2019/09/26 - 2019/09/30
19位(同エリア159件中)
ミランダさん
あけましておめでとうございます。
今年は旅行ができる年になりますように。
さて、書きかけていた19年秋のギリシャ、ロードス島への旅の話を続けたいと思います。
この日はたまたま、年に一回の「オープン・ドア」というイベントの日。これは普段、非公開の所のいくつかを公開するイベントです。これに当たったのは本当にラッキー。歴史のあるロードス・タウンを見て周りました。
それから海へ。ただ、こちらは残念な結果に終わりました。
その落胆を補って余りあったのが、夕食を食べたレストランです。
その翌日には、もう一軒、秀逸レストランにも行けました。
といった話を写真でお伝えします。
私達は英国のロンドンに住んでいますので、旅先はヨーロッパが多いのですが、訪れた国の数としては、50カ国を超えました。その他の旅先については、どうぞこちらから:https://mirandalovestravelling.com/ja/
- 旅行の満足度
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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さて、この日の午前は、滞在していたロードス・タウン(旧市街)の観光です。
この町にはモスクのドームと、ギリシャ正教会のドームが混在しています。この写真や、 -
イチオシ
この写真を見ると、トルコのどこかの町のようですよね。
昔行ったサラエボの旧市街(https://mirandalovestravelling.com/ja/%e3%83%9c%e3%82%b9%e3%83%8b%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%98%e3%83%ab%e3%83%84%e3%82%a7%e3%82%b4%e3%83%93%e3%83%8a%e3%80%81%e3%82%b5%e3%83%a9%e3%82%a8%e3%83%9c%e3%80%81%e5%ae%97%e6%95%99%e3%80%81%e5%a4%9a/)や、マケドニアのスコピエの旧市街を思い出させました。 -
最初に訪れたのは、トルコのイメージとは程遠い、騎士団長の宮殿です。観光案内所の人が一押ししたところでもあります。
14~16世紀にこの辺り一帯を統治していた聖ヨハネ騎士団の団長が住み、公務を執行した宮殿で、どっしりと重みのある建物です。
この日は無料で入れました。 -
1階はギリシャの考古学博物館ふうの遺物の数々が展示されていて、中でも蛇が付いた紀元前14世紀の壺が見事だったのですが、ここは写真不可。
そしてこんな真っ直ぐで力強いイメージの階段を上って2階へ。
やっぱり騎士ですから、刀や甲冑を身に着けているのでしょう。こういう大きな空間でないとぶつかって動きが緩慢になったのかな。 -
2階は、ロードス島の北西にあるコス島から持ってきたというモザイク床の展示がなされていました。
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なぜこのようなモザイクの展示場になっているかというと:
この騎士団長の宮殿は、19世紀に地震や雷で大打撃を受けた後、20世紀前半にここを占領したイタリアによって修復されました。それで、イタリアの若い研究者で、モザイクの描写が上手だった人が集めたものがここに展示されているということでした。 -
こういう調度品が置かれた部屋もありましたが、基本、聖ヨハネ騎士団をうかがわせるものはありませんでした。
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20世紀前半から半ばのイタリアというと、ムッソリーニのファシスト時代ですね。この騎士団の宮殿の堂々とした見た目や空間の広さと、ファシズム建築には共通点があるように思いました。
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宮殿の前の道は、Ippodonという騎士たちの通りで、坂道になっています。聖ヨハネ騎士団は、欧州各国の貴族らの寄せ集めで、プロバンス、オーベルニュ、フランス、イタリア、アラゴン、イングランド、ドイツの7つの言語(tongue)を話す人々で成り立っていたそうです。そして、それぞれの宿舎(inn)がこの通り沿いにあります。
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これは、この道の途中にある三位一体チャペルです。
普段は閉まっているのですが、「オープン・ドア」の日に当たったおかげで覗くことができました。うっすら残っているフレスコ画は、15世紀末から16世紀初めのものなのだそうです。 -
Ippodon通り沿いの各国語の宿舎は非公開なのですが、この日、フランスの宿舎で何か展示会を催していたため、ちょっとだけ覗けました。これはその階段です。
聖ヨハネ騎士団の中で一番、勢力が強かったのがフランス語を話す貴族だったらしく、団長に選ばれた数も多い上、宿舎も他より立派だったとガイドブックに書いてありました。 -
これは、Ippodonの坂を下りた先にある考古学博物館の写真です。中には入らなかったのですけれどね。
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それから賑やかな旧市街の中心の噴水広場に面したカステッラニアという建物に入りました。これも「オープン・ドア」の恩恵です。
広場の一角に階段があるのですが、これを上った所にある建物で16世紀初頭のもの。商工会議所のようなところだったそうです。
ここの階下がピロティになっていて、そこが「オープン・ドア」イベントの本部になっていました。このイベントはEUが音頭を取って開催しているもので、ロードス・タウンが参加し始めてちょうど10年だそうです。この年は、15か所を公開していました。
資金集めのための記念品を売っていたので、5ユーロのぺろんとした手提げを買いました。 -
イチオシ
この後は、騎士時代を離れ、トルコ傘下時代に建てられたモスクを見学。
旧市街には7つのモスクが残っていて、うち3つが公開されていました。私達が見たのはイブラヒム・モスクです。
モスクですから、靴を脱いで上がります。中は撮影禁止でした。 -
これは、モスクの入口の天井です。
中に入ってみると、マイクとか冷房施設とかがあり、現在も使われている様子。ということは、ここに現在、イスラム教徒もいるということか、とちょっと驚いて調べてみました。
ギリシャとトルコは今も昔も仲が悪く、1923~24年には、住民交換をしました。それでギリシャにはキリスト教徒、トルコにはイスラム教徒が集められたわけですが、ロードス島はこの時期、イタリア傘下にあったため、住民交換の対象にならなかったのだそうです。
なので、ロードス島には今もオスマントルコ時代のトルコ人の末裔が住んでいるのだそうです。 -
この日の見学の最後は、宿の近くにあるHoly Trinity in Chora というギリシャ正教の教会に入ってみました。とても小さい教会で趣があります。
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15世紀に建てられた教会で、おそらく昔は中がフレスコ画で覆われていたのだろうと思わせる痕跡がありました。
トルコの支配下には、モスクとしても使われていたそうです。 -
場面はガラッと変わります。
暖かい海を求めてロードス島にやってきたわけですから、一度は海に入りたいと思い、この日の午後はビーチへ。
半日という短時間なので、旧市街からそれほど遠くない所と思って選んだのは、アファンドウというビーチ。お昼時でバスの便がなく、タクシーで行きました。
このアファンドウというビーチは大洋に面しただだっぴろい所で、このタクシーの運転手が降ろしてくれたところには、たった一軒の海の家風の軽食屋と20個ぐらいのパラソルが並んでいるだけ。私達はもっとリゾート風の設備のあるビーチを想定していたのですが。
本当に今回の旅は予習不足がたたりました。 -
タオルは現地調達するつもりだったのに、タオルを売っているような店は全くありません。結局、デッキチェアで寝そべり、軽食屋で美味しくないチキンナゲットを食べただけで終わりました。
いずれにしても、ちょっと足を水に付けた夫が言うには、飛び上がるほど冷たかったそうです。
泳いでいる人もいましたがね。
ちなみに、宿に戻って、これまで開けていなかった棚を開けてみたら、ビーチタオルがちゃんと入っていました。あ~あ。。。 -
さて、また場面が変わりました。
ガッカリした海の後、ロードス・タウンに戻り、予約して行ったイタリアンのレストラン、Hosteria dei Cavarieriという店の中の様子です。
入口を入った1階は小振りの可愛らしい空間でしたが、案内されて行った2階は、もともと立派な家屋だったことをうかがわせる広々とした空間です。 -
これは、前菜に食べたタコ。良い出だしです。
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これも前菜で、メカジキのカルパッチョ。これが飛び切りの美味しさ。
海での失望感がすーっと薄れて行きました。 -
これは、私のメインで、イカ。ちょっと甘味のあるソースを含め、とても美味しかったです。
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夫は珍しく、揚げ物。
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私のデザートのチョコレートプリン。文句なし。
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こちらは、夫のティラミスです。
食前にグラスで飲んだプロセッコ、ピノ・グリージョ1本を含め、お会計は€99.50。これだけ満足した割には、とてもリーズナブルでした。 -
イチオシ
私達を担当してくれたウエイターはアテネ出身のギリシャ人でしたが、階下を担当していたウエイトレスはイタリア人。夫と同郷だと分かりました。
中国人旅行者がどこへ行っても中華を食べると笑っていた私ですが、最近は、どこへ行ってもイタリア料理を試すことの多い我々。似たようなものです。素材の良い土地柄でイタリアンを作ると、本当に美味しいです。ここで和食もちゃんと作れば、美味しくできるだろうなあ。 -
さて翌朝です。
これまでは旧市街の中心近くのカフェで朝食を食べていましたが、最終日なので、朝から散歩がてら、これまで行かなかった方向へ。
そこで見つけたパン屋さんで朝ごはんを食べました。地元の人も買い物に行くような店で、大きなパン二つとちゃんとしたカプチーノ2杯でたった€10。これまでの半額でした。 -
この日は、城壁を歩くことにしていました。
城壁に上れる地点に辿り着く前に、前日行ったモスクがあり、その脇に床屋が。夫は旅先でよく、散髪をします。
この写真の突き当りが、その床屋です。
夫の頭は上手に刈り上げられ、さっぱり。髭も剃ってもらってお値段がたった€8と、超破格でした。 -
ここで、壁に行き着くまでに撮った旧市街の風景写真を何枚か。
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イチオシ
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そして、壁の上を歩きます。歩くのは有料で、€2でした。
とっても強固な壁です。二重になっていて幅もかなりありました。前の年に行ったイングランドのリンカーンの城壁(https://mirandalovestravelling.com/ja/%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%b3%e5%9f%8e/)とはだいぶ違うなあと思いながら歩きました。 -
城壁の一部です。この力強さ!
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城壁を歩いたのは、上から旧市街の町を見下ろしたかったからなのですが、町そのものはそれほど美しい風景ではなかったかな。
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ただ、教会のドームとモスクのドームがアクセントになっていて、どちらもほぼ同じであるのが興味深かったです。
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海も見渡せました。
と、景色を楽しんで歩いているうちは良かったのですが、何しろ炎天下。行けども行けども、終わりが見えず、「ひょっとして、同じ行程を戻らなければならないのでは」と不安が膨らみ始めた時に、ようやく下りの階段がありました。 -
下りてみたら、割と宿に近いところ。すぐに馴染みのミニマートがありました。
割と広い迷路のような旧市街ですが、4泊もすると、だーいたい地理がつかめました。 -
さて、ロードス島の旅も大詰め。
最後のイベントは、昼食です。ネットで見つけたタベルナ・コスタスという店に行きました。
メインの広場に面したレストランは客引きがうるさいほどですが、ここは入ってもだれも出てこず、がらーんと静か。奥に進んでみたら、一組がテーブルで食事をしていました。「ハロー!」と声をかけたら、お爺さんがびっくりした表情で出てきて、「どうぞ、どうぞ」と嬉しそうにテーブルに案内してくれました。 -
これは前菜に食べたタコ焼きならぬタコ揚げ。これが逸品でした。
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こちらは、夫のメイン。フェタチーズ入りのイカです。
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私のメインのエビです。メニューにはサガナキと書いてありました。素朴なおいしさです。
デザートは食べなかったですが、半リットルのハウスワインをお代わりしたので、1リットル飲んで、€57と破格でした。グリークコーヒーをサービスしてくれました。 -
本物の家族経営のレストランで、私達の食事の途中、お爺さんの娘や孫もちょろちょろ現れました。孫は3歳と4歳の男の子たちで、特に3歳児が良い子。真摯な面持ちで親や祖父を手伝おうとする様子が微笑ましかったです。
とても満足したので、万が一、この町を再訪した場合には、この店と前夜のイタリアンに食べに行こうと話したことでした。 -
イチオシ
というわけで、今回の小旅行もおしまいです。
ホテルではない宿で、情報が得られなかったのは難点でしたが、旧市街の住宅という面白さには代えられません。
今回は下見と位置付けて、またいつか、ゆっくりした日取りで訪れたいものです。
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