みさき公園 閉園まであと１か月半（涙） 岬での最後の活躍を見せる動物たちに会いに行きました

2020/02/11 - 2020/02/11

かつては私鉄王国と言われた関西。
往時、関西５大私鉄と言われた阪急、阪神、京阪、近鉄、南海はそれぞれ動物園併設の遊園地を持っていました・・・阪急の宝塚ファミリーランド、阪神の阪神甲子園パーク、京阪のひらかたパーク、近鉄のあやめ池遊園、南海のみさき公園です。
このうち宝塚ファミリーランド、甲子園パーク、あやめ池遊園は既に閉園、そして、３月３１日をもってみさき公園も閉園となります。

今日は閉園があと１ヶ月半に迫ったみさき公園を訪問したいと思います。
出来れば閉園までに何度か訪問出来ればと思っています。

追記：ご存知の通り、この後、日本はコロナウィルスの影響に巻き込まれ、みさき公園は2月29日から臨時休園に入りました。
場合によっては再開出来ぬまま閉園と言う事態もあり得るそうです。
仕方ないことではありますが「よりによって」とコロナウィルスに恨み言を言いたくなります・・・。


これまでのレッサーパンダ旅行記はこちらからどうぞ→http://4travel.jp/travelogue/10652280

エリア 阪南・岬(大阪)

阪急電車と大阪メトロを乗り継いで難波駅へ、難波駅からは南海電車に乗車です。

ちょうど特急「サザン」が出発した直後だったので関空行きの急行に乗車。
何かの特別塗装の編成でした・・・何の特別色？？

泉佐野駅で急行から普通に乗り換え難波駅から１時間ほどでみさき公園駅で下車。

駅から５分ほど歩いてみさき公園に到着しました。

ニュース等でご存知の方も多いかと思いますが、３月末で南海電鉄のみさき公園の事業から撤退が決まっており、この訪問の時には４月以降、園が動物達がどうなるかは発表がない状況でした。

そして、訪問２日後の２月１３日にみさき公園と和歌山アドベンチャーワールドが、みさき公園の３月末での閉園と、閉園後の動物達の移動をアドベンチャーワールドが責任を持って受け入れ及び移動先の交渉をする旨の発表がありました。

アドベンチャーワールドからの発表（→https://www.aws-s.com/topics/detail?id=top1649 )を読み解くと、
１)みさき公園の責任の元で他園へ移動（交渉中含む）する子
２)アドベンチャーワールドが引き取る子
３)アドベンチャーワールドの責任の元で他園に移動する子
に分類されるようですが、いずれにしてもアドベンチャーワールドが１)を除く全ての個体に責任を持ってくれるのはファンとしてはほっと胸をなでおろす発表でした。
アドベンチャーワールドの素晴らしい決断に敬意を表したいです。
本当にありがとうございます。

あわよくばレッサーパンダのえさやり体験に参加出来れば・・・なんて気持ちも若干あったのですがさすがに12時過ぎからの参戦では受付終了でした。

みさき公園の閉園による動物の移動で特に心配な子たちがいます。

まずはアミメキリン。
キリンはその高さから基本的に移動は子供の頃に行われ、大人とキリンの移動はとても難しいと言われています。

娘の仙夏（セナ）ちゃんはまだ小さいのでリスクは少ない（もちろん移動させる限りはリスクはあります）ですが、お父さんの仙一君、お母さんの音羽ちゃんのサイズになると・・・心配で心配で仕方ありません。

て前の子がお母さんの音羽ちゃん。

ほんとは命を賭した移動なんてして欲しくない・・・なんとか無事に新天地に着くことを祈っています。

そして、シマウマもなかなか移動が難しいと聞いています。

極度の興奮が死に直結することが往々にあるそうで、実際に園内の場所移動で死亡した子も知っています。

是非、無事で・・・。

こちらがみさき公園のレッサーパンダ舎です。

今更ながらですが近畿圏では一番いい放飼場だったんだなと改めて思います。

みさき公園のラストパンダを務めるのは、

お父さんパンダで秋吉台サファリランド生まれのアル君。

お母さんパンダの周南市徳山動物園生まれのカリンちゃん。

同県出身のアル君とカリンちゃんは同じ日に一緒にみさき公園に来園しました。

そして、娘のルカちゃん。

アル君とカリンちゃんから一文字ずつもらってルカちゃんです。

こんな可愛らしい掲示物を作ってくれるキーパーさんにも改めて感謝です。

願わくば他の園に移られてその手腕を末永く発揮して欲しいと思います。

今日は１４時２０分からのえさやり体験までがアル君がお外担当です。

先ほどアル君をみさきのラストパンダの一員と紹介しましたが、実はこの訪問の8日後の2月19日に東京都の羽村市動物公園から衝撃的なニュースが飛び込んできました・・・曰く、2月17日にアル君は羽村に到着したとの事（→https://twitter.com/hamurazoo_/status/1229965936980922368 )。

羽村に男の子が移動することは噂で聞いていましたが、まさかアル君はみさきの閉園前に移動するとは予想していませんでした。

アル君は目がわるく、ほとんど見えていないとも聞いていますが、それを全く感じさせないほどスムーズに動けます。

この管にも何の躊躇もなく首を突っ込み・・・、

そのまま通過。

慣れ親しんだ放飼場と言うこともあるのでしょうが、動物園生まれの彼らでさえ人間とは全く違った感覚の中で暮らしていると言う事がよく分かります。

木組みのアスレチックもすいすいと歩けます

ほんと凄いなと思います。

みさき公園に来れるのもあと１回くらいだと思うので他の子の姿や放飼場も目と心に焼け付けたいと思います。

左がスマトラトラ、右がライオンの放飼場になります。

パンプ君お移動は大方の予想通り神戸どうぶつ王国なのか？アドベンなのか？はたまた他園なのか？

いずれの園にせよ彼に繁殖の機会を与えて欲しいなと思います。
超稀少種であるスマトラトラ、アムールヒョウ、ユキヒョウの日本の動物園での繁殖実績はそれなりに優秀だと思うのです、しかし、海外からの個体導入、移出、交換が続かず、彼の様に繁殖相手がおらず１頭暮らしを余儀なくされている個体が多数発生してしまっています。

ライオンのシンヤ君とアミちゃん・・・シンヤ君の後ろにもう１本尻尾あるの見えますか？

今年１７歳のシンヤ君とアミちゃんの移動も気になります・・・移動自身もそうですがこの年齢から受け入れ先に馴染めるのかどうか・・・。

ナツちゃんとリンちゃんの母娘もついにお別れとなるのでしょうか？

リンちゃんと言えば、獣舎から脱走し２か月園内の用水路で自力で生活してたなんて逸話を残したこともありましたね。

ナツちゃん、リンちゃんどちらでしょう？

残念ながらコツメカワウソの個体識別が出来る能力が僕にないのが悔やまれます。

のんびりとしたカンガルー舎。

彼らにも引き続きの幸せが来ますように。

南米の森は久々に来ました。

カピ様お昼寝中。

ちょうどライオンの餌やり体験の時間でシンヤ君とアミちゃんが起きだしてきていました。

優しいねシンヤ君。

売店で帰りの特急「サザン」の指定席引き換え券を購入。

通常５２０円のところ２００円で指定席に乗れてお得です。

売店のぬいぐるみ売り場には懐かしい写真が

風風君と光光君！！

彼らの活躍もみさきレッサーの歴史の重要な１ページでしたよね。

レッサーパンダ舎に戻るとアル君がハンモック経由で東屋内のロフトに上がるところでした。

ここの動きもごくごくスムーズ。

もうそろそろ交代の時間と言うことでキーパーさんがアル君の寝室に入られお掃除を始めました。

それが気になるカリンちゃん。

アル君もロフトから降りてきて屋内舎に注目しています。

ほとんど見えていないのが本当に信じられない所作で・・・、先ほども書きましたが僕ら人間では想像もつかないような感覚の中で暮らしているんでしょうね。

そして、アル君に代わりカリンちゃんとルカちゃんの母娘が出てきました。

餌やり体験の主会場となる台の上にまずは登る母娘ですが・・・、

待ち切れなくアクリル前に張り付く母娘。

カリンちゃんのリンゴへの情熱がすさまじく（苦笑）、台の上はママの独占場になりました。

リンゴをゲットするママを見上げるルカちゃん。

そんな訳でリンゴをゲットしたルカちゃんは獣舎の横の安全圏まで移動しリンゴを食べます。

次のリンゴをゲットしたカリンちゃん。

そんな母の様子をチェックするルカちゃん。

リンゴ食べ終わったカリンちゃんはお手々についたリンゴ果汁をペロペロ。

あ～、ママが来たっ！！ｂｙルカちゃん

カリンちゃんのリンゴへの執着はほんと凄いですね
個人的評価ですが食への執着の強い女の子はいいママな傾向があると思っています。

リンゴを食べ終わった後は竹の葉が投じられました。

仲良く竹の葉を食べる母娘。

カリンちゃん、ルカちゃん、あなた達はどこに移動するの？？
どこに行くことになっても幸せに暮らしてくださいね。

帰りにキリン舎の横を通るとトレーニングが行われていました。

このトレーニングが安全な移動に繋がることを祈っています。

帰りは特急「サザン」に乗ったのですが途中の停車駅で車両にカメラやスマホを向ける人がちらほらおられて、それで「どうやら僕は特別塗装車両に乗っているようだ」と気づきました。

終着の難波駅で確認してみるとほれこの通り！！

ＨＹＤＥサザンでした！！