第15回釜山国際映画祭（PIFF）視察の旅

2010/10/09 - 2010/10/12

2000年代前半は韓国へ頻繁に出張していたが、この2010年当時は中国出張がメインになっていた。そのため韓国は5年ぶりの訪問となり、釜山映画祭は実に8年ぶりの参加になった。

エリア 釜山(韓国)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 社員・団体旅行
• 交通手段: 観光バス 船 タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 団体旅行

2010年10月9日
11時10分成田発日本航空JL957便は、2時間10分の空の旅を終えて、13時20分に釜山の金海国際空港に到着した。韓国は時差がないので楽だ。
今回は珍しく業界の団体旅行なので、貸し切りバスでヘウンデのホテルに向かった。団体旅行といっても、僕は空港往復と懇親会以外は基本単独行動していた。空港から海雲台まで約24km、1時間で到着した。

ノボテルアンバサダー釜山
今回の宿はここ。海雲台（ヘウンデ）ビーチの中心に建つリゾートホテルだが、建物を見てあれっ？と思った。確かここ、以前はマリオットホテルだったような気がする。気になって調べてみると、やはり2006年にノボテルアンバサダーに買収されたようだ。いずれにしても釜山を代表する高級ホテルのひとつだ。

飛行船は第15回釜山映画祭の広告。

ホテルのすぐ横のビーチは、映画祭の特設会場になっている。

サンドアート。韓国女優だろうか。

BIFCOM（Busan International Film Commisson & Industry Showcase）視察。

夜は懇親会に参加。

夜のビーチを散策しながらホテルに帰る。

ホテルの部屋

2010年10月10日
ホテルの部屋から。隣はパラダイスホテル。

こちらもホテルの部屋から。

朝食は、｢三多｣で。
釜山の朝食の定番、しじみのスープとお粥を食べた。しじみのスープは胃に優しく、二日酔いにもいい。ニラが入っているのが韓国らしい。

太宗台（デジョンデ）
橋を車で渡ると影島（ヨンド）があり、その先端に太宗台公園が広がっている。

屋台でトウモロコシを買って食べた。

よく見ると、ポンテギも売っている。
ポンテギとはカイコの蛹を茹でたもの。臭いがきついらしいが、食べたことはない。ていうか一生食べるつもりはない。

島内は歩くには広すぎるので、この列車の形をした巡回バス｢タヌビ｣に乗って移動。

影島の先端、太宗台公園の地図

海

やかん島
この島、魚がよく釣れるらしい。

影島灯台
1906年に設置され、100年以上の歴史がある。

遊覧船に乗る

チャガルマダン（海鮮屋台）のある船着き場で下船する。チャガルマダンとは、もともと小石の庭という意味で、小石の海岸に屋台が並んでいるところからきたらしい。確かに足元は砂浜ならぬ砂利浜だ。

同じようなテントの屋台がずらっと並んでいる。

おばちゃんたちの客引きが強烈だが、その分ノリもいい。
僕は個人的に、釜山のおばちゃんと大阪のおばちゃんはよく似ていると思っている。
このおばちゃんのひょうきんさに、この店に決めた！

まずは食べたい魚介類を選ぶ。

調理はこのおじさん。

パラソルの下でもテントの中でも、好きなテーブルに座る。

アワビ旨い！ムール貝のスープはサービスだったような気がする。

ホタテ焼きは薬味をのせて。

アワビの肝焼き、サンナクチ（生タコ）、ハマグリ焼き！

海が目の前なので、潮の香りと波の音が心地好い。冷たいビールを飲みながら海鮮浜焼きを堪能できるここは、この世の楽園としか言いようがない。

海雲台アムソカルビ
夜は韓国映画のキャメラマン達と懇親会。ここのカルビは絶品。店の雰囲気もよい。
僕は事前に韓国映画のマイベスト100をハングルで書き出したものを持参していた。それを韓国のキャメラマン達に見せると、｢この映画は俺が撮ったんだ｣とか、｢この撮影の時は大変だった｣とか、撮影談話で大いに盛り上がり、とても楽しいひとときを過ごすことができた。この旅の一番の思い出だ。

屋台村パダマウル
ヘウンデビーチに50軒近い屋台が並んでいる。映画祭に来た映画人が飲んでいることも多い。

サンナクチ（生タコの刺身）を注文。

活きがいい。韓国焼酎のお供に最高。
これをごま油で食べる。口の中で吸盤がくっついて食べにくいが、美味しい！

2010年10月11日
朝の散歩

海雲台は韓国のマイアミビーチと言われているそうだが、熱海を日本のアマルフィと言っているのと一緒のような気がする。まあでも確かにここは美しい砂浜だ。

映画祭に参加。

機張市場
釜山でカニを食べるなら、機張市場が一番。

機張テゲトメ
この店で蟹を食べよう。

まずは生きたタラバ蟹を選び、それを店頭の蒸し器で蒸してもらう。

それをおねえさんが二人がかりで食べやすいように解体してくれる。

三人がかりになった笑。

慣れた手つきでカットしていく。

出来ました！このボリューム。蟹だけでお腹いっぱいになれるとは、何たる贅沢！

〆は蟹みそご飯。これがまた絶品。

午後はシンポジウムに参加。

南浦洞（ナンポドン）のBIFF（釜山国際映画祭）広場。

国際市場
チャガルチ駅からすぐの市場は、戦後のヤミ市から始まった。当時は米軍の放出品が並んでいたそうだ。

国際市場のアリラン通りには、狭い道の真ん中に簡易屋台が出る。
キンパッ（韓国海苔巻き）、トッポギ、韓国おでんなど美味しそう。

巨大カボチャが売っていた。

チャガルチ野外水産市場

釜山港
｢♪つばき咲く春なのにあなたは帰らない。たたずむ釜山港（プサンハン）に涙の雨が降る♬｣と歌われた名曲｢釜山港へ帰れ｣は日本でも大ヒットした。歌ってちょー・ヨンピル！

チャガルチ市場
あれ、なんか新しくなってる。聞くと、なんでも2006年に建て替えたそうだ。昔の古いビルのほうが趣があって良かったなあ。

一階は市場になっていて、2階に上がったレストランで食事。
この時の旅程表を見ると、グランドホテルで行われた文化庁主催のジャパンプレミアムに出席となっているが、行った記憶はない。その代わりにチャガルチ市場の写真が残っているので、きっと急遽予定を変更したのだろう。まあ、文化庁のパーティーに出るより、ここチャガルチ市場のほうが断然面白そうだし。

ヒラメの刺身
活きのいいヒラメを、酢コチュジャンをつけてサンチュに包んで食べる。これにニンニクや唐辛子を入れてもいい。コリコリのヒラメをこうして食べる韓国スタイルもいいが、わさびが欲しければもちろん貰える。残念ながら、練りわさびだが。

メウンタン
刺身にして残ったアラを鍋にしてもらう。このメウンタンというスープ、魚の出汁がたっぷり出ていてとても旨い。

店内
チャガルチ市場が昔のビルだった頃は、店のおばちゃんの客引きが強引で、無理矢理引っ張られて座敷に上げられたものだ。
このおばちゃん達、夜も更けてきて店が暇になってくると、客のテーブルに来て、頼みもしないのに酒を注いでくれる。なんのことはない、自分たちも飲みたいのだ。一緒に大騒ぎしながら、残ったつまみで客の酒をガンガン飲む。
それはそれで楽しいが、ある時こんなことがあった。さっきまでうるさいくらいにしゃべり倒していたおばちゃん達が、突然静かになったかと思うと、全員がテレビの前に集まった。ビールちょうだいと言っても、勝手に冷蔵庫から取ってくれという。一体何事かと思ったら、彼女たちの大好きな韓国ドラマが始まったのだ。それから１時間は完全に放置プレイだった。まったく、天衣無縫か！
でも気のいいおばちゃん達は、１年後に再訪するとしっかり僕のことを覚えていて、いろいろサービスしてくれた上に凄く安くしてくれた。相変わらず、客の酒は飲みまくっていたが。

2010年10月12日
朝食
ホテルの近くの｢ヘジュミョノク｣という店で食べた。これはソルロンタンだろうか。見るからに美味しそうだが、残念ながら全く覚えていない。

貸し切りバスで空港に向かう。
久しぶりの韓国は、食事が美味しくて、人は熱く、映画祭独特の高揚感が街全体を包んでいた。特に釜山映画祭は、市民が一体となって盛り上げているので、まさにお祭りのようで楽しい。大都市ソウルとはまた違う旅の空の下、釜山の人と風景はどこか懐かしさを感じさせた。
14時15分に釜山空港を飛び立った日本航空JL958は、約2時間の飛行の後、16時15分に成田国際空港に到着した。

この旅行記へのコメント （1）

• ケイティさん 2022/10/02 21:08:43

  はじめまして！

  韓国は他人と身内（知り合い）との区別が激しいですよね。
  他人から身内になったとたん、同じ人かってくらい態度が豹変。
  身内だと過ごしやすく、他人だと厳しい国。
  わかりやすくてある意味いい国なのかもです。