【復刻版】ラテンアメリカ縦断日記　5　中米街道只今疾走中 ～Honduras編～

2000/09/21 - 2000/09/22

　復刻版第三弾。2000年8月～10月、二か月に渡る中南米縦断の旅。2020年時点、自分の人生の中で二番目に長い旅。当時は都内某私立大学政治学科の大学生で、一応は卒業論文（ゼミ論）の現地調査。もっとも私の学部は、別に書かなくても規定単位あれば卒業できます（当時は）。今はどうかは知りません。ちなみに国際行政学のゼミで、卒論のタイトルは「ラテンアメリカの開発政策」でした。今考えるとこの頃から旅が手段ではなく目的になってきた気がします。

　マレーシア航空の2カ月OPENチケットの成田～ロサンジェルスだけであとは完全に行き当たりばったり。最終的にはアメリカ、メキシコ、ベリーズ覗く中米五か国とペルーの訪問でした。最初はパナマからコロンビアに入り、エクアドル、ペルー、ボリビア、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラと回り、カリブに飛びキューバ行って戻ろうという構想だったのですが、さすがに日数足りませんでした。

　デジカメやSNS、スマホなんてなかった時代ですが、何気に旅行記を自作のHPにアップしていました。1999年に独学でhtml勉強して、個人的に開設したジオシティーズのホームページですが、2019年3月をもってサービス終了で閉鎖になりました。ひっそりと移転はしたのですが、一部をフォートラの写真付旅行記として復刻版として再作成します。誤字脱字等は修正し、表現も一部改めますが、なるべく当時のままの文章でと思っています。写真は、APSフィルムで撮った当時の写真をデジカメで撮影しています。


帰って来た旅立ちの地(「ただいま」、思わずそう呟く)～USA編～
(26/08/2000-29/09/2000)

テキーラのアミーゴ達に捧げる唄～Mexico編～
(29/08/2000-09/09/2000)

マヤ民族の国とスペイン語語学学校～Guatemala編～
(09/09/2000-19/09/2000)

中米街道只今疾走中～El Salvador, Honduras, Nicaragua編～
(19/09/2000-23/09/2000)

軍隊なき花と緑と民主主義の楽園～Costa Rica編～
(23/09/2000-28/09/2000)

世界の十字路、運河の国、そして新たな旅立ちへ～Panama編～
(28/09/2000-30/09/2000)

フヒモリ大統領と悠久のアマゾンの大地～Peru, Lima, Iquitos編～
(30/09/2000-06/10/2000)

謎の地上絵と湖上に浮かぶ葦の島々～Peru, Nazca, Alequipa, Puno編～
(07/10/2000-10/10/2000)

古代インカ帝国の栄華と謎の空中都市～Peru, Cuzco, Machu Pichu編～
(11/10/2000-16/10/2000)

遥かなる母なる大地日本を目指して～Cuzco, NARITA編～
(17/10/2000-20/10/2000)

【スケジュール】
2000年
08/26　成田空港～ロサンジェルス・ハリウッド（USA）泊
08/27　ロサンジェルス～サンディエゴ泊
08/28　サンディエゴ泊
08/29　サンディエゴ→ティファナ（メキシコ）～
08/30　～ラパス泊
08/31　ラパス～
09/01　～マサトラン～グアダラハラ泊
09/02　グアダラハラ～
09/03　～メキシコシティ泊
09/04　メキシコシティ泊
09/05　メキシコシティ～テオティワカン～メキシコシティ泊
09/06　メキシコシティ～タスコ～メキシコシティ泊
09/07　メキシコシティ～
09/08　～オアハカ・モンテアルバン～
09/09　～タパチュラ～グアテマラシティ（グアテマラ）泊
09/10　グアテマラシティ～アンティグア泊
09/11　アンティグア泊
09/12　アンティグア泊
09/13　アンティグア泊
09/14　アンティグア泊
09/15　アンティグア泊
09/16　アンティグア泊
09/17　アンティグア～パナハッチェル泊
09/18　パナハッチェル～グアテマラシティ泊
09/19　グアテマラシティ～サンサルバドル（エルサルバドル）泊
09/20　サンサルバドル～テグシガルパ（ホンデュラス）泊
09/21　テグシガルパ～マナグア（ニカラグア）泊
09/22　マナグア泊
09/23　マナグア～サンホセ（コスタリカ）泊
09/24　サンホセ泊
09/25　サンホセ～モンテベルデ泊
09/26　モンテベルデ泊
09/27　モンテベルデ～サンホセ泊
09/28　サンホセ～パナマシティ（パナマ）泊
09/29　パナマシティ泊
09/30　パナマシティ～リマ（ペルー）泊
10/01　リマ泊
10/02　リマ泊
10/03　リマ泊
10/04　リマ～イキトス泊
10/05　イキトス泊
10/06　イキトス～リマ～
10/07　～ナスカ～
10/08　～アレキパ～
10/09　～プーノ泊
10/10　プーノ泊
10/11　プーノ～クスコ泊
10/12　クスコ泊
10/13　クスコ泊
10/14　クスコ～マチュピチュ泊
10/15　マチュピチュ～クスコ泊
10/16　クスコ泊
10/17　クスコ～リマ～パナマシティ～サンホセ泊
10/18　サンホセ～ヒューストン～ロサンジェルス泊
10/19　ロサンジェルス～
10/20　～成田空港

エリア ホンジュラス

9月20日（水）

　やがてうねうねとした山道をバスは登っていく。途中素っ裸の男の子たちが何人かそこら中を駆け回っているのには驚いた。悪路をどんどんバスは進み、やがて首都テグシガルパに到着。周辺を山々に囲まれ落ち着いた雰囲気である。バスターミナルについたものの右も左もわからない状態だったので、近くにいた何人かわからないけど英語と西語の上手い人とタクシーをシェアする。とりあえず中央公園に行けば何とかなるだろうと考えて、そこまで向かってもらう。中央公園から三分くらい歩いたところにあるホテル「MARICHAL」に泊まることにした。安いし、トイレもホットシャワーもついている。部屋はそれなりだが掃除が少々雑な気がした。“Pollo　Campero”というチキン専門のファーストフード店で昼食を摂る。この“Pollo　Campero”は、中米地域に広がるチェーンで、そう言えば他の国々でも見た気がする。しばらく町を探索。ここでもピカチュウグッズが売られている。中央公園周辺の一部は歩行者天国になっていて、多くの商店が立ち並び、多くの人で賑わっている。ただどことなくやや特徴にかけた国、そういう感じがした。マクドナルドやバーガーキング、コカコーラやペプシやアメリカ系のファーストフード店が建ち並び、日本車が走り回り、日本の電化製品が売られている。名産品はコーヒーにバナナ。かつては「バナナ共和国」と呼ばれたほどである。中米の国は似たような面が多いのだろう。ただやはりここ150年近くそれぞれの国が歩んできて道は違う。ここホンデュラスは、内戦に苦しんだグァテマラ、エルサルバドル、ニカラグアに囲まれながらも、大きな内戦を経験していないところが特徴である。コパン遺跡は有名だが、それ以外には格別有名な場所があるわけではなく、日本人からすれば馴染みの薄い国である。多分国民の大多数は名前すら知らないだろう。町を隅々まで歩いた後、名物のピンチョを食べる。肉と野菜の串焼きで、これがなかなか美味しい。テグシガルパは先住民の言葉で「銀の丘」を意味する。町全体が丘であり、坂道が多く、周囲を囲む緑の山々の所々に家々が立ち並ぶ。他の中米の街と比べて落ち着いた雰囲気である。四季の変化は殆どなく、標高も比較的高いので、昼間は暑くても夜は涼しいので緑の丘は一年中緑の丘である。そして日がくれる頃、中央公園一体を囲む緑の丘には、ネオンがともり始め、その名のとおり「銀の丘」へと幻想的にその姿を変えていった…。

9月21日（木）
　早朝宿を出発。よくわからなかったから、タクシーの運ちゃんにチョルテカ、グアサウレ行きバス乗り場といったら、コマヤグエラ地区のバスターミナルに連れて行ってくれた。テグシガルパを出発したバスは市街地を抜けると、峠を越えていった。所々道の状態が悪いのは、1998年にホンデュラス全土を襲ったハリケーン「ミッチ」の影響であろうか。今までは国境越えはダイレクトバスだったが、今回始めてローカルバスに挑戦。ホンデュラス、ニカラグア間の国境は主に三ヶ所あるが、北部山岳地帯は治安に問題があり外務省も危険勧告を出しているので、一番太平洋側で安全なグアサウレを利用する。チョルテカを過ぎるとバスは国境の一本道を疾走。途中牛の大群が道路を横切り少々驚いた。やがて乗客が全員降りた。前側に座席の着いたサイクルリクシャーの人が乗れというので、乗る。荷物も載せる。ここは全部のオフィスが少々離れているようである。まずホンデュラスの出国手続きを済ますと、川を越えてニカラグアの入国手続所に向かう。ツーリストカードに必要事項を記入するのだが、なんか入国官のお姉さんが頼みもしないのに、勝手に記入した。入国税7＄。高い。入国官のお姉さんが賄賂をくれと言う。別にこっちから頼んだわけではないので、ひたすら通じないふりをして無視してその場を立ち去った。そんなことでいいのか、ニカラグア。マナグア行きのバスを発見したので、それに乗り込む。サイクルリクシャーのお兄さんが200ｃを払えという。どう考えたってボッタクリである。でも一応親切にはしてくれたのだから、少しは払った。するとリクシャー仲間から少ないとか、もっと払えとか罵られてうざかったから、バスの中に逃げ込む。しばらくすると立ち去っていった。よってこの国の第一印象は最悪である。

★エルサルバドル、ホンデュラス、ニカラグア、この三国に関しては写真が一枚もありません。治安が不安定で怖くて街中でカメラ出せませんでした。代わりにお土産の写真です。街中で買ったガイドブックです（もちろん全編スペイン語）。

この旅行記へのコメント （2）

• Mirabellaさん 2020/04/24 01:07:40

  新しい旅行記は？

  Miyatanさん、お久しぶりです。
  
  今年の旅行記はまだUPされてないのですね？
  本当なら来週の初めにグァテマラへ出発予定でしたが、今年のGWは仕方ありませんね。来年は旅できると良いのですが。
  
  みらべい

  Miyatanさん からの返信 2020/04/24 08:52:07

  RE: 新しい旅行記は？

  Mirabellaさん、お久しぶりです。お元気でしょうか。
  
  今年の中南米旅行記は、原稿は出来上がっていますが、公開はまだしていません。二か月前の出来事とは思えないほど世界は変わってしまいました。コロナウィルスのニュースは少しずつ出ていましたが、方向的に関係ないと思い普通に行きました。実際何事もありませんでした。もっとも、日本の空港スタッフや全日空乗組員はその頃からマスク着用、USAは直近に中国への出入国があると入国拒否、トランジットもNGでした。ベリーズもコロンビアも普通に行けました。世界の変化が恐ろしいです。
  
  GWの旅行は中止とのこと、残念ですね。私はGW旅行行先決めて予約する前に状況が悪化してしまいました。GWに海外旅行行かない、国内旅行行かない、実家にも帰らない、なんて初めてです。
  
  海外は当分厳しいと思いますが、せめて国内だけでも安心して旅できる世の中になって欲しいです。現時点では北海道にも沖縄にも行かない一年になる可能性大です。
  
  Miyatan