなく2階席へ。どこがボーヴォワールが好んで座った席かしら? とわくわくしながら、奥まったテーブルに着いて、メニューを見ます。
ケーキ一覧に『ヴィクトル・ユゴー』の名を発見。
「ファッツ フレーバー? バニーユ? ショコラ?」
「×××」
聞き取れなかった。まぁいいや。名物らしいし、文豪の名を冠したケーキだもの、と期待して待っていると、出てきたのは、ミルフィーユです。これ、フロールの名物ケーキ、上と下の段に異なるクリームが挟まった有名なミルフィーユ!
わくわくしながらフォークを手にしたのですが、名物のオリジナル・ケーキは素敵に切り分けにくい。そして、最後の2口がキツい。
……パリのスイーツはなんでこんなに大きいのでしょう。く、苦しい……。ケーキとカフェ・クレームで充分にお昼ご飯になります。
反対にフランス人やアメリカ人が来日したら、ケーキの小ささに驚くと思いますが。
カフェで前回、買ったのより少し大きいカップ&ソーサーとマグ、これも前回買ったのより一周り大きなティーポットを買いました。これはカード払い。
サン・ジェルマン・デ・プレ駅からホテルまでは、メトロで2駅だったので、一度、ホテルに戻ったところです。
少し休んだらミュゼ・クリュニーに行きます。
今日はとても暖かくて好いお天気。横浜よりも暖かいくらいです。クリュニー中世美術館で今日の予定は終わり。暗くなる前にモノプリで夕飯買ってきて、ホテルのお部屋ご飯です。
パリ時間の夕方、4時50分です。
今日の予定終了。クリュニー中世美術館を見て(修復したらすごく狭くなって締めてある部屋が多くて、その上に団体のお客さんが入っていてごった返していました。)それでも貴婦人とユニコーンの大きなタピスリは前回見た部屋よりも広いきれいな、静かな場所に展示されていました。涙が出るほど好きなタピスリです。
タピスリを堪能してから美術館を出て、ソルド(セール)中のソルボンヌ大学界隈を少し歩いて、登りの坂道になったら戻ってきて、美術館の向かいのモノプリで食料品の買い出ししてきました。夕ご飯は、なんちゃってSUSHIとヨーグルト。ヨーグルトはどれの4個パックになっているので、滞在中のシャワー後のデザートと朝食用と思い、いちごとサクランボを買いました。
それから明日の朝ご飯用にブーランジェリー(店名は忘れたわ)で、クロワッサンを2個買ってきました。
ホテルに戻ると顔なじみになったフロントの若いマダムに「ただいま」と言いたくて、「ヒア・アイアム、today,セ・フィニ」と英語とフランス語の片言ごちゃ混ぜで挨拶。
マダムがリンゴジュースの大瓶をくれました。
昨日、「ウェルカム・ドリンクでシャンパンをサービスします」と言われたけど、「薬を飲んでいるのでアルコールはだめなんです」と断ったからでしょうか? ジュースは嬉しいです。
部屋に落ち着いて、ジュースをごくごく飲みました。歩き回って乾いた身体に浸み通ります。
これを書いている最中も左右のふくらはぎが、交互に攣ってきています。
モノプリのパリのお寿司=アボガドにサーモンの薄切りの海苔の代わりに、胡麻が振ってあります。特売だったサクランボのヨーグルトがおいしいです。
明日は10時の開店に合わせてサン・ルイ島へ行き、7年前にダルタニアンのマリオネットを買ったお店に行くつもりです。
手回し? 手巻きのシャンソンか、フランスの第2国歌云われる「パルチザンの歌」オルゴールがほしいです。
ついでにサン・ルイ島の花屋さんでスミレの花があれば、買ってきてホテルの部屋にかざり、サン・ルイ島の後はルーブル宮に続いている『装飾美術館』(ここは11時から開館で開館。)のんびり見る予定です。
シャルトル行きは、やはりストの影響を考えると、今回はやめておいた方がよさそうです。 -
たくさん眠ったので、気持ちよく(とは言っても古い……おそらく外観から17世紀頃? の建物を内部改装したホテルなので、暖房をつけていても)薄ら寒くて目が覚めました。
パソコンで今日の天気と気温を見ると、晴天で最低気温が4度、最高気温は12度とのこと。今日も大判ストールは要らないでしょう。
街歩きには最適です。
寒いので洗顔のあと(フランスの水は硬水なので、クレンジング用化粧水での拭き取りです。パリの女性は皆、こうしているようです。)部屋着の上にカーディガンを着て、湯沸かしポットで熱いコーンポタージュを作り、買っておいたクロワッサンで朝ご飯。ミルク2個を入れた紅茶もいただきます。水のせいか紅茶がおいしいです。
数年前、パリからユーロスターで1泊2日で行ったロンドンのホテルの部屋で飲んだ紅茶も(ホテルの部屋備え付けのティーパックの紅茶です)すごくおいしかったですが、紅茶って硬水で淹れた方がおいしいのかしら? と思うくらいにおいしいです。ただし、カップにこびりつく茶渋がすごいですけどね。
今日の予定は第一目的は、マリー・アントワネットの使っていた家具もあるというルーブルの一角にある『装飾美術館』の見学。ただ、ここは開館が11時とゆっくりなので、その前にメトロでオペラまで行って、9時半からやっているギャラリーラファイエットでも見ましょう。
一度、ドーム型の天井をゆっくりじっくり見たいと思っていましたから。
9時15分になりました。
ガイドブックと旅の会話帖と書き込み用ノートに化粧ポーチ、お財布を入れた肩掛けバッグに入れて出かけましょう。パスポートと部屋の鍵、トランクの鍵と万が一のための50ユーロ札2枚はブラウスの下に着けた盗難防止用腹巻きの中です。上にカーディガンとダウンコートを着れば、まったくわかりません。
ホテルの部屋を出て、コンシェルジュリに「出かけてきます」と告げ、出発します。
今回泊まっているホテルは、サン・ミシェルの泉から100メートルくらい。
RERとメトロの駅も100メートル。シテ島まではのんびり歩いて10分くらい。本当に便利な場所です。周りにはカフェやビストロ、そして二本左の通りにクリュニー中世美術館、斜め前には3階建ての大きなモノプリ。サン・ジェルマン大通りにも近く、お店がたくさんあります。それでいて防音壁を使っているので、ホテルの部屋はとても静か。
まずはメトロの駅に向かいましたが、閉鎖されています。
ふぅ、今日もグレーブ(ストライキ)ですか。では、景色の見えるバスにします。ええと、バス停は……車は右側通行だから向こうね、と通りを渡って掲示板を見ていると、品のいいマダムが「どこへ行きたいの?」と聞いてくれます。パリの人は本当に親切です。「ギャラリー・ラファイエット」と応えると「オスマンなんとか(聞き取れませんでした)で降りるのよ。オペラの次」とバス停を教えてくれました。「21番のバスに乗ればいいわ。ほら、もう3分で来るから」マダムは途中からフランス語から英語に切り替え、上を指して教えてくれました。
そこには電光掲示板があって、次のバスが来るまでの時間が示されています。パリのバス停、すごい。マダムに「メルシー」と頭を下げると、マダムは先に来た違う路線のバスに乗っていきました。
バスはメトロと違って外の景色が見えるので、間違えて乗っても次の停車駅で降りればいいので気楽です。
以前、参加した『マリー・アントワネットゆかりの地巡りツアー』のホテルがオペラ座近くのピラミッド駅とルーブルの間だったので、周辺の地理はわかっていますし。若くて健脚ならサン・ミシェルから歩いても歩けない距離では無いです。40分くらいの散歩道でしょう。
マダムの乗ったバスのすぐに後に来た21番バスに乗り、空いている席に座りました。カルネ(10枚のメトロ共通の回数券)を初めて使いましたよ。
見慣れた景色が広がってくるので、すごく安心感があります。
そして15分くらいで到着したギャラリー・ラァイエット。
もともと時間調整のためですから、これといった目的はないのです。ソルドになっている本館の天井ドームをよく見ようと、エスカレーターで上に移動。居た、Cの大集団。順番無視で写真撮影していたので、斜めの位置から写真を数枚撮って7階だったかな? パリ・グッズのお土産コーナーへ。ちょこっと期待はしていたけれど大デパートの中を見ても、これといって欲しい品も無く、下へ移動。
食品館の位置がわからなくなったのでコンシェルジュリに行くと、係の人が日本人スタッフを呼んでくれました。
日本人スタッフのかたから日本語のパンフレットをもらって移動。信号を渡った向かいのビルね。今日初めての日本語がうれしい。
食料品売り場できれいな缶に入ったお菓子をたくさん見たけれど、これアンジェリーナよね。モノプリにもあるわ、エッフェル塔のマカロニがほしいんだけどな、と小腹が空いたので0階のイート・イン・コーナーでグレープフルーツをカットしたものと、パン・ザ・レオンを注文。さすがは脱プラゴミを謳っているフランス。使い捨てのフォークやスプーンは全部、燃やせるゴミの薄い拍子木仕様になっている。軽いお昼代5、61ユーロ。
おなかも満たされたので来たときと同じようにバスに乗って、装飾美術館へ。
多分、ルーブルひとつ手前のパレ・ロワイヤルが近いと思う。バス路線の見方はさっきのマダムに教えていただいたので、パレ・ロワイヤルで降り装飾美術館へ。
「アン・アダルト、シル・ヴ・プレ」入場料は11ユーロ。ガイドブックに書いてある料金より少し根上がっています。
0階の現代美術はスルーして最上階5階へ。わたしは美術館や博物館は上から順番に降りてきて見学します.その方が空いていますし脚も楽だからです。
ここ、大当たりでした。18世紀の貴族の部屋を再現したコーナーや、大好きなセーブルやリモージュのコーナーに、よだれが出ます。
あ、これはマリー・アントワネットの食器。この椅子の脚はルイ15世様式(猫足)、こっちは16様様式(まっすぐ)ね、とお宝をうっとりと眺め、空いているドリーム空間を堪能しましたよ。古伊万里の壺がたくさん展示されていました。
うーん、たしかルイ15世所有の大きなダイヤモンド=錫杖から外して帽子飾りにした大ピットはここに収納されていると記憶していたけれど、いまは展示していないのね。
装飾美術館を見たあとは建物がつながっているルーブルへ。ちょうど今、ダ・ヴィンチ500年記念展をやっているけれど、チケット取れなかったしルーブルも完全予約制になってしまったのでスルーするとしても、ミュージアム・グッズのコーナーは見たいな。マリー・アントワネットのプチ・トリアノンのリンゴのキャンデーがあったら買いたいと
ガラスのピラミッドから降りたのですが、広すぎてCの団体さん多すぎで、その上に以前とすっかり変わってしまったようで迷路。
Je me suis perdee, ジュ ム スィ プレヂュ「Oh 迷子になりました」です。
1時間くらいぐるぐるしてしまい、目についたメトロの駅に入りました。メトロなら全部どこかで繋がって入るはずだから、ホテルのあるサン・ミッシェル駅を目指そう、と。
入った7号線のPales Royal Musee de Louvre. シャトレで4号線に乗り換えてサン・ミッシェルに行けばいいと思ったのですけど、このシャトレ駅。例えるなら新宿駅か、複雑で何車線も入り組んでいる渋谷駅です。
わたし、パリ入りするとき最初は空港からRERのB線でシャトレで乗り換えて、サン・ミッシェル駅まで行くつもりでした。電車なら渋滞はないし43分で行かれるはずだから、と。でも羽田でも飛行機の中でも隣り合わせた人に聞くとB線はとても危険、ましてや女の観光客一人と見られたらホームに引きずり出されて、荷物やお金を強奪される危険があると言われました。え? そんなにチャレンジャーですか? 前にも空港からサン・ミッシェルの先のリュクサンブールまで乗ったことがありますけど? と考えていたのですが、わたしの話を聞いていた斜め後ろの席の女性のかたが「自分たちは4人なので、タクシー2台に分乗するか大型タクシーを呼ぼうと思って入るので、ご一緒しませんか? ホテルも近くですし」と誘ってくださって助かりました。
仕事で来ているメンバーはご夫婦と4歳の男の子。そして声を掛けてくれた女性。男性がいて、お子さん連れなのがすごく安心感があって、ありがたくご一緒させていただきました。空港から渋滞で90分掛かったのですけれど、大きな(まだ中は半分カラで軽いですが)スーツケース持っての、周りが散々B線は危険と口を揃える電車移動は、だんだん不安になっていましたから。
で、実際に身軽なトートバッグひとつでも複雑に入り組んだシャトレ駅で長い移動をしてみると、いかに無謀だったのか理解できました。シャトレからサン・ミッシェルは一駅ですが。
とにかく自分の無謀さにガクブル脱力して、ホテルに戻りました。部屋の掃除が終わっていたので、部屋に入って化粧を落としてベッドに倒れ込んで寝てしまいましたよ。
90分ほど爆睡して、それからもう一度、コートを着て歩いて5分のモノプリに。
本当に面倒だったので昨日とは中身の違うSUSHIと、ああここにもクロワッサン他パンが売っているんだ、と値引きしてあったパンとヨーグルトを買って、部屋に戻ってシャワーを浴び、洗濯して、夕ご飯にしてしまいました。
食べながらノートパソコンでメールとパリ情報を(気温や天気、ストライキなどなど)チェックして明日に備えます。
そこにケータイが鳴って「誰から?」と出てみると、こちらで明日、合流するはず友人からの電話。
タリス運休で夜行バスに切り替えたのだけど、明日には間に合わない。明日には先に、コンシェルジュリーを見て。明後日、合流したらとにかくおしゃべりしたいから明日中に見たいところ行っておいて、との連絡。
大ストライキで電車の運休はどうしようもない。
まぁこういうこともあるわね「とにかく会えるの楽しみにしているから」と、パリ4日目は終わりまして、明日に備え導眠剤飲んで寝ちゃいました。
写真は、ホテルのわたしの部屋です。どの部屋にも違った歴史上の人物の絵が飾られているみたいです。 -
夜から降り出した雨は朝になってようやく小ぶりになりましたが、今日は傘を持ち歩いた方が好いかな?
お店は10時か11時開店、美術館関係は9時15分過ぎからなので、部屋でのんびりしながら支度をして、気温を確認。雨は上がるようです。気温は1月とは思えないくらい暖かな13度。セーターでなく、ブラウスにカーディガン、石畳の街は足下から冷えてくるのでスパッツの上にパンツを重ね穿き、靴はミズノのウォーキング・シューズ。差し色にワイン色のベレーにフルール・ド・リスのフランス王家の百合の紋章の小さなブローチをつけて、ダウンコート。襟元は薄いウールのストール。
こちらに来てから、大きな膝掛け兼用のストールはまだ使っていませんね。
さぁ、昨日、買っておいたクロワッサンと部屋備え付けのポットで熱い紅茶を淹れて朝ご飯をゆっくり食べ、のんびり化粧して街歩きです。
今日は9時過ぎにサント・シャペルのステンドグラスを見に行きました。
それから火事になったノートルダム大聖堂を涙ぐみながら見送って、サン・ルイ島へ。
サン・ルイ島では、最初にこちらも改装中のサン・ルイ・アン・リル教会へ。
そして7年じゃなくて、1月になったので8年前になるのでしょうか、マリオネットのダルタニアンを買ったお店に。
フランス人のマダムの代わりに、若い日本人女性が店番していて、おしゃべりしました。
今日、初めての日本語会話です。
『Le chant Des Partisons』(『パルチザンの歌』フランスの第二の国歌と云われています)がほしかったので聞いたのですが無かったので、『ラ・ヴィアン・ローズ』の手回しオルゴールを、自分で選んだパリ柄の箱に入れてもらって、購入。店主のマダムによろしく、と伝えてもらってお店を出ます。
それから花屋にスミレを見つけ小さいブーケを購入。こちらのスミレは日本の野生のスミレより花が大きくて、品種改良されたビオラに似ています。濃い紫の花弁の厚いスミレです。
ナポレオンがエルバ島への流刑時に「匂いスミレの咲く頃、私はフランスに戻ってくる」と言ったとか。
BLの仕事で『シリル』というタイトルのフランス革命時の短編を書いています。
同人誌で書いた作品に校正を入れて、ケータイ小説化の時にタイトルを『匂いすみれの咲くころに』から、主人公の名の『シリル』に変更しました。だいぶ昔のことなので忘れていました。アマゾンでP・Nの藤原りん で検索すると、まだ販売しています。
今年の6月にようやく契約時の縛りの10年になるので、某社に渡したケータイ小説は、できれば全作品の著作を引き上げようと思っています。
ええとそれは置いておいて、宝塚好きのわたしにはスミレは思い入れ深い花です。
初めてパリを訪れた時にお土産に、ボン・マルシェで瓶に入ったスミレの花の砂糖漬けを買って帰りました。オーストリアの美貌のエリザベート妃の好物が、そのスミレのボンボンだったそうです。砂糖漬けのスミレはカリカリしていては食感は金平糖に似ています。
話が逸れました。大好きなフランスのお菓子屋さん=ラ・キュル・グルモンドで3=4になっていたので(4個で3個の値段)キャラメル2個とヌガーとビスケットを買いました。
マダムが「缶入りでなくていいの?」と聞くので「ここのお菓子は家族みんなが大好きで、パリに来るたびに買っています。きれいな缶はコレクションにしています」と言うと(またまた英語とフランス語の片言ごちゃ混ぜ)マダムが新柄のパリの景色の缶を指すので「ええ、それをおねがいします」と応え、缶も2個買いました。
女の子の男の子のカップルの背景にエッフェル塔が見える白いのと、黄色の地に白のサクレ・クール寺院が描いてある新柄です。
マダムがきれいな大きな紙袋を見せてくれたので(これも新柄)『コンパクトにしてください』とお願いしました。まだまだ歩きますから。
それでマダムはものすごく時間を掛けて、丁寧に、缶の中に2個ずつパックのお菓子を入れて、蓋をぴったり閉じると「中身が潰れるわ」と蓋は半開きの状態で、きれいなリボンをそっと掛けてくれました。
「オーボワ、めっしー」(メルシーでなくカタカナで表す近い発音はメッシーです)(オールボワール=さようなら、メルシー=ありがとう。この言葉はお店を出るときにな何も買わなくても必ず言う挨拶です。)とお店を出て、次にショーウィンドウが気になっていたお菓子屋さんに入りました。
後でガイドブックを見て『メゾン・モワネ』と知りました。青い缶の素敵なお菓子屋さんで、オランジェット(みかんの皮の砂糖煮にチョコレートを掛けたもの)と果汁を煮詰めた一口サイズのゼリーを購入。
どのお菓子屋さんも、気前よく、これもあれもと試食させてくれるので、歩いた分のカロリーはそれで補っている感じです。
パリは甘党天国です。
買ったお菓子をここでもコンパクトにまとめてもらいましたが、両手が塞がってしまったので、いったんホテルに荷物を置きに戻りました。
昨日もらったジュースで喉を潤し(まだ半分残っています)トイレに行って、20分ぐらい休んで傘を置き、午後の街歩き再開です。
シール・トリュドンのキャンドルがほしかったのですが、すごい勢いでお金がなくなっていくので、日本の代理店のHPで9,000円とあったキャンドルはやめて、母が食べたいと言った(TVでキムタムがなんか言っていたのを見たようです。)『Da rosa』のソーテルヌのワイン(『アンジェリク』の夫=ジョフレの好きな白ワインです。@木原敏江さま)漬けレーズンチョコを求めて、街歩き。
サン・ジェルマン通りにあるはず。グーグル・マップで調べて地図を打ち出して持ってきましたよ。
サン・ジェルマン地区に慣れてきたのか、教会に行く度に旅の安全と世界平和(家内安全と友情と創作の完成を祈っていたご加護か)全く迷わずに目的地に。
お店の人も日本人観光客の口コミ評判に慣れているのでしょうか? 試食をさせてくれて、本当に上品な微かなローズの香りとワインづけレーズンチョコのおいしさに「トワ、シル・ヴ・プレ」と100グラム紙パックを3個、家族分購入。
革命の獅子ダントン像を眺めながら2本先の通りには、フランス革命当時からある最古のカフェ・プロコープが。観光客の皆さん、スマホで写真撮っていました。日曜に友人と合流したら、ナポレオンがカフェの代金の代わりに帽子を置いていったこのカフェで、寒かったらオニオン・スープとクリーム・ブリュレでお茶する予定です。
その後はのんびり昨日来たクリュニー中世美術館の公園の日だまりで一休みして(体力落ちたと思います)モノプリの飲食コーナーで、クロワッサンとモノプリ・ブランドのオレンジジュースで(小瓶のつぶつぶで酸っぱくてトレビアンです)遅めの昼ご飯。
ソルドになっている店内で、コーダリーの美容液ときれいなピンクのローズの石けんと夜ご飯用のsushiを買い、ポール(あちこちにあるパン屋さん)で、クロワッサンとカヌレを買って(現金で支払うつもりが、ノンと言われカード払い)早めにホテルに戻りました。
つくづく体力落ちたな、右足の膝痛いな(わたしはスラムダンクのミッチーか?)って笑いながらホテルに。
化粧を落として、ちょっとお昼寝しました。
今日は一度もメトロに乗らず、歩きました。カルネで10枚買ったチケットは、かなり余りそうで、それは次回のパリで使いましょう。
明日は、マリー・アントワネットの遺品の家具もあるらしいルーブル宮殿の一角の、『装飾美術館』に行きます。そこは開館が11時なので、先にギャラリー・ラ・ファイエットのデパートでものんびり見る予定です。
ストライキは大分、緩和されてきたようですが、やはり郊外への一日かがりのお出かけは、やめた方がいいみたいです。行った先で、帰りの電車がストライキになったらどうしようもないですから。
わたしの買い物=お菓子と石けん(化粧品?)、教会関係ばかりみたいですね。
最終日にエシレのバターをまとめ買いする予定です。
写真は、ギャラリー・ラ・ファイエットのドームの天井です。 -
サン・ルイ島の花屋さんで買ったスミレの花束。
日本のスミレより花びらが暑くてまるでビロードみたいです。
パリ滞在中、ホテルの部屋の出窓に飾っていました。 -
『トリコロル・パリ』の記事からですが、フランスにキラキラネームはないそうです。
2019年生まれの子どもたちには、クラシックな名前が人気だそうです。
え? マリーは? と思ったかたもいるでしょうが、マリーは日本で言うなら○○子のような感じですから、マリー・ルイーズとかマリー・ジャンヌとかになりますね。
まぁ、カトリックの国ですし洗礼名もつきますから、正式な名前はルイ・アントワーヌ・レオン・フロレルのようにずらずらと長くなるのでしょう。
オスカルとアンドレが無いと思いましたが、クラシックな名前と言ってもオスカルは源三郎、次郎左衛門のような江戸時代めいた名前だったりします。
うーん、個人的にはジョゼフとかグザヴィエも好きですが、きっとこの名前も明治より昔っぽい名前なのでしょうね。
あとで調べてみます。
アニばらのジェローデルの名前=ヴィクトルが入っているのは嬉しいですね。勝利を意味します。
あと男児の名にガブリエルとラファエルの大天使の名前があるのは、親心でしょう。
1位:Louise ? ルイーズ
2位:Jeanne ? ジャンヌ
3位:Alice ? アリス
4位:Emma ? エマ
5位:Chloé ? クロエ
6位:Alma ? アルマ
7位:Anna ? アンナ
8位:Charlotte ? シャルロット
9位:Adèle ? アデル
10位:Joséphine ? ジョゼフィーヌ
2019年パリ・男の子の名前ランキング
1位:Gabriel ? ガブリエル
2位:Adam ? アダン
3位:Arthur ? アルチュール
4位:Raphaël ? ラファエル
5位:Louis ? ルイ
6位:Mohamed ? モアメッド
7位:Victor ? ヴィクトール
8位:Léon ? レオン
9位:Paul ? ポール
10位:Isaac ? イザック -
なんだか薄ら寒くて早朝に目が覚めました。室温24度に設定してあるのに。
ダウンを羽織ってノーパソで今日の天気予報とストライキ情報を確認すると、なんと、今日こそは大判ストールの必要な、最低気温2度の最高気温9度だそうで。お天気は晴れですが石の街の一桁温度は、経験から言ってものすごく寒いです。ついでに泊まっているホテルを検索すると、なんと外枠は16世紀。三銃士とダルタニアンの時代よリ100年も前の建物! それじゃあいくら設定温度を上げても、部屋が暖まらないわけだわ。
あんまり寒いので、とりあえずポットでお湯を沸かしてコーンスープを作って飲みました。ホッ、身体の中から温かくなってきます。冷蔵庫は部屋にないけれどこれならエシレのバターを買ってきて、部屋に置いても大丈夫そう。窓際の一番寒いだろう場所に出して置いた4個パックのヨーグルトは、いい具合に冷えています。
「そうかJさん、今日、来られないのか……」
昨夜の友人からの残念な電話。
そういうことだってある、と落ち込んでいても仕方ないので今日は朝一番に、今回のパリで最も楽しみにしていた『マリー・アントワネットのメタモルフォーゼ展』をやっているコンシェルジュリーに行きます。ここは大好きなフランス革命の史料満載の元お城で、フランス革命期は『ギロチン控えの間』と云われた牢獄です。
コンシェルジュリーを見たあとは、日曜だから開いているお店が少ないかもしれないけれど、のんびりゆっくり散策、と昨日、モノプリで買っておいたクロワッサン2個とヨーグルトと部屋にあるティーセットで甘くした紅茶を2杯飲んで朝ご飯。
モノプリのクロワッサンがこれまたすごくおいしくて感動です。地下の売り場で2個パックの値引き商品だったのに。
パリのパンはデパ地下(ギャラリーラファイエット)のもスーパー(モノプリ)のも、パン屋さんのもとにかくおいしい。
食料品は自給自足の酪農大国だけあると言うべきか、使っているバターの質が違うのかしら、と、一人で納得して、持ってきたアルミバッグに入るだけ、エシレのバターを買って持ち帰ろうと決めました。
「コンシェルジュリーは開場が9時半から」
では、5分前に着くようにして入場しようと着替えて化粧して出かける準備。まだ時間があったのでホテルの案内ファイルを読むと『タクシーは前日の10時までにフロントに頼むように』と書いてありました。気がついて良かった。
明日の帰国日は、クロゼットに置いてあるお土産のお菓子や石けんをみんな詰め込んで、スーツケースはパンパンに膨らみ重たくなっているはず。スーツケースに、カフェ・ド・フロールで買ったカップ&ソーサーにポットの割れ物は手荷物にして、B線での移動は頭にありません。空港までは迷わずタクシーです。
トートバッグを肩に大判ストールを手に持ち、フロントに降りて行き
「明日の朝、チェックアウトしますが午後2時まで荷物を預かってもらえますか? そしてタクシーで空港まで送って欲しいです」
と、お願いしました。
さぁ、コンシェルジュリー目指して出発です。
冷たい風の吹く街をサクサク歩いてシテ島へ。開場5分前に着きましたが、すでに10人くらい並んでいます。聞こえてくるフランス語に英語だけでなく、たぶんドイツ語スペイン語。そしてわたしは日本人。世界中から観光客が集まっているように思います。
チケット売り場は薄暗い石段を降りたところ、
「アン・アダルト・チケット、シル・ヴ゛・プレ」と言いかけて、あと1段あるのが見えずに落ちました。派手な音を立てて磨り減った石段を落ちました。
「い、痛っ……!」
元々痛めている右膝をかばったつもりが肩からトートバックが飛んで、両膝を打ち、べちゃんと落ちました。
チケット販売スタッフのかたや、周り中から悲鳴とわたしを気遣ってくれる声が上がりましたよ。
「……大丈夫です……」
とっさに出たのは日本語だったと思います。周りに「大丈夫です」言ってお礼のお辞儀をしました。そしてよろよろと立ち上がって、土埃のついた膝を払い、
「……メルシー、アン・アダルト、シル・ヴ・プレ、ジュ・スィ・ジャポンネーズ」
膝は相当痛かったですが、どうやら打ち身だけ。スラックスは破けていないと確認して、20ユーロのお札とパスポートを出すと、パスポートは要らないとのこと。チケットとタブレットとおつりを受け取って中に入り、隅に寄ってパスポートをセーターの下、おなかに巻いた貴重品入れに戻しました。
嬉しいことに日本語バージョンのタブレットがありましたよ。
2年前に来たは日本語は無くて、パスポートを預けて英語版を借りたのに。今回は預かりなしで、日本語版のタブレット出してくれましたよ。
チケット代は『マリー・アントワネットのメタモルフォーゼ展』特別展代が9ユーロ、そして普通のコンシェルジュリー牢獄の入場料が5ユーロの、合計14ユーロです。
入場口すぐのところに、2ユーロのスーベニアコイン自動販売機がありました。コンシェルジュリーには今まで無かったのに。絵柄は『マリー・アントワネットのメタモルフォーゼ展』看板と同じ、マリー・アントワネットの顔です。迷わず2ユーロ入れて購入。
膝を打った痛みは飛んでテンションが跳ね上がります。まだ入場者の少ないコンシェルジュリーの特別展会場を、じっくりと堪能しながら見学です。
あああ、遠目に映画の中でマリー・アントワネット役の女優さんが着ていたドレスも展示してあります。シュミーズ・ドレスと英国風の青色のドレス! 心が一気に18世紀に飛びました。魂が自分で書いている二次創作のベルばらの世界に馳せて行きました。
順番に沿って展示を見ていくとありました。現代の絵師たちの描いた作品の中、日本人には見慣れた池田理代子氏の描いた『ベルサイユのばら』。
青い瞳の大きなかわいらしいマリー・アントワネットの絵が。ベルばら世代のバイブルとも言えるあのイラストが展示されています。かわいらしいです。きれいです。無邪気でいて高貴な少女時代のマリー・アントワネットです。
史料と云えるだろコーナーには、革命前後、パリ中にばらまかれた王妃への不満=血税をむさぼり飽食する怪物像に描かれた牙を持ち、人間を食おうとする何点もの紙の色が変色したマリー・アントワネットの風刺画が。
食い入るように見ました。画像のコーナーではモノクロ時代から現代のマリー・アントワネットをテーマにした多くの映画が、いかにも王妃らしい誇り高い女性のシーンが流れています。
膝が痛むので座って見ていましたら、実写版のカトリオーナ・マッコールがオスカルを演じた『Lady OSCAR』のプチ・トリアノンでのワンシーンが流れていました。
ああ、なつかしい! モノクロのタイトルはわかりませんがマリー・アントワネットの映画も、王妃を演じる女優に気品があって、ここで流されている映像をダイジェストでなく、通しで見たいと思いました。マリー・アントワネットを模したバービーやヤフオクで見たことのある日本製のマリー・アントワネット人形、それにおそらく映画の中で使われたのだろうきれいな状態の扇、入り口から遠目に見えた映画の中で王妃役の女優が着ていた二枚の美しいドレス、そしてこれは実際に王妃が履いていた実物と思えるボロボロに劣化した靴が展示されていて、見飽きることはありません。
『マリー・アントワネットのメタモルフォーゼ展』を一通り堪能して、普段のコンシェルジュリー牢獄です。最初にトイレに行きました。牢獄で冷えたからで無く、膝を見るために。個室に入ってスラックスとタイツを膝まで下ろすと、右膝は打ち身の青痣、左膝には赤い色。
「痛いわけだ。血が出てる」歩けないほどの打撲、万が一の骨折で病院送りだったら、カードに付帯している旅行保険適応になったかな? とティッシュペーパーで血を抑えて拭き取り、脚のあちこちを触診し「大丈夫、痛いけれどただの打ち身」と確認、コンシェルジュリーへ向かいました。
入り口のミュージアム・コーナーは最後の楽しみにして、奥に進みます。
特別展『マリー・アントワネットのメタモルフォーゼ展』に比べると、人気(ひとけ)はまばら。底冷えのする石造りの静まりかえった、かつての城であり革命当時の牢獄。ギロチン控えの間です。
あちこちにある金色の丸い棒にタブレットを合わせると、当時の映像や解説が出てきます。以前は実際に藁が敷いてあった最下層の囚人を収容した部屋も、ベッドの置かれた二人部屋も、喪服を着たマリー・アントワネットの人形と看守のいた部屋にも、今は何も置いてありませんが、タブレットで当時の様子が再現されます。
そうそう、前に来たときはマリーの最期の道程=革命広場まで(現コンコルド広場までの道をここを出た後にたどりました)歩きました。わずか2キロ少しの道を、民衆に見せつけるために4時間も掛けて、元王妃をさらし者にした同じ道です。
でも、ダヴィットがスケッチしたようにマリー・アントワネットは顔を上げ目をつぶり口唇をひき結んで、「傲慢」と一部の愚かな民衆が憤るほど、毅然とした態度でギロチンへ向かっていった……。
『小公女セーラ』は友人のアーメンガードに語っています。
「あの時の王妃さまが一番好き。豪華な宮殿で華やかな衣装を着ていたときよりも、カペーの後家と罵られ何もかも無くした王妃さまだったけれど、どんな時にあのかたは最期まで誇りは失わなかった。首を切られた時だって民衆よりも強かったのだわ」と。
まさしくそれはダヴィッドがスケッチした、最期の姿に現わされています。
歴史がそのとおりだったと、証言しています。
革命気に収容された他の囚人たちは、中庭に出て泉水で洗濯することも、男女の囚人たちは柵越しであっても言葉を交わすことができたそうですが、マリー・アントワネットは薄暗い部屋に幽閉されていました。
窓越しに中庭に出てくる女囚が見え、中には革命に賛同できずに逮捕された修道女が、王妃のために祈る姿を見ることもあったそうですが、王妃は粗末な椅子に座ってあまり動かず、夫ルイ16世の後に殉じる時をフランス王妃の名に、母=女帝マリア・テレジアの娘の名に恥じることのないよう、最期の時を待っていた……と。
王妃が幽閉されていた部屋は、後に釈放されて王政復古の際にアングレアーム公夫人となった、ただ一人生き残った娘のマリー・テレーズ・シャルロットが祭壇を設え、鎮魂の祈りの場として、部屋の壁を藍色に王家の紋章のフルール・ド・リスでない、涙のしずく模様に内装をして、現在、わたしたち来館者が見る部屋に作り替えました。
痛む膝を引きずって、じっくりのんびり時間を気にせずコンシェルジュリーを堪能し、入り口のミュージアム・ショップへ。
「……あ……!」
前回、来たときに買うのを迷った『1789』タイトルのある大型フルカラー上製本、フランス革命の本が1冊残っています。大きいし分厚いし重たい。見本を開けばフルカラーのフランス革命の本。もちろんフランス語。書いてある内容、たぶんみんな知っていると思ったから、欲しかったけれど買わなかった本。
でも、2年経っても誰も買わずに待っていくれたのだと思えた本。今回はためらいませんでした。『1789』とフランス語版のヴェルサイユ宮殿監修、惣領冬実さんのコミックス『マリー・アントワネット』の2冊を買って、コンシェルジュリーを後にしました。
明るい外で時計を見ると、13時近いです。コンシェルジュリーに3時間も居たんですね。こういうことができるのが、一人旅の気楽さです。
トートバッグに本を入れたので、肩がずしりと重くなりました。
一度、ホテルに戻って本を置いてこよう、と日曜日のシテ島名物の花市・小鳥市を眺めながらホテルに向かうと、屋台のような出店のひとつにオルゴールの見本が並んでいて、わたしがほしいと思っている『Le Chant DEs Partisans』があるじゃないですか。
「ボンジュー、マダム、パルレ・ヴ・アングレ?」
出てきた、マダムに英語でもいいですか? と聞いて、「Le Chant DEs Partisansがほしい」と言いますと「ああ、それは見本だからねー、取れないの」とフランス語と英語のごちゃ混ぜとジャスチャーで「だめなのよ」的なことを言ってくれるので「ダコール。メルシ」と応えて、ホテルへ。
ホテル・ル・クロ・ド・ノートルダムは、本当に本当に立地がものすごくいい場所です。バスタブがあれば、これ以上のホテルは無いとも思えるくらい、いい場所にあります。
フロントのマリーちゃんに(マダムと呼ぶより、マドモワゼルと呼びたい金髪の若いスタッフ)「部屋に荷物を置いて、すぐまた出かけます」と、エレベーターで5階に上がると廊下のあちこちにベッドから引き剥がしたシーツやタオルが積んである合間を縫って、自分の部屋に入り、本を取り出してクローゼットにしまいます。手を洗ってトイレに行き、膝の具合を確かめて軽くなったバッグを持って
「さぁて、どこへ行こうか?」
13時半をまわっているので遅めのランチをどこかで摂って、とホテルから二本左の通りに向かいました。
おなかは空いていましたが、カフェに入るのも高いし面倒なので、モノプリの飲食コーナーで、クロワッサンとモノプリ・ブランドのつぶつぶオレンジシュースとグレープフルーツのカットフルーツを買って、空いている席に座ってランチです。
つぶつぶオレンジジュースは大当たりでした。今更言うまでもなくクロワッサンはおいしいですしジュースもスペシャルにおいしい。量もちょうどいいです。
エネルギー充填して元気になったので、ついでにモノプリの探検です。2階は(ユニクロのような)普段着と肌着、下着コーナーで30%オフ。でも着るものはサイズが合わないから、と、地下へ移動して、マロンクリームのチューブを探しました。見つからないのでモノプリのジャンパーを着たスタッフのお兄さんにガイドブックを見せ、
「ジュ・シェルシ・モノプリ・マロンクリーム、シル・ヴ゛・プレ?」と、聞くと「Oh、マロングリーム」と手招きしてくれて、隅にあった踏み台に乗って3段の食品棚の一番上にあるマロンクリームを示します。
(そんな高いところにあったのじゃ見つからないわけだわ。それもチューブじゃなくて缶? そんなに大きいの? 重そう……)
お兄さん、大きい缶と小さい缶のどっち? と指さすので
「プチ、ドゥ、シル・ヴ・プレ、メルシ」
小さい方を、2個とってもらいました。
マロングリームの小さい方の缶を2個買って、モノプリを出ました。
さぁて、どこへ行こう? です。マロンクリームは小さい方を2個ですが、多分500グラムくらいです。
まだ3時間ほどは充分に観光できる時間があります。
でもコンシェルジュリーで転んで打った膝が痛い。
あんまり遠くには行きたくないなぁ。座ってのんびり楽しめる場所となるとミュゼですよ。
ここから一番近いのはモノプリの斜め前のクリュニー・ミュゼ。この前はものすごく混んでいたから……と思い、再度、貴婦人と一角獣の6枚のタピスリを見に行くことにしました。
7ユーロのチケットを買って簡単な手荷物検査の後、ロッカーにダウンコートとマフラー、鞄を預けて身軽になりました。
ゆっくり歩いて地下のタピスリの展示場に。
今日はものすごく空いています。タピスリの前に置いてある椅子もガラガラに空いているので、座って角度を変えて6枚のタピスリを堪能することにしました。
90分くらいここに座っていたと思うんですよ。
人は少ないし、膝は痛いけど、座って大好きなタピスリを貸し切り状態で鑑賞できるなんて、ものすごい贅沢じゃないですか。6枚の連作の中では、わたしは《花冠を編む貴婦人のタピスリ》が好きですね。
《我が唯一の望み》を見ながら「何度でもパリに、フランスに来られますように! まだまだ見たい場所、行きたい場所があります」と願いました。唯一の望みじゃないんです。わたしは欲張りですから、この旅の安全と、明日会えるだろう友人との再会の希望と、家族の健康を祈ります。
そうして90分くらいしてから、残りの部屋もぐるりと見て回り、ロッカーに戻って荷物を出してから最後にミュージアム・ショップに寄りました。
すごい、ソルド(セール)になっている。この前見たときに1枚6ユーロだった赤いミル・フルール柄のランチョンマットが、2ユーロになっている!
お財布の中の小銭を全部出して数え、3枚=6ユーロ。自宅のテーブルに敷こうと思い、家族分3枚のランチョンマットを購入しました。
売り子のムッシューが「プラスチック・バッグ?」と聞くので、「ノン・メルシ。モン・エコ・バッグ」とトートバッグから布製の折りたたんだエコ・バッグを取り出すと、ランチョンマットの大きさにぴったりです。
ムッシューはにっこり笑って「グッド!」と言ってくれました。
「オーボワ、メルシ」とクリュニー・ミュゼを出て、16時ちょっとなので、今日はもう観光はいいかな? と再度、モノプリへ。
ホテルの部屋は薄ら寒いので、友人と会って帰国便までの時間いっぱい、おしゃべりするために、今日の夕飯と一緒にエシレのバターを買っておこうと思いました。
鞄の中にはそれ用に、アルミの折りたたんだクーラーバッグを持って来ていましたから。
この中に多分10個くらい入るけど、スーツケースが重くなる……。
今日はコンシェルジュリーで『1789』の重たい上製本も買ったし、マロンクリームも2缶持っている。
結局、エシレのバターは6個(大きいので6個でも結構重たいです)、それと夕ご飯用の(なんだか考えるのが面倒になったので、昨日、一昨日とは中身の違う)お寿司のパックと朝ご飯用のクロワッサンを買って、ホテルに戻りました。
「hear、I、am」
フランス語も英語も「ただいま」と日本のように言わないので、わたしはホテルに、戻るたびにコンシェルジュの人に、こう声かけしています。
16時半近くにぱんぱんに膨らんだトートバッグとエコバックを両肩に下げて戻ったわたしに、すっかり顔なじみになったマリーちゃんは、にこにこ笑顔で迎えてくれます。
5段ばかりの階段を上がりエレベータで5階の部屋へ。
まず鞄をベッド上に下ろして、室温を24度に設定してダウンコートを脱いで手を洗います。そしてちょっと考えました。一番この部屋で涼しい場所はどこ? 窓のところ?
どこに明日の朝まで、エシレのバターを置いておけばいいかしら? って。
結果、一番涼しいのはトイレの棚と判断して(自分の部屋なのでトイレの引き戸は半分開けっ放しで使っています。なぜならトイレに手洗いが無いので、そのまま洗面所に行かれるようにドアを半分開けて使っています。)補充のペーパーの置いてある棚に、アルミの保冷バッグに入れたままのバターを置きました。
明日の朝、スーツケースに入れてチェックアウトし、荷物をフロントに預けて、タクシーを頼んだ午後2時までを友人のJさんと、再会しておしゃべりします。
窓のところにサン・ルイ島の花屋さんで買ってきてコップに注してあるすみれの花。これもなんとか持って帰りたいなぁ、日本のすみれと違ってフランスのすみれは香りも強く花びらはまるでビロードみたいです。湿らせたテッシュペーパーで茎を包んでジップロックの袋に入れて、バターのアルミケースに入れたらどうかな? と不謹慎なことを考えました。(実行しちゃいました。花束は無事に密輸?できまして、押し花にしてしました。)
さてと。部屋に落ち着くと打った膝がまたしても痛みだします。
化粧を落としシャワーを浴びようとして、今日は立った状態でシャワーを浴びるのはちょっと辛いと判断。透明プラスティックの椅子をシャワールームに持ち込みました。元々、部屋の備品に「シャワーチェアーあり」と有ったので、このなんの装飾もない透明プラスティック椅子はシャワーチェアだったと判断しました。
椅子を持ち込んだおかげで、シャワーは楽に使えました。
そしてワンパターン化したお寿司とスープの夕食。デザートはダノンのサクランボのヨーグルトです。
明日はパリ最古のカフェ=フランス革命当時からあるカフェ・プロコープで、Jさんとオニオングラタンスープとクレーム・ブリュレでも食べようとわくわく楽しみにしていましたら、わたしのガラケーが鳴りました。Jさんからでした。
なんと! 国道事故で、長距離夜行バスが無くなったとのこと。と、いうことは彼女と会えない? えええ? って感じでガクンと落ち込みましたが、それよりもJさんの取っているバスとホテルはどうなるの? 気を落ち着けて訊くと、バスは次回にまわしてもらえるけれど、ホテルはドタキャンで返金なしとのとこ。これはもう仕方ないと言っていましたが、会えないのがとても残念です。
それでもどうしようもないので、5月の終わりに一時帰国するときに再会を願って電話を切りました。
どっと落ち込んで、がっくりしました。まぁこういうこともあるでしょう。それでも、ということは今回の旅は、最初から最後まで完全な一人旅となったわけです。
それで妙な自信がついてしまいました。わたし、スマホも持たないで、打ち出した地図とガイドブックと旅の指さし会話帖とでパリ5泊7日の一人旅を乗り切ろうとしている?
これって、すごいことじゃない? 感動を分かち合う道連れはいなかったけれど、親切なホテルとパリジャンにパリジェンヌ。道を尋ねたどのマダムもムッシューも親切で、素敵な出会いがたくさんありました。
あと半日自由行動はどこを歩きましょう? 大好きな散歩道のサン・ジェルマン教会かサン・シュルピス教会あたりをゆっくり歩いて、最後にもう一度、カフェ・ドゥ・フロールの今度はテラス席でお茶でもしよう、と決めました。
シャルル・ド・ゴール空港までのタクシーは2時にお願いしてあるので、そこまでがパリ旅行です。明日の朝、スーツケースに荷物を詰めなおして、朝、チェックアウトして、戻ってくるまで荷物を預けて、最後のパリ散策です。
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