2019/04/24 - 2019/04/28
3位(同エリア50件中)
のまどさん
ジリナはスロヴァキア第4の都市。アジアの自動車産業が進出していることで雇用が創出されているようです。
バロックの文化が富を象徴する一方、広場に立つスロヴァキアの英雄フリンカの生涯から強国に翻弄された歴史の片鱗を知りました。ハンガリーに900年近く支配された後、2つの大戦を経験し、戦後はソ連の共産圏に加えられ、ソ連崩壊後チェコスロヴァキアとなり、独立したのは1993年。
プラハはパリと並んで我々には圧倒される街ですが、ビールはどこで飲んでもおいしいです。訪問済みのカルルフ橋は写真のみ掲載し、ミュシャ美術館も期待に添わないものでしたが、ビール博物館はなかなか興味深い説明で寛大な量の試飲を堪能できました。
ベルギーまでの鉄道の復路も飲食を堪能でき快適な旅になりました。東欧への鉄道の旅、近いうちにまた実現できればいいです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ジリナ到着。駅の感じはトレンチンよりも鄙びている。
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ホテルまでは駅から一直線とのこと。Vinotekaという表示が目に付きます。どうやらこの辺りではワインは立ち飲みでぐいっと飲むような文化みたいです。
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本日宿泊のホテル・グランド。1910年創業とのこと。古式ゆかしい感じですが不満なく、三ツ星は納得できます。
hotelgrand.sk -
昼食はショッピングセンターMirage最上階のレストランで。メニューはスロヴァキア語だけど今は翻訳アプリがあるので大丈夫。またもや頼んでしまった牛肉シチューと蒸しパン。日本のロールキャベツのような酸味が懐かしいんです。
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食後はバスターミナルに向かいます。工業都市だからか殺伐としていますが。
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やってきたのは郊外の温泉地ライェツケ・テプリツェ。スラヴ語圏でTepliceというのが温泉地だと覚えました。一番規模が大きなアフロディテ宮殿。
http://www.spa.sk -
天井のステンドグラス。一応資金潤沢のようです。
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正面玄関。かなりcheesyですが、やはりここでも係りの人が一生懸命スロヴァキア語で「タオルは無料だけど帰る前に返してね」と説明してくれたので、「ダー、ダー」と過剰な反応で理解したことを伝えました。色々な温度のお風呂があって客層が様々だったので満足。
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庶民が都会の喧騒を離れて休息に訪れる場所のようです。街を少し歩いてみるとホテルや温泉施設が多数ありました。そんな中で目を引いた民家のイラスト。
バスが来るのか非常に不安でしたが、無事にジリナに戻って来ました。 -
ショッピングセンター地下のスーパーで仕入れたビールをホテルの部屋でいただきます。Smichovska、プラハ近郊のビールのようです。わりといけました。
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聖マリア広場。歴史あったのだろうけど、塗装が剥げかけていてやはり寂れています。
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結局ホテルのレストランで夕食を取りました。飲み物は無難だと思ったのでスタロプラーメン。
https://www.grandcaffe.sk -
食後はアイリッシュパブGuiness Pub。マンUとシティという好カードで観戦者多。
guinnesspub.sk -
ウワバミはビール、私は名物のプラム酒を頼みました。
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年季の入ったアンティークをディスプレイしてかなりの気合を感じました。
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翌朝。やはり短い時間で街を散策。
まずはスムージーを買って。 -
ジリナは人口8万人でスロヴァキア第4の都市。10世紀から1918年に正式に独立するまでこの地方はハンガリー領だったようです。
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イチオシ
17世紀に製造業や交易で栄え、その富を象徴するバロック建築が数か所残っています。1848年の革命で勝利してからハンガリーに対して優勢になりました。
三位一体教会。1400年建立のカトリック教会。 -
フリンカ広場。前述フリンカ親衛隊は新ナチスの政党だと紹介したので、なぜ英雄視されているのか疑問に思いましたが、フリンカ自身は反ヒトラーだったようです。
カトリックの神父でジャーナリスト、政治家。ハンガリーから独立するために政党を作り、そのカリスマ性から市民の支持を受けるも教会の反発を受けて神父の資格をはく奪された上に投獄されました。
第一次世界大戦中も奮闘し、1918年にマルティン宣言でチェコスロヴァキアが承認されましたが、その後もスロヴァキアの単独自治確立を試みます。しかし、スロヴァキアの自治が認められる2か月前に他界し、生前和解を呼びかけていたにも関わらずスロヴァキア国民党が二分し、過激な若者がフリンカ親衛隊を結成したようです。
個人の意思がいかに強くても社会がそれに沿うとは限らない。正義というのは社会の多数に支持された個人に左右されるものです。 -
起亜自動車の工場が地元の経済を支えているようです。自動車会社のレンタルサイクルというのは矛盾しているように見えますが、人と環境に優しいことをしていると訴えないと生きていけないんです。
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プラハ行き国際列車の発車時刻がやって来ました。
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客席はこの通り。外の光が強いと内装の見栄えもよくなります。
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バロックのブダティン城が車窓に現れました。
近隣の強国に翻弄された歴史を持つスロヴァキア。もっと知るためにまた来たいです。 -
フリホフ貯水湖。それにしてもお天気に恵まれています。
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気分上々で食堂車に行きます。恰幅のいいおばちゃんが一人で給仕。お皿は自分で運ぶからいいよと言うと嬉しそうでした。
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電車の中できちんとしたグラスで生ビールが飲めるなんて贅沢です。レトルトだと思いますが、ラザニアもおいしく感じました。
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イチオシ
プラハ着。カルルフ橋との再会を喜ぶような清い心は残念ながら持ち合わせていません。
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イチオシ
不本意にも最終目的地のこの街に2泊。
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本当だったらアール・ヌーヴォーハンターとしてミュシャの繊細な美しさについてじっくりと書けたと思うのですが。プラハ旅行記は真面目に書くと猛毒になるので自粛します。
以下、今回のテーマであるビールてんこ盛りにします。ビールだけだと味気ないのでBGMをどうぞ。世界で10人しか歌えないと言われる「夜の女王のアリア」(←濃いわ)。演技力でディアナ・ダムラウの右に出る歌手はいません。
https://www.youtube.com/watch?v=YuBeBjqKSGQ -
まずは一泊目のホテルの部屋でコーゼル。グラスがコカ・コーラというのはご愛敬。ガラスの器があることは嬉しいです。
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2杯目、こじゃれたレストランでダレシツェの地ビール。チェコ南部オーストリア国境からほど遠くない街のようです。おいしかったので同じものをもう一杯。
東西冷戦が終わって久しいので意識する方は少なくなってきていると思いますが、地図で見るとプラハはウィーンよりも西に位置しています。 -
食事とともにクラフトビール、リパ。食事が大都会らしいからかビールもいまいち。
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通りに面したバックパッカーが集いそうなパブ。
restauraceumrtvyhoptaka.cz
外のテラスでスタロプラーメンを飲み直し。近所の騒音防止のため屋外で飲めるのは11時までという規制があるらしいのではしご。 -
プラハでもピルスナーウルケルはおいしいわ。泡とビールの黄金律は4:6なのね。
restaurantusani.cz -
イチオシ
ランプシェードはビール瓶。陳腐な発想だけど、エコな緑がなかなか味わい深かったのでモノクロでレトロ感を出してみました。ここで1人2杯飲み、更にウワバミはナイトショップでビール2瓶購入。翌朝はしっかり起床(←書く必要なし)。
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翌日。ビール博物館で勉強します。
beermuseum.cz
樹木で表したビールの分布。幹と枝に当たるエールビールは上面発酵で、発酵期間も熟成期間も短い。ギネス、ベルギービール、ヴァイツェンのこってり系が並びます。
それに対してラガーは発酵・熟成期間がより長く、チェコやドイツ、日本の飲みやすいビールはこっちの分類になります。 -
ビールはなんと紀元前4000年紀、メソポタミアのシュメール文明から飲まれていました。太古より飲み継がれ、それを守ってきた人類の文化に畏敬の念を抱きます。
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イチオシ
眩しく輝くチェコビールの陳列。
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ビールの生産と消費の歴史、各国比較の統計データが分かりやすく説明されています。しかし、チェコのビール消費量はヨーロッパでも頭一つ上なんですね。
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前述バドワイザー。ウィキを読むと新大陸進出を目論んだチェコの伝統企業が現在も世界の飲料を支配する独占企業に手玉に取られたのをきっかけに、ヨーロッパとチェコが2つの大戦や共産主義の侵略で商標を手放さざるを得なかったという私見を持ちます。
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日本酒造りにおける米と同じようにそれぞれのビールに適した麦芽があるんですね。
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楽しみにしていた試飲。1人4杯(※4種類)、しかも寛大な量なので悦に入って最後の一滴まで堪能しました。ウワバミのお気に入りは2番目の無濾過で私のは3番目のセミダーク。
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隣のテーブルの人と乾杯しました。花の都プラハの暮らしも苦労が多いようです。おいしいビールがあるじゃないと励ましておきました。(←大丈夫か?)
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わりと有名らしいカバの飲み屋(←いいかげんすぎる訳)。
https://www.facebook.com/noreservationsonthispage/
中には入りませんでしたが、ウワバミ曰くなかなかの店だそうです。 -
昼食は焼きチーズのサラダにピルスナー。
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夕食は食べたかったタルタルステーキ。生にんにくがすごい。このお店は居心地がよく気に入ったのですが、Googleで見つけられません。Apetitという店名だけ紹介しておきます。
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翌朝、プラハを発って帰路に着きます。
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国境近くのチェブに再び。往路が遥か昔のように思えます。
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ドイツ鉄道が来ました。
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昼食も名残惜しくチェコビール。
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ニュレンベルクでの乗り換え時間に速やかにヴァイツェンを購入。普段年5回ドイツに通って買いだめして飲んでいるので落ち着く味。
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フランクフルトで白ワインを1杯。カクテル以外のアルコールは辛口であるべしというのがのまどの持論。ヨーロッパを東から西に移動すると徐々に洗練された文化に出会う気がします。
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一路ブリュッセルまで。
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食堂車でいただく夕食。ビットブルガーがランプを背に洒脱に見えます。旬のアスパラのスープとイチゴのジュースを堪能できました。
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ユーラシア大陸の西端我がベルギー。洗練された国に戻れて幸せと思いたいのですが、ミディ駅は通る度に落胆してしまう。
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チェブで買ったお土産用のビールはウワバミにそそのかされて帰りの電車で飲み干してしまいました。
後日チェコ人のファン(※ただの優しい同僚)からもらったスタロプラーメン。もう一度言わせて下さい。私はベルギーに住んでいながらチェコビールをこよなく愛しています。
<完>
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この旅行記へのコメント (2)
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- salsaladyさん 2020/04/17 12:55:06
- 夜の女王アリア!~ストリートオペラ~
- ☆又引っかかってしまいました。オペラ!と聞くと。。。
☆私は苦手ですが、コロラチュラの練習には必ず唄いますから~
☆Diana Dauram? 声の素晴らしさより顔の凄さが印象に。。。
☆日本の若きオペレッタ?も負けてないわよ!street musicで「魔笛」のアリアを歌う投稿を見てると、日本人の肝っ玉も世界レベルになったなあ~と感じます。
☆日本歌曲は余り歌いたがらないのが残念ですが。。。
- のまどさん からの返信 2020/04/18 06:27:42
- RE: 夜の女王アリア!?ストリートオペラ?
- ブログを書くのはだいたい週末の夜なので、ワイン飲んで音楽を聞ききながらなのですが、夜の女王はお気に入りの曲の一つです。
> ☆又引っかかってしまいました。オペラ!と聞くと。。。
ふっふっふっ、私の思惑通り引っ掛かりましたね。
> ☆Diana Dauram? 声の素晴らしさより顔の凄さが印象に。。。
この曲は燃え滾る復讐心がテーマなので、個人的に芯が安定していてすごみを感じる歌い方が好きです。ダムラウの演技はもはや魔界の女王です。
>
> ☆日本の若きオペレッタ?も負けてないわよ!street musicで「魔笛」のアリアを歌う投稿を見てると、日本人の肝っ玉も世界レベルになったなあ?と感じます。
世界レベルのソプラノ歌手にがっかりしましたが、こちらの方は結構好きです↓
https://www.youtube.com/watch?v=dDLeYiSxUcM
日本の歌謡曲は外国人が日本語歌うことが多くなってきていると思います。
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