２０１９年１２月、JALマイルで年末の九州気ままな夫婦二人旅　３．温泉でほっこりレトロ建築にうっとり

2019/12/28 - 2019/12/29

１２月２８日（土）JR佐賀駅から列車でJR武雄温泉駅に行き、ホテルにチェックイン。御船山楽園を見学して夕食後、ライトアップされた武雄温泉楼門を見学し温泉に入る。
　　　２９日（日）ホテルの近くで開かれている朝市を見ながら、武雄温泉元湯に行く。武雄温泉楼門に上り内部を見学。近くにある桜山公園で芭蕉の句碑などを見て、武雄温泉新館を見学。

エリア 武雄・多久(佐賀)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

武雄温泉駅には午後５時に到着。駅から歩いて８分ほどでパーソナルホテルYOU武田に着いた。このホテルを選んだのは武雄温泉の元湯に入浴するため。冬なので湯冷めしないため、歩いて４分ほどで行けるのでこのホテルに決めた。

パーソナルホテル　ＹＯＵ 宿・ホテル

夕食前に御船山楽園に行くことにした。バス停に行くと丁度バスが出たところだったので、仕方がないので歩くことにした。２０数分歩いて、写真の御船山楽園の入口の門に到着した。係員らしき人いなかったが、扉は開いていたので入って散策した。庭園の中にホテルがあるので出入りできるようにしているのだろう。

御船山楽園 名所・史跡

庭園内にある鏡池はライトアップされていて非常に美しい。来てよかったと思った。

御船山楽園 名所・史跡

ホテルに帰る途中にあった「萬福」という中華料理店で夕食。

中華料理 萬福 武雄店 グルメ・レストラン

いろいろ注文したが、結構安かった。

中華料理 萬福 武雄店 グルメ・レストラン

ホテルに戻って一服してから、武雄温泉元湯に行く。ライトアップされた竜宮城のような武雄温泉楼門が美しい。釘を一本も使用していない。武雄温泉まで鉄道が敷かれた時に集客のためにインパクトのある温泉リゾート施設の設計を唐津出身の建築家辰野金吾に依頼した。現在、楼門と新館は国指定の重要文化財になっている。

武雄温泉楼門 名所・史跡

楼門の左側には武雄温泉第六源泉がある。温泉分析書には成分分析や神経痛、筋肉痛などの効用が表示されている。

武雄温泉 元湯 (武雄温泉) 温泉

楼門を潜り抜けて中に入るとライトアップされた美しい武雄温泉新館が見える。これも辰野金吾の設計で１９１４（大正３）年に着工し、翌年に竣工した。入口の２階部分の屋根は唐破風で、窓は鎌倉時代に中国から伝えられた花頭窓、１階は三角形の千鳥破風になっている。楼門と新館は東京駅と同時期の辰野の晩年の大作で、現存する数少ない木造建築である。

武雄温泉新館 名所・史跡

１８７６（明治９）年に建設された元湯は現在使用されている温泉施設の建物としては、日本最古のもの。どうしてもこの温泉に入りたかったので、冬でもあり湯冷めしない距離の所にホテルをとった。

武雄温泉 蓬莱湯 温泉

暖簾をくぐって中に入ると、写真は男性用の脱衣所。時間も遅かったので人は少なかった。元湯の蓬莱湯は高い天井と広い浴槽で、ゆったりとした雰囲気。弱アルカリ性の温泉は４３°の「ぬる湯」と４５°の「あつ湯」があり、あつ湯に浸かるのは結構厳しい。昔ながらの温泉情緒豊かなレトロ感がいい。

武雄温泉 蓬莱湯 温泉

１２月２９日（日）朝食はホテルではなく、すぐ近くにあるカフェ・ド・トワレに行って食べる。

パーソナルホテル　ＹＯＵ 宿・ホテル

ホテルの朝食は写真のように和食で、食事を済ませたら、すぐに市内の散策に出かけた。

パーソナルホテル　ＹＯＵ 宿・ホテル

近くの温泉通りの商店街では朝市が開かれていた。楼門朝市と呼ばれていておいしそうな特産品が並んでいた。

正月も近いので通りには十二支の看板が並んでいた。

楼門に向かって歩いて行く。朝見ると屋根の上には立派な鯱が置かれている。楼門の入口に人が集まっていた。楼門干支見学会が始まるころだったので、楼門の内部が見学できるので喜んで入場者の列に並んで中に入った。

武雄温泉楼門 名所・史跡

観光ガイドの案内で楼門の階段を上って行くと天井には、四干支の彫絵ある。写真は子で二匹のネズミが描かれている。子の方角である北に描かれている。他に酉、卯、午が描かれている。

武雄温泉楼門 名所・史跡

卯の方角ということで、東にウサギが描かれている。

武雄温泉楼門 名所・史跡

午の方角ということで、南にウマが描かれている。

武雄温泉楼門 名所・史跡

酉の方角ということで、トリは西に描かれている。辰野金吾が設計した東京駅の天井には残りの八干支のレリーフがあり、ここのものとセットになっていて、遊び心が窺える。

武雄温泉楼門 名所・史跡

中央には武雄温泉新館の模型や資料が置かれている。

武雄温泉楼門 名所・史跡

楼門を出てすぐ近くに桜山公園の山道を上って行くと道端にはたくさんのお地蔵さんが並んでいる。もう少し行くと淀姫神社がある。

桜山公園 公園・植物園

淀姫神社は第二代武雄領主・後藤資茂が武雄温泉の鎮守神として祭祀したとされている。境内地には、写真のように薬師如来像が鎮座し、狛犬が守っている。

薬師如来坐像の左手には二の台輪鳥居が立つており、その奥には大きな岩盤を直接彫って造られた石段がある。階段の上には大きな石祠の石殿があり、近くには芭蕉の句碑もあった。

淀姫神社の近くにある自然石には「蓬莱に聞かばや伊勢の初だより」と芭蕉の句が刻まれている。

桜山公園 公園・植物園

楼門奥には大正初期に建てられた木造二階建ての武雄温泉新館がある。朝見ると夜とは違った趣がある。２００１（平成１５）年に復元工事が完成し、当時の華麗な姿が蘇った。屋根の上には東大寺などで使われている鴟尾が置かれている。かつて共同浴場だったが現在は資料館になっている。辰野金吾の設計による佐賀県内唯一の建築物である。

武雄温泉新館 名所・史跡

新館の入場は無料。１階には左右対称に男女の大浴場がある。浴室は洋風に設えてあり、壁一面には陶磁器の産地有田で造られた当時最先端のタイルが使われている。浴槽には西洋建築に使われる白い大理石が敷き詰められている。

大浴場の天井を見上げると、東京駅のドームと同じ八角形天井で、その上に湯気抜きがあり、浴室からみる形状は風情がある。

武雄温泉新館 名所・史跡

見るからに豪華なこの浴室は入浴料を高めに設定されていた。女性用大浴場で浴室に入ると、その当時、もっとも貴重であった多彩色で凹凸のレリーフを施したスペイン風の装飾タイルのマジョリカタイルが浴槽に使われている。焼物の陶板デザインタイルなど見ることができる。男性用のものより洒落ている。

武雄温泉新館 名所・史跡

二階に上がると、和室５部屋の休憩所がある。中央３室は大広間としてつなぐことができる。

武雄温泉新館 名所・史跡

この部屋の左に辰野金吾の肖像画があり、右に山口耕雲の書が飾られている。

武雄温泉新館 名所・史跡

二階の窓から浴室の外観がわかる。レトロな雰囲気のある八角形の湯気抜き塔が面白い。この後、ホテルをチェックアウトしてJR武雄温泉駅に行く。

武雄温泉新館 名所・史跡