ヴォーリズ建築とステンドグラスを訪ねて近江八幡・大阪・京都3日間の旅・・・２

2019/09/29 - 2019/10/01

この旅行をしたのは去年の9月だったのですが、旅行記第２弾を書くまでにずいぶん間が空いてしまいました。
この一年は、順番で回ってきた地域の役員の仕事に日々忙殺されておりました。
やっと先日、次期役員にバトンタッチすることができ、晴れてお役御免となりましたので、これから記憶をたどりながら少しずつ書いていこうと思います。
一日も早くこのコロナ禍が収まって、次の旅に出ることができますように！

2019年9月30日（月）
2日目は午前中比叡山へ、午後は大阪へ行く予定です。
リニューアルオープンしたヴォーリズの代表的な建築の一つ、大丸心斎橋店と大阪城へ。

エリア 心斎橋・淀屋橋(大阪)

今日もお天気は良さそうなので、まず比叡山へ行きます～。
山科の駅から坂本比叡山口へ。

駅を出て左へまっすぐ。
ケーブルカーの坂本駅まで歩きます。
結構距離があって、10分、もうちょっとかな？

右に行くと日吉大社。
ちょっと寄ってみたい気もしますが、左の石段を上がって駅へ。

のんびり石段を上がっていくと、

ケーブル坂本駅。
ケーブル延暦寺駅まで30分間隔で出ているようです。
全長2025ｍ、所要11分。

日本一長いケーブルカーだそうで、途中の「ターンアウト」という場所で上り下りの車両がすれ違います。

ケーブルカーを降りて東塔へ。大講堂や根本中堂などがあるエリアです。
10分くらい歩いたでしょうか、チケット売り場が見えてきました。

まずは根本中堂へ。
伝教大師最澄が788年に創建したお堂です。
本尊薬師如来像の前には1200年消えることなく「不滅の法灯」が灯り続けています。

根本中堂は残念ながら只今大改修中。
2016年から約10年間の予定です。
あと7年もかかるのかぁ。

大きな屋根が見えます。
以前、テレビでこの屋根の葺き替えの様子を紹介していました。

根本中堂の向かいにある文殊楼。
最初は864年の築。
有名な織田信長による比叡山焼き討ちの他にも何回も焼失して、今あるのは1668年築。
それでも充分古いですよね。

大講堂。
僧侶が法華経の講義を聞き、お互いに問答をする学問修行の道場。
比叡山の建物は長い歴史の間にどれも何度も焼失を繰り返してきました。

平和の鐘（開運の鐘）

すごい大きな金木犀の木。
満開に咲いていていい香り。

戒壇院、戒律を授けるための場所。
出家者は授戒を受けることで正式な僧として認められるので、戒壇院は比叡山でも最も重要な場所の一つなのだそうです。

阿弥陀堂。
壇信徒の先祖回向の道場。

阿弥陀堂のお隣は法華総持院東塔。
伝教大師最澄は日本全国に6ヶ所の宝塔を建て、日本を護る計画をされましたが、その中心の役割をするのがこの東塔だそうです。
本尊は大日如来をはじめとする五智如来が祀られており、塔の上層部には仏舎利と法華経が安置されています。

阿弥陀堂内部。

ケーブル坂本駅の展望台から琵琶湖を。

もう一度ケーブルカーで山を下ります。

比叡山坂本駅から大阪へ。
ヴォーリズ建築で有名な大丸心斎橋店。
初代は1933年築。
2015年12月末で閉館し、約3年半の工期の後、
2019年9月20日にリニューアルオープンしたばかりです。

エントランスにはヴォーリズによる初代の大丸の姿が紹介されています。

改装前の部材をできるだけ再利用して、雰囲気を最大限に再現しています。
御堂筋側エントランス天井。

エントランス上部のイソップ寓話のステンドグラス。

彫刻家　名和晃平氏による「鳳/凰」

エレベーターホールもできる限り再現。
レトロなエレベーター階数表示にステンドグラスの星形の時計。

心斎橋筋側入り口にもステンドグラスの星形の時計が。

他にもアダムスタイルのレリーフ天井やフレスコ画の天井など、ヴォーリズの時代の優雅で上品な装飾がとても素敵でした。

御堂筋側入り口の孔雀。
気品と威厳を感じますね。
残していただいてほんとによかった！

かつての建築の写真と説明。
そうだったのかぁ、ってよくわかってうれしい心遣いです。

外壁タイルも再利用。
12万枚を耐震のためにピン止めしたそうです。

でもやっぱり、出来れば初代オリジナルのヴォーリズ建築のうちに見に来たかった！！

せっかくの大阪なので、定番「大阪城」へ。

大手門。

櫓門（多門櫓）

大阪城は内部が郷土歴史資料館になっていて、観光用の「展示館」的で、歴史感は乏しいけど、内部の展示は充実していてお勉強になります。

昭和6年に266年ぶりに再建された鉄筋コンクリート造りの復興天守閣は、初期近代建築として登録有形文化財に指定されています。

それにしても、日本人より外国人の観光客の方が多い感じでした。

今は新型コロナウィルス禍の中で、すっかり様変わりしていることでしょうね。
以前の穏やかで賑やかな日々が早く戻りますように！

桜門枡形の巨石

ホントに大きな石ですねぇ！

こんな大きな石を運んできた先人たちの知恵と努力に頭が下がります。

ところで、
宿泊したホテル山楽のエントランスにもステンドグラスがあるんですよ。
それも、ここに決めたポイントのひとつ。

エントランスの天井。

とても感じの良いホテルでした。
思いがけないコロナ禍でホテル業界も大変だと思いますが、頑張ってくださいね！

ホテル外観。
山科駅直結でとても便利でした。

明日の最終日は「京都でヴォーリズ建築とステンドグラス」です。