
2011/11/12 - 2011/11/15
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SamShinobuさん
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今回は洒脱で洗練された上海と、大好きな映画「M:i:Ⅲ」のロケ地でもある西塘を歩いてみた。
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2011年11月12日
花園飯店。
10時20分に羽田空港を飛び立った全日空NH1259便は、12時45分に上海虹橋空港に到着。そのままタクシーでホテルに向かった。
ホテルは「花園飯店」。ネオバロック様式のエントランスは実に見事な建築だ。ここは1926年にフランスクラブとして建てられた。歴史建造物としての価値も高い。 -
かつてはフランス租界地の社交場だっただけあって、まさに美貌の都、上海に相応しいエレガントなホテルだ。
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高層ビルの客室は1990年に開業。敷地内には広大な庭園が広がる。
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外観はネオバロックだが、東玄関に入ると一転してアールデコ調になるサプライズ。おしゃれにも程がある。そしてここはホテルオークラ系列なので、レセプションには常時日本語が話せるスタッフがいる。
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東玄関を入った2階。柱上部の裸婦像など歴史を感じさせる装飾が美しい。
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ロビーラウンジ「オアシス」
3階までの吹き抜けになっていて、外光が差し込むゴージャスなカクテルラウンジ。いつも生演奏をしている。 -
一歩外に出ると、そこは茂名南路。
かつてのフランス租界時代を彷彿とさせるプラタナス並木が続く。さあ、一緒に街歩きを始めよう。 -
ホテルからすぐ近くのブティック「上海灘」に入る。
1930年代の上海をモチーフに、現代風にアレンジしたチャイナドレスなどハイセンスな物が多い。ビビッドな色合いが少々目に眩しい。 -
花園飯店とほぼ同時期の1932年に建てられた映画館「国泰電影院」。
茂名南路と淮海路の交差点に位置し、アールデコ調の外観は当時の豪華な雰囲気を残している。こんなお洒落な映画館が現役なんて、萌え過ぎでしょう。 -
外灘。
上海浦東発展銀行の前に突如現れたチャージング・ブル。 -
2階建て巡回観光バス。
いつの間にこんなバスができていたんだろう。 -
外灘から見る浦東の近未来風景。
但しこの時まだ上海タワーは建っていない。 -
ここはウエディングフォトのメッカ。
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外灘のザ・ペニンシュラ上海。
「THE LOBBY」のアフタヌーンティーが有名だが、上海蟹の「成龍行蟹王府」を予約していたので、コーヒーだけにした。 -
外灘気象信号塔(1907)の阿塔努酒吧(Atanu Rooftop bar)。
ここは知る人ぞ知る隠れ家的バーである。 -
ロマンチックな雰囲気に、恋人たちもうっとり。
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バーから見る浦東。
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バーから見る外灘。
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成龍行蟹王府。
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醉蟹(酔っ払い蟹)!
生きた上海蟹を紹興酒に漬けたもの。 -
この濃厚な味噌、脳天に衝撃が走るほどの旨さ。
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11月は上海蟹の一番美味しい季節。
僕は2004年に初めてこの店を訪れてから虜になり、上海蟹と言ったらまずここに来る。2020年、ついにミシュラン1ツ星を獲得したと聞いて、人ごとながら嬉しくなった。 -
店内はいつも混んでいるので、2階の個室を予約した。ここからでも中国古典楽器の演奏が聴ける。
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蒸しあがった上海蟹。
上海蟹の最高級ブランドは陽澄湖産だが、この店は陽澄湖に広大な養殖地を持っているので、品質は間違いなし。 -
たっぷりの蟹味噌に舌が喜ぶ。
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足の肉はそれほど美味しくないが、店員さんが食べやすいようにむいてくれるので、黒酢と生姜のタレにつけていただく。
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蟹味噌入り小籠包も美味。
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東方明珠塔の横には月が輝いていた。
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2011年11月13日
ホテルの部屋からの眺め。眼下に広がる緑地はホテルの庭園。 -
車をチャーターして西塘にやってきた。
上海の南西約80kmに位置する水郷古鎮。ホテルから1時間強か。入場料100元(1300円)。 -
川の流れ同様、ここでは時もゆったり過ぎて行く。
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秋めく朝の澄んだ空気が爽やかだ。
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西塘には合計108の橋がかかっているらしい。
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長閑な水郷に聴こえる鳥の唄が心地好い。
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「M:i:Ⅲ」ロケ地の看板。
僕は「ミッション・インポッシブル」シリーズの中で、この「M:i:Ⅲ」が断然好きだ。なんとあのイーサン・ハント(トム・クルーズ)が一般女性のジュリア(ミッシェル・モナハン)と恋に落ち、彼女との普通の家庭に憧れるあまり、自分の正体を偽って結婚するという設定が面白い。そしてお約束通りジュリアは悪い奴にさらわれて、イーサンは彼女を奪還するために上海に向かう。 -
映画の初公開は2006年5月。西塘ロケは2005年11月と思われる。
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昼近くなって、人が出てきた。
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魚の切り身が干してある。
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明清食代。
昼食を食べに偶然入った店に、トム・クルーズのサインと写真があった。やはり僕には映画の神様がついている。 -
店内に飾ってあった撮影時のトムの写真。当時トムが付き合っていたケイティ・ホームズと。隣のおじさんはこの店の会長らしい。トムとケイティはこの後2006年11月に結婚するが、2012年に離婚した。
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店の壁に書かれたトムのサイン。
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映画の中で、トムはこの屋根から屋根へ駆け抜けた。
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この運河沿いの歩道は「煙雨長廊」と言って、全長1kmにも及ぶ。ここをトムはひたすら走った。
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この通路で僕も、腿上げ全力疾走の「トム走り」してみたい。
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「送子来鳳橋」もトムは走って渡った。そう、「M:i:Ⅲ」の西塘ロケでトム・クルーズは走ってばかりいた。
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ラストでイーサンがジュリアに、自分がIMF(Impossible Misson Force)のメンバーだと打ち明けたのが、右側の橋の上だと思われる。
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小吃や土産物の店が並んでいる。
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古めかしい木造が歴史を感じさせる。
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何でもない路地裏も趣がある。
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あの小舟で水路を遊覧してみよう。
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舟に乗るとまた景色が変わる。遊覧船の貸切は100元(1300円)だった。
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手漕ぎ舟は柳の下を静かに進む。
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鵜飼いの鵜。
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コットンクラブ。
上海市内に戻り、行きつけのジャズバーに入る。 -
ホテルに帰ってきた。
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花園飯店のメインバー「夜来香」で、ジャック・ダニエルのロックを注文。長年の友で喉を潤し、暫しくつろいだ。
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2011年11月14日
上海環球金融中心(シャンハイ・ワールド・ファイナンシャル・センター)。
通称、上海ヒルズ。森ビルグループが建てた101階建ての複合ビルで2008年8月にオープンした。 -
100階部分にある、スカイウォーク100という展望台。入場料は150元(1950円)。
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当時ここは世界一高い展望台(474m)だった。その後、上海タワーの展望台(561m)に抜かれ、2020年現在、サウジアラビアのキングダムタワーの展望台(668m)が世界一らしい。
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スカイウォーク100からの眺め。
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「M:i:Ⅲ」ではトム・クルーズが中央の中国銀行のビルから、右隣りのビルの屋上(三角の斜めになっている部分)に振り子の応用で飛び移る。
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初日に行った外灘気象信号塔のバーが見える。
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上海タワーの建設が始まっていた。
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上海美術館&Kathleen’s5
美術館に隣接する人民広場はかつて競馬場で、ここはそのクラブハウスだった。 -
上海美術館では上海出身の画家、陳逸鳴の個展が開かれていた。
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陳逸鳴2007年の作品「大山水」。漢服から見える鎖骨が美しい。って、そこかい!
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どちらの油絵も有名な作品だ。陳逸鳴は漢服やチャイナドレスの美人を描かせたら天下一品。
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上海美術館の5階にあるレストラン「Kathleen’s5」
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ここはお気に入りの店だったが、残念ながら今は閉店してしまった。
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田子坊。
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「Kommune/公社」
2005年公開の日中合作「about love アバウト・ラブ/関於愛」は、東京・台北・上海の3つの都市で綴られるラブストーリーで、3人の監督がそれぞれ撮ったオムニバス映画だ。中でも「夜の上海」(2007)のチャン・イーバイが監督した上海編「shanghai」は、他の2編が霞んでしまうほどの傑作だった。塚本高史扮する日本人留学生に淡い恋心を抱く下宿先の娘。しかし彼には遠い異国に心に思う女性がいた。言葉が通じないもどかしさと恋愛のもどかしさを、急激な発展によって変わり行く上海の街並みを背景に、チャン・イーバイが瑞々しく描いた珠玉の短編。僕が初めて上海を訪れたのは2004年だが、当時の風景がそこには残されていて愛おしくなる映画だ。
さて、この映画の中で塚本高史がバイトしている店が、田子坊にある「Kommune/公社」というカフェバーだった。今でこそ田子坊は上海屈指の観光スポットになったが、当時はこの「Kommune/公社」中心に、集まってきたアーティストの店やカフェが数えるほどだった。
だから僕にとって田子坊というと、「Kommune/公社」がまず頭に浮かぶ。
このガーデンシートに座ってもいいし、右側の店内も結構広くて寛げる。お酒も豊富で、勧められてブラディマリーを飲みながら朝食をとったこともあった。 -
このあたりはもともとフランス租界だったので、上海特有のエキゾチシズムが漂う。
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迷路のような路地に所狭しと店が並んでいる。
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大抵の女子はここに来ると購買意欲に火が付いてしまうようだ。
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バーも充実しているので、まったり飲むのもいい。
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和平飯店。
好きなホテルだったので何度か泊まったが、2007年にリニューアルのため閉めてしまった。それから3年に渡る工事を終えて再オープンした時は、高級感溢れるフェアモントピースホテル(和平飯店)として蘇った。 -
オールドジャズバーは以前の内装を残しながら、よりお洒落に磨きをかけており、居心地がいい。
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バーテンダーの接客も昔に比べると格段によくなった。
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踊り出す西洋人。
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おじいちゃんたちのゆったりとした演奏を楽しみながら、上海の夜は更けていった。
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2011年11月15日
映えを狙った訳ではないが、おしゃれな旅の最後は、リリアンのエッグタルトで締め括ろう。帰国日は特に何もせず、13時55分上海虹橋空港発の全日空NH1260で羽田空港に向かった。 -
今までに上海は30回近く訪れており、それがアテンドの場合、行く店や観光地は殆ど同じになってしまう。ともすると現地ガイドより詳しくなってしまい、たまにラクしたくて雇ったガイドに「私、要ります?」と拗ねられたこともあった。
そのため上海の旅行記はまだまだ書けるが、多分そのうちにどれも同じ内容になってしまう気がする。そこで特筆すべきことがあったり、特別なところを訪れた旅をアップすることにして、今回は「M:i:Ⅲ」のロケ地でもある西塘をフィーチャーした旅を取り上げた。「ミッション・インポッシブル」シリーズはどれも面白いが、特に「M:i:Ⅲ」は繰り返し何度も観るほど夢中になった作品だ。初めての西塘は、映画で見覚えのある風景に懐かしさを感じテンションが上がったのを、昨日のことのように覚えている。
さて、予想だにしなかったまさかのコロナ禍で、海外どころか国内さえ県を跨いでの移動に気を使わなければならない日が続いている。いつになったらまた中国旅行に行くことが出来るのか、今現在その答えを知る者は誰もいない。本当は新しい旅行記を書きたいのは誰しも同じであろうが、今は過去の旅行記をアップすることで気を紛らわせるしかないようだ。一日も早くコロナが過去になり、自由に世界中を飛び回れる時が再び訪れますようにと、今のところ祈るしかない。
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