桜の記憶2020－新型コロナ禍の中で

2020/03/23 - 2020/03/29

　桜を毎年楽しみに眺めるようになったのは、ある程度年齢を重ねてからだ。10-20代の時は毎日が勉強と仕事で忙殺されて、春になっても満開の桜の枝を見上げる余裕が無かったように覚えている。

西行法師は1,100年代に、

願わくは花の下にて春死なん、その如月の望月の頃

と詠んだ。「如月の望月」とは（旧暦）2月の満月、現在の暦では3月末から4月上旬にあたる。まさに現代のお花見の季節真っ盛りの頃。日本人は実に800年以上も昔から現代と同じ季節感を共有していたことに今更ながらに驚く。我が家でもここ10年くらいは桜の季節には方々に出かけ、時には仲間を集めてお花見もしている。

　ところが今年は年初から新型コロナ禍が世界中を襲い、開花の頃には東京を中心に外出自粛のムードが最高潮となり、予定していたお花見会の予定はすべてキャンセル。とんでもない桜の季節になってしまったけど、せめて仕事や買い物のついでに眺めた桜の画像をできるだけここに貼り付けておきたい。

エリア 上野・御徒町(東京)

上野公園

三連休の直後にすぐ近くで仕事の打ち合わせがあったので、そのまま足を延ばして上野公園に。満開まで後数日と言うところだけど、平日昼にも関わらずけっこうな人出。

例年であればそこら中でシートを広げた“場所取り”が行われるところだが、今年は宴席禁止でどこもロープが張ってある状態。ただゴミ箱は例年通り大量に設置してあった。

宴席禁止とは言いながらも、階段になっているところでは大勢の人が座り込んで桜を眺めている。ロープを張ったところではホームレスと思しき二人のおじさんが酒を飲んでいる。彼らも例年この季節は場所取り代行や、空き缶拾いで稼ぎ時だろうに、とんだ災難だろう。

井の頭恩賜公園

こちらは吉祥寺でビジネスランチを終えた後にぶらりと散歩。ちょうど満開を迎えた時期。こちらも平日昼でもかなりの人出。少し自粛疲れで人々が頻繁に外出を始めた頃。

ここも宴席禁止ではあるけど、家族連れがそこかしこでシートを広げてお弁当を食べている。このくらいは十分に容認でしょう。

なんとカワセミを2匹発見！少しピンボケですが。


桜と雪

3/29（日）は前日から気温が20度以上の急降下。満開の桜に雪が降るという都心では51年ぶりの事態に。自分にとっても、もちろん初めてのこと。車で買い物に出た時に、東海道線の大森駅付近で撮ってみた動画。

https://www.youtube.com/watch?v=7lBG72_UfCI