2020/08/21 - 2020/08/22
8位(同エリア144件中)
かっちんさん
茨城県常陸太田市に北東部に位置する上利員町(かみとしかずちょう)。
疫病や災厄の侵入防止と退散を願う「大助(おおすけ)人形」作りが、新型コロナウイルス感染症の早期終息を願って2020年7月に復活させました。
40~50年ほど前から制作が途絶えていた地元の風習で、集落の境などに飾り付けられていました。
完成した大助人形は、上利員生活改善センター(公民館)や熊野神社、集落の境など5ヶ所に飾り、8月後半まで設置しています。
その姿は、小麦のわらを束ねて胴や腕、足を作り、トウモロコシの葉で作った陣羽織を着せ、ナスの輪切りをつばにした篠竹の刀を差しています。
半紙に墨で描いた顔を付け、腹の中には兵糧のまんじゅうを入れて、高さ1mほどの武者姿になります。
今晩の宿は奥久慈の里山にある一軒宿「湯の澤鉱泉」。
山方宿から入った山あいに佇む小さな秘湯の宿に泊まり、ぬるりとした肌触りの温泉と山の幸の料理を楽しみます。
今日は常陸太田市の「大助人形」を観賞し、「湯の澤鉱泉」でくつろぎます。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・常陸太田市HP、「じょうづるさん」
・日本マンホール蓋学会「常陸太田市のマンホール」
・毎日新聞「じょうづるさん 茨城県常陸太田市」
・茨城新聞「疫病退散願い大助人形 半世紀ぶりに制作 常陸太田・上利員町会」2020年7月27日
・常陸太田市教育委員会「ちょっと寄り道(金砂地区)、上利員町」:大ケヤキ
・常陸大宮市歴史民俗資料館のブログ「水戸と奥州をつなぐもうひとつの道 南郷道」
・茨城県北ジオパーク構想「大宮段丘ジオサイト」
・湯の澤鉱泉HP
・NHKみんなの趣味の園芸「ヤブラン」
・森と水の郷あきた「クサギ」
・ウィキペディア「常陸太田駅」「常北太田駅」「日立電鉄線」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
イチオシ
水戸駅に並ぶ車両たち
奥側から、鹿島臨海鉄道のディーゼルカー、常磐線特急「ひたち」、常磐線通勤形電車「E501系」、おまけで清掃用台車。
あれっ、「ひたち」はなぜかホームの上にいる・・・ -
カラフルな車両の水郡線(水戸駅)
これから常陸太田行きの列車に乗ります。 -
「常陸太田駅」に到着
水郡線の上菅谷駅で本線から分かれる常陸太田支線の終点にある「常陸太田駅」。
ここは茨城県常陸太田市です。 -
新しい駅舎(常陸太田駅)
平成23年(2011)に新築した駅舎は、徳川光圀の隠居所である西山荘をイメージした建物です。
開業時期は明治32年(1899)、太田鉄道の太田駅として開業。 -
常陸太田市「じょうづるさん」のお出迎え
「子育て上手常陸太田推進隊宣伝部長」として活躍していた「じょうづるさん」が、活動の功績が認められ、平成26年の常陸太田市合併10周年記念式典にて、公式マスコットキャラクターに認定されました。
「じょうづるさん」は、戦国時代、豪族の佐竹氏が舞鶴城を築いたことにちなんで、ツルをかたどった市章をもとに作られました。 -
真夏の34℃(常陸太田市)
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日立電鉄「常北太田駅跡」(常陸太田駅前)
平成17年(2005)まで、日立市の鮎川駅と常北太田駅を結んでいた日立電鉄。
水郡線常陸太田駅から国道349号を挟んだ向かいに「常北太田駅」があり、その後、跡地は現在ドラッグストア「カワチ」になっています。
廃止前に乗りに行ったことがあります。 -
広い駅構内跡(常北太田駅跡)
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デザインマンホール-1(常陸太田市)
中央の市章は戦国時代佐竹氏が舞鶴城(太田城の雅称)を築いた発祥の地にちなみ鶴の形をもって「太」の字を表示し、まわりに市花ヤマブキをデザインしています。 -
デザインマンホール-2(常陸太田市)
市公式マスコットキャラクター「じょうづるさん」と市特産のぶどう「巨峰」を描いています。 -
常陸太田市の地図
「大助人形」を復活させた「上利員町(かみとしかずちょう)」は、常陸太田駅(地図上の現在地)の北東部にあります。
いくつか設置された「大助人形」の一つが「熊野神社」にあります。
常陸太田駅前から茨城交通の路線バスで訪れることができます。 -
バス路線図
常陸太田駅から金砂郷方面の上宮田代行き路線バスに乗り、「上利員公民館」バス停で降りると、公民館と熊野神社があります。
平日は11時~16時台までに4往復ありますが、土日は昼に1往復しかないので、要注意です。 -
上宮田代行き
常陸太田駅11:30発のバスに乗ります。 -
「上利員公民館」に12:20に到着
常陸太田駅からバスで50分、310円です。
帰りのバスは13:06発の常陸太田駅行きに乗るので、滞在時間は46分です。 -
バス停の隣にある穀物倉庫(上利員)
バス停の反対側には公民館(上利員生活改善センター)があります。 -
熊野神社の鳥居
公民館の裏にまわると熊野神社の鳥居があります。 -
神社の石段前に飾られた「大助人形」(熊野神社)
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イチオシ
疫病や災厄の侵入防止と退散を願う「大助人形」(熊野神社)
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「珍しく人が来たぞ」(熊野神社)
怪しい人だったら追っ払うぞ・・・ -
顔がずれてしまった「大助人形」(熊野神社)
半紙に描かれた顔なので、風雨にさらされると長持ちしません。 -
「大助人形」の後ろ姿(熊野神社)
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神社境内に佇む「大ケヤキ」(熊野神社)
推定樹齢は350年の大ケヤキ。 -
上利員公民館入口に佇む「大助人形」
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ちょっと美男子の「大助人形」(公民館)
トウモロコシの葉で作った陣羽織を着ています。 -
ふっくらほっぺの「大助人形」(公民館)
おじさんの顔に似ています。 -
石仏(熊野神社)
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そば畑(熊野神社の裏)
このあたりは常陸蕎麦の産地です。 -
町の境に佇む「大助人形」(バスの車窓)
帰りのバスに乗り、中利員町に入る手前の上利員町の境で「大助人形」を発見。
窓からあわてて写真を撮りました。
バスの運転手の話では、上宮田代方面へ行く途中でも国道沿いで見かけたとのこと。
5ヶ所の大助人形を探す旅もいいかも・・・ -
新地上・新地下バス停(バスの案内表示)
新しい「地上」と「地下」のバス停と思っていたら、案内放送から「新地カミ」と「新地シモ」とわかりました。 -
切通し(バスの車窓)
隣の集落と近道でつなぐため山を削った切通しを通ります。
バス停も「切通」の名前です。 -
水郡線の路線図
常陸太田駅に戻り、水郡線で今晩の宿がある山方宿(やまがたじゅく)へ向かいます。
常陸太田駅から水戸行きに乗り、上菅谷駅で袋田行きに乗り換えます。 -
袋田行きに乗り換え(上菅谷駅)
昨年10月の台風19号により、袋田~常陸大子間の橋が流失。
現在は上小川(袋田の手前の駅)~常陸大子間を代行バスで運行しています。 -
山方宿駅に到着
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乗ってきた列車のお見送り(山方宿駅)
宿の車が駅前で待っています。(事前予約制) -
昔の宿場町「山方宿」
江戸時代に水戸と南奥棚倉を結ぶ南郷街道の宿場町として栄えた「山方宿」。
現在は街道沿いに家が並んでいますが、宿場町の面影はありません。 -
山方宿の地形
山方宿付近の地形は久慈川の作った河岸段丘(階段状地形)になっています。
鉄道と宿場町のあった街道沿いが下位段丘、その西側に広がる田畑が中位段丘、さらに西側の「湯の澤鉱泉」やゴルフ場等が上位段丘にあたります。 -
イチオシ
奥久慈の里山にある一軒宿「湯の澤鉱泉」に到着
わずか7室の小さな温泉宿では、里山の旬の会席料理が味わえます。 -
秘湯の宿「湯の澤鉱泉」
湯治湯として180年の歴史を持つ名湯は、「医者いらずの湯」として多くの人々に親しまれてきました。 -
ご主人と女将のお出迎え(フロント)
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イチオシ
懐かしいブリキのおもちゃ(ロビー)
都心を走っていた電車です。
緑色が山手線、橙色が中央線、赤色が営団地下鉄丸ノ内線でしたね。 -
丸面子や新幹線ひかり号、自動車(ロビー)
部屋に荷物を置き、宿の周りの散歩に出かけます。 -
茅葺き屋根の家(湯の澤鉱泉周辺)
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自家栽培している田んぼ(湯の澤鉱泉周辺)
食事に出てくるコシヒカリの米はここでつくっています。 -
青紫の「ヤブラン」(湯の澤鉱泉周辺)
長い穂を伸ばして青紫の花を咲かせます。 -
クロアゲハのとまる「クサギ」(湯の澤鉱泉周辺)
ユリの花に似たとても良い甘い香りを漂わせ、昆虫を誘います。
花蜜のある花筒の蜜腺までが最大2.5cmと長いため、大半の昆虫は蜜源まで届かず、大型のアゲハチョウの仲間が蜜を吸いに来ます。 -
遠くに見えるのはゴルフ場(湯の澤鉱泉周辺)
周りの開発が進んでいるようです。 -
檜風呂(湯の澤鉱泉)
宿に戻り、温泉に浸かります。
内湯は二つあり、その一つが檜風呂。
温泉は冷鉱泉で、めるりとした肌触りが特徴です。
窓から景色を眺めながら楽しめるお風呂です。 -
岩風呂(湯の澤鉱泉)
もう一つが岩風呂。
時間ごとの男女入替制なので、両方楽しめます。 -
イチオシ
夕食は「ゆば御膳」(湯の澤鉱泉)
食膳に山の幸が並びます。
奥久慈の大豆と八溝山系の清らかな伏流水が作り出すこだわりのゆば。
八寸は、湯葉のお刺身、海老と帆立の酢味噌和え、地元産こんにゃく、湯葉蒸し、茄子とピーマンの味噌炒め、湯葉サラダ。
お造りは、鮪、真鯛、八潮マス、他。
焼物は、鮎の塩焼き。 -
きびもちと茶碗蒸し(夕食)
えごま味噌と食べるきびもち。 -
鍋物(夕食)
せいろの豚肉、野菜いろいろ。 -
常陸蕎麦と茨城県産メロン(夕食)
茨城が誇るブランドです。
茨城の料理に満足します。 -
館内を彩る「絵手紙」(湯の澤鉱泉)
別館に通じる通路に展示されており、素晴らしいアートが楽しめます。 -
女将さんが描く絵手紙(湯の澤鉱泉)
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イチオシ
湯の宿桜(湯の澤鉱泉)
東日本大震災にて被災した宿を修復させながら、あい間を見てあきらめず桜の花びら一枚一枚に思いをこめて描いた作品です。
「道」の印は、女将「道子」さんの作品です。 -
翌日の朝食(湯の澤鉱泉)
自家栽培のお米「コシヒカリ」のご飯と和食膳。
味噌は自家製です。 -
味噌蔵(湯の澤鉱泉)
ここで味噌を作っています。
今日は水郡線の代行バスを乗りに行きます。
里山にぽつんとある一軒宿の「湯の澤温泉」は、自然の雰囲気の中で過ごすことができ、お勧めです。
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