ラジューム温泉で湯治

2020/08/24 - 2020/08/27

術後の妻の療養のため新潟県の五頭温泉郷の一つ村杉温泉に湯治に行って来ました。村杉温泉は歴史のある単純放射能泉（ラジューム温泉）です。ラジューム温泉に含まれている気化したラドンを吸入して体内に取り込み、そのラドンから微量の放射線が放射されて万病の元となる活性酸素を抑制したり癌の予防にも効果があると言われています。癌に効果があるいう説は科学的に立証されているわけでは有りませんが、少しでも体に良いと言われれば「溺れる者は藁をもつかむ」の心境で入って見たくなります。いろいろ調べて漸くこの温泉を見つけ、二泊三日の湯治に出掛けて来ました。
旅の目的は湯治でしたので温泉に入って、部屋でのんびり過ごす事の繰り返しの旅となりました。

エリア 五頭温泉郷(新潟)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回お世話になった角屋旅館は農家の古民家を思わせる佇まいで、全室１０部屋の小さい旅館です。ラジューム温泉１００％の四つの貸切風呂がある旅館でした。

玄関を入ると広間がありました。コロナの問題が無ければこの広間で湯治客同士の会話に花が咲く空間だったのでしょうが、この時期誰も利用する人は居ませんでした。

囲炉裏のある茶の間。昔懐かしい空間です。

大正時代から休みなく時を刻んでいる大きな古時計。

２６度Cの源泉が館内の一角に流れていました。

廊下の一角に貸し切り風呂の使用状況が表示されています。ランプが点灯している風呂が使用中の風呂になっています。

四つの貸切風呂が並んでいます。２４時間何時でも利用出来ました。

里の湯、３８度C前後のぬる湯です。ラジューム温泉の効能を高める為、低い天井と「霧湯」がある貸し切り風呂です。湯気に含まれるラドンを逃がさない為に窓を開けないで入浴します。いつも湯気が充満しているので入った途端にレンズが曇ってしまいました。ぬる湯ですので長い時間温泉を独り占めして、ラドンを吸入出来ます。

村杉石の湯、村杉の地中から掘り出した石を湯船に使った露天風呂です。開放された自然の緑を眺めながらのんびりと風呂に浸かっていると不思議な心地良さを感じます。
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露天風呂の下には綺麗な水が流れる池があり、大きな鯉が泳いでいました。

竹林の湯、竹林を眺めながら森林浴と温泉浴を同時に楽しめるコウヤマキを湯船に使った露天風呂です。

竹林の湯からは美しい緑の孟宗竹の林が見えます。

庵の湯、貸切風呂で一番大きな風呂で家族やグループでの入浴が出来ます。このお風呂にも霧湯が出ていました。

共同温泉「薬師の湯」の高台に薬師如来像を祀った薬師堂がありました。湯治のの効果があります様にお祈りしました。

境内にある夫婦杉。

周囲には杉の大木が美しい森林が広がっていました。清流が流れる小川と森林浴に心が癒されます。

散策とお風呂に入った後は夕食です。今回はお任せ料理でお願いしました。コロナ対策かも知れませんが、料理は全て部屋に運んで呉れました。最初の料理は先付け、前菜、お造り、酢の物。

焼きたての甘鯛の焼き物。

病後なので揚げ物は控えたいとお願いしていたので、天麩羅の代わりに焼き牡蠣と蟹の甲羅焼きを出して呉れました。

フカヒレ入り茶碗蒸し、小さなフカヒレが沢山入っていました。

館内は歴史を感じる純和風の造りになっています。

狭くて急な階段は高齢者には一寸厳しい・・・・

二日目の朝食のメニューは鯵の開きの焼き物、卵焼き、野菜サラダ、ヨーグルト、味噌ピーナツと蕗の薹味噌、香の物、ご飯と味噌汁。地元産のお米を炊いたご飯が美味しかったです。朝食後は温泉に入りのんびり過ごし、午後から五頭山温泉郷の温泉巡りをする事にしました。

角屋旅館のすぐ裏手にある共同浴場、薬師の湯。病気や怪我に効果的な薬湯として地元の人や宿泊客等多くの人に利用されています。

共同浴場の裏にある薬師の足湯、ラジューム温泉に含まれるラドンを吸いながら浸かる足湯。柵で囲われた源泉から冷泉が湧き出していました。

五頭温泉郷の一つ今板温泉、村杉温泉から車で五分位で着きます。国道２９０号から細い山道を入った先に今板温泉唯一の一軒宿、湯本館がありました。

今板温泉の守り神として愛される六地蔵が並んでいました。ポーズも表情も其々違っていて、見ているだけで心穏やかになります。

弘法大使が刻んだと伝わる薬師如来像を安置している薬師堂。

今板温泉から国道２９０号線を進むと信号があり、右手に出湯温泉の歓迎アーチがあります。アーチを潜って進むと弘法大使の開湯と伝えられる１２００年の歴史がある出湯温泉街があります。

温泉街の突き当りに華報寺があります。立派な佇まいの古刹です。

1200年以上の歴史があると伝えられる温泉が境内にある共同浴場の源泉として今も湧き出しています。

国の有形無形文化財に指定されている古き良き日本の建築様式の姿を残す旅館、清廣館。日本秘湯を守る会の宿になっています。

出湯温泉には共同浴場がもう一軒ありました。

五頭温泉の散策から帰り、汗ばんだ身体を温泉でさっぱりとした後の楽しみは夕食です。今日もお部屋に料理が運ばれて来ました。今日のお造りは甘鯛の薄造り、コリコリとしていて美味しかったです。

ぶりの照り焼き。

茄子の焼き田楽。甘辛い味噌が絶品でした。

デザートはブルーベリーのムース。

食事の後は貸切風呂で疲れを癒しました。夜の露天風呂は昼間と違った景色を楽しませて呉れました。

三日目の朝の朝食、鮭の焼き魚と地元産の野菜サラダ以外は昨日の朝食のメニューと同じでした。

二泊三日の湯治の旅も最終日、チェックアウトの前に露天風呂を堪能しました。スケジュールに追われない気儘な湯治を満喫してもう一度訪れたい気持ちが強くなりました。