デニス・テン　メモリアルチャレンジ2019・１～到着まで～

2019/10/08 - 2019/10/15

2018年７月に急逝したカザフスタンのフィギュアスケート選手、デニス・テン。彼の遺族や友人たちが立ち上げた「デニス・テン財団」の目標の１つであった、「カザフスタンでのフィギュアスケート国際大会の開催」が実現することとなりました。このタイミングで現地で別の用事をこなす予定だったのでかなり早くから休みを確保しており、試合も観に行くことになりました。ヌルスルタンへの直行便が８月とスケジュールが変わり、火曜夕方成田発、火曜早朝ヌルスルタン発という今回の大会日程にちょうど良いものとなったので今回もこれを利用することにしました。

なお、パスポートのスタンプを見ると今回が30回目のカザフスタン入国のようです(！)キルギス時代に頻繁に行ってたので数を稼いでるのもありますが、行きすぎ(笑)


今回の旅程

10月８日　成田→ヌルスルタン→アルマトイ
10月９日　アルマトイ　★いまここ
10月10～12日　アルマトイ(試合)　→タルガル
10月13日　タルガル→アク・ブラック→アルマトイ
10月14日　アルマトイ→ヌルスルタン→
10月15日　→成田　　

エリア アルマトイ(カザフスタン)

• 旅行の満足度: 4.0
• ホテル: 2.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

現地の知人たちへのお土産を買ってからチェックインカウンターへ。ピークの時期ではなかったのでカウンターは前回の仮住まいみたいなとこではありませんでしたが、相変わらず紙管理でした。が、今回はアルマトイへの乗り継ぎまで記録されており、荷物はアルマトイまで行くという。今回は乗り継ぎ時間が1時間半しかないのでますます一度ピックアップしている時間がなく、預けるしか選択肢はないのですが…。

SCAT航空はもうすぐ冬ダイヤになって週2便飛ぶらしいです。知人に聞いたところ乗客５人ということもあったようで、どう考えても採算取れてないんですが、国家予算として確保されてるから東京五輪までは飛ぶんじゃないかという話(でしたがその後、コロナで運行中止になり東京五輪も延期になってしまったので、１年持たずに消えてしまうことになりました…)

成田国際空港 空港

チェックインしている間にサンデーエアライン(スキャットの子会社)のクルーたちも来ました。皆陽気に談笑してたが機内のサービスはソ連式の塩対応なんだな…。

成田国際空港 空港

前回撮り損ねちゃったサンデーエアラインの機体全容。この色使いは華やかで好き。

成田国際空港 空港

バスを降ろされてから搭乗OKが出るまでに時間がかかり、皆各々に機体と撮影会。おばちゃん(後で聞こえた話によるとキルギスから日本に観光に来たみたい)に後方のJAL機と写真を撮るよう頼まれて、「あなたはアスタナから来たの？」と普通にカザフ人に間違えられました。

成田国際空港 空港

鮮やか機体を思う存分撮ります。

成田国際空港 空港

機内食は前回と同じでビーフがすき焼き丼、チキンがパスタだったが、パンにバターがついていませんでした。あれ？つかないのかな？パサパサで食べれんなぁと思っていたら周囲の人はバターつけてる。入れ忘れかー！CAのお姉さんに言ったら「そこに入ってなければ無い」と言われましたが、一緒に給仕していたお兄さんが控え室から探して持ってきてくれました。

今回は中高齢の日本人団体様が乗っていたので乗客は30～40人くらいかな？団体連れはまとまって座っていますが一人チェックインの私は3席独占できたので前回同様横になって寝てました。機内プログラムもなく、私のiPhoneのイヤホンジャックは壊れているのでので本でも持ってこないと暇です。

寝てたら時間感覚がなくなってしまいましたが、先ほど撮影会をしていたキルギス人のおばちゃんたちが乗り継ぎ間に合うのかとCAに訊いています。時計を見てみると到着時刻を20分ほど過ぎていましたが、まだ降下する気配がない。私の後ろに一人で乗っていた日本人の女性も同じ質問をしていましたが英語で意思の疎通がいまいち出来ていなかったのでこちらでもう一度ロシア語で聞いてみると、同じ航空会社なので乗り継ぎ便は全員の搭乗を待ってから出発するから大丈夫とのことです。預け荷物は大丈夫かと聞いてみたら、ちゃんとアルマトイに届くので心配しないでくださいと言われました。ええー本当？

結局飛行機はまる1時間遅れてヌルスルタンに到着。国内線への乗り継ぎはターミナルが異なるので、一度入国してから空港の外に出て隣の国内線ターミナルに移動して再度チェックインが必要なですが、今回は機内から出ると乗り継ぎの数人は係員の誘導で直に乗り継ぎカウンターへ案内されました。そこで既にチェックインが完了していてチケットが発行されていました。ここから国内線ターミナルに直で行けるみたいですが、先ほどの日本人は行き先がタジキスタンのドゥシャンベだそうで(ご家族が赴任しているそう)、同じターミナルではないはず。と思ったら「ドゥシャンベはあちらの搭乗口です」と反対方向を指差されてダッシュしていきました。間に合ったかなぁ。

乗り継ぎのエリアの入管カウンターで、「ここで入国審査必要ですよね？」と確認したら案内してくれた係員は「いえ、アルマトイです」と言うが、国内線で到着するから入国できないし、このままスタンプ貰わずに入国したら帰るときヤバイ案件だと思い入管に聞いたらこの場で入国カードを書けと言われ無事にスタンプが貰えました。なおキルギス人団体はアルマティ経由でビシュケクまで飛ぶらしいですが、カザフでの入国は不要と言われていました(陸路も身分証明書ひとつで通れるから、国内線扱いみたいな感じなのかな？)。

かなりショートカットしたお陰で元々の離陸時刻に間に合って飛行機に乗り込めました。頭上の手荷物入れを開けると黒くて薄くて長いものが入っていて、隣の席の女性に「上に載せないで欲しい、別のところに入れてください」と言われました。ギターか何かかな？と思い向かい側の手荷物入れにリュックを押し込むと「ご理解ありがとう」と言われました。

スマホを機内モードにする直前に試合のエントリー選手情報を入手。画面撮りして離陸してからチェック。

ふと隣を見ると、先ほどの女性がスマホで動画を見ています。ん？スケートリンク？明らかに手で撮った練習動画を見ています。彼女は若い息子さんを連れているし、もしかして、と思い「すみません、もしかしてスケーターのお母様ですか？彼はデニステンメモリアルの参加者？」と訊いてみるとやはりそうでした。なるほど、手荷物入れの長いものはコスチュームだったのか。

画面撮りしたエントリーリスト見せてこの中のどなた？と訊くと、ジュニア男子のカザフスタン代表、ディアス・ジレンバエフ選手でした。日本から今回の大会観に来た者ですと自己紹介すると、「日本はスケート盛んだものね。私たちは始まったばかり。デニスのおかげね。息子はもうスケート歴10年だけど、まだ国際大会に出る機会はあまりなくて。今年はチェリャビンスクの大会(JGPのこと)に出たけど、この規模の国際大会が自国で開催されるのは初めてだから嬉しいわ」と仰っていました。ディアス君、かわいい顔してるしどんな演技するのか楽しみだなー。

国内線は定刻通りにアルマトイに到着。アルマトイへようこそと書かれたオブジェにスケートの絵が。

まぁ絶対間に合わないだろうなと思っていましたが、やはり荷物は届いていませんでした。だから言ったのにー！しかしこれヌルスルタンでピックアップにしていたら今回みたいにターミナル出ずに乗り継がなければならなくなった時完全に荷物取り返せなくなるから、アルマトイまでスルーにしておいて正解でした。

２ヶ月前(https://4travel.jp/travelogue/11630522)と同じように国際線のターミナルに入ってバゲージクレームへ。カウンターに行くと例のキルギス人団体がいました。彼女たちの荷物は明日の便でアルマトイに来て、そのまま当人たちが乗るビシュケク便に引き継がれるのでビシュケク受け取りになるらしいです。私の荷物も同じ便でアルマトイまで来るので、11時以降に確認の電話をして受け取りに来るようにと言われました。

アルマトイ国際空港 (ALA) 空港

深夜の到着ですが、今回借りたアパートのオーナーが待っててくれるというので急ぎます。今回はデニスのおばあちゃん家ではなく、アバヤ×ナウルーズバイ・バテラにある普通の古いアパート。デニスおばあちゃん家はまる一週間借りるには高すぎて…。オーナーのアシスタントが待っててくれましたが、私がテンゲの計算を間違えて宿代が微妙に足りなかったので、明日残りを取りに来て貰うことになりました。

前日、夜中に蚊の襲来を受けて頻繁に目が覚めました。朝になって壁に停まっていたところを確保したが、蚊だけでなくちっいゃいゴキブリみたいな虫が頻繁に出ることに気づきます。やっぱり安いアパートはなあ…。

翌日のやることはまず、前回と同じく空港へ荷物を取りに行くことです。11:30ごろに空港に電話すると無事に届いているそうなので、身支度をして空港へ。オーナーからは17時以降に代理の人が残りの家賃を取りに来ると連絡がありました。それまで帰らなければ。

前回バスカードを手に入れた(https://4travel.jp/travelogue/11630667)ので空港まではバスで。空港の荷物窓口のお兄さんは今回は酔っ払ってない(笑)まともな人でしたが、遅れて届いた荷物たちの置き場へ案内され「このスーツケースです」と指差したらそのタグと昨日貰った伝票を何度も見比べてどこかに電話している…。前回も「情報が違う」とかなんとか言ってたが今回もそんな雰囲気。どうなってんだよ。結局解決しなかったようですが電話で話したまま「持ってっていいよ」とジェスチャーされたので空港を後にすることにしました。

空港の中にもデニスメモリアルの広告がたくさん。

アルマトイ国際空港 (ALA) 空港

帰りは荷物があるのでタクシーで帰りました。街中にも広告が出ています。頑張ってますねー。

15時ごろに遅めのお昼ご飯に。今回は宿泊がいつもの所じゃないのでデニスがよく行ってた場所が集中している通りは少し遠いですが、宿から徒歩圏内で行けるところにデニス御用達カフェの「Nedelka」(https://4travel.jp/travelogue/11627377)があるのでそこに行っておくことにしました。

出かけたとき傘は要らない程度の小雨が降っていましたが、中途半端な時間にもかかわらず中は満席。仕方なくテラス席に座りましたたがだんだん雨が強くなってきて寒さに耐えきれなくなってきました。

ガラス越しに見えた席が空いたのを機に中に移動。

空いたのはデニスが毎回座っていたという席の後方にある席。デニスがいたテーブルには派手な髪色の若者と、プロデューサー的な男性が座っていてその後もその仲間が次々訪れていました。

デニスがいつも頼んでいたという「Nedelka」という名前のステーキはメニューから無くなっていて、単に牛のステーキと書かれたものがあるのみでした(前回訪れたときは英語のメニューだったから、ロシア語版には書いてないだけなのかも)。そのステーキだけ値段が飛び出てるのですが、今回はこのカフェの平均的な値段のメニューを。子牛とじゃがいもときのこという原材料だけ見てこれでいいやと頼んだら「調理に30分くらいかかる」と言われて出てきたのがこのポットパイでした。周りはビザ頼んでる人が多いです。

17時に間に合うように店を出て家賃を取りに来るのに備えましたが、「17時以降」としか決まっていなかったので手持ち無沙汰に。19:30くらいに、やっぱりあの時間の食事だけだとお腹空くなぁと近くの売店に非常食のラーメンとチップスなどを買い出しに行きました。別の用事のほうも動きがないし、結局家賃を取りに来たのは21:30。なんとも中身のない無駄な1日を過ごした気がする…。やることもないので私にしては珍しく日付が変わる前に就寝しましたが、夜中にまたしても蚊の襲来に悩まされたのでした…。